経済産業省
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地域産業活性化研究会(第1回)-議事要旨

日時:平成26年10月7日(火曜日)14時00分~15時45分
場所:経済産業省本館2階西8共用会議室

出席者

委員
有田 耕一郎:NPO法人キャリアプロジェクト広島 代表理事
大塚 康男:神奈川県産業技術センター 所長
佐藤 雅典:株式会社ジェイ・ウィル・パートナーズ 代表取締役社長
額田 春華:日本女子大学 家政学部家政経済学科講師
前田 裕子:株式会社ブリヂストン 環境担当兼グローバルイノベーション管掌兼知的財産本部フェロー(本部長)経営企画本部主任部員
松原 宏:東京大学大学院 総合文化研究科教授
ゲストスピーカー
土井 尚人:株式会社ヒューマン・キャピタル・マネジメント代表取締役社長
富永 保昌:富士機械工業株式会社 専務取締役

議題

地域産業活性化のための問題意識と方向性
~産業クラスター政策及び中核企業支援の方向性について~

次第

  1. 開会・地域経済産業審議官挨拶
  2. 委員及びゲストスピーカー紹介
  3. 配布資料の確認
  4. 研究会の公開・資料の取扱い
  5. 事務局資料説明
  6. 委員及びゲストスピーカーによるプレゼンテーション
  7. 討議
  8. 閉会

議事概要

  • 事務局より産業活性化のための問題意識と方向性について説明がなされた後、松原委員、土井講師、富永講師よりそれぞれクラスター政策及び中核企業のあり方に関するプレゼンテーションを行っていただいた。以下は事務局説明及び委員・講師からのプレゼンテーションの後に委員会で行われた討議概要である。
  • 産業クラスターにおいて複数企業で組んで研究開発を行う場合、互いに情報・ノウハウの全部をオープンにできないこともあるため、成果が出にくかったのではないか。個社で研究開発するのであれば、顧客と開発し、開発に成功できたら顧客が買ってくれる。そこで成果に差が出てくるのではないか。
  • クラスター政策の中で過去に地域における研究開発を支援する制度があったが、研究開発期間が長期にわたるもの、商品化までを想定していないものも多く、商品化までたどり着かない例が多かった。
  • クラスター全体を見ると、事業化という点では達成できていないところが多く、苦しんでいるところも多い。研究開発・商品化まではいってもなかなか事業化まではいかない。そもそも開発段階で出口を考えたものだったのかという疑問も出てくる。開発が中心で、販路開拓に困っているのが現状ではないか。
  • 産業クラスターの取組の問題点は、熱心に交流会・セミナー・マッチングをやったが、その後の事業化に到達していないという点である。事業化に成功しているところもあるが、なかなかうまくいかいところも多いのではないか。
  • 我が国では政府が大企業を支援するという考えは好まれないが、ドイツの航空機産業のように大企業も入れた産業クラスターが必要と思う。政策効果を大きくするためにも中小企業のみを対象とするのではなく、大企業も視野に入れるべきであろう。
    ただ、近年の大手製造業は海外展開が進んでいる。生産のみならず、売上でも海外の比率が高くなっている。このように海外市場を中心とする必要に迫られる中、国内で新たな工場を作るという選択肢は非常に取りにくいのが実状。
  • 国内立地について厳しい環境下でも、日本の良さを生かして産業振興をすべき。日本の良さとは「安全」・「美しさ」ということであり、産業分野としてはライフサイエンス等が考えられる。
    ライフサイエンス分野は様々な制度的な要因により医療機器・薬等の開発が難しいが、国内で参入したいと考えている企業は多い。このような企業に対して、ライフサイエンス分野への参入を後押しする政策を打ちだすというのも、大きな可能性を持つものと考える。
  • 大企業がマザー工場や研究拠点としているところは、大企業がこれらを国内の拠点として死守するということを意味し、地域にとっても重要であろう。一方、地方発の中小企業から発展してきた中核企業への支援も必要である。
  • 大企業でなくとも技術が高いというところで世界に通用している企業もある。大企業を軸にという議論もあるが、大事なのは、その企業が世界で通用するものを持っているかどうかである。このような観点から、ある程度力のあるものを核にしてクラスターの展開を図るのが手堅い方法であろう。一方、企業が熱意をもって、リスクのある分野に打って出るというのも一つの方法だが、成功するかはわからない。その中で飯田などうまくいっている地域もあり、参考にすべきであろう。
  • 地方は産業面・雇用面で脆弱な体質を持っている。地方では、地域の人的資源を共有して活用しようとする取り組み、例えば、地域企業間のローテーションによるOJT等が有効ではないか。地方では「働く」よりもその地域で「暮らす」ということに本質的な願いを持っている人が多くおり、この「暮らす」という願いを政策に反映する必要があると考える。中核企業になりえるような、成功した企業は表舞台に出て注目もされるが、地域の多くの企業はそうではない。このような大半の中小企業を支援するには、人の動きを活発にすることとから始めるのが必要である。その結果として経営者同士が懇意にやりとりすると、新たな動きが出てくる。
  • 企業再生の視点から、地域活性化を考えると、金融の重要性は高い。一定のリスクマネーの供給が不可欠であるが、このリスクマネーが不足すれば地方では大きな制約要因となり得る。この点で、地域金融機関のがんばりも必要である。
    また、東日本大震災で被災した中小企業を支援し、サプライチェーンを守ったのは、金融機関ではなく、大企業だったという指摘もある。このような事例も踏まえると、金融の観点からも大企業の存在を無視してはいけない。地方に大企業を戻すという構造転換を進めることも重要であろう。戦後に首都圏に集まってきた大企業を、徐々に地方に戻していく、いわば「平成の大引越し」を行わなければ、地方は浮かび上がらないのではないか。
以上

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最終更新日:2014年11月6日
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