経済産業省
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新クレジット制度の在り方に関する検討会(第3回)‐議事要旨

日時:平成24年6月18日(月曜日)13時~15時
場所:ルポール麹町 2階ルビー

出席者

茅委員長、新美委員長代理、大塚委員、小林委員、荘林委員、田海委員、新澤委員、松橋委員、宮城委員、椋田委員

議事概要

事務局から、「新クレジット制度の在り方について(取りまとめ)(案)」について、資料2に沿って説明。委員からの主な意見は以下のとおり。

新制度の理念等について

  • 国内での取組という観点からは、これまでのクレジット認証量は伸びてきているといえるが、世界全体のボランタリー・マーケットから見ればまだまだ小さいのではないか。その点を認識し、これから更に取り組んでいく、というニュアンスにすべき。
  • 国際展開という観点からは、潜在的な競争者が海外にいるということを常に意識すべき。今はまだ海外マーケットの認知度が低く、ストーリー性を意識した場合でも、国内の取組が中心となっているが、多国籍企業等にとってみれば、海外での取組の方が彼らのストーリーに合致すると言うことも今後出てくる可能性がある。
  • 利便性を向上させるため、移転手続のみならず、申請段階からの電子化も検討いただきたい。
  • 今後はクレジットの活用先を広げていくことが重要。そのため、クレジットの由来となったプロジェクトの実施地や使用された方法論等を一覧できるような情報提供の仕組みを是非実現してもらいたい。
  • 削減事業の創出についてもまだまだ十分でなく、今後も推進が必要である。削減事業者の多くは中小企業者ということに留意いただき、引き続きソフト支援はよろしく御願いしたい。

制度の対象者について

  • 活用先の限定については、登録簿でしっかり担保すべき。
  • 制度の対象者を限定しない代わりに活用先を限定すると言う点は、誤解を生まないようにしっかりPRしておくべき。
  • 現行の国内クレジット制度の場合、自主行動計画に参加しているかどうかの確認が非常に困難であったことも踏まえ、新制度では、低炭素社会実行計画の参加の有無に関わらず、どんな企業でも参画できるとすることが重要。
  • 新クレジット制度が低炭素社会実行計画に取り組むことにディスインセンティブにならないようご留意いただきたい。

共同実施者について

  • 国内クレジット制度を創設した際は、クレジットの売買がマネーゲーム化することを恐れて共同実施者要件を設けたという経緯もあるが、実際に制度が始まり、そのようにマネーゲーム化するという懸念は杞憂であったということが明らかになっているので、新制度において共同実施者を必須としないという整理はいいと思う。

MRV手法について

  • MRV手法に関して、検証機関のISO14065取得を義務化することは、確かに信頼性向上には寄与する一方で、認定取得コストが高くなるということもあることから、信頼性と利便性のバランスをうまくとって検討してもらいたい。

ダブルカウントについて

  • 温対法の算定・報告・公表制度については、買い手が実排出量と購入したクレジット量を報告すればよく、売り手が上乗せして報告する必要はないのではないか。
  • 低炭素社会実行計画の目標内の削減行動であってもクレジットの創出が可能だとすることについては、疑問が残る。
  • 低炭素社会実行計画に参加する企業であっても、積極的な省エネ投資を進めていただくため、新クレジット制度に参加してもらうことが大切。大企業が新クレジット制度に参加した場合は目標が自動的に上積みされるとみなすという考え方もあるのではないか。
  • 結論からいうとこれでいいが、多くの者に新制度に参加していただきたいということだけを強調するのではなく、参加した者はどういうクレジットの使い方ができるかという点についても記述する必要があり、文章の構成については、検討いただきたい。

活用先について

  • 森林吸収由来のクレジットについても、購入した企業を何らかの形で評価するような取組について、今後前向きに検討してほしい。企業の後押しによって森林吸収源対策を行うことは極めて有効で、各自治体の吸収証明書制度等既に取り組んでいる事例も多くある。
  • 新制度におけるクレジットの種類は、(1)森林吸収系、(2)削減系のうち、低炭素社会実行計画などに活用できるもの、(3)削減系のうち、CSR,オフセット目的のみに活用できるもの、の3種類に色分けできると思うが、(2)及び(3)の場合、クレジットを創出した時点で色分けができず、混乱を招きかねないことも想定されるので留意が必要。
  • クレジットの活用先については、クレジットが転々と流通していくことを考慮し、どんな活用ができるのかあらかじめ識別できるようなフラッグを立てておくといった措置が必要ではないか。

設備の新設に関する方法論について

  • 設備の新設に関する方法論について、EU-ETSではベンチマークが策定されているが、我が国としての目標に見合った、遜色のないベースラインの設定をするべき。ボランタリーであるからゆるやかにという意見もあるかもしれないが、ボランタリーということで高い価格でクレジットが取引されているので、しっかり設定すべき。

系統電力の排出係数について

  • 系統電力の排出係数についても、今後の検討課題である。

地方公共団体との関係について

  • 都道府県の取組についても、今後は温対法の算定・報告・公表制度に活用できるように検討をしてほしい。
  • ISO14065認定など、国の制度との整合性等の議論もあるが、都道府県J-VERの本来の趣旨を踏まえ、現行よりも手続や経費がかかるような制度とするべきではないと考える。
  • 国の制度との整合性・同一性の検討をする際には、現行の都道府県J-VERの運用状況も考慮してほしい。

移行措置について

  • 現行制度で登録された事業の継続について、吸収プロジェクトについても同様に簡易な手続で継続できるようにしてほしい。
  • クレジットの有効期限を設ける趣旨は何か。また、有効期限を決めるのであれば、制度の終わりではなくあらかじめ定めておく必要があるのではないか。
  • クレジットの有効期限に関して、旧制度のクレジットをそのまま使い続けることができるということにしてしまうと、仮に将来、排出量の削減が義務付けされた際、整合が取れるかどうかという論点が出てくる。

その他

  • 本来、取引の目的は、削減の取組が限界削減費用の小さいものから進んでいくようにすることにあるという点を踏まえ、取引費用をいかに下げていくか、という観点を含めた記述にすることが必要ではないか。
  • 我が国において、限界削減費用の小さい分野は、民生・業務部門であると考えられることから、こうした分野の削減対策を進めるためにも取引費用を低減させていくことが大切。
  • 「オフセット」という言葉について、国際的には、ベースラインから更に削減した排出量をクレジット化するプロジェクトのことを「オフセット・プロジェクト」と呼ぶのが一般的だと思うが、この制度の中で使われている「オフセット」という言葉は国際的な使い方と必ずしも一致していない。混乱を防ぐためにも整理をする必要があるのではないか。
  • 「オフセット」の定義については様々あるが、環境省で定めた定義が、これまでも使われており適当ではないか。
  • 伐採木材(HWP)の炭素固定量の取扱いについては、今後の検討課題だと認識している。
  • 農地土壌の炭素吸収の仕組みに関しては、まだ検討中であり現在の目標達成計画では計上されていない。今後策定される政府の温暖化対策に係る計画に計上されることがなければ、低炭素社会実行計画にも活用できると理解している。
  • 新制度についての方向性が示されたが、現行制度が停滞することは本意ではない。現行制度での利用も増えるように、移行措置の取扱いなどは、わかりやすく利用者にアナウンスしてもらいたい。

以上

関連リンク

 
 
最終更新日:2012年6月22日
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