経済産業省
文字サイズ変更
アクセシビリティ閲覧支援ツール

新輸出大国コンソーシアム(第3回)‐議事要旨

日時:平成28年9月23日(金曜日)16時25分~16時55分
場所:経済産業省本館17階国際会議室

議事概要

1.開会

2.各支援機関からの説明

金融庁

  • 企業の海外進出に際して、地域の金融機関は、海外展開に係る知見を有した機関と連携して支援することが有効と考えられる。一方で、地域金融機関からは、海外展開を専門に担当する部署がなく、ノウハウや知識の蓄積がないため、どのように企業を支援して良いか分からないといった声や、公的機関による支援制度はたくさんあるが、どの支援機関とどのようなペースで支援を行っていけば良いのか分からないという指摘がある。
  • 金融機関のこのような指摘に対して、地域の金融機関と公的機関が連携して支援を行った事例を共有し、企業の海外進出を支援しやすい環境をつくるため、金融庁ではパンフレットを作成した。
  • 例えば、中小企業基盤整備機構、日本貿易振興機構(JETRO)などの支援機関と金融機関が連携して海外進出を達成した事例を掲載している。また、パンフレットでは、海外展開支援のフェーズごとに、具体的な支援の内容と、その海外展開に活用した支援機関の制度の概要について記載している。
  • これにより、金融機関が、海外展開の各段階で、どの支援機関の制度を使えば良いか分かるように作成している。さらに、企業の支援を行った金融機関や連携して支援した職員の写真やコメントも記載し、連携して支援を行うメリットを伝えている。是非、ご一読いただければ幸いである。

独立行政法人日本貿易保険

  • 日本貿易保険(NEXI)では、中小企業や農林水産業者に対して、使い勝手の良い保険を用意している。また、金融機関と業務提携を行い、Webで申し込みができるように工夫している。
  • また、具体的な海外展開支援事例として、JA秋田が米をロシアに輸出をする際に、貿易保険を活用した事例がある。また、タイ向けの水産品についても貿易保険を活用した事例がある。新輸出大国コンソーシアムの下でも、本日お集まりの、日本政策金融公庫、日本貿易振興機構(JETRO)、商工組合中央金庫、中小企業基盤整備機構等と協力して、各機関と連携して支援を行っている。
  • さらに、貿易保険は難しいため、現場の担当者にもわかりやすいように、漫画の解説を作成するなど、中堅・中小企業の利便性を高める取組を行っている。

日本商工会議所

  • 日本商工会議所の取組を5つご紹介したい。1点目は、会頭ミッションの派遣。本年2月にタイ・マレーシアにミッションを派遣し、TPPへの早期参加、TPPを通じた連携の強化を首脳に要望した。来年1月にはベトナムとミャンマーに派遣する予定。
  • 2点目は、アジア太平洋地域を中心とする各国経済界との対話。TPP対象国では、6カ国で実施している。ASEAN各国とも、TPPによる新たな協力の可能性、中小企業の育成等についての議論を行っている。
  • 3点目は、EPAに基づく特定原産地証明書の発給。現在24の国内事務所で原産地証明書を発給しており、来月には、さいたま事務所を新設する。さらに、発給を担当する人員の増員、サーバーの改修による利便性向上やセキュリティー対策の強化を行っている。
  • 4点目は、海外におけるテロ・安全対策。近年、アジアや中東で、邦人が巻き込まれる事故が相次いでいるが、中堅・中小企業の海外展開を支援する観点からも、海外での安全確保は急務である。本年8月には外務省と連携し、海外安全対策タスクフォースを設置した。今後も、海外での企業の安全確保に取り組んで行く。
  • 5点目は、貿易投資に関する情報提供。一つは各地中小企業の海外展開事例集の作成。未だ、海外展開に目が向いていない中小経営者に向けて、親しみやすく分かり安い内容で制作を進めている。TPP説明会は、昨年10月の大筋合意後に全国53カ所で195開催し、延べ約2600名の参加者を得ている。その他、産業別のTPP活用セミナーの開催や当所機関紙において“中小企業のTPP活用術“と題した記事掲載を開始したところ。

一般財団法人海外産業人材育成協会

  • これまで、海外産業人材育成協会(HIDA)・海外技術者研修協会(AOTS)が提供してきた日本での研修等に参加した海外人材が、37~38万人に登っており、各国で同窓会を組織して活動している。この同窓会のネットワークを活用して、日本の中堅・中小企業の海外展開をサポートしていきたいと考えている。
  • 例えば、ベトナムではHIDA・AOTSベトナム同窓会メンバーが設立した経営技術振興協会(IMT)と協力して、海外進出を支援していく取組を行っている。
  • 具体的にはレストランチェーンの現地パートナー候補の選定支援や、ベトナムでの販路開拓のために代理店の選定を支援するなど行っている。また、ベトナムへの進出を図る企業が現地企業とのコネクションを構築することを目的として、日本からのインターン派遣をする事業を行っている。

