天然ガスの燃料転換・高度利用に関するワーキンググループ(第3回)‐議事要旨
日時:2011年1月31日(月曜日) 15時~17時10分
場所:経済産業省別館3階 第4特別会議室
出席者
出席
柏木座長、池島委員、大井委員、小笠原委員、小野委員、小柳委員、田中委員、田邊委員、中上委員、林委員、平田委員、古田委員、山田委員、横山委員、米田ガス市場整備課長、安永省新部制度審議室長、小川電力・ガス事業部政策課課長補佐、猪狩ガス市場整備課課長補佐(事務局プレゼンター)久谷日本エネルギー経済研究所グループリーダー
議事次第
- ユーザー等からのプレゼンテーション
- 事業者からのプレゼンテーション
- 報告書取りまとめの方向性
- 自由討議
- その他
議事概要
山田委員よりユーザー等からのプレゼンテーション、事務局から海外調査とアンケート調査結果、報告書取りまとめの方向性の報告があった後、自由討議。
海外事例
- 海外の事例では補助金と税優遇を同時に支援してもらうことは可能なのか。
- 国・制度によって異なるが、重複して支援を受けることも可能である。
- コジェネ効率の向上に必要な方策として、「自家発補給電力やデマンドオーバー課金の引き下げにより、熱主運転を行いやすい」というのはどういった意味か。熱主運転のために、というのは誘導的に思われる。
- 海外調査の報告の中で、CO2排出係数についてイギリスと米国の事例が紹介されているが、電力消費量が減少した時にマージナル係数が採用されていると考えてよいか。
- 諸外国の例での結論はたくさん出されているが、日本には独自の結論が必要であり、今回で結論が出せるかは分からないが、皆でしっかり歩み寄っていくことが大事である。
アンケート調査
- ガス価格は、事業者によってかなり差があるが、アンケート調査の結果で、ガスのコスト評価について地域的な偏りがあったのか。
- 偏りはあったが、今この場で数字を把握していないため、持ち帰り確認したい。
- 普及率の低い北東北や中国地方で天然ガス促進をやろうとしているが、今回のアンケート調査結果と我々のマーケット調査結果はまったく同じ。「熱主運転」を可能にするサポート体制の構築が必要。
天然ガスの高度利用
- 電気事業者も天然ガス火力発電の高効率化を追求するとともに、需要側ではヒートポンプを中核とする電化の推進により電気・熱需要の両面でエネルギーの効率的利用を図ってきた、ある意味「コージェネレーション」とも言え、天然ガスの高度利用に値する高いエネルギー利用効率を実現可能なシステム。
コジェネ導入促進策
- アンケートの課題では初期投資が高い、ガス導管がきていない、の2点が課題としてあがっている。初期投資の補助、インフラ整備の2点がキーポイントであり、ユーザーのプレゼンでも同様の提起があった。燃転を進めるためには供給サイドと需要サイドの取組を連携させること、需要サイドのインフラ整備の支援の検討も重要である。
- 「既存・従来型」とは差別化された「1ステージ上の」高効率なコジェネが「天然ガスの高度利用」としての望ましい姿であり、まず「天然ガスの高度利用」に資するコジェネの定義の明確化が必要。補助金の費用対効果(コストダウンなど)をしっかり検証した上で、今後の補助は「より高効率な機器・システム」を対象とすべき。
- コストダウンか、低炭素化に向けたCO2削減の施策なのかポイントが混ざっている。コストダウンは自助努力によるべきものが多く、それにあわせて低炭素化に貢献するという意味で補助金をもらえるという理解で補助金制度があるのが良いと思う。
- 実際にはガス価格の変動と電力価格の変動幅の差は非常に大きく、天然ガスコジェネを顧客に提案する際の障害になっている。ランニングコストは長期の問題である。コジェネ用の燃料には税制面での優遇検討をお願いしたい。
コジェネのCO2削減評価
- CO2削減量は、温対法で報告が義務づけられているCO2排出量に基づき、各種対策前後の「差分」によって算定されることが最も適切であり、全電源での供給力増減での需要変動への対応や需要家間の公平性・公正さ確保の観点からも、新たなCO2排出係数の検討は不要。
- 現行のCO2削減評価には課題があり、CO2削減に対する政策的なドライブを強めることをやっていくと温対法のなかで削減評価の方針について位置づけを明確にする必要があると思っている。この場でそういったことが議論されればと思う。
- 排出量と削減量は性質が異なると考えており、国際的にも両者の評価方法は異なっていると思う。今回課題となっているのは削減量の評価であり、そのための係数の設定の必要性についてはユーザーからも意見があったと思う。そのために、電源の稼動実態をだしてもらう必要がある。そのうえで、コジェネの社会的価値を国としてどのように扱うかを検討し目標をどのように実現するのか検討してもらいたい。
- 排出権を購入しており、それと設備のランニング、イニシャルコストを比較して導入を検討している。そのためCO2削減効果の評価を統一してもらいたい。
- 電力業界、ガス業界、ユーザーの考え方をもう少しきちんと明記して、それを今後国内クレジット認証委員会などの場で、スピーディに詰めて議論してもらってはどうか。
