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高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCT)プロジェクト評価委員会(第1回)‐議事要旨

平成22年11月24日

1.高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCT)の概要

原子力機構より、資料1-1に基づき説明があり、その後、意見交換、質疑応答を行った。

おもな意見、質疑応答は以下のとおり。

委員

国際情勢の変化や軽水炉との比較という観点から、もう少し説明してほしい。

事務局

軽水炉サイクルとの比較という観点はFaCTの設計要求で考慮されている。国際動向については、次回の評価委員会で議論する。

2.評価の進め方

事務局より、資料2に基づき説明があり、その後、意見交換、質疑応答を行った。

おもな意見、質疑応答は以下のとおり。

委員(主査)

今後5年間継続して国から投資していく方向が間違いでないかという中間評価を技術的な面から行う。高速増殖炉の開発意義や、自然エネルギーなど他の技術との投資の有効性の比較という観点ではなく、革新技術の開発状況等について、判断の根拠も含めて評価する。

評価に当たっては、欠点だけでなく、優れた点も抽出し、我が国として今後も研究開発を進めていくことの意義を、国民的な観点から、評価をお願いしたい。

評価を受ける側も、透明な場で説明し多様な側面から意見を受ける機会として前向きに捉えていただきたい。

各委員がそれぞれ専門分野で培ってきた知識や広い視点から、おかしなところ、検討すべきところなどをご意見・ご提案いただければと思う。

委員

FBRサイクルのような大きなシステムに対する性能目標は個々に独立したものではない。そのため、性能目標の達成度評価の際には、一部の性能を多少落としても、別の側の性能を上げて合理的に持っていくというアプローチはあってしかるべきで、いかにシステム全体として合理的になっているかという視点を重視したほうがいい。

特に、炉と燃料サイクルをあわせた全体システムの合理性は、これまでの開発の歴史でなかなかうまくいっていなかったという経緯があり、この実用化研究開発でいかに合理的なものを目指しているかが非常に大きなポイントになる。

評価委員会の場で、性能目標に係る全体システムの評価を、炉もサイクルもよく見ていくことを提案したい。

委員

同感。例えば、開発目標として挙げられている燃料の性能と、廃棄物の最終処分は密接に関係しており、一緒に見るべきである。廃棄物の最終処分について原子力機構がどういう体制でこれまで研究してきたのか、今日の資料からはほとんど見えない。

委員

今後どれぐらいの費用をかけたら研究開発目標が達成できるのかと、国としてどれぐらい研究開発に投資できるのかは、見えるようにしないといけないと考える。

委員

副概念についてはどの程度の議論するのか。

事務局

基本的には主概念の議論が中心で、副概念については、研究開発の進捗状況について独立して議論していただくことを考えている。

委員

評価委員会のミッションについて、目標の達成度を評価するのか、原子力機構の評価について別の観点から意見を述べるのか、明確にしてもらえるとありがたい。

事務局

後者を考えている。個々の技術については原子力機構、三菱、日本原電で評価しており、評価委員会ではこれから2015年まで研究開発をしていく中で、必要な課題や論点を抽出してもらうことだと考えている。

委員

革新技術の一つ一つは、実現性が高いと思うが、革新的な技術を集めて実用炉を目指すのがいいのか、「もんじゅ」のようなコンベンショナルな技術を進めていくのがいいのか、各委員はどのように考えているか。

委員

安全研究をやってきた立場からは、実用化した技術で作ることが実用炉としての必須条件であると考えるが、高速増殖炉は新しい技術を生み出すものを持っているので、実用炉に限ればそうはならないのではないかと思う。

委員

炉に関する革新技術は見通しがある一方、燃料サイクルは野心的な技術もあって、評価する側の価値観が入ってきやすい。結局は一個一個の技術の確証度を把握しながら、判断していくことになるのではないかと思う。

委員

国際的な開発動向を踏まえた評価にとらわれ過ぎると、ミスリーディングになる可能性がある。燃料サイクルの野心的な技術も、炉と燃料サイクルとのバランスや実現性、あるいはその意義が見いだせれば、たとえ国際的な動向と多少ずれていようが、次の5年間で進めていく技術であると見るべき。こういう考え方でこの技術は日本の高速増殖炉サイクルシステムとして適切であるということをまとめられるかどうかをポイントにしたい。

委員

各国が高速炉の開発を進めているが、各国ごとに思惑が違うし、技術的発想も全く違う。海外の情報をうまく参考にしながら、我々の独自の視点で判断をしていくという戦略的な立場をとるのがやはり大事。国際動向を冷静に戦略的に見ていくという姿勢は、炉のほうも燃料サイクルのほうも貫くべき。

委員

個々の革新技術をどういう形でシステム化していくかというシステム化技術の革新性が重要。

委員

原子力機構から全体のシステムとしての考えを次の評価委員会で説明をお願いしたい。

委員

性能目標の達成度評価に向けて研究開発課題が抽出されたプロセスを、もう少し理解できるような資料が欲しい。

委員

ロシア、インド、中国等の計画と比べると我が国の実用化時期が遅くなっているが、何が律速になっているのか。

委員

原子力政策大綱で、ウラン価格が上昇するなどの環境要因の変化が起こりえるため2050年頃には実用化できるものを用意するという目標を設定している。それに合うよう実証炉は2025年頃に実現しようという開発ロードマップを設定した。

だから、なぜ日本が遅いのかという議論よりは、我が国は2050年を一つの大きな目標として設定しているというのがスタートライン。

ただし、その境界条件が変わって実用化が必要となる時期が早くなる可能性に対し、技術的な用意を常に念頭に置いておく必要はある。そういう柔軟性を持つことは大事。

委員

過去10年間の変化に対し、どのように柔軟に対応してきたのか、これからどう対応するのかも評価のポイントの一つ。FaCTの中での状況変化に限らず、もっと広い視点で環境の変化をとらえていく必要がある。

委員

原子力政策大綱の中で位置づけられた高速増殖炉サイクルシステムの枠の中で技術評価をするということがまず第一。ただ、国際的に受け入れられる炉になるのかという観点で、安全規制を評価の視点として入れることはいいと思う。

3.その他

今後の進め方について、事務局から説明があった。

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最終更新日:2011年7月4日
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