経済産業省
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本邦における資源開発の在り方に関する検討会(第3回)-議事要旨

日時:平成29年2月24日(金曜日)17時00分~19時00分 
場所:経済産業省別館3階312各省庁共用会議室

出席者

出席者:
中谷座長、交告委員、西村委員、山冨委員、岩田オブザーバー、加藤オブザーバー、河合オブザーバー、木村オブザーバー、塩川オブザーバー、土田オブザーバー、續オブザーバー、常山オブザーバー、中島オブザーバー、中原オブザーバー、峯岸オブザーバー、山崎オブザーバー
事務局:
山下資源・燃料部長、三浦資源・燃料部政策課長、鈴木鉱業管理官、定光石油・天然ガス課長、辻本鉱物資源課長

議事概要

各議題について事務局から資料に沿って説明。各議題の議論における委員及びオブザーバーからの主な意見は以下のとおり。
検討会取りまとめ(案)については、本日の意見を踏まえた修正は座長一任の上、了承された。

議題(1)本邦における資源開発の在り方に関する検討会とりまとめ(案)について

1.未処分出願の早期・実質的解消に向けた取組

  • 基本的にこの方向性について異存、違和感はない。5年間でゼロにしていくとの方向に沿って今後対応したい。なお、未処分出願の処理の加速化に際しては、基礎試錐等の作業実施が円滑に行われるよう配慮いただきたい。
  • 鉱業法の見直しに合わせて、基礎試錐の在り方についても見直しを検討すべき。

2.鉱業権に係る事業着手延期・事業休止認可、試掘権延長許可の運用見直し

  • 水溶性事業者は、地盤沈下を抑制した環境と調和した新規の井戸開発に向けて、坑井間隔を広くとる、掘削の時間間隔をあける、必要に応じてかん水のくみ上げ量を抑制する等の対応を行っており、地盤沈下を抑制した環境と調和した新規の井戸開発を今後とも着実に進める所存。
  • 審査基準改定の際は、事業者において事業着手延期・事業休止中の鉱業権の整理のため社内外でのいろいろな手続等が必要となることを踏まえ、一定の経過期間を設けていただければありがたい。
  • 未稼行の鉱業権を極力減らしていくという政策的課題について、業界の状況、探鉱開発の実態を的確に反映いただき、バランスのいい対応策となり感謝。 この方向に沿って適切に対応していきたい。また、民間事業者による活発な探鉱開発活動につながることを期待。鉱区の取扱いにおいては市況変動を見極めながら開発を検討するという事由をやむを得ないとみなすことは適当ではないという整理は事業者として忸怩たるものはあるが妥当なものと受けとめている。一方、足元の油価低迷が続いている中で洋の東西を問わず新規探鉱開発投資が非常にシュリンクしている状況という現実があることは理解いただきたい。

3.特定区域制度の運用のあり方

  • 大きな方向性について違和感なく受けとめている。詳細設計において引き続き検討する際には、特に事業者側の負担や行政コスト等のバランス、審査期間にも留意いただきながら制度設計をしていただければありがたい。
  • データを非公開とすればデータ保有者である区域指定提案者が評価選定において優位性を持つため、特段のインセンティブを設ける必要はないとあるが、データを非公開とすることだけをもってインセンティブを与えていることになるかというと、必ずしもそうでもないのではないか。当面、国が特定区域を設定していくという限りにおいては特段のインセンティブを設けないということで構わないと受けとめているが、仮に将来的に民間側発意による特定区域の設定をより促進していこうという局面になった場合には、追加的なインセンティブの付与も一つの選択肢になるのではないか。
  • 水溶性天然ガス鉱床は、広域的に胚胎しているため、構造性のように石油システムを評価しつつ有望構造を識別化していくという考え方ではなく、胚胎層の厚みであるとか、有効層厚の厚みや浸透性といったファクターが可採埋蔵量や生産性、生産レートに影響を与えるため、これらが試掘のポイントとなる。また、探鉱段階から将来の地盤沈下管理を見据えて、岩石物性値を把握することもとても重要。地震探鉱は、構造性における有望構造を識別化していくのに有効な手段であるが、水溶性では通常、構造はそれほど複雑ではないため、特に陸域では周辺の開発井戸などの情報から対象エリアの構造はおおよそ推定可能なことが多く、水溶性では地震探鉱の重みは小さいことが構造性との大きな違いである。
  • ノルウェーが点数制ではない背景について。ノルウェーは税金が非常に高いが、探鉱作業等の石油開発にかかった費用は78%まで国から補aXされる制度がある。したがって、井戸の数をいたずらに増やす、地震探査を余分に行う等の過剰なコミットをする企業がいると、負担が国に跳ね返ることから、非常に厳正に企業の見極めをするために単純に点数で判断しないこととされている。日本もこのような制度に見倣う方が良い。また、日本は、小規模な構造はまだまだ見つかる可能性があると思うが、大規模な構造の発見は難しい中で、点数制とすることで結果として活性化につながらず、かえって開発の停滞を招いてしまうということにならないよう、これに基礎試錐が相当するのかは分からないが、何らかの国の支援制度も合わせて考えていただけるとよい。
  • 民間側からの区域指定提案も踏まえて特定区域に指定するとあるが、国が能動的に特定区域を指定し、民間はその特定区域に開発者として申請すれば済むことではないか。民間からの区域指定提案を斟酌していると開発も前に進まないのではないか。
  • 評価基準について、参考にしているのがイギリスやノルウェーなど非常に探鉱が進んでいて情報もたくさんある国であり、ハードルの高いものを設定している印象。まだ国内はそこまで成熟していないというのが我々石油会社の認識であり、最初はハードルをそれほど高く上げずに参入しやすい条件にしていただき、その後運用する中で見直していくという方法で進めていただきたい。

