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石油精製・流通研究会(第5回)‐議事要旨

日時:平成29年1月26日(木曜日)13時00分~14時58分
場所:経済産業省本館17階国際会議室

出席者(敬称略)

橘川座長、石岡、岩井、上原、牛島、河本、神津、佐藤、新家、森、飛田

プレゼンター
(一財)日本エネルギー経済研究所 小林研究主幹
事務局
山下 資源・燃料部長、三浦 政策課長、西山 石油精製備蓄課長、小山 石油流通課長
オブザーバー
岩成 公正取引委員会事務総局経済取引局取引部取引企画課長

議題

  1. 石油業界の海外展開について
  2. 石油業界の国際競争力強化に向けた取組について
  3. 公正な競争環境の形成に向けた石油流通業界の取組と提言
  4. その他

議事概要

議題1

(一財)日本エネルギー経済研究所 小林研究主幹から資料2「アジア地域における海外展開動向について」、西山石油精製備蓄課長から資料3「我が国石油産業の海外展開」の説明後、出席者からの主な意見は以下の通り。

  • 海外展開を進めるにあたって、官民一体として取り組むという方向性に賛同。
  • 海外進出にあたっては、精製と販売をパッケージにして進める方が良い。また、他のアジア諸国と比べて、日本は緊急時の対応(レジリエンス)のノウハウを蓄積しており、そこに日本としての強みがある。
  • 日本は、石油のインフラ輸出が弱いという意見があるが、精製と販売、トレーディングを一体的にパン・パシフィックにおいて事業展開することについて本格的な調査をしてはどうか。
  • 前回のソロモン社からのプレゼンで、重質油を処理できる装置があっても、装置の稼働率が低いことが問題であるという指摘があった。IMO規制の導入については、こうした問題を解消すれば、高い収益を上げるチャンスがあるのではないか。
  • 今後起こる構造変化としては、先進国を中心としたガソリン需要の低下や環境への意識の高まりなどにより、従来の石油の特性でもあった連産品としての構造が崩れ、世界的に石油市場は効率化されていくこと。また、環境に与える大きさが、過去と比べても世界中で重視されていくこと。実際に、北米やEUの例では、国単体ではなく、地域で石油製品市場が形成されており、今後ますます連産品構造の変化が進む。こうした流れの中で、日本は、非資源国であり、かつ、中国などの近隣諸国との関係で広域的なマーケットを構成しにくいという、立地的、地政学的課題を抱えており、大変難しい立場。
  • 日本は、生活必需品であり、戦略商品である石油製品の安定供給確保に向けて、独自の効率化を進めることが重要。そのためには、企業努力だけに頼るのではなく、国が民間と一体になって進めることが必要。
  • 石油のノーブルユースのための取組は重要だが、保安のための対策や環境負荷の低減に向けた取組も重要。一緒に進めるべき。

議題2

石油連盟政策委員会 岩井副委員長から資料4「石油業界の国際競争力強化・総合エネルギー産業化に向けた取組み」の説明後、出席者からの主な意見は以下の通り。

  • 設備能力の削減だけしていれば競争力が高まるわけではない。モビリティーの変化やIMO規制導入などの変化の中で、製油所の二次装置を含めていかに高度化していくのか、いかに活用するのかということが重要。製油所の生産性を上げる、石化との連携を図ることが、日本の強みになってくるということで言えば、海外展開とのリンクをしっかりと考えるべき。海外に持っていけるような形に、設備の高度化や石化とのインテグレーションを実現していくことが大事。1つの製油所だけでしか通用しないやり方ということではなく、日本の石油精製業界の強みとして、海外と差別化が図れるような形にして進めていくことが重要。
  • 民間企業が設備についても資源価格についても決めるべきであるという点は基本的に賛成。これまでは、誘導的規制による対応が進んできた。逆に今後は、石油業界としても、今後どのような方向を目指していくのか、望ましい姿を示しつつ、誘導的支援を引き出す方向に持って行くことが必要ではないか。

