経済産業省
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電力システム改革タスクフォース「論点整理」

平成23年12月27日
経済産業省

◇ 我が国の電力供給システムは、「部分自由化」と呼ばれる日本型の漸進的な自由化市場を構築してきた。すなわち、料金規制、供給義務が課された地域独占の「一般電気事業者」を電力供給システムの主体としつつ、大口需要については新規参入の電気事業者(PPS)の電力供給を認める等、部分的な自由化を導入し、順次自由化市場の範囲を拡大してきた。これにより、安定供給を確保しつつ、PPSの参入や、競争による効率化も図られるなど、一定の成果をあげてきたとの評価も一部にはある。他方、一般電気事業者の地域独占を中心とする基本的な供給構造に変化はなく、自由化や競争は極めて不十分との指摘もある。
 他方で、諸外国の多くにおいては、国営事業・独占事業の事業体制を変革し、競争原理や価格メカニズムを活用した効率化がを進められている。

◇ 翻って、我が国が現在直面している喫緊の課題は、震災を契機とした大規模電源の停止による供給力の不足に対応し、どのように効率的に安定供給を確保していくかである。とりわけ、計画停電や電力使用制限の発動という強制的・画一的な需要抑制手段によって多くの国民や企業に多大な負担と苦難を強いざるを得なかったことは反省すべき大きな課題であり、この震災の教訓を十二分に踏まえた制度設計が必要である。

◇ さらに、今般の東京電力福島第一原子力発電所における過酷事故の発生とその影響による全国的な原子力の稼働停止は、大規模電源の遠隔地集中立地によるリスクを顕在化させ、次世代型の分散型エネルギーシステムへの関心の高まりをもたらしており、こうしたニーズに適確に対応した制度設計とすることも重要な課題である。

I.震災により明らかになった電力供給システムの問題点

◇ 東日本大震災により我が国の電力供給システムに内在していた問題点が顕在化。その一端として、例えば以下のような事態が生じた。

○ 需要家が工夫できる度合いや、電気の必要性の大小にかかわらず、一律の計画停電や電力使用制限によらなければ需要抑制ができず、国民生活や企業活動に深刻な影響を与えた。
○ 国民や企業が節電を行うにも、自らの電気の使用状況に関する情報が十分になかった。このような点も含め、「需要に応じて供給する」という、供給力に期待するシステムであったことから、国民や企業の需要抑制への創意工夫が活かしきれなかった。
○ 自家発電を急遽活用する必要が生じたが、需給逼迫に応じて一斉に自家発電を稼働させるメカニズムもなく、むしろ、卸電力取引所は閉鎖されて、経済インセンティブによる供給力の活用が制約された。
○ PPSの電源は、需要家の使用量に合わせて発電する「同時同量」の義務を解除され、フル出力で発電した。
○ 需要家が自らの使用する電気を自由に選べないことも、改めて認識された。
○ 供給力の不足分を他の地域から融通しようにも、東西の周波数変換装置や電力会社間の連系線の容量の制約、あるいは系統運用が各一般電気事業者の供給区域単位で行われていることから、供給力の広域的な活用にも限界があった。
○ 大規模電源の集中リスク、遠隔地電源への依存リスクが顕在化した。

◇ すなわち、これまで
(1) 供給力の確保に主眼が置かれ、需要家の選択行動を活用して「需要を抑制することで供給力に余裕を持たせる」との視点に乏しかったこと
(2)「分割された区域内における供給」に重点が置かれ、全国規模での最適需給構造を目指すとの視点に乏しかったことが、課題として顕在化した。今般の震災の教訓として、これらの課題を克服し、今後の電力システム改革にどのように活かしていくかが重要である。
 大規模電源の停止という、供給側のトラブルに見舞われた今夏の需給逼迫に際して採られた現実の対策を直視すれば、需要家側の節電の取組による相当のピークカットと電源の多様化・効率化、一般電気事業者以外の者が保有する様々な電源の公平な活用の重要性が浮き彫りになったことも踏まえる必要がある。 また、自由化が進んでいる欧米の事例や、需給情報の適切な把握不足が一因とされる韓国大停電の事例など、諸外国の教訓も踏まえる必要がある。

