経済産業省
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調達価格等算定委員会(第3回)‐議事要旨

日時:平成24年3月19日(月曜日)13時~15時
場所:経済産業省 別館11階 1120共用会議室

出席者

植田和弘委員長、辰巳菊子委員、山内弘隆委員、和田武委員

議題

  1. ヒアリング
    (1)(社)太陽光発電協会
    (2)ソフトバンク(株)
    (3)(社)日本風力発電協会、日本小形風力発電協会
    (4)日本地熱開発企業協議会
    (5)日本商工会議所
    (6)(社)日本経済団体連合会

議事要旨

各意見提出団体から、資料3~9を用い説明後、それぞれ質疑応答が行われた。

(社)太陽光発電協会

委員
規模によりコストの差はないとのことであるが、結果的にかわらなかったということか?
規模によるコスト差がないということについて、何らか裏付けるデータがほしい。一般的には、規模が大きくなれば安くなると思うが。

ヒアリング対象者
建設費には差が出るが、規模が大きくなると逆に昇圧コストの負担が大きくなるため、結論としてあまり差がなかった。

委員
IRR6%でということだが、例えば41円にするとIRR何%になるのか?

ヒアリング対象者
正確な数字は手元にないが、確か4.7~4.8%程度と、比較的数字が変わったように記憶している。(委員会終了後に確認したところ、正確には5.5%とのことであった。)

委員
土地リース費用が上昇しているとのことだが、それは今後の需要増を見越して上昇しているのか?

ヒアリング対象者
正確には分からないが、変電所の近くなど条件の良い土地は高くなっている。

委員
撤去費用について、建設費の5%という数字は実態に即したものなのか。

ヒアリング対象者
PVについてはほとんど事例がないため、コスト等検証委員会試算の値を引用した。

委員
住宅用は余剰が良いとのことだが、ドイツでは自家消費分についてもプレミアム価格を上乗せしており、日本とは制度が違う。もし住宅用を全量にしたらいくらぐらいが適当かという試算はあるか?全量にした方が公平とも思うが、いかがか?

ヒアリング対象者
試算値としては27円程度となる。アンケート結果にもあるように、余剰買取であれば家庭内での節電意識が大きく働くことになり、余剰が良いと考える。もし居住者が全量を希望するのであれば屋根貸制度を活用するという選択肢もある。

委員
屋根貸しのみ全量を認めるのは不公平。市民共同発電等により、再生可能エネルギーへの取組を行うこと自体が節電意識を高めるという調査結果もあるので、余剰イコール節電が必ずしも一般的というわけでもないのではないかと思う。
最終的に、住宅用は全量と余剰の選択制というのもありうるのか?

事務局
全量・余剰については次回までに整理させていただく。

委員
PVコストは国際的に安くなっていると思うが、今後の予測は?

ヒアリング対象者
確かにコストは下がってきているが、ある程度下がった後は安定するのではないかと思う。

委員
太陽光発電システムのこれまでのコスト低減の推移や今後のコスト低減予測はあるのか。

ヒアリング対象者
ある。

ソフトバンク(株)

委員
買取価格と期間について、40円20年だと御社のメガソーラープロジェクト候補地二百数十カ所のうち9割以上は採算が取れないとのことだが、何円何年が適当と考えているのか?また、風力発電及び屋根貸しについてはどう考えているのか?

ヒアリング対象者
当社において実際に調査した結果、40円では多くのプロジェクトへの参画は厳しいということだった。ただ、買取価格を高くし過ぎると負担が増えるので、いくらにするべきという点については何とも言えない。
風力発電については、一般的に太陽光よりもコストが低いが、設置場所による風況の違い、環境アセスの必要性、価格の予見性など様々な課題がある。これらが好転すれば検討することはできる。
屋根貸しについては、事業として一戸ずつ設置するのは効率が悪い。少なくともメガソーラーと同水準の価格・期間の設定が必要。

委員
自然エネルギーの普及には、一般市民の参加という観点が大変重要。海外では当然のように地域や市民が主体となって参加している。

ヒアリング対象者
我々のメガソーラープロジェクトにおいても、より多くの地元市民に優先的に参加してもらいたいと考えている。また、各地で自発的に取組が行われるような価格設定にしてもらいたい。

委員
系統接続費用の透明化については、おっしゃるとおりなので、是非やっていただきたい。

ヒアリング対象者
接続費用は場所によって大きく異なる。また、所有権ももらえないまま費用負担だけさせられることから、銀行にお金を借りるときの担保にもできない。さらには、風力についてはくじに当たらないと接続さえしてもらえない状況であり、状況は厳しい。

(社)日本風力発電協会

委員
コスト等検証委員会でのデータは、社会的費用を出すことを目的としたものであるため割引率を適用していない。性質の違うものと捉えるべき。
IRR7%後半というのは、リスクを考慮してのものか?また、自治体の風力について特に配慮してほしいというのは、制度の趣旨から勘案しても難しいのではないか。既存設備への配慮の背景は何か。

ヒアリング対象者
IRRについては、ご指摘のとおり。PVと比べるとリスク要因が大きいことには留意が必要。風力発電は新規事業者がなかなか出てこない。他方、既存設備の多くが自治体主体であるため、それらの自治体に新規に設備を導入してもらうためにも、彼らの持つ既存設備への配慮も加味して欲しい。

委員
ドイツでは風況が良いところとそうでないところで価格差がついていたりするが、どう考えるか?また、洋上風力やリパワリングについての見解はあるか?