議題3

全国石油商業組合連合会 河本副会長から資料5「公正な競争環境の形成に向けた石油流通業界の取組と提言」の説明後、出席者からの主な意見は以下の通り。

  • 独禁法は全ての業種が対象であるが、ガソリンの関係であれば以前からガイドラインの発出等を行っている。その上で、提案(1)不当廉売等不公正取引行為に対する抑止力の強化に関するガソリン不当廉売等ガイドラインの見直しについてであるが、ガソリン不当廉売等ガイドラインは元売販売子会社も対象となっており、カバーされている。元売販売子会社だけに異なる基準ができるようになっているわけではない。また、不当廉売に対する抑止力強化について、そもそも「注意」とは、独禁法違反の疑いのある行為が認めらない場合であっても、違反に繋がるおそれがある場合に違反行為の未然防止という観点から行うもの。注意が複数回行われたからといって、制裁を加えるということは適当ではない。
  • 適正取引慣行ガイドラインがエネ庁から出されることは望ましいこと。一方で、「取引適正化の観点からの望ましい行為」と「独禁法上違反行為」は明確に区別して発信することが重要。
  • 取引慣行にかかわらず、品質確保の問題についても品質確保の問題に関わる関係者が解決方法を自発的に考えることも一つの方法ではないか。故意に灯油やガソリンに違った物を混入するような事業者に対して厳重注意をすることも必要であるが、注意した事業者がいることを消費者に明白に分かるようにしてもらうことが必要。また、品質確保の面からも悪質行為をする事業者は追放するといったものとしていただきたい。行政は過疎地、災害時の対応について業界との連携の下、消費者への情報提供を行っていただきたい。
  • 提言4需給ギャップの解消について、石油精製能力過剰がSS過疎地を助長しているとの記述に見えるが、人口減少、高齢化等によるSSへの来客数減少、SSの後継者不足・不在、従業員不足、設備老朽化等の様々な影響がありSSの過疎化が進んでいる。精製能力過剰とSS過疎地問題との因果関係は低いのではないか。また、単なる精製能力の削減は将来にとって大きな禍根を残す。
  • 合法・違法の判断をするのが公取であれば、適正取引慣行ガイドラインは合法の上に望ましい行為という性格をもった、各社が作成しているコンプライアンスマニュアルの前提となるようなものではないか。また、排除措置命令は公的な処分として話はできるが、注意は違法ではないため、何度出されても過重されて問題になるわけではない。違法の可能性があるという認識で全石連も公取委へアプローチしていると思うが、それ以外にもいくつかアプローチを検討してきたのか。今後どうしていくのか。
  • 廉売事案についてであるが、精製能力過剰だけでSS過疎地に繋がるというわけはなく、背景の一つとしてあるのではないかということ。仕入値以下で販売しているところがあまりにも多い。価格は需要と供給で決まるもの。
  • 公取委から注意しても改善がないという状況。廉売行為に対する対処法は独禁法しかない。独禁法の判断基準も最初は明確ではなかった。これを細かく、明確にしていただいた。ただ、結果として注意にとどまっている状況。
  • 不当廉売への措置については、件数が多い状況が続いていると感じている。公取委のガイドラインの制定・改定が機能していないのか、あるいは関係ないのか。公取委のガイドラインとは違ったところに原因があるのではないか。不当廉売を少しでもなくすために別のアプローチをしていかないといけないのではないか。
  • 独禁法上合法か違法かで割り切れない問題がある。そこにどう解決策を見出すかを示すものが、今エネ庁が策定しているガイドラインの位置づけ。
  • 系列流通の必然性が徐々になくなってきている。元売子会社が出てきたり、業転玉が出てきたり、もはや非系列流通に入ってきていると言える。それを前提として新しい流通のあり方をもう一度考える時期にきているのではないか。
  • 石油製品は必需品である。SSの機能は何なのかをもう一度考えるべき。場合によっては、米国のように価格はメーカーが決定し、流通事業者には機能に応じてマージンが払われるということも考えられる。
  • 買物難民の問題に対する解決策は、流通業者が共同化して多品目化すること。そもそも買物難民が出るということは市場の失敗。地域の行政を含めて市場の失敗を埋める方策があるか。方策を改めて考える必要があるのではないか。
  • 海外展開の中でSSの海外展開の話がなぜ出てこないのか。出光の株価が上がったときは、「ベトナムでSS網を展開する」と話をしたとき。日本が持っているSSのノウハウはアジアの事業者にとって有益なもの。決して元売だけの話ではなく、全石連の事業者も元売と一緒に海外に出ていけばチャンスがあるのではないか。

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 資源・燃料部 石油精製備蓄課
最終更新日:2017年2月3日
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