4.鉱区・出願情報等のデータベース化・公開のあり方

  • (委員及びオブザーバーから特段の意見なし)

5.その他鉱業法の施行状況の点検・評価

  • 鉱物の探査手法は時代とともに変わってきている。陸域で地震探鉱をする際、大型バイブレーターを使用するのはかなり難しくなってきており、住民の方々からの意見を踏まえ、保有台数の半分は中型、小型のものに変えている。また、ダイナマイトの使用はほとんど難しくなっており、実際、国内で反射法震探用のダイナマイトは製造中止になっている。
  • 事業者の事務負担の増加について、鉱業権の設定許可にとどまらず、鉱物探査許可の導入により物理探査を行う場合の事前の申請手続でいろいろと事務負担が増えている。法改正の背景であった外国船の活動状況のうち無秩序な探査に該当するものが実際問題として発生しているのかを明らかにしていただきつつ、民間事業者の許可申請の手続のところでなるべく軽減していただけるものがあれば、引き続き配慮をお願いしたい。
  • 鉱物探査許可申請の手続のせいで作業が遅れたことは一度も無く、感謝している。

議題(2)その他今後の本邦資源開発に関する検討状況について

海底熱水鉱床開発に向けた今後の在り方について(案)

  • 課題がよく整理され、非常に分かりやすくまとめられている。何が問題でどのように評価しているのかが簡潔にまとめてられていてよい。
  • 熱水鉱床からとれた金属であるからといってプレミアムはつかず、銅は銅、金は金である。陸上鉱山との比較で同等以上でなければ開発の意思決定は絶対できない。平成30年代後半以降に民間企業が参画する商業化を目指したプロジェクトというのは非常にチャレンジングであり、これは関係者が相当頑張らないと実現はなかなか難しいのではないか。
  • 5,000万トン・2兆円という大胆な数字を使っているが、陸上鉱山との比較でいうと、例えば銅の海外の鉱山の規模で言うと、ちょっと小ぶりかなという山の規模。目標設定をしてそれを目指していくことは大歓迎だが、5,000万トン見つけたから商業化してくださいというひとり歩きの数字になると困る。鉱床や品位、含有金属の種類等がサイトごとに相当ばらつきがある中で、大胆な数字であることを留意していただきたい。
  • 海底熱水鉱床の技術開発がスタートした時点では、採鉱・選鉱、製錬技術についても、全てが未経験であった。実際に海底熱水鉱床の調査を進めると当初の地質学的なモデルとは随分違うということもわかってきた。1,600mの水深から鉱石を揚げることについても、密度や粒径等、ポンプの実験をしてみなければわからなかったようなことも判明してきた。選鉱・製錬の技術についても鉱物組成が陸上の想定していた鉱石とかなり異なり非常に苦労している。民間企業が商業化を検討できるような資料を出すことに向けて、パイロット試験の結果が大いに役立つと思う。海底熱水鉱床の採鉱・揚鉱のパイロット試験は世界に先駆けるものとなる。
  • アメリカ、ロシア、中国、カナダ、オーストラリアなど世界の資源大国と異なり、日本にとって海底熱水鉱床等の資源は非常に重要。いろいろ課題はあるが、商業化に向けた検討に資するデータ・資料を出していくことが重要。
  • 開発に向けて重要となるのは、事業の経済性が見込み得るかであり、これを左右する2つの要因は、資源量の確保と、採鉱・揚鉱・選鉱・製錬等の技術開発。
  • 伊是名海穴の資源量740万トンでは開発に必要な資源量にはとてもなり得ず、含有金属の品位にもよるが5,000万トンという数値目標は妥当。資源量の確保に取り組みたい。
  • 技術開発については、民間企業や研究機関の協力を得て事業実施しているが、世界初の取組であり、当初予想していなかった困難に直面。水深1,600メートルの高水圧下で機器を遠隔操作することや効率良く鉱石と水を一緒にスラリーの状態で揚げることは簡単ではない。今年度実施予定のパイロット試験においても新たな課題も見つかると思う。技術的な課題を明らかにして、次期の5か年を民間企業とともに連携をとり、課題解決に取り組みたい。
  • 今の環境影響評価法では、海底熱水鉱床のようなものはおそらく想定されていないと思われるため、どのように法制度を設計するか、かなり難しい問題があると認識。
  • JOGMECでは、これまで環境ベースライン調査を積み重ねると同時に、掘削に伴う影響が及ぶ範囲のモデルをつくり、採掘試験機で短時間の掘削等を行って、検証を行うなど、世界で最も実態に即した環境への取り組みを重ねている。これらの取組が我が国の国際ルールづくりへの役割やSIPでの検討に繋がればと思う。
  • 外国の方と意見交換した際、日本はいきなり商業スケールで行うのではなくてステップ・バイ・ステップで取り組んでいることは非常にいいことだとコメントがあった。商業化を考えるに当たっては金属市況が決定的な要因。外国の方も、関心の度合いは引き続き高く続いているという印象を受けた。着実に我が国としてきちんと物事を進めていくというのはとても良いことである。

石油・天然ガスの探査海域に関する検討状況(報告)・メタンハイドレートの開発に関する検討状況(報告)

  • (委員及びオブザーバーから特段の意見なし)

以上

関連リンク

お問合せ先

資源エネルギー庁 資源・燃料部 政策課

最終更新日:2017年3月15日
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