経済産業省
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エネルギー小売事業者の省エネガイドライン検討会(平成28年度第2回)‐議事要旨

日時:平成28年9月5日(月曜日)15時00分~17時00分
場所:経済産業省別館1階共用会議室(101-2、103、105)

出席者

出席委員
村越座長、大石委員、杉浦委員、田辺委員、西尾委員
オブザーバー
秋山氏(株式会社エネット)、内海氏(一般社団法人日本ガス協会)、勝田氏(電気事業連合会)、佐藤氏(株式会社東急パワーサプライ)、下宮氏(株式会社カカクコム)、巻口氏(エネチェンジ株式会社)
事務局
吉田省エネルギー課長、三牧省エネルギー課長補佐、吉川省エネルギー課長補佐、大能電力整備室室長補佐、島田電力・ガス取引監視等委員会取引監視課長補佐、近藤新エネルギーシステム課係長、羽島チーフコンサルタント(みずほ情報総研株式会社)、河西コンサルタント(みずほ情報総研株式会社)

議事次第

  1. 第1回検討会における議論の整理
  2. 電気の小売全面自由化後の状況
  3. 都市ガス事業者の現状
  4. 中間取りまとめに向けて

議事概要

議題1.第1回検討会における議論の整理

  • OPOWERによる情報提供に関して、情報提供は紙媒体を使って行われたという理解で正しいか。
  • 北陸での実証実験では、ホームエネルギーレポートを紙媒体にて送付した後、関心を持った人に対してウェブ等で更に詳細情報を提供。ファーストコンタクトは紙媒体で実施。(事務局)

議題2.電気の小売全面自由化後の状況

(前半)

株式会社エネット及び株式会社東急パワーサプライによる発表の後、委員及びオブザーバーによる自由討論。主な意見は以下のとおり。

  • 情報を使って社会の省エネの最適化につなげる際に、個人情報の取り扱いが課題。情報提供によって社会全体にもたらされる利益を分かりやすく示す取組がさらに進むとよい。
  • 実際にエネルギーを節約することも大事だが、社会全体の利益への貢献に着目した情報提供はどのように行っているのか。取組によって消費者の意識に変化があったとのことだったが、どうやって確認したのか。そのような取組が成功していることを広く社会に示すことで他の事業者の取組に繋がっていけば、非常に先駆的なものとなる。
  • まだ情報を使い切れていないと感じている。お客様のデータをお客様自身の工夫によってサービス等に繋げることに留まっているため、国や社会全体を意識することによって、もっと大きなベネフィットにつなげていけるようにこれから取り組んでいきたい。(発表者)
  • 今回の取組では、契約者に対し、クールシェアによる省エネ生活を一度体験してほしいとの呼び掛けを行い、施策を実施した。多くの契約者の参加があり「省エネを考えるきっかけになった」といった声が聞かれ、手ごたえを感じている。省エネ生活を定着化させていくために、継続的にこのような取組を定点観測しながら展開していきたい。(発表者)
  • 現状、新規参入事業者は顧客満足度を高めるため、また、契約を獲得するための取組を進めていると思うが、今後事業シェアが安定的になった段階で、現在の取組をどのような位置付けで続けていくのか。何らかの付加価値を見出さなければ、継続が困難になるのではないか。
  • 競争市場においては、カスタマーエンゲージメントが重要なテーマになっており、個人情報保護や一般消費者へのインセンティブの付与は、旧一般電気事業者も自由化を見据えて取り組んできた。本日の小売事業者による発表でも、一般消費者へのインセンティブの付与については、各社が知恵を絞って取り組んでいることが伺える。今後も調査を進め、情報収集することが必要だと思う。
  • Cルートの情報については、個人情報保護法があるため、何らかの方法で消費者からの承諾を得なければならない。社会全体の利益への貢献という視点をもって、消費者の承諾が得られた場合には個人情報の保護に配慮しながら、Cルートの情報を活用することが大切。
  • 省エネ情報提供サービスの検討という話においては、直接的にCルートの情報ではなくても活用が可能なデータはある。コストやプライバシー保護、セキュリティーの確保等の課題があるデータもあれば、国が提供するデータを使って実施可能なこともあるため、必ずしもCルートに検討範囲を限定する必要は無いのではないか。

(後半)

