経済産業省
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戦略ワーキンググループ(第1回)-議事要旨

日時:平成29年3月30日(木曜日)13時00分~14時00分 
場所:経済産業省 本館17階第1~3共用会議室

出席者

経済産業省
多田資源エネルギー庁次長、小澤資源エネルギー政策統括調整官、浦上原子力政策課長、覚道原子力立地・核燃料サイクル産業課長
文部科学省
板倉大臣官房審議官(研究開発局担当)、西條原子力課長、奧野研究開発戦略官(新型炉・原子力人材育成担当)、次田「もんじゅ」の在り方検討室企画官
三菱重工業株式会社
門上原子力事業部長、安食新型炉・原燃サイクル部長
電気事業連合会
豊松原子力開発対策委員長、尾野原子力部長
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
田口副理事長、中村企画調整室長

議題

  • 戦略ロードマップについて

議事概要

冒頭挨拶の後、事務局より資料1、2について説明。その後、以下のような議論があった。

  • 実証炉以降に向けた取組としては、「常陽」の活用や「もんじゅ」からの知見回収に加え、「高速増殖炉サイクルの実用化戦略調査研究(FS)」、「高速増殖炉サイクル実用化研究開発(FaCT)」といった従前の活動も含め、相当の技術的な検討の積み重ねがある。ロードマップの検討に当たっては、そうした積み重ねもしっかりと取り込めるよう、留意いただきたい。
  • 電気事業者としては、これまでもFaCTを含め実証炉・実用炉の概念検討に参加してきた。また、「もんじゅ」にも職員を派遣している。今回も、事業者として、将来を見据えて参加させていただく。軽水炉から得た知見などを活かし、経済性の検討を含め、色々と貢献ができると考えている。
  • 各チームのうち3つは「常陽」「もんじゅ」「国内施設」ということで、原子力機構の研究開発施設をどのように使っていくかという問題になると認識。この場でしっかりと検討し、また、改めて体制整備も図る必要もあると思っており、相談しながら進めていきたい。
  • 「高速炉開発の方針」に基づき、戦略ワーキンググループが設置され、統括チームの下で、今後の高速炉開発の最適な戦略が構築されることは重要な第一歩と認識。当面の作業はロードマップの策定と認識しているが、並行して、策定されたロードマップを推進するためのプロセスや体制も合わせてしっかりと検討し、固めていくことが肝要。また、それぞれのチームがそれぞれの戦略で工程を作っていくということになると思うが、それらがバラバラにならないよう、統括チームが整合性の取れた推進を担っていくものと認識。メーカーとしても、それぞれのチームに参画し、議論を深めたい。
  • これまでの様々な知見をきちんと踏まえてやっていくためには、色々な人を巻き込む必要があり、それらをしっかりと束ねていく「統括チーム」が重要な役割を持つということだと思う。今後の議論では、それぞれのやりたいことを積み上げていくだけではなく、お互いにぶつかり合う部分も生じてくると思うが、そうしたものを正面から受け止めて議論していくことがこのワーキンググループの重要な役割だと思う。各チームレベルでの議論も含め、今後とも闊達な議論を期待したい。

