経済産業省
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高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCT)プロジェクト評価委員会(第4回)‐議事要旨

平成23年2月22日

1.FaCTフェーズ2における研究開発計画

事務局及び原子力機構より、資料1-1に基づき説明があり、その後、意見交換、質疑応答を行った。

おもな意見、質疑応答は以下のとおり。

委員(主査)

全体像ということで、実証炉の概念設計はFaCTの中に入るのか、それとも入らずに別にということか。

事務局

FaCTの一部でやることになる。

委員

資料1-1の1ページについて、炉の安全基準については非常に重要なカテゴリーとしてとらえられているが、燃料製造に関わるような基準の考え方をあえて明示的に書かなかったというのは何か理由があるのか。

原子力機構

炉の中で扱う燃料設計等は入ってくると考えているが、燃料製造に関する安全基準を考えると、今はまだ国際的に議論しながらやっていく状況にないのかということで、あえて炉という書き方をしたということである。

委員

基準をどうつくっていくか、活動をどういうところでどういうふうに見ていくかというところに関しても伺いたい。

原子力機構

安全指針とか、燃料に限らずに炉の規格基準類、いわゆるどういう技術基準をつくっていくかについては、今後、その話の推移や、我々の技術基準としてのデータの整備の充実によってそこを考えていきたいと思う。国の基準とするか、我々のいわゆる社内規定として押さえていくかといったところは、今後の議論の中で決めていきたいと今考えたい。

委員

それも含めて、炉側、燃料側のインターフェースみたいなところをどのようにやっていくかが、どこにどのようにイメージ的に出てくるのか、それも含めて、社内でやるから問題ないということでよいか。

原子力機構

今後、関係者も含めた上で、技術基準をどう整備していくか、今の民間基準の中で制定していくもの、社内規定としてまずは整備して、実証炉に対応していくものを区分していきたい。

委員(主査)

安全規制対応、それに関わる安全の基準に対する取り組みの基本的なことが、ここに追加されたほうがいいのかもしれない。規制側との調整やJAEA内部側の基準の作成と整合させて、それを具現化していくことについては記載強化ということでよろしいか。

原子力機構

書く場所を含めて考える。

委員

10ページの設計要求について、フェーズ1では努力目標であるが、フェーズ2では「達成すべき要件とする」となり、その後の状況の変化等を反映して、適宜見直すという話と、段階的な設定をするという話があり、ここが非常にわかりにくい。フェーズ2でも最初に設定した設計目標に対する達成度が、継続的にこのプロジェクトを続けていく上で非常に重要なポイントになると思う。

そのためフェーズ2での目標としては、最低限守るべき制限値を明確にして、その上でプロジェクトの進捗に合わせてパフォーマンスを追求していくべきではないかと感じる。

原子力機構

委員のご指摘と同様の趣旨であり、資料の表現が適切でなかったと考える。フェーズ2では最低限守るべき制限値を定めて、最低限達成できたかどうかを見ることとする。当然、さらに上を目指していくという形の設定をしたいというのが趣旨である。

委員

10ページに目標が競合電源とあるが、競合電源の意味がはっきりわからない。

原子力機構

軽水炉に比肩するという意味である。時代によって変わってくるところもあるためそのような書き方にしているが、軽水炉に比肩する程度の経済性等を保っていくという趣旨である。

委員

設計目標の安全規制については、規制当局に対してどんな働きかけをしていくのか、規制当局同士が今国際的に展開しているものに対してどのように取り組んでいくかという外からのアプローチによるものだと思う。

委員

燃料製造と再処理についても、フェーズが大分違ため原子炉と燃料製造の必要時期と再処理と若干違うが、今まで私どもが経験した規制、安全基準、こういったものの整合性を図りながら高度化しないとならない。今回のFaCTでの設計研究も方向性を大きく変えられる可能性もあるため、この燃料製造だけではなくて再処理についても、努力するということを記載すべき。

原子力機構

研究開発を進めるに当たって、今存在する安全のルールは無視するわけにはいかないため、頭に入れながら進め、何らかの形で確認したいと思う。

委員

10ページ目の実証炉の記述について、実用化像と書いてあるものと実証炉の間で開きがある印象を受けますが、詳しく教えてほしい。

原子力機構

フェーズIでは実証炉の概念設計までいっておらず、概念検討ということもなかったため、実証炉についての目標は全く定めてなかったというのが実態である。それで、フェーズIIでは実証炉の概念設計を行うため、その目標も定めようということである。実証、実用、明確な区分ができたような状態で検討を進めたい。

委員

経済性まで含めた完結した技術として実用化像と言っていると理解するが、その考えであれば、この技術でも問題ないと思う。

委員(主査)

