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カーボンフットプリントを活用したカーボン・オフセット制度(どんぐり事業)の普及拡大に関する研究会(第3回)-議事要旨

日時:平成29年1月26日(木曜日)13時00分~15時00分 
場所:経済産業省別館1階120共用会議室

出席者

委員
西尾座長、加藤委員、古賀委員、西尾委員、野村委員、芳賀委員、深津委員、渡部委員
オブザーバ
神崎氏、田原氏、環境省 地球環境局 地球温暖化対策課 市場メカニズム室

議題

  1. どんぐり事業の今後の方針等に関する論点の再整理
  2. どんぐり事業を活用したビジネスモデルについて

議事概要

1. どんぐり事業の今後の方針等に関する論点の再整理

事務局が資料1に沿って資料を説明した。説明内容に係る委員等からの意見の概要は以下の通り。

どんぐり事業で認証する類型の拡大について

  • 地球温暖化防止のための手法の1つがカーボン・オフセットであり、カーボン・オフセットを普及させるための手法の1つがどんぐり事業である。CFPの算定を必要としない寄付型等のカーボン・オフセットも、程度の差はあるが地球温暖化の防止に貢献するのだから、本来の主旨に鑑みてどんぐり事業に加えてはどうか。一方で、CFPを算定している製品については、制度上で高く評価する仕組みが必要と考える。
  • どんぐり事業を企業や国民が取組みやすい制度に改善した方が良い。ハードルが高い排出量の全量算定(CFP)を参加条件とするのではなく、製品等のライフサイクル段階におけるCO2排出量が部分的にでも算定されているのであれば、寄付型オフセット製品等であっても認証の対象としてよいのでは。その上で、部分算定・部分オフセットに取り組んだ事業者が、やがては全量算定・全量オフセットに移行できるような全体の制度設計が必要ではないか。
  • 温暖化対策の実施には市場全体を巻き込む必要があり、一部の人だけがコストを負担する形では広まっていかないため、社会全体としてカーボン・オフセットに取り組む雰囲気を醸成することが必要。そのためにも、まずはどんぐり事業を市場全体に認知してもらうことを念頭に、認証するカーボン・オフセットの類型を拡大してよいのではないか。
  • カーボン・オフセットの仕組や取組は理解されにくく、消費者・顧客への説明に苦労しているのが実情。クレジット付製品や寄付型オフセット製品の方が消費者・顧客にとって分かりやすいのではないか。

どんぐり事業のマークについて

  • カーボン・オフセットという1つの取組に対し、複数種類のマークが存在している。これまでどんぐり事業に参加してきた事業者へ配慮しつつ、消費者に分かりやすいマークの在り方を検討することが必要ではないか。
  • 排出量の全量算定と全量オフセットの両方を実施した取組を最も高く評価できるマークを考えた方がよい。メインのどんぐりマークの横にライフサイクル5段階のどの部分が算定・オフセットされたのか一目で分かるような指標を表示すると、消費者が算定・オフセットの程度を判断しやすいのではないか。

その他

  • 現行のどんぐり事業における「排出量の見える化」と「算定された排出量に対する具体的なアクション」はどちらも重要な環境貢献の手段である。国として、これら2つの取組の重要性を説くとともに、一連の取組としての実施を促すことで、より一層の温暖化対策へ繋げることができる。
  • カーボン・オフセットの普及啓発には「メタボリックシンドローム」の事例が参考になると思う。メタボの基準が出来たことにより、多くの人がカロリー表示を気にするようになった。カーボン・オフセットについても、1日の排出量等の基準を設定できれば、一般消費者の具体的なアクションに繋がることが期待できるのではないか。
  • 製造業の製品にはどんぐりマークを物理的に表示することができるため、取組が対外的に評価されやすい。他方、サービス業の場合はサービス自体にマークを表示することができないため、評価されにくい。より多くの事業者の参加を促すには、この状況の改善が重要。
  • どんぐりポイントのように、環境貢献の規模感を見える化すれば、一般消費者へのアピールがやりやすくなるのではないか。
  • 「LCAに基づいた排出量算定」と「カーボン・オフセット」がどんぐり事業の特徴であり継続していくべきと思うが、事業者にとって参加のハードルが高い。他方、温対法の算定・報告・公表制度の対象となっている企業は当該制度に則って既に排出量を算定しており、その算定方法をどんぐり事業で利用するようなことは考えられないか。
  • 既に国民運動としてCOOL CHOICEが推奨されており、どんぐり事業もその中の1つとして温暖化防止の役割を担っていくことができれば、どんぐり事業やカーボン・オフセットの普及啓発効果が期待できる。両者のコラボレーションを進めるのであれば、具体的な方法について検討を進めていくことが必要。

2. どんぐり事業を活用したビジネスモデルについて

事務局が資料2に沿って資料を説明。事業者ヒアリングで得られた事業者からの意見を紹介した。また、本資料に関して議論を行い、委員等からの以下のような意見を頂戴した。

事業者ヒアリングの意見の例(事務局より紹介)

  • BtoB型のビジネスにおいて、カーボン・オフセットサービスを付加することには魅力を感じる。他方、カーボン・オフセットを実施するためにCFPを取得することはハードルが高すぎる。
  • BtoB型のビジネスにおいて、通常は顧客に至るまで複数の商社・卸売業等が間に入り、メーカーが直接顧客に営業(アピール)できる製品は限られている。顧客にカーボン・オフセット付きサービスをアピールできるツールはパンフレットやウェブサイトに限られており、しかもカタログにマークを記載するのが限界。

本資料に関する委員等からのご意見

  • 事業者がどんぐり事業へ参加した場合に、最終消費者に対してどのようなメリットを与えることができるか考え、それを訴求に繋げることが大切である。
  • 今後どんぐり事業とグリーン購入法との連携を検討するならば、グリーン購入法で認めてもらうための基準の明確化が必要。現行のどんぐり事業でのオフセットと、寄付型オフセット等とは区別する必要があるのではないか。
  • 国や地方自治体はグリーン購入法の特定調達品目以外の品目に関しても独自に調達基準を定めることができるが、しっかり運用を行っている組織はほとんどないのが現状である。例えば、地産のクレジットを活用してカーボン・オフセットされた製品を調達基準の項目に加えることも可能であり、国が率先してそのような取組を奨励した方がよい。
  • 販売力のある小売店をどんぐり事業に取込み、当該小売店が取組に賛同するメーカーの商品を優先して調達するような構造ができれば、消費者にカーボン・オフセットが普及し、商品の選択基準も環境貢献を意識したものに繋がると期待される。その選択基準をメーカー側が認識すれば、さらにどんぐり事業に取組んでくれる事業者も増えるであろう。

関連リンク

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産業技術環境局 環境政策課 環境経済室
電話:03-3501-1770
FAX:03-3501-7697

最終更新日:2017年3月7日
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