経済産業省
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沿岸海底下等における地層処分の技術的課題に関する研究会(第1回)-議事要旨

日時:平成28年1月26日(火曜日)10時00分~12時00分
場所:経済産業省別館9階944各省庁共用会議室

出席者

研究会委員
大西主査、大江委員、佐藤委員、竹内委員、登坂委員、山崎委員、吉田委員
関連研究機関等
原子力発電環境整備機構(NUMO)
梅木理事、出口技術部長
日本原子力研究開発機構(JAEA)
宮本地層処分研究開発推進部長
海洋開発機構(JAMSTEC)
倉本地球深部探査センター長代理
原子力環境整備促進・資金管理センター(RWMC)
朝野チーフ・プロジェクト・マネジャー
産業技術総合研究所(AIST)
藤原研究企画室長
丸井地下水研究グループ長
電力中央研究所(CRIEPI)
宮川バックエンド研究センター副センター長
放射線医学総合研究所(NIRS)
田上主任研究員
文部科学省
村山廃炉技術開発企画官
経済産業省
小林放射性廃棄物対策課長
島田放射性廃棄物対策課長補佐
中山放射性廃棄物対策課長補佐

議題

  1. 研究会の設置及び今後の進め方について
  2. 沿岸部における地層処分についての関連情報の整理について

議事概要

小林放射性廃棄物対策課長から、資料3について説明

梅木NUMO理事から、資料4について説明

委員からの御意見
  • 資料3のp.2では処分システムの安全性を確認するために全国一律に十分なデータをそろえるとしているが、困難な事であり、データの空白地域があることは前提の話と考える。
  • 一方で、データの空白は文献が少ないことを意味するため、文献調査対象地域を絞り込む観点では矛盾した表現ではないか。
  • データについては、どのような質を考えているのか。
小林放射性廃棄物対策課長
  • 地層処分技術WGにおける科学的有望地の議論では、日本全体を俯瞰した中での適性が検討されている。これまでの調査研究成果については、事実として、個別地域をつなぎ合わせた全国一律な体系的なデータも地域偏在的なデータもある。地域間のデータの粗密差があることが国民理解上の第一歩として不適切であろうという観点から、有望地選定の段階では全国一律なデータのみを使うこととしている。
  • このような背景において、有望地選定で個別のデータを使わないことと、その地域にデータが存在するということは両立する。
  • ここでの趣旨は、全国で網羅的に詳細な調査を一律に行うことは非現実的であり、文献調査の段階では地域個別のデータを使った調査を行うことが出来るということである。
委員からの御意見
  • 例えば資料4のp.11など、粗いメッシュのデータは全国的にあるが、細かいメッシュでは空白地帯もある。粗いメッシュのデータは、地区選定の第一歩である排除要件をクリア可能な精度であると判断しているのか。
梅木NUMO理事
  • 「回避すべき」と「回避が好ましい」に分かれており、「回避すべき」については明確な指標と判断基準を設定している。例えば、地層処分技術WGで議論された、火山の中心から15kmの範囲がそれに当たる。
委員からの御意見
  • 沿岸海底下の話に関連させるとどうか。
梅木NUMO理事
  • 陸域や海域という観点によらず「回避すべき」要件と「回避が好ましい」要件が分かっている。具体的に、沿岸部に特化して「回避すべき」、「回避が好ましい」とはなっておらず、本研究会での議論により付け加える必要があるものがあれば、追加することになると考える。
委員からの御意見
  • 水平方向のデータはかなり網羅的にあるが、今後は鉛直方向のデータも重要になる。そのデータの粗密についてはどうか。
倉本JAMSTEC地球深部探査センター長代理
  • 鉛直方向のデータ取得についてはリモートセンシング技術や掘削等による地下イメージングが可能であるが、沿岸部では経済活動等による調査のしにくさがあり、データの空白域が存在するのは事実である。