事務局より資料3について説明。その後、以下のような議論があった。

  • 「もんじゅ」が廃止となった後、将来にわたって高速炉開発に関わる人材を育成・確保していくためには、高速炉開発の道のりが将来に向かってきちんと具体的に続いているということを示していくことが重要。「戦略ロードマップ」はそういった役割を果たせるような具体性を備えたものにしていただきたい。
  • 資料の3ページにある「実用段階で他電源と比較したコスト優位性を得る『経済性の確保』」という記載については、従前の目標と比較し、具体的にどのような違いがあるのか。また、資料の8ページでは開発ステップが示されているが、今般策定するロードマップでは、どこまでがスコープになるのか。2点伺いたい。10年かけてプラントデザインを決めるということだと、時間をかけすぎなのではないかとも思う。
  • 軽水炉に限らず、高速炉開発の研究段階においても、地元の御理解は極めて重要。「常陽」「もんじゅ」で得られた成果をロードマップに反映するとともに、地元の方にもきちんとお伝えし、継続的な協力を得ていくよう、お願いしたい。
  • メーカーとして、特に忘れてはいけないと思っているのは、自国の技術として獲得し、積み上げていくことの重要性。試験データの取得のみならず、試験施設に関するものづくりの技術なども含めて、我が国のものとして蓄え、次につなげていくことが肝要。また、当然一番大事なのは安全性であり、将来の許認可取得に資する種々の技術の蓄積も織り込んだロードマップが必要。
  • ロードマップに従って研究開発を進めていく段階で、その成果を地元に説明し、御理解いただくといったことは、原子力機構自らがやらなければならないことだと認識。
  • この先の10年が、これからの高速炉の実用化に向けて、どういった期間になるのか色々な可能性がある中で、このロードマップを作っていくというのは大変難しいこと。そうした作業に、原子力機構としては、是非チャレンジしていきたいと考えており、また、この会議全体がチャレンジしていくために、最大限の貢献をしていきたい。
  • 原子力発電におけるイノベーションを実現しようと思うと、必ずしも「リニアモデル」にはならず、どこかで手戻りが生じたり、前に進みながら横に展開したりしていく「スパイラルモデル」を意識した開発を考えていかなければならない。また、人材の観点からは、高速炉だけを見ていく人材を育てればいいということでもないし、規制のための人材も含めた幅広い人材の育成が必要。さらに、将来の不確実性に備えるためには、投入できるリソースとのバランスも考慮しつつも、開発の裾野を広げていく必要もあり、総じて、どのような「ロバスト」なロードマップが作れるかが1つの大きなポイントになってくる。
  • なお、本日付けで「常陽」の設置変更許可申請を提出した。1日も早い運転再開に向けて取り組みたい。
  • 開発目標の設定に当たっては、放射性廃棄物の減容化・有害度低減のみをターゲットとすることで良いのか、といった高速炉の位置付け、また、将来的な軽水炉との棲み分けやプルトニウム・バランスといった点も勘案して、しっかりと議論していく必要がある。
  • タンク型について勉強しながら、ループ・タンク共通の技術も獲得できるといったことは当然あると思う。他方、炉型を決めるまでの間、ループ型についても、これまでの研究の延長線上で少し勉強をしておく必要があるのではないか。他国とバイで交渉する際も、自らの技術がどれだけあるかは大きな要素になる。ただし、研究開発費用との関係もあり、このバランスをどうしていくかといった点が、ロードマップの中で大事になってくるものと認識。
  • 開発目標については、安全性等の各項目をどのレベルでどの段階で達成するかといった問題もある。時間軸とそれぞれの項目の中身を考えた上で設定するべき。
  • ロードマップの策定に当たっては、将来を見越して幅広い議論をテーブルに乗せてみた上で、時間や資金のリソースがある中で、どのように順序立ててやっていくのか、また、手戻りというものをどのように考えてやっていくのか、将来の見通しをどのように持った上で取り組むのか、開発そのものという課題に加え、開発を支える人材についてどのように考え、将来の人材に対するメッセージをこのロードマップの中でどのように持たせるのか、などといった様々な論点があると思う。また、自国技術で抱えることの重要性についても御意見があったが、自国だけでやっていって良いのかどうか、という問題もある。こうした点について、一つ一つ答えを出していくことが、まさにロードマップ作りであり、いずれにしても、今回頂いた御意見については、今後の議論の参考としたい。

事務局より資料4について説明。その後、以下のような議論があった。

  • 昨年末に決定した「『もんじゅ』の取扱いに関する政府方針」においては、「『もんじゅ』を含む周辺地域を、我が国の高速炉研究開発の中核的拠点の1つとして位置付け、『もんじゅ』を活用した高速炉研究を引き続き実施するとともに、高速炉の実用化に向けた技術開発等を実施する」とされている。地元からも、高速炉開発における「もんじゅ」の活用や周辺地域の位置付けについて明確化してほしいといった意見を頂いているところであり、こうした点にも配慮しながら、今後の議論を進めていただきたい。
  • 有識者からのヒアリングは重要。高速炉の有識者・専門家だけではなく、学協会や他の産業界の方々、海外の方等も含めて人選するのが良い。また、最初から固めるということではなく、議論の進展に応じたフレキシブルな対応としたほうが良い。
  • 将来の人材へのメッセージという観点からは、将来を担う若い人たちからの意見や要望を聞く機会があっても良いのではないかと思う。

最後に、多田資源エネルギー庁次長から以下の発言があった。

  • 本日は、「戦略ロードマップ」を今後策定していく上で、議論を深めていくべきポイントや、どのように議論を進めていくべきかといった点について、関係者の皆様から様々な御意見・御指摘を頂いた。本日の議論を踏まえて、次回以降の戦略ワーキンググループの開催に向け、事務的にしっかりと整理させていただきたい。
  • その上で、本日も議論があったとおり、「戦略ロードマップ」の策定に当たっては、限られたメンバーでの議論にとどまらず、内外の有識者や若手の方々も含めてお招きし、議論を深めていくこととしたい。
  • また、これまでに培われた人材・知見を我が国としてどう活かしていくのか、といった点に加え、将来の人材をどのように確保していくか、関心のある若手人材にどういった希望を感じてもらえるのか、といった点も重要なポイント。人材育成に繋げていくといった視点も持ちながら、次回以降の議論を進めていきたい。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 原子力政策課

最終更新日:2017年4月6日
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