経済産業省
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CCSのあり方に向けた有識者懇談会(第1回)‐議事要旨

日時:平成25年6月5日(水)14時~16時
場所:経済産業省 本館17階 第1共用会議室

出席者[敬称略・五十音順]

座長
松橋 隆治 東京大学大学院工学系研究科 教授
有識者
井田 徹治 共同通信社 環境・開発・エネルギー問題担当 編集委員・論説委員
金子 憲治 日経BP クリーンテック研究所 主任研究員
斎藤 章  早稲田大学理工学術院創造理工学部環境資源工学科 特任教授
佐藤 徹  東京大学大学院新領域創成科学研究科 教授
澤田 義博 地震予知総合研究振興会 地震防災調査研究部長
鹿園 直建 慶應義塾大学理工学部 名誉教授
辰巳 敬  東京工業大学理事・副学長
中垣 隆雄 早稲田大学理工学術院創造理工学部総合機械工学科 教授
松方 正彦 早稲田大学理工学術院先進理工応用化学科 教授

議題

  1. CCSのあり方に向けた有識者懇談会について
  2. CCSの現状について
  3. 苫小牧実証事業の進捗とCCS技術開発の現状と課題
  4. 意見交換

議事概要

1. CCSのあり方に向けた有識者懇談会について

資料2により、有識者懇談会について説明が行われた。

2.CCSの現状について

資料3により、CCSの現状について説明が行われた。

3. 苫小牧実証事業の進捗とCCS技術開発の現状と課題

資料4により、苫小牧実証事業の進捗について、資料5により、CCS技術開発の現状と課題について説明が行われた。

4. 意見交換

  • CCSにはコストの問題、技術の問題、法的な問題、政治的な問題等、様々な問題があるが、安全性の問題が国民の理解、地元の理解を得るうえで非常に重要である。安全性を確認するためには、具体的に何をモニタリングするのかを明確にしておく必要がある。例えば、水理、地下水が流れているので、そういったものをきちんと調べないといけないが、現在の科学では1,000m位の非常に深いところの地下水の挙動に関してははっきりしていないと聞いるので、例えば、地下水の年代を決めるとか、水質などをモニタリングしていくとか、そういったことをはっきりさせて進めていった方が良い。
  • 地下水については、萌別層観測井で地下水を採取し、同位体分析を行った上で年代を出したいと考えている。
    水質を測定していくことは重要だが、CCSの場合100年、1,000年といった長期間に亘るため、いつまで測定を続けていく必要があるのかといった問題がある。実証期間は海防法に基づき、きちんと測定は行うが、その後はデータをとった上での議論が必要ではないかと考えている。
    地下にCO2がどのように貯留されているかについては、弾性波探査等によるモニタリングを継続していく。
    また、海防法により無期限にモニタリングを継続しなければいけないため、事業終了後は、経済産業省の方でモニタリングを継続していただく必要がある。
  • 地下水とか地下の化学反応に関しては、長岡で少し知見を得ている。例えば、諸外国と比べると日本の地下水は塩分濃度が少し薄く、海外よりCO2を沢山溶解し、かつ、その後に地層の中でカルシウム等が地化学反応を起こしやすいというアドバンテージになるところがある。これは、長期的なCO2の挙動から考えると重要なメカニズムである。
    また、広域地下水流動については、安全性評価事業の中で進めています。
  • 同位体の分析については、同位体をある地点に入れて、他の井戸でどのくらい拡散してくるのかを見るということなのか。
  • トレーサー的な考え方ではなく、地下水に含まれている同位体を分析することによって、滞水の年代が解る。
  • CCSの中心当たりにモニタリングの井戸があれば、今議論されていることや比抵抗とか、水質とかいろいろなことが井戸を通して解る。注入地点近くに井戸を掘ることは、リークという問題があり難しいとは思うが、これを考慮した上で検討してはどうか。
    また、昨年の話では、既に3D探査を1回行っており、3D探査はもう行わないと考えていたが、圧入中か圧入後に3D探査を行うことは良いことである。今の物理探査の技術の中で一番精度の高い手法が3D探査である。3D探査は高価だが、有効に使ってもらいたい。
  • 手元の資料の15番に設備の位置関係があります。この中に、滝ノ上層圧入井、萌別層圧入井の2本と、その周りに観測井が3本記載されている。ここには想定されるCO2の分布範囲が記載されていないが、それぞれの貯留層に計画最大量を圧入したとしても、CO2は直径1kmの中に納まると予測しており、いずれの観測井にもCO2は届かない配置としている。このため、CO2のリークといった問題は起こらないものと考える。