エネチェンジ株式会社及び株式会社カカクコムによる発表の後、委員及びオブザーバーによる自由討論。主な意見は以下のとおり。

  • 今まで消費者が気付かなかったような価値基準を提案することが重要。新しい価値の提案にあたって、その基準をどう担保するのかということが課題。
  • 電気は単一商品。単一商品であれば価格勝負ということになるが、本来は社会貢献や環境価値、省エネといった点がクローズアップされるべきであった。しかし、現実には、現時点で消費者に訴求力があるポイントサービス等に重点が置かれている。一方で、各社努力をしていて、地域密着のポイントやグループ会社の店舗で利用可能なポイント等、社会とのつながりを意識している模様。インセンティブを付与する際の良さとリスクを整理すると、新たなアイディアが生まれてくるのかもしれない。
  • 自由化によって消費者は電気を選べるようになったことで、価格だけでなく、例えば電源構成やCO2排出係数等、色々な基準で選びたいという消費者もいる。まずは安さを重視し、比較サイトを頼りにしている消費者は多く存在しているが、本検討会で議論すべきことは、そのような消費者に対して省エネの大切さにいかに気づいてもらうか、という点。
  • 現在、小売事業者による省エネ情報の提供は義務でないため、我々は省エネ小委員会や本検討会等で「提供してください」と言い続けるしかない。本検討会に参加している事業者が情報を提供すれば、他事業者も情報提供を行なうようになるかもしれない。そして、比較サイトが料金以外の省エネ情報を提供するようになれば、非常に大きなメリットがもたらされる。
  • Cルートの情報は可能性を秘めている。各家庭、事業所や工場における電気の消費パターンを把握・分析する時に他業種との連携を行えば大きなビジネスの可能性等が見えてくるかもしれない。アメリカは、この分野における個人情報の基準がとても緩い。一方で、ドイツの基準は非常に厳しい。日本においてCルートの開放について議論をする際に、個人情報保護への配慮も重要だが、今後のビジネスを考えると、アメリカのようにやってみるのも一案ではないか。比較サイトなどが、工場の省エネ情報サービスなど、エネルギー以外のサービスも展開していける可能性がある。
  • Cルートの情報を広く提供するという方向もあるが、ビッグデータ分析による新規サービスの可能性は、まずは電力会社が努力して検討するべきではないか。その結果、難しいとなった場合にCルートを開放して第三者が新サービスを考える、ということが必要になるかもしれない。
  • ビッグデータの分析による新規サービスとなると、エネルギーの分野のみに閉じていては、ビジネス化は困難ではないか。異業種との連携が重要。
  • 現在は、情報の流れが小売事業者から消費者に対してワンウェイ(一方通行)になっている。しかし、消費者による口コミ情報を元にしたり、またCルートが開放されたりということになればビッグデータ解析が可能となり、各消費者にとって最適な商品の提供も可能になるのではないか。情報の流れをツーウェイ(双方向)にしたい。(発表者)
  • 本検討会のテーマの一つに負荷平準化に向けた情報提供が含まれている。比較サイトで時間帯別料金メニューの絞込み比較ができるようにすること、またそういった情報を周知していくことも必要ではないか。

議題3.都市ガス事業者の現状

一般社団法人日本ガス協会による発表が行われた。

議題4.中間取りまとめに向けて

事務局による資料7の説明の後、委員及びオブザーバーによる自由討論。主な意見は以下のとおり。

  • 平成28年1月に需要家に対する情報提供や情報開示のあり方を規定する「電力の小売営業に関する指針」が制定され、7月に改訂に至っている。本検討会で議論されているガイドラインが、この指針と二重規制にならないようにお願いしたい。双方の位置付けとその内容について整理・検討を行うことが必要。
  • 情報提供の媒体が特定・限定されると、事業者に過度な負担となり、事業活動に大きな影響を与えることになるため、慎重な議論をお願いしたい。料金メニューの検討に当たっては、事業者の創意工夫によって、お客様のライフスタイルや電気の使用状況など複数の視点から検討を進めていくものであり、当然ながら省エネもそのような重要な視点の一つである。
  • 「電力の小売営業に関する指針」と本検討会におけるガイドラインの関係性について、前者は電気事業法におけるガイドラインであり、後者は省エネ法上のもの。位置付けは明確。情報提供媒体の制限について、紙から電子機器での情報提供に移行が進む中で、情報弱者が出てこないように配慮が必要。情報提供媒体を制限するというよりも、情報にアクセスできない消費者が出てこないように配慮をする必要がある。料金メニューについては、需要家のライフスタイルを勘案するという視点もあるが、三段階料金の仕組みがある中で、電力消費量が多い需要家が得をするメニューが多く登場している状況があるので、消費量が少ない需要家にとっても魅力的な料金メニューや省エネに資する料金メニューの検討も必要ではないか。(事務局)
  • 消費者に対して省エネ行動を意識付けしていくには、例えば電子機器を通じた情報提供に移行するにしても、一年に一度は紙媒体で使用状況を通知するということがあってもよいのでは。旧一般電気事業者は、これまでにも紙媒体やウェブを使って消費者の省エネ行動につながる情報提供を取り組んできているが、自由化後に参入した小売事業者の中には、まだ取組を進められていない事業者も存在するようである。自由化前の取組が後退してしまわないよう、ガイドラインにおいて、そのような取組を求めていく記載があってもよいのではないか。
  • 情報の受け手にとって、時間や機会等の資源は限られている。誰がどのように提供すべき情報を整理するのかという点について、公平な基準で、最低限提供すべき情報を慎重に合意、意思決定していく必要がある。一方で、新しい価値の創出や様々な状況の変化に対応したサービスを提供していくとなると、共通の基準を策定することが難しくなる。そのような個々のケースへの対処が重要であろう。
  • 紙での情報提供の有効性は経産省が実施した実証事業でも明らかになっており、今後も推進していくことが望ましいと考えつつも、媒体の制限は厳しいという視点と、コスト面の課題もある。事業者の経営にも配慮し、慎重に検討したい。(事務局)
  • 提供すべき情報の整理について、資料7ではその実施主体に触れていない。国と民間事業者の両面があり、引き続き検討が必要。(事務局)
  • 電力の小売営業に関する指針の中に電源構成に関する記載はあるが、「省エネ」という記載は無い。本検討会で議論し、ガイドラインに盛り込むことが必要であろう。
  • 本日議論した中間とりまとめ案は情報提供に主眼を置いているが、省エネは情報提供のみならず、高効率機器への更新の促進等、幅広い対応が必要。機会があればそれらもあわせて検討したいが、まずは本検討会では情報提供を中心に、省エネサービスの展開について議論を行っていく。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部 省エネルギー課

最終更新日:2016年9月20日
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