経済産業省
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LCAの政策活用に関する国際ワークショップ(第1回)‐議事要旨

日時:平成25年2月27日(水曜日)9時30分~12時30分
場所:経済産業省本館17階 国際会議室

出席者

青木委員、石田委員、稲葉委員(座長)、笠井委員、神崎委員、工藤委員、鈴木委員、鷲見委員、田原委員、中嶋委員、森委員

海外招聘講師
Imola BEDO(EC)、Fabrice MATHIEUX(JRC)、Sylvain CHEVASSUS(仏)、EunSil JANG(韓)、Guido SONNEMANN(UNEP)

議題

  1. 各国イニシアチブの発表
  2. 製品LCAの政策活用に関する議論
  3. 企業バリューチェーン環境情報の活用に関する議論

議事概要

議題1 各国イニシアチブの発表・質疑

(1)欧州委員会セッション

Q1:パイロットテストの際の検証の評価はどのように行うのか。(委員)
A1:新たに認定制度や検証のシステムを作ろうと考えているわけではない。何を検証対象とし、どのように検証していくべきかについて、パイロットテストを通じて見ていきたい。現在、基準作りを進めている検証の評価方法の観点としては、コスト、信頼性も重要な観点である。
Q2:パイロットテストへの参加は義務ではないと考えてよいか。(座長)
A2:義務ではない。参加企業を公募するので任意参加となる。
Q3:パイロットテストの後は義務化を検討しているか。(座長)
A3:現時点では回答できない。パイロットテストの結果次第である。

(2)フランスセッション

Q1:パイロットテストのレビューの中で、消費者の購買行動への影響評価を行う予定はあるか。(委員)
A1:消費者への影響も見て行きたいが、購買行動がそれほど変化したとは考えていない。パイロットテストは製品数1,000、企業数168社と大きな規模で実施したが、フランス全体の市場規模と1年という短い期間であったことを考慮すると、必ずしも消費者へ十分に環境情報を提供できたとは言えない。一方でパイロットテストに対する企業の関心の高さについては好意的に受け止めている。

(3)韓国セッション

Q1:グリーンカードのエコマネーを発行(負担)するのは誰か。(座長)
A1:企業が負担をしている。

(4)日本セッション

Q1:CFP制度民営化のビジネスモデルはどのようなものか。(講師)
A1:PCR認定・公開、CFP検証、CFPマークの付与・登録公開で料金を得ている。加えて、プログラムで用意している二次データ以外に企業独自の二次データを使用する場合は、データの検証等で料金が発生する。

(5)経済人コー円卓会議セッション

経済人コー円卓会議の担当者から、(1)企業の情報開示に関する世界動向、(2)GRIガイドラインの概要、(3)GRI G4における議論について説明が行われ、質疑を実施した。

議題2 製品LCAの政策活用に関する議論

Q1:韓国ではグリーンカードというインセンティブ施策を実施しているが、ECではインセンティブ施策について具体的な検討を行っているか。(座長)
A1:金銭的、政策的、レピテーション等、様々なインセンティブが考えられる。例えば、ベルギーにおいては環境配慮製品の購入に使用できる商品券「エコチェック」という制度がある。この他、グリーン公共調達への組み込みや税制上の優遇措置等様々なものが考えられるが、現状では公正なインセンティブは構築できていない。(講師)
Q2:消費者に商品券やエコマネーを付与するということは、企業負担が増えることを意味するが、このような企業活動と消費者の関係について何か意見はあるか。(座長)
A2:小売業として、環境パフォーマンスを消費者にどのように伝えるかという点が非常に難しい課題だと考えている。特に、取り組みを実施することで、サプライチェーンのどこにメリットが発生し、故にどこがコストの負担をすべきかという点は非常に難しい問題であるため、サプライチェーン全体で課題を共有し連携していくことが重要である。(委員)
Q3:フランスでは消費者へのインセンティブのあり方について検討がなされているか。(座長)
A3:煤の排出に関する金銭的なインセンティブ施策を5年前から導入しており、平均1・3あたり10gの排出削減を実現するなど、非常にうまく機能している。商品券やエコマネーに関して、企業負担が増えるとの指摘があったが、新たな事業機会でもあると考えている。また、環境ラベルを市場に出すことによって、企業イメージが向上するという点もあり、これは一種のインセンティブになり得ると考えている。(講師)
Q4:(フランス、韓国に向けた質問)CFPや環境フットプリントのような取り組みについて、中間製品はどのような形で貢献できると考えているか。(委員)
A4-1:サプライチェーン全てを巻き込みたいと考えているが、一方で環境情報を消費者に提供する責任が小売業や最終製品メーカーにあるというならば、サプライヤーに情報提供依頼を行うことになる。フランスのパイロットテストにおいて、サプライチェーン上での協力が見受けられた一方で、情報提供を拒否するサプライヤーもいた。(講師)
A4-2:川下の大企業が中小のサプライヤーに対し、コンサルタントを提供する等して取り組みを促していくことは可能だと考えている。大企業は自社製品の認証取得のためにサプライヤーデータが必要であり、サプライヤーの協力を得るために何らかのインセンティブを付与するという仕組みもあり得るのではないか。(講師)
Q5:化学素材製品等の最終製品から遠い上流企業にとって、企業イメージの向上以外で環境影響評価を行うインセンティブは何が考えられるか。(委員)
A5:上流の企業においては、自社の製品が最終的にどのような使われ方をするのか分からないという点で、最終製品メーカーとは分析の手法も異なってくる。例えば化学物質であれば、既にREACH規制が存在するので、環境パフォーマンスの高い企業であれば、法的手続きの簡素化や税控除を受けられる等のインセンティブも考えられるのではないか。(講師)
Q6:CFPの国際規格であるISO14067の検討を行っていたSC7の日本委員長である工藤委員から、国際協調について意見を頂きたい。(座長)
A6:製品ライフサイクルもしくはバリューチェーンでの環境影響評価を実施したものが、社会に対しどのような効果を与えるのか、その「評価の仕組み」との組み合わせが非常に重要である。国際的に、取り組みの意義を共有し、取り組み努力が報われる仕組みができれば、企業の参加インセンティブも生まれ、消費者行動の変化にもつながっていくのではないか。(委員)
Q7:UNEPの活動から、国際的な協調についてご意見を頂きたい。(座長)
A7:国際的な合意形成には非常に時間を有する。まずは専門家レベルで合意形成を図り、社会的・経済的後押しを得ていくことが必要である。(講師)

議題3 企業バリューチェーン環境情報の活用に関する議論

Q1:組織・企業についても、様々な方法論の協調や整合を図っていくことが重要と考えられるが、方法論の協調について意見があるか。(座長)
A1:ゆっくりとした道のりであると認識している。互いのアプローチの違いを埋めていくために、議論を行っていくことが重要であり、欧州はこのプロセスに対し非常に前向きである。(講師)

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お問合せ先

産業技術環境局 環境調和産業推進室

 
 
最終更新日:2013年6月17日
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