    3D探査については、設備建設の4年間の中では実施しないが、それ以降の操業段階において実施する計画である。ただ、非常に高価であるため、3D探査と3D探査の間を埋めるような形で、2D探査で評価をしていきたいと考えている。
  • CCSを研究テーマに掲げているが、自分の研究室の学生でも本当にCCSを実施するのかどうか懐疑的なようである。授業で学生と話していると、そもそも論に入ることもあるのだが、COPがここのところずっと低調にきており、他の国はそんなに真面目に考えていないのに、何故CCS ReadyをしてまでCO2を減らすのか、環境税、炭素税などの話と関連させて、CCSを実施するモチベーションに関する国民の理解を得られるように、しっかりと話を作っておかないといけない。
  • 公開の件について。公開せよと言うつもりはないが、社会受容性などを議論するのであれば、いつもより詳しめの議事要旨を公開するようにして貰いたい。
    CCSについては、本当に低炭素社会に貢献するのかという批判もあり、この点をどうクリアしていくのかが1つ重要な論点である。
    原発の依存度を下げていくのだったら、どうしても入れなければならない技術だというような事から話していくのだと思うが、2050年に80%というのはずっと先の話であり、エネルギー基本計画とかが定まってくる中で、トン当たりどのくらいの価格で出来ればどのくらいのポテンシャルがあるのか、リアリティーのある議論をしていかないとなかなか受け入れられないと考えている。
    また、これとは裏腹になるが、RITEの資料の16ページに外部不経済、コストの内部化をどうしていくのかという政策の議論をきちんとしていかないと、なかなか社会には受け入れられない。これについては、役所側からどのような事が考えられるのか、また海外での事例を示して頂き、議論をしていくべきではないか。
    もう1つ、中国とのからみが大きいのではないかと考えている。アジアでCCSを行っていくのならば、中国の動向が重要だと思っている。今回、中国に関しあまり資料がないが、もし可能であれば中国の動向を何らかの形で提供して貰いたい。
    2つ質問があります。1つは、自然の地震となにかあった時の地震について、悪意を持った人は必ず関係があるのではないかと言うため、どう関係ないと説明していくのか、今からロジックを考えておく必要がある。この点について考え方があれば伺いたい。
    2つ目は、スケジュールについて、これまでは想定どおりとのことだが、今後クリティカルなフェーズがあるとすれば、何なのか伺いたい。
  • 資料については、特に問題がなければ公開したい。また、議事も出来るだけ細かい形で公開したい。
    コストについてはラフな試算をRITEで行っており、トン当たり7,000円程度かかり、そのうち、4,000円程度を分離・回収が占めている。この分離・回収の部分をいかにコストを下げていくのかということを行っており、化学吸着法では2,000円台に、分離膜では1,000円台に下げられるのではかいかといった試算をしているが、もう少し説得力をもって説明できるものを考えていかなければいけないのかと考えている。
    アジアの関係については、調べて次回にでも情報を提供したい。
  • 手元の資料の15番をご覧下さい。CO2を圧入すると貯留層付近で圧力上昇するため、微小振動が発生する可能性がある。萌別層は深度1,100mくらい、ここはあまり固結が進んでいない地層であるため微小振動は発生しないと考えている。滝ノ上層は深度2,400mくらい、ここは大深度になってくるため固結が進み微小振動が発生する可能性があると思っている。微小振動をきちんと把握するため、貯留地点を囲むような形で海底地震計を設けており、もし微小振動が起きた場合、何時、どの場所で起きたかを把握できる。また、24ページに記載があるとおり、Hi-netを利用し、震央の場所、マグニチュードを把握することで、CO2圧入に伴うものなのかどうかきちんと区別できると考えている。
    現在、検討中ではあるが、万が一、微小振動や自然地震が起きた時には、速やかに公開できるようなシステムにしていきたいと考えている。
    クリティカルポイントとしては、技術的なところと、そうではないところの2つがある。1つは、来年度圧入井を掘削する予定であるが、日本でも初めてとなるような大偏距井というチャレンジングな井戸となっており、大丈夫だと考えているが、それを掘った結果、想定どおりの圧入性能を持った貯留層が出てくるのかというところがクリティカルになるのかなと考えている。もう1つは、海防法に基づき環境大臣の許可を貰う必要があるが、本プロジェクトが初めての事例となるため、スムーズに許可を得られるよう内々に調整を初めているが、これがもう1つのクリティカルなポイントである。