独立行政法人中小企業基盤整備機構

  • まず、TPPを契機として海外展開を目指す企業の例をご紹介したい。岐阜県でチョコレートや焼き菓子を製造している老舗菓子メーカーが、TPP発効によりマレーシアにおいて関税15%が即時撤廃される予定であることから、新たに商品を輸出したいとのことで中小企業基盤整備機構に相談があり、現在、現地パートナーを探すための支援を実施中。またこの企業は、日本貿易振興機構(JETRO)主催の展示会にも参加しており、それぞれの機関の支援メニューを上手に組み合わせて活用している。TPPを契機として海外市場への関心が確実に高まっているなか、海外展開にあたっては、現地の良いパートナーと手を組むことが成功のカギ。中小企業基盤整備機構では、個別企業への支援を進めると同時に、現地でのパートナー探しのプラットフォーム構築を重点課題の1つとして取り組んでおり、具体的には、J-GoodTechというWebマッチングサイトを立ち上げ、現地でのパートナー探しを支援している。今年度は海外パートナー候補企業の登録について1000社を目標としていたが、すでに2600社の登録があった。今後も、国内外の関係機関との連携を積極的に図りながら、より多くの企業ニーズに応えていけるよう、海外展開支援策の充実を図っていきたい。

独立行政法人日本貿易振興機構

  • 日本貿易振興機構(JETRO)は、昨年10月のTPP大筋合意後、多くのセミナーを実施しており、27年度には国内88回、海外12回の計100回のセミナーを開催し、6523人の参加があった。
  • 今年度はすでに、48回開催しており、年度末までに、150回以上実施する予定。新輸出大国コンソーシアムにおける支援については、既に、1587社に対して支援を行っており、特筆すべきは、そのうち、農水産品関連は288社であり、18.2%を占めていることである。農水産関連事業者の海外展開への関心の高さを示していると思う。
  • 支援を行う専門家については、既に281名を配置して支援を実施している。最終的には400人程度の専門家により支援を充実していきたい。支援機関数についてはおよそ950に達しており、各支援機関の中には、優遇制度を設けていただいているところもある。
  • 次に、事例をご説明したい。新輸出大国コンソーシアムによる支援を受けて、日本とベトナムの間で累積原産地規則を活用してビジネスを行おうとする自動車部品試作メーカーや、TPPの急送貨物制度により、日本からの納期の短縮を期待している自動車部品メーカーがおり、海外展開に向けて取り組んでいる。また、小型のパン製造機を製造するメーカーは、米国の関税撤廃に期待するとともに、米国の食品安全・電気安全といった基準認証の問題も専門家と相談しながら輸出の準備を進めている。また、セラミックのナイフを製造するメーカーも米国の関税撤廃に期待している。また、「日本酒」や「がんもどき」といった食品を扱う企業もTPPに期待して準備を開始している。
  • また、コンビニエンス・ストアとの連携事業として、日本の農産物、加工食品や日用品のテスト販売を行い、中小企業の販路開拓を支援する取組も開始している。
  • 1500社以上の企業が新輸出大国コンソーシアムを活用して海外展開への取組を進めているが、今後は、支援機関の間での連携をより強化して、支援の質を向上させていくことが重要である。1600社のうち300社が支援機関からの紹介だが、より一層コンソーシアムへの登録を促して欲しい。また、このようにTPPに期待し、海外展開への取組を始めている中堅・中小企業に応えるためにも、政府には、TPPの早期発効に向けてご対応をお願いしたい。

3.各省政務からの発言

齋藤農林水産副大臣

  • 新輸出大国コンソーシアム会議は3回目となるが、関係機関が、中堅・中小企業の輸出を盛り上げていくという観点から、良い雰囲気ができてきたと思う。この雰囲気を全国に広げていただきたい。
  • 農林水産省としては、本コンソーシアムの取組が、食品企業のみならず、輸出を考えている農林漁業者にも有益との観点から、前回の会議以降、地方農政局による都道府県や市町村を通じた周知活動や、農業法人協会との意見交換会における説明など働きかけを行ってきた。
  • 先程説明があったとおり、これまで1500社を超える支援対象企業の参加があり、そのうち農水産品が約2割を占めるなど、食品企業や農林漁業者の高い関心が伺える。
  • 農林水産省としても、本年5月に取りまとめられた「農林水産業の輸出力強化戦略」に基づき、各省連携の下、様々な取組に着手しているが、先般決定した「経済対策」では、本戦略を着実に実行に移していくために、ハード面とソフト面の両面にわたるインフラ整備を進めていくこととしている。
  • 具体的には、経済対策の柱として位置づけられた輸出拠点整備に向けて、卸売市場活用のための施設整備や、流通・加工施設など共同利用施設等のハード面の整備、輸出に取り組もうとする農林漁業者・食品事業者のサポート体制の充実や政府が主体的に行う輸出環境の整備などソフト面も一体的に組み合わせた取組を進めていく。その関連施策を補正予算に計上したところであり、成立したあかつきには、関係機関・団体にも周知していくとともに、改善すべき点などがあればご意見をいただきたい。
  • 今後とも、本コンソーシアムの取組と緊密に連携し、中堅・中小企業の海外展開や輸出力強化を後押しできるよう、取り組んでまいりたい。