  • ピンポイントデータで地下空間の全てをイメージングしていくことは難しいため、ある面積の中で実施するのは地域が絞られた段階でのことと考える。
委員からの御意見
  • 調査方法が非常に進歩しており、今後の研究も含めて技術開発が望まれるところと思う。
委員からの御意見
  • 本研究会で議論された内容はどのように地層処分技術WGなどに返されるのか確認したい。
  • 説明の中で海外事例があったが、沿岸部に処分場があることで海水の影響や処分システムへの考慮等について特殊な検討をしている例はあるか。
小林放射性廃棄物対策課長
  • 沿岸部に関する問題意識は地層処分技術WGの議論が発端であることから、本研究会の成果については、取りまとまった段階で地層処分技術WGに報告するという形はとりたい。その扱い方については内容に依存すると考えるが、これまでの地層処分技術WGの議論に齟齬があるような場合は、再度、技術WGで御議論いただく必要がある。
  • 他方で、調査研究上の課題が整理され、それに基づいて関係研究機関が研究を進めていくというような方向性の成果については、今後の研究開発に反映していくものと考える。
梅木NUMO理事
  • 2点目の問いについてだが、人工バリアに関して、スウェーデンやフィンランドの地層処分では、銅の処分容器を用いるため、塩水の影響は安全評価上の問題となっていない。また、緩衝材については、使用済燃料の処分は基本的には陸域であるため、局部的に塩濃度が高いところがあったかもしれないが、その場合には避けるといった程度の対処である。
  • 安全評価上、直接的に考慮しているのはスウェーデンのフォルスマルクの低中レベル放射性廃棄物処分場で、水深5mの海底下50mに位置するが、将来の海退に伴う地下水の流れの変化等の計算結果に基づき、それに応じたモデルを作って安全評価を行っている。
委員からの御意見
  • 地層処分技術WGでは排除に係る要件を検討してきたと理解している。本研究会では海底下に関連したさまざまな情報が出てくるだろう。
  • その情報から排除に係る要件を設定するには地層処分技術WGでの議論が必要になると考えるが、ここではデータの提供のみを行うのか。
小林放射性廃棄物対策課長
  • 本研究会は、科学的有望地の要件・基準を検討するものではなく、現在までの研究成果を踏まえると、沿岸部での地層処分についての技術的信頼性をどの程度評価可能か、その信頼性を向上させていくにはどのような研究課題があるのか、その課題はどのように進めていくことが適切か、という整理を行うものと考えている。
  • ただし、地層処分技術WGで提示した中間整理が変更し得るかについては、本研究会の成果次第で再考の余地があるという結果となる可能性がある。
委員からの御意見
  • 地層処分技術WGで提示した中間整理にも沿岸部が考慮される可能性を記述しており、それを考慮していく中身の部分が本研究会で議論されていく。そのためには、沿岸部に関してどの程度のデータの過不足があるのか、判断可能か否かということを検討していくものと認識する。
委員からの御意見
  • 地下水流動の観点から、沿岸部の海底に注目するのは非常に良い。沿岸海底下に着目すると、一般的に極めて地下水の流速は落ち着いている。
  • 本研究会での検討内容は、ある特定の地点を例題とした解析等を行い、その結果に対して委員は一般論としての沿岸部の特質についての議論をするのか。
  • 議論をしやすくするために、ある程度具体的な資料準備をお願いしたいと思う。
小林放射性廃棄物対策課長
  • 本研究会では、特定のモデリングをして評価するということではなく、これまでの研究成果等に基づき、一般的にどのようなことが言えるかについて確認したい。
  • 研究を深めるべきとの結論になった際には、国及び関係研究機関での今後の研究につなげたい。
委員からの御意見
  • 科学的有望地の議論や処分地の選定の各調査段階など、様々なステージの議論を混在させてここで議論するような印象があり、整理が今後必要となると思う。
  • 比較的内陸部分ではあるが国内の二つの地下研究施設で研究が実施されてきており、それ成果の精度では沿岸部の情報は必ずしも整理されきっていないということが本研究会の問題意識の一つと認識している。