  • 中国のCCSについて。2週間前、アメリカのピッツバーグで開催された第12回CCSコンファレンスへ出席した際、DOEの政府関係者がプレゼンする度に、中国、インドの話が出ていた。
    中国国内については、NEDOのプロジェクトの関係で、中国国内のCCSの動向を調査しており、後ほど情報提供をしたい。
    中国石油が全国的に油田にCO2を入れてEORを行う政策を、5カ年計画を組んで進めている。それと同時に、日本と同じ帯水層への貯留も、内モンゴル自治区のところで、石炭をガス化したCO2を既に6万トンくらい圧入をほぼ終え、あと1~2年続く予定である。ただし、日本のプロジェクトに比べるとやっていることはやや雑で、圧入してみたがどうなっているかはよく解らないところがある。
  • 中国の動向については非常に重要なことだと思います。日中関係は難しいところもあるが、研究者同士プロジェクトの中では交流があるので、きちんと話せるネットワークがあれば、ぜひそういうものを良い意味で生かしていくことが両国の安全保障についても良いことだと思うので、ぜひ進めて貰いたい。
    COPの問題は確かに低調ではあるが、決して悲観はしていない。新しい枠組みを考える一つの機会だと考えている。
    EORとしてのCCSは今後も進んでいく可能性が大いにあるが、帯水層とか生産物がないものについては、今の制度の中ではインセティブがないため、何らかの削減量に応じたクレジットが発生するとかがなければ、CCSはEORを中心に進んでいかざるを得ないだろう。
  • 誘発地震というのは、非常に難しい問題である。地震が発生しうる地殻の厚さというものがある。地震発生層と呼んでいる。地震が発生するためには、ある程度地殻に応力が加わらないと起きない。浅いところは岩盤もグダグダである、あるいは柔らかい。地震は、P波速度が5.8~6kmより速い層で起きるというのが常識になっている。2~3kmといった浅いところでは、もともと自然地震は発生し得ない、発生する能力がない。ただし、アコースティックエミッションみたいなものは、水圧破砕と同じなので、穴の周りのところで発生するが、これと自然地震は全く違うものである。新潟での2004年と2007年の地震の震央を結んだ中間点に岩野原のサイトがあり、これを見てみんなが騒いだ。その時に、地震や震動に関するデータが乏しく、反論ができなかった。その実験では1kmぐらいの深さに入れたのだが、後で調べたところ実験に伴う振動、例えばアコースティックエミッションは全く無かった。注意をして頂きたいのは、地震発生の上限というものがあり、一般的には深さ5kmくらいと言われている。苫小牧では3kmまでいっており、あまり余裕はない。
    先程の説明ではHi-netを利用すると言っているが、Hi-netは上限の深さを決める能力がないと言われている。Hi-netの間隔は20kmから25km。XYというのは動かない。一番動くのは深さ。一般的に観測点が粗いと深い方向に震源を決めたがる。地震があった時、Hi-netだけでは5km相応の深さが信頼できるかちょっと疑問である。このため、Hi-netの観測を補完することを考えた方が良いかもしれない。
  • 地震関係、特に自然地震、人工地震の関係の問題については、1番神経を使って地元にも説明をしている。今回、海底地震計と観測井の中にも地震計を設置しており、不足点を補えると考えている。我々が危険性があると思っているのが(活)断層の存在である。苫小牧では(活)断層がない地点を選定している。ご存じのように苫小牧は非常にフラットな地域であり、褶曲構造がないところにあるため、数十万トン入れても傾斜の無い地層に滞留すると考えている。
    また、中国の話があったが、私は中国を最も気にしている。なぜなら、中国においては地震が頻発しているが、中国でのCCSは断層の有無を含め、適正な貯留層になっているのかといった調査結果が十分にオープンにされているのかどうか。もし地震が起きたとしてもそれがEORによるものであるのか、自然地震なのか区別ができないと後々問題になる。中国でどんどんCCSあるいはCO2EORが行われていくことが、日本にも大きな影響を及ぼすのではないかと考えられる。官民交流を深めて、適正な監視態勢などを提案することも重要なのではないかと考えている。