小田原外務大臣政務官

  • 外務省としては、「日本経済の成長を後押しする経済外交の推進」を、「日米同盟の強化」、「近隣諸国との関係推進」と並ぶ日本外交の3本柱のひとつに掲げ、海外展開に意欲的に取り組む中堅・中小企業の支援を行っている。具体的には、(1)在外公館を中心とした海外展開支援、(2)日本企業に有利な環境づくり、(3)日本企業の安全確保に努めている。
  • 世界各地のほぼ全ての在外公館に「日本企業支援窓口」を設置し、個別企業からの相談・支援要請などに積極的に対応。大使館や大使公邸等で日本産品・製品を紹介する事業も行っている。昨年度、在外公館による企業支援件数は4万6千件を越え、2年前と比べ約30%増えた。また、外務省・国際協力機構(JICA)は、ODAを活用して途上国での開発課題に貢献する形で日本の中小企業の海外展開を後押ししている。
  • 日本企業に有利な環境づくりの一環として、TPPの早期発効は重要。世界経済の保護主義的な風潮を抑止するとともに、TPPの効果を一日も早く日本経済にもたらすべく、我が国は臨時国会で承認を求めていく。早期発効に向けた機運を高めていきたい。日EU・EPA、RCEP等の他の経済連携協定についても推進していく。
  • 中堅・中小企業の海外展開において、安全確保は不可欠。先般のバングラデシュでのテロ事件を受け、特に安全対策の面で弱い立場にある中堅・中小企業などの支援のため、外務省と日本商工会議所との間で「海外安全対策タスクフォース」を立ち上げた。また、このタスクフォースの議論を踏まえ、来週27日には日本企業の海外展開に関係する経済団体及び多数の組織・機関が参加する「中堅・中小企業海外安全対策ネットワーク」を立ち上げる。
  • 5月末に開催された会議において、鈴木前経済産業副大臣から、コンソーシアムの発行する会員証に関し、国内のみならず、在外公館でも使うことができるよう、外務省に周知徹底の依頼があった。これを受け、全在外公館にコンソーシアム会員証のサンプルを送付して周知を図るとともに、改めて、日本貿易振興機構(JETRO)の事務所等の現地関係機関・団体との連携を強化しつつ、中堅・中小企業を含む日本企業支援に取り組むよう指示を行った。
  • 今後も、外務省・在外公館が一体となり、関係省庁と協力して、日本企業の海外展開を後押していく。

4.世耕経済大臣発言

世耕経済産業大臣

  • お集まりの支援機関の積極的な支援を受けて、多くの中堅・中小企業が、既に、海外展開への取組を進めていることを実感した。
  • 安倍総理は、各国の制度の違いやそれに伴うトラブルに対応できない中堅・中小企業にとって、TPPにより制度が一元化されることは、TPPがもたらすチャンスの一つであることを指摘している。政府としても、中堅・中小企業がTPPのメリットを一日でも早く活用できるよう、臨時国会においてTPP協定の早期承認へ向け全力を尽くしていきたい。
  • 各支援機関の皆様に2点お願いしたい。1点目は、活動計画に沿った支援機関の横の連携をしっかりとっていただきたい。特に、各地の商工会議所、地域の金融機関など地域に根ざした支援機関との連携を強化し、地場産業や地域の特産品などの海外展開をしっかりサポートしていただきたい。
  • 2点目は、海外展開に成功する中堅・中小企業が大きく広がっていくよう、地域の窓口において、成功事例の紹介、ベストプラクティスの共有などをしっかり進めていただきたい。
  • 政府としても、関係省庁一体となって、中堅・中小企業が成長市場のアジア太平洋に大きく飛躍できるよう政策を総動員してまいりたい。

5.閉会

関連リンク

お問合せ先

通商政策局 経済連携課
中小企業庁 経営支援部 創業・新事業促進課 海外展開支援室

最終更新日:2016年10月11日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.