  • これまで実施した地下研究所での研究成果を踏まえ、沿岸部の調査において何が不足しているかということを整理していくことが望ましい。
委員からの御意見
  • 科学的有望地選定から文献・概要・精密調査の各段階へとつながるが、それぞれで検討すべき要件は変わってくると理解している。それを踏まえ、どのレベルまでデータが整理されているか、あるいは追加すべき情報は何かを本研究会である程度整理していくものと考える。
委員からの御意見
  • 放射性廃棄物WGと地層処分技術WGでの指摘事項をまず中心にデータや情報を整理し、加えて、本研究会でさらに抽出されるような課題についても同様の整理で議論していくという理解でよいか。
小林放射性廃棄物対策課長
  • WGからの指摘は例示的なものであり、網羅性をもって課題の全てが示されている訳ではない。課題に対応するデータや情報がどこまで整理されているかも含めて、本研究会で議論を深めて欲しい。
委員からの御意見
  • 本研究会で、限られた時間の中で、どこかにフォーカスを絞って議論するのか、あるいは、全体の方向性を示す議論を進めるのか。
小林放射性廃棄物対策課長
  • 網羅性をもって全体を俯瞰した整理を進めたいと考えている。
  • 建設・操業中の津波や湧水などへの対応・対策が一般的な関心としてはあることは事実であり、研究課題としてではなく、一般国民との理解醸成として重要と考える。それらを念頭に、網羅性をもって俯瞰した上で、さらなる課題が出てくれば深掘りしていくような議論としたい。
委員からの御意見
  • 大事な情報として、失敗事例を示すことも重要であり、整理してはどうか。
  • 例えば、バルト海では海水の塩分濃度が低いという話を聞いたことがあり、海外の成功事例を日本で直接取り入れられない可能性もある。
梅木NUMO理事
  • これまで得られているデータは基本的に日本の海水相当のものであり、特段の問題はないと考える。
  • これまでは、成功事例に基づき、海外事例等を活用してきた。技術的容易性という観点では定性的にある程度整理できるだろうが、ウィークポイントとして検討した例はない。本研究会の議論において、注意すべき点があれば指摘して欲しい。
倉本JAMSTEC地球深部探査センター長代理
  • 提示されるデータや情報が内包するイメージを専門家以外の方々も知るべきであり、どのような信頼性をもったデータであるのかは理解しておく必要があると考える。
委員からの御意見
  • どの段階で、どの程度のデータの精度が必要とされるかについても考えるべき。
委員からの御意見
  • 新しい情報が入ってきた際、適性が低い地域とされた地域が、精査の結果として適性のある地域になることもあるか。
小林放射性廃棄物対策課長
  • 沿岸や海底下に限らず、地層処分技術WGにおける科学的有望地の議論は、今後の調査や研究開発の進展があれば見直し可能であるとの前提である。
  • 再度確認するが、本研究会で、特定の地域の適性の評価や、その評価基準の抽出をするものではない。
  • 今後、沿岸部を一つのオプションとした際、十分な備えをしておくことにより、国民や地域と十分なコミュニケーションを行えるのではないかという点に問題意識を置いている。
委員からの御意見
  • 様々なデータを抽出した際に、沿岸海底下における地層処分が一つのオプションとして成立するのかという資料が整っているか、検討に十分に耐えうるかという点も含めて議論し、まとめていきたい。
  • 今後の研究会では、沿岸部の特性はJAEAを中心に、技術的な対応についてはNUMOを中心に、各研究機関のこれまでの研究成果や今後の課題の整理・検討をして欲しい。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 放射性廃棄物対策課
電話:03-3501-1992
FAX:03-3580-8493

 
最終更新日:2016年3月23日
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