自家発補給電力契約(自家補)について
- 自家補は保険であり、必要な制度であり無くすことはできない。長い期間を経た制度であり、電力会社も当初は投資していると思うが、ここまで浸透してきた中で負担を見直して自家補の制度を見直す時期にきているのではないか。当初設定した金額がそのままであることを、見直していただけないか。
- コジェネの導入のために自家発補給電力の料金制度を見直すというのはおかしいのではないか。
ロードマップについて
- ロードマップ検討の場を設けてほしい。中長期的に大幅な低炭素化実現を考えると、コジェネ、燃料電池、燃料電池自動車を含めた水素利用の技術開発は有望な技術であり、これらを海外へ輸出することなどによる成長戦略への貢献も期待されることも考えられるので、関連企業として取り組むべき方向性の中長期ロードマップについて議論することが必要である。
- コジェネを革新技術という位置づけで官民で進めていき、それによって日本の国も成長できる。世界的にもコジェネの分散型電源における位置づけは大きい。これは官民一体となってやるべきという旗印を掲げ、国家政策としてやっていただきたい。
- エネルギー基本計画に基づくと、2030年の天然ガスコジェネの比率は、全電力供給量の5%程度にあたるが、この数字は電力の需給バランス上、問題があるのかどうかという点については議論されていないと認識している。このWGの中で議論すべきものではないが、どこかで整理しなければならない。エネルギー政策におけるベストミックスの一環としてのコジェネのあり方について考えるべきである。
報告書取りまとめの方向性
(1)報告書のまとめ方
- 報告書取りまとめの方向性(案)に記載されている定量的な目標値に対して、各手法がどういった効果があるのか、それを明確にするのが難しい場合は「どういった場所でいつまでに決めるのか」、ポイントのところについてはきっちり具体策を決めてほしい。
- コジェネの普及率を上げるために、示された目標に達するためにどういう政策パッケージ、それぞれの事業者が何をするのかをアウトプットしてまとめ、次につなげられるような報告書にしてほしい。われわれもそれに向けて努力していく。
- 確かに、理想としては積み上げられるのが理想だが、不確定要素があり、長期計画であるのでそのときどきの状況に応じ、どういったものを組み合わせるかは変わると思っている。一方で、長期的に見通しを示さないと行動に影響を与えないということもあるので、どのように組み合わせて表現すれば効果的なのかを次回提出する素案をベースに皆様のご議論をいただきたい。
- ユーザーからのプレゼンや、このWGの議論の中で夫々の課題は出たが、対応策については十分な議論ができていないため、慎重な取りまとめをお願いしたい。
- 天然ガスの燃料転換・高度利用、つまり利用拡大および全体としての省エネに向けた議論をすべきところだが、コジェネ研究会になってしまっているという印象である。この場で議論すべきものと、エネ庁全体で考えるべき宿題の整理が必要であると考える。
- 一昨年の供給構造高度化法と代エネ法の改正で天然ガスの位置づけが変わり、その後、エネルギー基本計画で天然ガスシフトが明記された。国家レベルでいかにCO2削減できる政策パッケージをつくっていけるかが重要となる。課題の出口をいかに明確化していくか、出口に上手く繋がるような方向にもっていくかが大事だ。
- 化石から非化石の流れがあるが、ここでは同時に重要な化石燃料の高度利用の観点で議論が行われており、再生可能エネルギーを取り入れながら、天然ガスなどのクリーンなエネルギーを高度利用するシステムを上手く組み合わせ、システム輸出を図っていくことで国際戦略にもなる。
(2)その他
- 報告書取りまとめの方向性(案)の「社会システム全体の最適化・・・・」については、スマートエネルギーネットワークの中にはヒートポンプ、再生可能エネルギー等あらゆるものがはいって最適化を行うといったイメージで書いてほしい。
- 報告書取りまとめの方向性(案)には課題が網羅されているが、天然ガスの高度利用という意味で、原料としてさらに利用するための施策についても触れてもらえばと思う。
- リース制度の活用により負担の平準化を図るという考えがワーキンググループの報告書取りまとめ方向性資料に記載されている。会計制度の変更に伴い、リース契約の取り扱いが難しくなってきている。例えばエンジニアリングサービスと一体的に提供するなど、負担平準化策について、より幅広く考える必要があるため、報告書に記載して欲しい。
- 自家発(モノジェネ)から、地域における熱の面的利用により、コジェネに発展させるという考え方も、報告書では考慮してほしい。
- 次回2月21日のワーキングで報告書の叩き台を提示し、3月最終報告として取りまとめたい。
以上
問い合わせ先
資源エネルギー庁電気・ガス事業部ガス市場整備課
電話:03-3501-2963
FAX:03-3580-8541
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最終更新日:2011年2月15日