    社会的受容性に関して、CO2は供給が途絶えると地域産業に重大な影響を及ぼすことになるほど一般的で安全な物質である。さらに、ご指摘のとおりCCSはインセンティブが無い。しかし、CCSが必要とされる理由の1つとして、将来的にはCO2を地中に貯留すると資源になるというアイデアを上げることができると考えている。既にCO2から化合物等が作られ利用されているし、JAMSTECにおいては、バクテリアを利用してCO2からメタンガスを製造する技術の特許申請が進んでいると伺っている。将来的にCO2が資源になるという考え方で地元に説明できれば、明るい話題として取り上げられる。
  • ヨーロッパではCCSの件数が少ない、それがどうしてなのかを知りたい。例えば、数年前、欧州エネルギー復興プログラムが動きだし、数件のプログムがはしった。その中でドイツの場合には、4年か5年実施に向けて進めた後に中止になったと伺っている。ドイツは脱原発を謳っており、かつ石炭に対する依存度が高い、そして何より地震が無い。このようなところで、地元住民の理解が得られなかった故に中止になった、その事実関係、どのような経緯で中止に至っているのか知りたいと思っている。
  • 2008年のリーマンショック後にヨーロピアン・エナジープログラム・フォー・リカバリーが始まり、6件のCCSがヨーロピアンコミッティーから出ることが決まった。そのうち、既にドイツとポーランドで中止が決まっているが、両者とも中止の理由は社会的受容性だと言われている。いろんな見方があると思うが、計画を進めるに当たり、地元の住民、政治家の人達に十分情報が届いていなかったことから、それが大きな要因となって、CO2が特に危険な物質ではないにも拘わらず、地元の地方政府や住民から反対が起きた。もう一つよく言われるのが、地元にはメリットが無いということで、メリットが無いけれども何か良く解らないものが知らないところで決まっているということで、反対にあったとそのように理解している。
    今、6件のうち一番進んでいるのがオランダのロードというプロジェクトであり、石炭火力発電所の建設が後程キャプチャーの装置を付けられる形では進んではいるが、最終的なCCSへの投資判断は下されていない。その理由は、カーボンプライスが低くすぎて、イニシャルコストは政府なり欧州委員会が出してくれるが、操業コストを補填してくれる仕組みがないということで、最終投資判断が下されていない状況にある。
  • オランダの話が出ましたので、少し補足したい。オランダでCCSが進まないということで、ある文書を読んでいたところ、CCSにはCO2をコストにする仕組みが必要だが、それが期待できないので、違った形での検討が必要であるといった議論を聞いたので、やはりCO2をコスト化することが壁になっていると思われる。
    ここで言いたいことが2点あります。広く一般国民にこういった大きなプロジェクトを実施する場合に、税金の使い道としてどう説明するのかが世論として出てくるのかなと思っている。そこで繰り返しになりますが、CO2をコストとする筋道が見えないなかで、本当にCCSが実現するのかということが課題になる。しかし、そういった中でも技術の蓄積が必要だと思っており、CO2の分離・回収が違った意味で価値を持つようなシナリオを見せられないか。その1つが将来燃料として使用するというのもありますし、実際オランダのロッテルダムでは分離したCO2を大規模なビニールハウスの中に入れてトマトの栽培の増進を行っている。また、将来的にガス化して、CO2を分離して、そこから水素を採って、水素社会として普及できないかといった議論もある。分離・回収して単に地中に入れるということではなく、ここで水素関連の産業が出来るとか、大規模なビニールハウスが出来るとか、戦略ビジョンとして見せることで地元の理解も得られ易いのではないか。もし、CCSが将来CO2のコスト化がでなくて実現しないとなった時にも、違った意味で産業を生んでいくというような筋道を平行して見せていくことが大事なのではないか。
  • 水素ができるというのはおかしな話である。念のために申し挙げます。
  • 専門ではないので、そういった事を聞いたものですから。
  • 確かにCO2を濃い状態で温室に入れれば、植物の成長が若干加速されたりすることは事実としてあるが、この問題で最後に突き当たるのがサプライディマンドミスマッチである。CO2は日本全体で十数億トン規模で出ているが、それだけの量がはける程の需要が無い。ユーティライゼイションは夢があって良いのだが、最後にサプライディマンドミスマッチに突き合ってしまう。そういった意味では、先程説明のあった地下にCO2を入れてメタン菌と一緒にしておくと、何百年か経つとメタンになってくれるというのであれば夢がある。
  • 全部使い切る必要はないと思います。
  • 直接的な恩恵をどう国民に遡及するかといった点が非常に大事である。外部不経済の解決策としてピグー税といった類いのものを電力会社に課すにせよ、環境税みたいな形で課すにせよ、国民が負担することになる。CCSによるCO2削減費用の場合、その負担が直接どう恩恵があるのかを説明するのが難しい。