ヒアリング対象者
風況は国内でも北の地域の方が優れているため、全国一律価格として、風況が優れている地域から導入が進んでいけば効率性から考えても良いのではないか。洋上風力はまだ実証段階であるため、買取価格等の議論を行うにはまだ早いと考える。風況の良い所でリパワリングを行うのは大変経済的である。

委員
風車の建設に直接つながらなかった場合の風況調査費用などはどこから出すのか。これも建設された風車の費用にのせるのか。

ヒアリング対象者
故に風力発電事業は相対的にリスクが高い。10%に近いIRRをとお願いしているのも、こうした事情からである。

日本小形風力発電協会

特に質疑なし。

日本地熱開発企業協議会

委員
買取価格25.8円で1年目から黒字になるようにということだが、インフラ系の投資では最初数年は赤字であり、数年後にキャッシュを生み出すというのが普通ではないか?

ヒアリング対象者
減価償却の方法を定額法を採用したので、初年度から黒字になるもの。定率法を採用すれば、そのとおりとなる。前者で行けば、法人税負担が増えることになる。

委員
FS5年目には買取価格を設定してほしいとのことであるが、法律施行後3年間のプレミアム価格についてはどう考えるか?

ヒアリング対象者
3年でFSが終わるケースはないので、地熱の場合、事実上、現状では該当無しということになる。

委員
買取期間は15年を軸に検討されているようだが、20年の方が良くないのか?また、国立公園の斜め堀りについての何らかの試算はあるか?

ヒアリング対象者
買取期間15年でも、資本費部分が十分に償却されコストが下がるため、16年目以降は市場価格で運転していくことは可能。
斜め堀りは、垂直堀なら1~2kmですむところを、例えば10km以上掘ることとなり、コスト上、そもそも比較にならないくらい非現実的。

委員
規模に応じて違うという説明があったのが印象的。ところで、地熱発電はメンテナンスが大変と聞いたことがあるが、そのリスクも含めた価格・期間なのか。

ヒアリング対象者
完全に織り込めているかどうかは分からないが、それらのリスクは織り込んでいるつもり。

日本商工会議所

委員
今後の負担増については確かに電気料金負担は増えるが、火力発電に依存していても燃料コストも今後増えていくことは明白であり、これらを総合的に考えていく必要がある。
確かに、今後の負担増については慎重に検討する必要がある。ただし、賦課金の特例については、軽減措置をすればその分誰かの負担が重くなるが、どう考えるか?

ヒアリング対象者
本制度を実施することにより、負担者がどのような影響を受けるのかという観点が重要。まだ負担は大きくないと思われているのかもしれないが、個々の制度の事情がどうあれ、結果的に電気料金、賦課金、温暖化対策税など多くの負担要請が重なっており、最終的に負担する企業等にとっては、既に限界に近い。

委員
再生可能エネルギーの普及は新しい産業が生まれるという側面もあると思うが、いかがか?

ヒアリング対象者
当然ながら新しい産業が生まれるような制度にしてもらいたいが、ドイツのように輸入品が大半という状況にはならないようにしていただきたい。

委員
ドイツは関連産業の売上及び雇用が増加しているので、必ずしもマイナスというわけではない。

(社)日本経済団体連合会

委員
再生可能エネルギー関連の技術革新について、経団連として世界の競争力をリードしていくような仕組みは考えているのか?

ヒアリング対象者
低炭素社会実行計画という形で、経済界としての取組プランは持っている。とにかく、対立を煽るような形ではなく、コラボレーションが重視されるような運営を心がけることが大事。そのためにも、国民が理解して納得できるような仕組みとすべき。

委員
制度として、負担をしながら利益を生じる仕組みにする必要性がある。コストカットは色々なやり方がある。コスト低減の取組を産業界でも行っていただきたい。ドイツの例は失敗ではない。むしろ成功して予想外に導入が進んだので、価格を下げただけである。

ヒアリング対象者
ドイツについては委員ご指摘のような評価があることも十分承知している。ただ、そうでない見解も含め、様々な見方があるということを委員にもご認識いただきたい。

事務局からの補足

事務局
PVの規模によるコスト差については、例えば大規模なものは土地造成費用や昇圧設備費用が新たに必要となるため、結果的にあまりコスト差がないようである。
住宅用PVを全量にすると、太陽光発電の発電量が増えるわけではないのに負担だけが増えてしまうという側面がある。事務局としてはこれまでの国会審議での発言内容を尊重したいと考えているが、いずれにせよ、次回整理させていただく。
接続費用の透明化については、電力システム改革の文脈から、別の場で検討がされている。本委員会での懸念事項はきちんと伝えてまいりたい。
接続費用をコストに含めるかどうか、また事前調査費用をコストに含めるかどうかは、この委員会で検討していただく事項。ただし、実際に稼働しなかった地点の調査費用を計上するのは難しい。
リパワリングについては、設備の重要な更新が行われれば、当然ながら新設と同様の取扱とする必要があると考えている。
買取期間については、地熱発電のように法定耐用年数という考え方と、太陽光や風力のように実態に近い期間をという考え方がある。今後、全電源について一定の考えで整理しなくてはならない。

以上

問い合わせ先

資源エネルギー庁 新エネルギー対策課
電話:03-3501-2342
FAX:03-3501-1365

 
 
最終更新日:2012年3月23日
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