◇「電力システム改革に関するタスクフォース」においては、以上のような状況、問題点を踏まえ、白紙から、我が国の電力供給システムを果断に見直すため、主に以下のテーマを中心に、精力的な意見交換を行った。
(1) 電力市場のあり方 ~ピーク需要の抑制ができる電力システム、需要家の選択と公平で透明な事業参入の確保など~
(2) 欧米における電気事業制度改革と論点
(3) 電力小売事業(PPS等)の実態と課題
(4) 電力系統システムの現状と今後の可能性(スマート化等)

II.タスクフォースの議論を通じて得られた示唆

1.電力市場のあり方

 一つの理想的な電力市場の姿は、需要家の自由な参加・自由な選択や、企業の自由な利潤追求行為によって、自然に全体の電力供給と電力需要が合致し充足される電力市場である。このような市場で、イノベーションが促進され、様々なビジネスモデルや新たな産業が育つことも期待される。

 こうした次世代型の電力供給システムを実現するための一つの方法が、価格メカニズムを通じて需要抑制のインセンティブや供給促進のインセンティブが働く電力市場を構築することと、競争条件の公正性を確保するための送配電部門の中立化(発送電の分離)である。

(1)電力市場の設計

◇ 我が国においては、予め決められた料金表に基づき、契約電力の範囲内であれば自由に電力を使える供給契約形態が主流であり、需給逼迫時にも料金が一定で、需要抑制のインセンティブが働かない。例えば、北欧の市場では、日々の使用量を予め確定させる供給契約形態が主流となっており、日々の価格は需給状況を反映した市場価格で決まることから、需給逼迫時には価格が上昇し、供給は増加し、需要は抑制されるインセンティブが働く。このような仕組みは、需要家の直接参加も可能な前日スポット市場やリアルタイム市場が機能することにより実現しており、個別相対取引も認めることで、供給の安定性も維持しつつ、供給不足時に需要を抑制したり、供給が増加することが柔軟にできる電力市場となっている。

◇ このような市場原理の活用を進めると停電が発生するとの指摘もあるが、例えばカリフォルニアの電力危機は、卸取引や卸価格は自由化したものの、小売価格に上限規制を行ったため、卸価格の上昇を小売事業者が価格転嫁できず、小売事業者が破綻したことが一因であり、「中途半端な自由化」がもたらした問題と言える。
 また、市場原理の活用により、発電部門や小売部門の競争による料金の低下も期待できる。送配電部門は規制部門であり、競争原理が働きにくいが、送電線が混雑した場合に送電線利用料金を高くする「混雑料金」を導入することで、合理的な送電設備形成を促す方法もある。

◇ なお、「発送電の分離」をすれば、それだけで市場原理の活用や競争が進むとは必ずしも言えず、支配的事業者の独占力の行使などが行われないような電力市場の設計が必要である。また、スマートメーターの整備といったインフラ面での対応も重要である。このほか、発電所や送電設備の建設には協調と長い期間を要することも考慮する必要がある。
 「自由な選択」を行う需要家の行動にも責任が求められ、「高くても環境性の良い電源」を支持する需要家は、実際に高く買うことで、このような電源の普及が始めて実現する。ただし、環境価値やセキュリティといった社会的価値を実現するためには、炭素税を課すといった政策的な賦課による手段も重要である。

(2)送配電部門の中立性

◇ 市場原理が機能するためには、様々な発電事業者、様々な小売事業者が公平に競争できる環境が必要であり、これらの事業者の共用インフラとも言える送配電部門に中立性を確保することが必要となる。また、自由化を進めても、送配電部門への料金規制は残る。送配電部門の中立性を確保するための手段として各国で「発送電分離」が行われているが、大別して以下の4類型がある。
(1) 会計分離 送電部門に関する会計を分離
(2) 法的分離 送電会社を分離するが、子会社(持ち株方式)でも可
(3) 機能分離 ISO※といった中立組織が系統運用を実施 (4) 所有分離 送電部門の資産保有も別会社に分離(資本関係を認めない)
※ISO=Independent System Operator(独立系統運用機関)
系統運用機能や託送料金設定、送電線整備計画の策定等を行う。

◇ 我が国は(1)の会計分離を中心とする行為規制(送配電部門に対し、不公平な行為を禁止する等)を採用しているが、欧州においては(2)の法的分離や(4)の所有分離が採用される傾向にあり、米国においては(3)の機能分離が採用される傾向にある。
 どのような方式を採用するにせよ、送配電部門に、不公平な取扱をする動機を消滅させることが重要であり、実質的に中立性が確保される仕組みとする必要がある。