    CCSはCO2削減のポートフォリオのオプションの1つだと考えている。例えば原発もそうですし、省エネもそうですし、こういった技術と平行して議論していく話である。
    キャプチャーの話では、今後やるべきは石炭焚きがメインターゲットになる。その場合、石炭焚きであれば、まずは同じようなCO2削減というのであれば、蒸気条件を超々臨界圧化をするといったものが効きますし、海外に展開するのであれば、海外に亜臨界のBTG(ボイラ・タービン発電機)が沢山あるので、重工会社がそういった所に出て行って、効率化を進めるのもCO2の削減になる。その時に同時に入り込んで行ってCCS Readyをとってくるというようなものを政府が後押ししてくれると非常に助かると思う。
    技術面について。今回PSAオフガスをそのまま使えるのか、ちょっと疑問な点がある。石炭焚き発電の排気のように酸素や硫黄などの不純物が多くなってくると、たぶん難しくなってくる。
    一つ提案ですが、GJ/トンというのは、吸収液だけの理論。現実的には、そこにBTGが入ってきて、そこでの効率のペナルティーを合わせて議論していく必要があるので、この枠組みの中に重工、重電メーカーが入ってきて欲しい。
    回収技術では三菱重工を中心に、重工、重電があとを追っかけているという構図になっているが、(苫小牧の化学吸収法だけでなく)Oxy Fuelなどもあるので、それと平行して議論していく。今回の技術であれば、最終的にはプロセスシミュレータなどでモデルプラントを作って、それにキャプチャーなどを色々組み合わせていった時に、どれだけのエネルギーペナルティーになるのかといったところを横並びで評価できるようなものにすることが必要なのではないか。
  • 海外でカーボンキャプチャーができるように発電所を建てる時に、日本の重工メーカーやボイラーメーカーがそこに入れるかどうかというと、今ものすごく苦労している。何故かというと、ボイラーを売るのは構わないが一緒にCCSを持ってきてくれと言われた時に、日本のCCSのテクノロジーは何なのか聞かれた時に答えられない。海外の技術と組み合わせて持ってきますと言うと、ではそちらから買うからいいという話になる。CCSをやるかどうかではなく、この話は、少なくとも重工メーカーとかこれに関わっているメーカーにとっては、国際競争力の問題になっている。やるかやらないかではなく、技術を持っているか持っていないか、説明できるかどうかの問題になっている。苦労していることは事実だと思うので、産業国際競争力の視点から、日本のCCS技術は何なのか旗を立てることが大事である。あれも有ります、これも有りますではなく、これですとちゃんと答えられかどうか。それは、個々の要素技術でもあるし、今回実証する埋めるところの技術でもある。現在、まだそうなっていない。あれも有るし、これも有るという状態ではないかと思う。それは実証したのかというと、それは一部これから実証するという状況かと思う。
    もう一つは、開発技術の水平展開をどう考えるか。CCSの話と開発技術の水平展開は明確に区別しないと、それではCO2が減っていない等せっかく開発した技術に対しておかしな議論になるので、完全に区別した上で、かつ、CCSが当面直ぐにはやる話ではないとすると、そこで開発した技術のうち可能なものについての水平展開をどう考えるかというのは明確にしておく必要がある。CO2の分離回収に使うだけでなく、これさえ出来れば他の事が出来る。こういうことをきちんとロードマップ又は絵に描いて、国民に解るように説明できるようにしておくことが、税金を使っていることに対する十分な説明のうちの一つになるのではないか。
    もう一つは、自然を相手にした大規模実証試験だという視点でいうと、苫小牧市民に対してJCCS、METIは非常に丁寧に説明しているとう話を伺っているが、先程の地震の話にしても、地震がきてから起きました、実は地震計で測ってました、これがデータですといったら、何か他に隠しているのではないかと思われる。現在、科学技術全体に対する信頼が失われている状況なので、可能な範囲でぜひ生データの段階から公開することを考えていったら良いのではないか。国内だけでなく海外に向けても。とにかく、何か起きる前に、ちゃんと公開してあるということが大事ではないかと思います。

以上

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産業技術環境局 地球環境連携・技術室

 
最終更新日:2013年7月3日
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