2ページの「2013年には中間取りまとめを行い、サイクル全体の整合性を確認する」について、2013年に燃料サイクル側と炉の間で最適化調整を完了するということか。

原子力機構

整合性については常に見ていくもの思っているが、1つのチェックポイントとして、例えば高燃焼度燃料について判断を先送りしたところを2013年で決めるということで、そこを大きなチェックポイントとして全体を見ようというもの。

委員(主査)

2013年の中間取りまとめ段階で燃料サイクルと炉の仕様の調整は、最初の結論を定めると思ってよいか。

原子力機構

2010年にやらなければいけなかった部分を2013年に整合をとることになる。

委員

先ほどの議題における、2050年までのロードマップを見て、廃棄物の話は何も出てない。廃棄物の低減というのはこのFBRの大目標のうちの一つだったはずなので、何も触れないのはまずいと思う。

事務局

資料には詳細が書いてないということかもしれないが、再処理の研究開発計画というところで廃棄物については取り組むと記載している。

2.FBRサイクルの導入効果と開発に要する費用について

原子力機構より、資料2に基づき説明があり、その後、意見交換、質疑応答を行った。

おもな意見、質疑応答は以下のとおり。

委員(主査)

開発見積もりについては、今回の評価の結果を受け、フェーズ2として路線を組み直した結果に対する見積もりか。

原子力機構

今後の研究開発計画とリンクのとれた形にしている。

委員

炉の費用について、この技術実証というところにはいわゆるBOPも含めた全体の試験は入っていないとのことだが、それが必要だという判断をしたら、どのように費用を工面するのか。

原子力機構

その後に2016年から30年の技術開発の内容のところに今後検討を入れていくか議論があるところだと思う。そこは今後どこまでの範囲を実証というかを相談しなければいけないが、これまでの「もんじゅ」の経験で、既にそういったところを過ぎていると思うものについては含まれていないとお考えいただきたい。

委員

廃棄物については、日本の岩盤にも比較的熱伝導率の面で優れた岩盤とか、比較的劣った岩盤があり、処分後に温度が上がる、または処分場の規模が大きくなるといった課題が生じ得る。柔軟にいろいろなインフォメーションを整理して、全体として考えた上で廃棄物の負荷低減を議論できる方向にいかないと、10年、20年たってから検討が足りなかったという話になる。その辺のところを、サイクルのいろいろな方々が、一緒に仕事をする中で議論を続けていくような取り組みが必要だと思う。

委員

ウランの価格の問題について、13ページに約10万円と書いてあるが、JAEAは海水ウランのコストについて新聞発表しているが、これはその予測と合った数字なのか。

原子力機構

新聞発表とは多分異なる数字であるが、現在の最新版のOECD/NEAとIAEAが出したウラニウム2009から引用した数字を使っている。

委員

JAEAは原子力全体をカバーする総合的な研究機関であり、例えば海水ウランがどれくらいの費用かについては、FBR部門以外で出している数字で評価するのが当たり前だと思うが如何。

原子力機構

検討したい。

委員(主査)

開発投資に見合う効果があるかどうかについては、事業仕分けで同じような問いかけがきていると思う。この議論は、いかにこれが開発投資する価値があるかということについては、わかりにくくなっている。

また、高速炉開発については、エネルギーセキュリティ1番、廃棄物2番ということになっていくのか。

事務局

現在、原子力政策大綱でも高速増殖炉を位置づけており、エネルギーセキュリティを目的の第一として位置づけているとこに加えて、数年前から廃棄物の負荷低減ということを目的として掲げてきた。この2つがエネルギー政策上の目的になるということは、まず論を待たないことだと思う。

費用対効果の議論については、2,000億円に対する効果を定量的に示すのは今の段階では難しい。ただ、セキュリティについても定量化をどう試みるかということは、ケーススタディーが各研究機関で行われておりますが、そういったこともあるのかもしれないが、現時点では難しいと思う。

一方、資料の12ページ、炉の建設単価の低減について、実用化段階でどのような経済性を目指していくかということで革新技術を採用して、炉をコンパクトにしていくことによって、25万/kWeをさらに5分の4ぐらいの約19万円/kWeを目指していくということは、この革新技術の効果ということで、研究活動を投資することによる効果ととらえており、これは何基とかの掛け算をすれば一定の見通しもできるが、これだけでは効果はないということもあり、この段階の資料にとどめているというのが私どもの理解である。

委員

定量的に出す必要はなく、50年、100年後はかなり原子力を使うというわけですから、そこをきっちり言ったらいいと思う。

委員(主査)

今のような議論、事業仕分け、還元政策の中の位置づけなど、このFaCTの価値については何らかのアップデートが必要ではないかとご指摘が多いような気がする。

3.FaCTフェーズ2における研究開発計画

原子力機構より、資料1-2、 1-3、1-4、1-5、資料3、資料4、資料5について紹介した。

4.その他

今後の進め方について、事務局から説明があった。

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最終更新日:2011年7月4日
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