◇ また、一般論として、分離の程度が不十分であればあるほど、中立性を確保するための規制コストが上昇するが、一方で、分離すればするほど、発電と送配電の一体的な投資や一体的な運用が困難になることから、制度設計には十分な検討が必要である。

2.欧米の電力供給システム

 電気事業は、リアルタイムでの需給バランスの維持が必要であり、設備形成にも長期間を要することなどから、自然独占性や規模の経済性が認められ、従来、欧米においても、発送電一貫の独占的企業による電気事業形態が一般的であった。この独占による弊害を除去し、市場原理を活用した効率的な電力供給システムとするため、欧米では様々な自由化への取組が先行して行われている。
 なお、発送電分離や自由化を行った欧米で、必ずしも電気料金は低減しておらず、むしろ上昇しているケースも多いが、資源価格の高騰や再生可能エネルギー導入支援の影響も考慮する必要がある。

(1) 欧州の自由化モデル

 欧州では、イギリスや北欧において1980年代から規制改革が進められ、国営の発送電会社の送電部門を送電会社として所有分離(会社分離)し、卸電力取引市場の設置や小売の自由化を実施した。同時に、独立規制機関を設置し、発電・小売の競争状態の監視や、送電の料金規制などを行っている。各地の卸電力取引市場が欧州単一市場を目指して融合化しつつあり、送電会社と卸市場は別組織となっている。
 1990年代以降、EU指令により小売全面自由化や送電部門の独立性確保等が要求されているが、風力発電の導入拡大による系統運用の困難性や送電設備増強への対応策が近時の最大の課題となっている。

◇ イギリス
国営電力会社を発電、送電、配電、小売に所有分離(会社分離)し、全ての電源を卸電力取引所に供出する「プール市場」を導入。しかし、市場操作が容易で価格が高止まりしたことから、プール市場は見直され、個別相対取引や、トレーダー経由といった様々な取引を認める形態に移行。風力発電の大量導入により急な需給変動に対応するための待機火力電源について、公的助成策を検討中。

◇ フランス
 国営電力会社について、発電、送電、配電、小売の法的分離(持ち株分社)が行われ、競争促進のために、電源の一定割合を市場に供出するVPP※制度を導入。電源が不足する場合には、国が電源の入札を行う仕組みを整備。
※ VPP=Virtual Power Plant
仮想発電設備。発電機の売却ではなく、電気を市場に売却。

◇ ドイツ
 民営電気事業者について、国内の電力自由化や法的分離(持ち株分社)を義務づけたEU指令を契機に電力会社の再編が進展し、4大電力会社のうち2社が法的分離(持ち株分社)、2社が所有分離(会社分離)を実施。北に偏在する風力発電の変動を広域的に吸収するため、系統運用の広域化や、送電投資促進のための許認可の迅速化等も開始しているが、送電制約が課題。四大電力会社が競争を行ってきたが、再生可能エネルギーの増大により、火力発電投資の不確実性が今後の課題。

◇ 北欧
 国営電気事業者の発電、送電、配電、小売の所有分離(会社分離)が実施されているが、北欧4カ国にまたがる国際電力取引市場(Nord Pool)が発達。各国の緊密な連携や、豊富な水力発電、国営電力会社が多く市場操作の懸念が少ないこと等を背景に、スポット市場やリアルタイム市場が効果的に機能する市場を形成。欧州においては、北欧をモデルに電力システム改革が進展。

(2) 米国の自由化モデル

 米国では、ニューヨークやカリフォルニアなど、電気料金が高い地域から自由化が始まり、連邦の規則により、送配電部門の中立性を確保する措置が順次導入されている。自由な電力取引を可能とするため、多数の送電事業者にまたがる広域的な系統運用を行う機関(ISOやRTO※)が設立。従来からある取引所の運営も兼ねる形で後からISOやRTOが設立された経緯から、取引所運用と系統運用が一体的に行われる傾向。安定供給確保のため、小売事業者に一定の予備力確保義務を課している。
※RTO=Regional Transmission Organization(地域送電機関) ISOを広域化し、系統運用や送電線整備の権限を強化したもの

 米国の中でも、北東部のペンシルベニア(P)、ニュージャージー(J)、メリーランド(M)にまたがる市場(PJMと呼ばれる)は、電源の多くが火力発電で、地域送電機関(RTO)を活用して多様な市場参加者が加わり市場操作が困難であること等から、安定供給と競争が両立した成功例とされ、米国ではPJMをモデルに電力システム改革が進展。大停電を経験したカリフォルニアも、PJM型の市場へ移行。

