経済産業省
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まちづくりと一体となった熱エネルギーの有効利用に関する研究会(第2回)‐議事要旨

日時:平成23年5月31日(火曜日)10時~12時15分
場所:経済産業省別館9階948会議室

出席者

委員

柏木座長、中上副座長、下田委員、中尾委員、村木委員

オブザーバー

国土交通省都市・地域整備局、国土交通省住宅局、国土交通省河川局、国土交通省道路局、環境省水・大気環境局、東京都環境局、東京都都市整備局、横浜市温暖化対策統括本部、東京都市サービス株式会社、関西電力株式会社、東京ガス株式会社、大阪ガス株式会社、一般社団法人日本熱供給事業協会

議題

  1. 事業者プレゼンテーション
     東京ガス株式会社、大阪ガス株式会社、一般社団法人日本熱供給事業協会
  2. 自由討議

議事概要

柏木座長からの挨拶の後、事業者プレゼンテーションと自由討議を実施。主な議事内容は以下の通り。

研究会の進め方等について

  • 時間を要するテーマを扱っているため、大きなビジョンと、その具体化に向けたロードマップとして何をすべきか時間軸で整理した上で議論が必要。ビジョンについては、東京以外のエリアについては、これからの環境都市の形成という観点で熱供給の整備をひとつの切り口とした都市開発の誘導の提案ということも考えられるのではないか。

「まちづくりと一体」に関する論点(1)  区域指定による推進について

  • 区域の指定を考える場合、例えばモデル的に効果検証まで行うことが、その後の推進のために必要になってくるのではないか。
  • 何らかの形でエリアを指定して、その中で熱導管接続をある程度義務化していくということも考えなければ、将来需要を見込んだ設備導入も難しい。
  • 建物の熱負荷データが、情報漏洩の観点から入手できない場合がある。面的利用を推進する区域の指定を考える場合、その区域内では情報開示の要件についても考える必要がある。
  • 防災の観点から、例えばエネルギーの多様化が非常に重要だと考えている。一定のエリアを決めてという議論があったが、そのエリアの中で安全も含めた熱と街づくりを考える必要がある。

「まちづくりと一体」に関する論点(2)  インセンティブについて

  • まちづくりの中で熱供給を考える場合、プラント設置空間の捻出が課題となる。容積率緩和の議論ともつながるが、容積率は地方ではインセンティブにならないことに留意が必要。
  • 例えば市街地住宅総合設計制度など、住宅整備に対して容積を緩和するような仕組みもある。総合設計制度の中で熱導管接続やプラント整備を推進するようなメニューも考えられるのではないか。
  • 東京都の都市開発諸制度では、既に地域冷暖房施設の機械室等に必要なスペース部分は容積不参入としている。これ以上の容積率のインセンティブの付与については、個別熱源の効率が向上している中、本当に地域冷暖房に優位性があり、公共性が高いことを示していく必要がある。
  • 容積緩和は空地や緑地を評価して行われており、建物の耐用年数を50年とした時にその間は空地等が担保されることを前提としている。エネルギーを評価した容積緩和を考える際には、それが将来も継続的に供給されるのか、また当該システムが他と比べて将来も優位ということが課題。
  • エネルギーシステムは例えば50年持たせるよりも、高効率のものに更新したほうが良いケースもある。このため、容積割増にあたって省エネ効果や未利用・再生可能熱を一定比率利用していること等を評価することも考えられるのではないか。

「まちづくりと一体」に関する論点(3)  計画・マネジメントについて

  • 都市の省エネ、安全という観点で、比較的簡易な未利用エネルギーを活用した成り行き供給のようなシステムも重要。また、新規開発とともに既存の地域冷暖房のリニューアルも含めて、都市のエネルギー効率向上を考えることも重要。
  • 海外では、土木計画と建築計画が一体的に行われているが、日本では、一部において都市開発と一体となり土木費の一部を都市開発側で負担すると、どうにか事業性が確保できるといった状況。一体的に土地や床の利用をうまく誘導し需要の集約・平準化を図ることができれば効果的であると思われるが、それができないことが課題。
  • 未利用エネルギーの活用は個別ではとてもできないため、まとまった規模が必要。そこで地冷の優位性をどこまで活かせるか、もしくは個別で成立すればそれでも良いか等についても整理が必要。
  • まちづくりの中で熱供給を行う場合、プラントに関わる賃料や維持管理費をどのように捻出するか。例えば既存のエリアマネジメント等の地区活動と連携しながら、街のCO2を削減を名目に熱供給コストを地区全体で負担するなどの方法も考えられるのではないか。

道路占用について

  • 熱導管の義務占用化については、電気、ガス、上下水道等の義務占用物とのバランスから、ハードルが高いというのが実情。
  • 縦断占用と義務占用物件であるか否かは関係がなく、ガス管や水道管でも、基本的には横断で縦断する場合も車道の下は認めていない。縦断する際には、義務占用物件であるか否かに関わらず歩道の下というルールとなっている。
  • 適切な民地が無い場合に、熱導管敷設が制限され熱の有効利用拡大につながらないことがあるので、歩道部分でも占用の認可が得られれば可能性が広がると思われる。省エネ効果などの条件を満たすものに限って認可が得られるということも必要ではないか。
  • ある一定の地域を決めて、熱供給の面でもまちづくりとしも効果が大きければ、道路占用も含めて進めやすくするという議論も必要。
  • 義務占用化は簡単ではないが、地冷間をつなぐ場合などきわめてその導管が省エネを図る上で重要なので公共性がありと認められれば、比較的道路占用を柔軟化しやすいということかと思う。一定の地域を決めてということについても、効果的なところから優先的に行うといったステップも必要ではないか。
  • 現状の熱供給事業の多くは、需要家の数が限られており公共性も限られているため、道路の縦断占用でということは難しいということかと思う。需要家の数が多い北海道の地域冷暖房等では道路の縦断占用も認められている。今後一般の市街地の中で多数の建物に供給するようなケースが出てくるとした場合、民地で敷設するよりも道路の縦断占用が合理的になってくるという議論もあり得るかと思う。

熱供給事業法について

  • 緩やかな成り行き供給という発想も重要で、50年間必ず一定量を供給ということを前提とすると硬直的なシステムとならざるを得ない。今の熱供給事業法の中で可能か、緩やかな仕組みをいかに支援できるかという視点も必要。
  • 供給側と需要家の意思疎通、連携が難しいという現状がある。街区の中で如何に良い熱需要を作り出すか、熱供給プラントの規模や位置をうまく決めていくかなどの課題について、熱供給事業法のもとでの経験などを踏まえて整理が必要ではないか。
  • 熱事法の対象要件に冷熱が入っていないのは、当初は暖房が主であったためであるが、冷熱を加えると規制強化に繋がる。
  • 料金を下げる場合の認可手続は簡素化して、事業者の負担を減らしている。料金体系の多様化に関しても、基本料金と従量料金の割り振りは根拠があれば変更できる。また、熱の供給条件についても、需要家側の省エネ対応に伴う変更については使う側に不便が生じない限り柔軟に対応している。

文責:事務局 議事概要についてはご出席者からの指摘を踏まえ修正させて頂く可能性があります。

関連リンク

 
最終更新日:2011年6月13日
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