経済産業省
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地域産業活性化研究会(第2回)-議事要旨

日時:平成26年10月28日(火曜日)10時00分~12時00分
場所:経済産業省本館2階西8共用会議室

出席者

委員
有田 耕一郎:NPO法人キャリアプロジェクト広島 代表理事
大塚 康男:神奈川県産業技術センター 所長
佐藤 雅典:株式会社ジェイ・ウィル・パートナーズ 代表取締役社長【欠席】
(佐藤氏代理:同社取締役パートナー 新名 孝至)
額田 春華:日本女子大学 家政学部家政経済学科講師
前田 裕子:株式会社ブリヂストン 環境担当兼グローバルイノベーション管掌兼知的財産本部フェロー(本部長)経営企画本部主任部員
松原 宏:東京大学大学院 総合文化研究科教授
ゲストスピーカー
松本 哲也:株式会社日本政策投資銀行産業調査部参事役
西 浩一:帝人株式会社技術戦略部担当部長

議題

地域中核企業の支援について

  • 中核企業の概念的整理
  • 中核企業と地域との関わり
  • 支援の内容

次第

  1. 開会
  2. 委員及びゲストスピーカー紹介
  3. 配布資料の確認
  4. 事務局資料説明
  5. 委員及びゲストスピーカーによるプレゼンテーション
  6. 討議
  7. 閉会

議事概要

  • 事務局より本研究会のテーマである地域中核企業の支援の論点について説明がなされた後、当省細谷研究官、松本講師より「中核企業の概念的整理」、西講師より「中核企業と地域との関わり」、前田委員より「支援の内容」に関連したプレゼンテーションを行っていただいた。以下は事務局説明及び委員・講師からのプレゼンテーションの後に研究会で行われた討議概要である。

(中核企業について)

  • 中核企業をいかにとらえるか、支援するかという点について、企業規模ではなく、機能に着目するという方向性は良い。これは中核企業の本質にかかわるところと言える。
    中核企業は技術軌道のコアになるような企業であれば、地域における取引拡大にもイノベーションの実現にも大きく寄与するであろう。さらに、立地の不動点のような、固着性が強い企業に着目するのが、政策的にも重要ではないか。
  • クラスターという概念に引きずられると地域産業の本質が見えにくくなってしまう。イノベーションを起こす主体は企業であり、企業及び企業が有するネットワークに着目することが必要である。
    イノベーター企業としては、過去にイノベーションの経験がある企業が重要であろう。このような企業はすでに優良なネットワークを有しており、将来のイノベーションの基盤を有していると考えられる。過去の履歴を企業ごとに見ていくことがまずは重要である。
    グローバルニッチトップ(GNT)企業はもともと社内ベンチャーであった等、大企業スピンアウトが多いようである。これまでイノベーションの経験がない企業については、このようなポテンシャルに着目することも重要である。
  • 地域における中核企業とは、企業規模ではなく、その企業が果たしている機能に着目すべきであろう。確かにGNT企業は中小、バリューチェーンコア(VCC)企業は中堅であり、他にも大企業はあり、それぞれ違いはあるが、受発注のネットワークやイノベーションで特別な機能を果たしているかという点に着目しくべきである。
    VCC企業やGNT企業は創業が古い老舗企業が多い。これまであまり経済産業省の政策の中では注目されていなかったが、企業の多くが海外進出して国内の空洞化が脅威となる中、地域に残るこのような企業に注目があつまっている。

(中核企業への支援)

  • 必要とされる支援は、企業規模によって大きく違う。売上規模が500億円以上であれば独自に次の成長戦略を描くことができるが、300億円程度の企業では、次のステップにどう上がるかが課題となっており、外部のサポートが求められている。サポートの例としては、海外展開の支援、資本政策の提言などである。また、企業規模の拡大に伴い経営スタイルの転換が課題になっている同族企業の多くが属するのも、このゾーンである。
  • 中核企業の考え方自体は企業規模で判断するべきではないが、支援内容は企業規模やステージでずいぶん異なってくる。海外企業とのアライアンス支援や資本政策提言など、サポートメニューの作り方には多様性が必要と考える。
    地域産業の活性化といった場合、何を活性化するのかが重要である。どの企業・産業を支援するのかという目利きが必要となる。
    地域の中核的な企業はいわゆる優良企業と思われるが、地方には問題を抱える企業も多く、これらをどうするかも重要であろう。このような企業の再生には目利きが最も重要なポイントとなる。
    地方銀行は企業へ融資することはできるが、基本的に株式投資はできない。加えて事業の目利きの経験も多いとは言えない。そこでファンドが事業の目利きと株式投資機能を補完することで、地銀と連携している例も少なくない。

(産業クラスターについて)

  • 産業クラスターの取組を見ると、集まって何かをやろうというだけでは、結果を出すことは難しいと感じる。何か出口を見出し、地域の企業を巻き込みながらやるのがいいと思う。
  • クラスター事業や中核企業支援については、どう発掘して、どう支援するのか。そして支援した後のフォローが重要である。
    従来の産業クラスター政策の中では、集積を作ること、ネットワークを作ることが目的となっていたため、事業創出の目標件数という指標もあったが、参画企業数とか共同研究の組成数の指標に重きがあり、施策効果の測定は困難であった。今後は、より効果を見極めやすい定量化が必要である。
    どこの地方も同じような産業を伸ばしたいといっているが、やはりそもそも強みを有している地域が成功している。どの地域でも、まずはそもそもの企業立地・取引構造・技術的な強みなどの基本情報を分析できるようにし、地域の強みを活かした戦略づくりをできるようにしたい。

(人材)

  • VCC企業は、どうしても東名阪に偏っている。これは、質の高い人材の密度の濃さの問題も背景にある。東名阪以外の地域にいると、東名阪に人材を放出している現状を強く認識せざるを得ない。
    地域を活性化するのであれば、地域に絶え間なく人材供給するという仕組みが作れないか。大企業の事業所が中核的と呼ばれており、確かにこのような大企業は地域経済に貢献している。しかし、地域の地場企業には人材が不足しており、取引相手として物足りなさを感じてしまうことも多いだろう。地域企業に質の高い人材が配置できるような政策が必要である。

以上

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お問合せ先

地域経済産業グループ 立地環境整備課

 
 
最終更新日:2015年1月21日
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