(3) 成功や失敗を踏まえた対応

 欧米においては、自由化後に生じた大停電や価格高騰といった問題の教訓を活かし、例えば以下のような様々な取組を行っている。
・プール市場の価格操作に起因する需給逼迫・大停電の反省を踏まえ、相対取引を認める制度に移行し、市場監視も強化。(イギリス・カリフォルニア)
・発電設備への投資の不足を補うため、市場参加者に一定の予備力確保を義務づけ。需給見通しの情報開示を推進。(PJM)
・送電設備への投資の不足を補うため、停電を発生させた送電事業者へのペナルティを強化。(北欧)
・系統運用者の状況把握不足により生じた大停電の反省を踏まえ、系統運用者への規制を強化。(北米)
・広域的な調整力の不足による大停電の反省を踏まえ、広域送電機関の設立や、系統に関するデータベースの整備を実施(西欧)

 なお、欧米においても、どのような制度設計が最適かについて一致した見解はなく、特に、再生可能エネルギーの大量導入に対応するための方法は、スマートグリッド化の検討など、各国とも模索中。

3.我が国の電力市場と電力技術の現状と課題

(1)電力市場の視点

◇ 小売の部分自由化がスタートして10年以上が経過し、最大手の新規参入者(PPS)は我が国の総需要の1%を供給する規模にまで成長したが、電力市場全体の中で新規参入者の占める割合は、総需要の2%程度の規模にとどまっている。新規の電源建設には環境アセスメントにより長期間を要し、電源を市場から調達するにも、卸電力市場は厚みがなく、供給力として活用しにくい。
 このため、新規参入者の視点からは、徹底的な業務効率化により、既存の電気事業者よりも高く電源を調達し、安く電気を供給することにより、初めて市場シェアの維持・拡大が可能となっている。また、新規参入者の視点からは、託送ルールや送配電部門の中立性にも、なお課題がある。このような状況下で、半ば強制的に新規参入を増大させる方法としては、電気通信事業分野の制度改革の成果も踏まえ、非対称規制の導入・強化により新規参入を促進することも考えられる。

◇ 震災による需給逼迫を踏まえ、新規参入者からの電気の調達を希望する需要家も多いが、電源の調達が困難であることや、一般家庭等の自由化されていない需要家も存在することから、需要家の要望に応えられないケースが多い。このような中で、震災後は卸電力取引所が閉鎖され、新規参入者の需要家にも計画停電や電力使用制限が適用され、新規参入者にとって、より公平性・透明性の高い電力システムの導入が重要となっている。

◇ 新規参入者は、新たに見える化やデマンドレスポンスに対応した料金やサービスを導入することで、経済インセンティブによる無理のない節電を促す取組も試みており、一定の成果をあげているが、このような様々なサービスを需要家に提供する上で重要なインフラであるスマートメーターを、早期に、かつ低廉に導入することが求められている。

◇ 新規参入者の有力な電源として、ガス事業者による大規模LNG火力発電も活用されている。一般電気事業者が国内最大のLNG使用者であることも考えれば、ガスをエネルギー源とする電気や熱の有効利用を図るエネルギー構造も期待される。

(2)電力技術の視点

◇ 安定的な電力供給を行うためには、電圧、周波数、系統安定度の維持や需給バランスの確保が必要であるが、自由化が進展する場合には、送配電の設備計画の策定や系統運用の不確実性・複雑性が増すため、技術的な困難性は増大する。

◇ 震災後の需給逼迫の反省から、供給力を広域で有効活用するため、周波数変換設備の増強が考えられるが、変換設備のみならず、接続する送電線の整備やコスト等を勘案する必要がある。また、系統運用の広域化に際しては、現状では一般電気事業者ごとに運用技術が異なる点を踏まえる必要がある。なお、連系線の整備に当たっては、長距離になればコスト上の優位性があり、事故の波及を食い止める効果もある直流送電の活用も考えられる。

◇ 近年では、再生可能エネルギーの大量導入により、系統運用が困難になることから、世界各国にて様々な取組がなされており、広域的運用により不安定な電源の変動を吸収する方策や、蓄電池の活用による、いわゆるスマートグリッド化などが検討されている。我が国でも、太陽光発電については電力需要の少ない日に出力抑制を行うことを検討しているが、さらに、太陽光発電や蓄電池、ヒートポンプ給湯器や電気自動車なども活用し、双方向通信によるネットワーク化を進めることで、より柔軟に需要抑制や再生可能エネルギーの有効活用を進める方策が検討されている。
 ここでの課題は、ハードウェアの課題というよりは、制御のためのソフトウェアの開発や、ビジネスモデルの開発であり、太陽光発電の出力抑制は比較的早期に実現可能となる見込みである。なお、このようなシステムを導入する上でも、スマートメーターを始めとするスマートインターフェースの早期整備が重要である。

