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電力・ガス分野から考えるグローバルエネルギーサービス研究会(第2回)-議事要旨

日時:平成29年4月27日(木曜日)14時00分~16時00分 
場所:経済産業省別館3階310共用会議室

出席者

赤峰氏(アーサー・D・リトルジャパン株式会社)、稲葉氏(株式会社国際協力銀行)、犬飼氏(東京ガス株式会社)、杉江氏(株式会社三菱総合研究所)、武智 氏(関西電力株式会社)、竹森氏(大阪ガス株式会社)、筒井 氏(一般財団法人電力中央研究所)、戸田氏(東京電力ホールディングス株式会社)、西松氏(四国電力株式会社)、羽生田氏(多摩大学ルール形成戦略研究所/デロイトトーマツコンサルティング合同会社)、原田氏(電源開発株式会社)、堀切 氏(中国電力株式会社)、矢島氏(株式会社JERA)、山地氏(九州電力株式会社)、山田氏(独立行政法人国際協力機構)

議題

  1. 各社のグローバル展開に関する現状と課題
  2. 海外基盤整備の事例分析
  3. 海外基盤整備の方向性の素案

議事概要

出席者からの主な意見は以下のとおり。

1. グローバル事業における現状・強み・課題

  • 日々の運用経験や、研修センターでの研修カリキュラムにより、O&Mの技術力を蓄積し、強みとしている。その強みを活かして、海外IPP事業の現地研修生を受け入れているが、それにより技術力を現地に移転することができ、相手国に対しても貢献していると自負している。このようなO&Mの強みを今後如何にビジネスとしていくかは、重要な論点と認識。
  • EPCにおいて地元業者への発注を義務付けている現地法もあり、プロジェクトスキームの煩雑化や工期への影響が発生することもある。工期延長はプロジェクトの採算性に大きく影響。
  • 発送電分離以降において、競争力を発揮するために、分離した会社単独で海外事業を担うのか、それとも会社全体として担うのが良いのか、という議論も重要になる。
  • 海外事業における主な課題は、「マーケットリスクの抑制」、「ガス事業関連の法規制・技術基準の未整備」、「エネルギー・環境政策の未整備」の3点。「マーケットリスクの抑制」については、例えばベトナムでは、政府系企業によるテイクオアペイや政府保証が約束されない事例が多く、また、燃料価格の変動を電力価格に転嫁する仕組みがない。「法規制・技術基準の未整備」については、例えばベトナムでは、法令においてLNGとLPGが混在して同列で扱われており実効性に課題がある、「エネルギー・環境政策の未整備」については、例えばマレーシアでは、二国間クレジットが締結されていないため、省エネ・省CO2の設備投資が進みにくい。
  • グローバル展開の加速を企図しており意欲はあるものの、知恵と経験が不足しており、今後は課題を整理しつつ、経験を蓄積していく必要があると認識。

2. 海外基盤整備の事例分析

  • ODA事業の一環で多くの途上国において電力整備のためのマスタープランを作成支援している。今後10-20年の投資計画の作成に携わることによって、企業の投資戦略に関わる多くの情報が得られる。また、各国のマスタープラン策定支援の中で、対象国の政府高官などハイレベルな人脈を形成することができる。このような人脈を、その後の海外事業展開に活用することも肝要。
  • マスタープラン策定の中で規格の強制化はできないが、技術支援は可能であり、そこで日本の強みが活かせる技術を紹介することで、その後の案件受注につながる可能性があるのではないか。
  • 我が国のハイスペックな製品・サービスを新興国ユーティリティ市場に導入するためには、「顧客の顧客」に価値を訴求することも重要。自社の顧客そのものはさらにその先の顧客からコストダウンの圧力があることが多く、わが国の製品・サービスが受け入れらないケースが多い。その先の顧客の課題・ニーズに答えることで入りやすくなる。
  • 「ターゲット国の社会課題を解決する」という切口も重要。盗電という社会問題を抱えるインドにおける盗電対策スマメセンサー普及の取組など。

3. 海外基盤整備の議論の方向性

  • ルールメイキングは大きく「(従来型の)案件形成のためのスキームづくり」と「逆転のための新たな物差しづくり」に大別され、議論を分ける必要がある。前者は比較的短期かつ具体的なもの、後者は長期かつ抽象的なものとなる。
  • どのように攻めるのか、といった戦術論の前に、電力・ガス産業のグローバル展開の目指す姿をこの委員会の中で共有すべきである。現状の各社の計画をベースとするのか、より意欲的な目標設定をするのか、見当が必要ではないか。
  • 発電という部品単体ばかりでなく、プラットホームで稼ぐ意味で、今後目指し得る領域は送配電事業であり、規制産業であるネットワークを日本式にして押さえていくことで、その先の発電、O&Mなど日本が参入し易い状況を形成することに繋がるのではないか。だとすると、まずは事業者が単独で推進できる発電事業の情報を共有し、その後、個社単独では検討が進みにくい送配電事業について、進出の課題や取り組みの視点について議論していくのが良いのではないか。
  • 今後の発送電分離にあたり、送電分野でどのようにグローバル展開できるのかは、電力会社にとって興味があるところである。この研究会では、送配電事業のグローバル化に係る議論について注視していきたい。
  • 送電事業はトールゲートビジネスであるので、利益率は低いものの安定したビジネスとして捉えており、将来的にはポートフォリオに組み込んでいきたい。ある豪州の配電会社の財務諸表をみても、ビジネスとしてしっかり儲かっている。
  • 今後ますますIoTビジネスがキーとなってくるであろう。水道分野では、新興国でもすでに「漏れ」ではなく「漏れそう」を検知しようという取り組みを進められているが、例えば、電力・ガス・水を1つのインフラでまとめることができれば、そこに日本勢の勝機があるのではないか。
  • 各社のグローバル展開の事例や、他分野における海外でのブレークスルーの事例を共有することで、自社の戦略の反省や見直しの気づきとなるという点で、研究会として意義がある。今後の進め方としては、各社共通のヒントとなるものを研究会で議論し、個社で考えていくものと分けて進める必要があると認識。

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 電力市場整備室
電話:03-3501-1748
FAX:03-3580-8485

資源エネルギー庁 電力・ガス事業部 ガス市場整備室
電話:03-3501-2963
FAX:03-3580-8541

最終更新日:2017年5月24日
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