III.我が国の今後の制度設計に当たっての視座と論点

1.我が国が目指すべき電力システム改革の理念

 震災により明らかになった、我が国電力供給システムの問題点を踏まえ、以下の4つの基本的視座の下、「低廉で安定的な電力供給」を実現する「より競争的で開かれた電力市場」を構築することを基本理念とし、改革に早急に着手すべきではないか。

(1) 需給逼迫時に需要抑制や供給促進のインセンティブが働く電力市場の形成
(2) 企業や消費者の自由な選択、創意工夫を最大限活用する電力市場の形成
(3) 需要サイドによる需給管理が可能な次世代スマート社会の構築
(4) このような電力市場を支える公正で透明な競争環境の整備

2.「競争的で開かれた電力市場」を構築するための論点整理

 理念としての「競争的で開かれた電力市場」を現実の制度設計に反映し、現実に電力市場を変革していくためには、以下のような様々な論点について、今後、具体策を検討していく必要がある。

<新たな需要抑制策>

論点1:
 需給逼迫時において、供給サイドからの一律・強制的な停電や使用制限によらず、需要側でのピークカット、ピークシフト等の取組が柔軟に行われるようにするための仕組みが重要。そのため、スマートメーターやインターフェースの整備を進め、市場メカニズムを通じた需給調整機能を強化し、需給状況にきめ細かく対応した料金やサービスの導入を図ることが必要ではないか。

<需要家の選択>

論点2:
 企業のイノベーションを引き出し、多様な電源やサービスを生み出すため、需要家が供給者や電源を選択できる仕組みの構築が重要。そのため、一般電気事業者の独占と規制料金が適用されている小口小売分野についても、大口分野と同様、需要家が選択できる仕組みを導入すべきではないか。

<供給の多様化>

論点3:
小売分野の選択肢拡大のためには、供給者や電源の多様性も重要。そのため、発電分野の規制(卸規制)の見直しや、卸電力市場の活性化などが必要ではないか。

論点4:
大規模電源の集中リスクへの対応策として、再生可能エネルギーやガスコジェネレーションの活用も含め、分散型エネルギーの活用を拡大していくことが重要。そのため、系統接続や託送に関するルールを見直すべきではないか。

論点5:
我が国の巨大な電力需要を安定的に支える電源として、大規模電源への投資も引き続き重要な課題。様々な電源が参入する競争的環境の中で、適切な予備力を確保し、安定的に供給力を確保するための仕組みが必要ではないか。

<競争の促進と市場の広域化>

論点6:
地域独占に安住することなく、電力会社同士での競争を行い、様々な需要家向けサービスを展開していくことが重要。そのため、供給区域を超えた電力供給に関する障壁の撤廃や、卸電力取引市場を通じた競争活性化が必要ではないか。

論点7:
 既存の供給区域を超えた広域での系統運用や需給調整を行い、供給力の広域的な有効活用を図るための仕組みが必要ではないか。

論点8:
送配電部門の中立性を確保し、電源間の公正競争のためのルール・仕組みを導入することが重要。そのため、会計分離の徹底、法的分離、機能分離、所有分離などのメリット・デメリットを十部に検証したうえで、さらなる送配電部門の中立化を行うべきではないか。

<安定性と効率性の両立>

論点9:
市場メカニズムの活用による競争の徹底に際しては、安全性の確保、適切な送配電投資の確保、ユニバーサルサービスの確保、供給責任の確保等、市場原理に委ねるのみでは解決し難い公益的な課題に対応する仕組みの再構築が必要ではないか。

論点10:
多様な主体の参画により複雑化する設備形成や系統運用上の技術的課題を克服しつつ、安定性と効率性を両立する新たなシステムを構築が重要。そのため、どのような時間軸を設定して制度設計を行うべきか。

問い合わせ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部
電気事業制度企画調整官 安永 崇伸
担当者:小柳、当間
電話:03-3501-1748(直通)
FAX:03-3580-8485

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最終更新日:2011年12月27日
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