経済産業省
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地域企業 評価手法・評価指標検討会(第5回)‐議事要旨

日時:2015年11月30日(月曜日)17時00分~19時00分
場所:経済産業省本館17階第2特別会議室

議事概要

委員等からのご説明

事務局説明

  • 金融庁様への質問だが、金融庁様で検討しているベンチマークの目的を紹介してほしい。
  • 金融庁様回答
    金融の仲介機能の円滑化のために多様なベンチマーク、これは金融当局と金融機関の対話をする際の目安、スタートラインとしてベンチマークを検討するというような事が金融行政方針として定められている。本検討会で検討しているローカルベンチマークは金融機関と中小企業との間で対話がされる際に活用されるものであろうと思っている。金融庁で検討しているベンチマークは、それを踏まえて金融機関自身がどういう風な対応をしていくべきか議論していくためのものである。そういう点では関係が深いものであると考えているが、2つのベンチマークは使う場面および目的が異なる。しかし、2つのベンチマークが相反するような状態になると両者とも目的を達すことができなくなってしまうため、両者のベンチマークの検討の方向性は合わせてしていなければいけない。金融行政方針は事務年度の方針であるので、今事務年度中にスケジュールを終わらせることを考えている。
    金融庁のベンチマークを検討する際に重要になってくるのが、財務データの中でも生産性の向上及び成長性という観点であると考える。各企業の生産性の向上だけではなく、地域における産業全体の労働生産性の向上、企業の成長性などもベンチマークを検討する際に重要なデータとなるだろう。
  • 金融庁様でもベンチマークという概念で検討を進めていることもあり、我々が今やっている仕事の中でも共通項があるので、ある程度連携をしていきたいと考えている。
  • 討議資料問(1)-(1)について、財務分析において共通の認識として見ておく指標は何かというと、これまで出て来た指標でほぼ網羅されている。運用する中で、各指標の有効性を検証し、色々と改善していくことが重要。なお、事前に検討会の設置当初に財務分析の指標について聞かれた折に売上高経常利益率が重要ではないかと回答したことに対し、事務局の方から本日の検討会の前に質問があったので回答するが、我々は薄利多売ではなく利益が出ているか確認することを重視しているので、この項目について挙げさせて頂いた。
  • 売上高経常利益率の3期比較を行うと同時に、業界平均との比較を行っている。3期比較を行うことで、収益力がアップしているのか、ダウンしているのかを業界平均と比較し、取引先の収益力、競争力が業界内でどの位置にあるのか判断材料として活用している。
  • 討議資料問(1)-(2)についても、これまで提示された項目でカバーされていると思う。非財務分析の指標においては取引先数が選択肢の1つだと考えている。リスク分散されているか連鎖倒産のリスクはないかを見るために重要な指標と考えている。同時に取引先数の多さが今後のその企業のチャンスの多さに繋がると考えている。また、取引先数の指標について売上増加率や経常利益率の相関関係をみることが成長性収益力を見る上で有益だと考えている。
  • ただし、取引先数を見る材料であるが、お客様とのヒアリングや決算書の売掛金明細、受取手形明細で確認しており、簡単に正確な取引先数を把握することは難しい。また、技術力をどう評価するのかというのも悩みの種。何か技術力を見るみるものはないかと思うが、これまでの議論をお聞きすると丁寧にヒアリング等をするほかないと考えており、ローカルベンチマーク自体に含めていくのは難しいと考えている。
  • 討議資料問(1)-(3)について、特に項目としてこれまでに出てきていない視点は特段ないと思う。強いて言うならば、ローカルベンチマークができた場合、各年度の評価の推移を見ていくということ。例えば総合点が25点だったのが翌年20点に落ちたとかを見て取引先の状況の変化を見ることが重要であると思う。
  • 討議資料問(2)-(1)についてだが、経営者に気づきを与える、あるいは経営改善を促す対話を行うきっかけになれば良いと考える。必要に応じて、経営改善支援に向けた経営者との対話のきっかけ作り、複数の金融機関が協調して支援を行う際の最初の目線合わせ等で利用できれば良い。
  • 討議資料問(2)-(2)について、ホームページ、チラシ等で周知するのが大事だと思うが、まずローカルベンチマークがどのような形で取得でき、利用できるのかを固めて行くことが必要。
  • 討議資料問(2)-(3)について、ローカルベンチマークを用いて評価する企業は中堅・中規模企業が中心になると感じているが、我々の取引先は小規模事業者が中心であり、小規模事業者の支援にローカルベンチマークを生かすためには、ベンチマークをどのような考え方に基づいて計測して点数化していくのか、各指標の全体的な傾向等をきちんと公表しておくと良いと考える。
  • 討議資料問(1)-(1)について、特に認識すべき指標としては労働生産性が重要である。人口減少により生産力人口が減るなかでいかに付加価値をあげるかということが課題である。どう付加価値を上げるかという事と共に、労働の投入をいかに効率化していくかの両面を考えていくことが労働生産性であり重要。また、改善の主体となる働く人の視点も必要。経営者と従業員が協力して労働生産性を上げて増やした付加価値については、公正に分配して働く人にも還元されると、共通の目標になり得る。
  • 討議資料問(1)-(2)について、非財務の点では、お客様の視点に基づく評価指標はとりづらいが重要であると思う。顧客リピート率をあげているが、リピート率が自分のところできっちり把握できている企業ばかりでない。そういうところに対する1つのツールとして、日本版顧客満足度指数、JCSIの考え方を中小企業が利用しやすくしたSES(サービス評価診断システム)が簡易にできるので活用できるのではないか。CS調査をスマホなどで簡単にできる仕組になっている。アンケート調査になるので、リピート率というかっちりした数字ではなく「再利用意向」(今後も使い続けたいか)でしかアンケートは取れないが活用可能と考える。
  • 討議資料問(1)-(3)について、地域経済ということで言うと、無くなっては困る産業・企業、つまり生活インフラになっているような企業。前向きの生産性向上というよりも地域を支えている企業(例えば交通、食料品)をどう維持するかなどという視点はこれまで無かったが必要な視点。
  • 討議資料問(2)についてまとめて話をすると、問(2)―(1)についてであるが、ローカルベンチマークの活用事例を普及していきたい。ローカルベンチマークを広げるために必要なことは2つ。1つは自社のポジションが簡易にわかるようなもので自社の数字を入れるとある程度、ポジショニングが分かり、簡易にアクセス出来るようなシステム。もう1つは改善の方向性をイメージできるようなもの。実際に指標を改善した取り組みやプロセスの事例があるとより魅力的なデータベースになると思う。
  • 討議資料問(1)-(1)について、先だって、いわゆる事業再生という観点で再生が必要な企業を早く発見して再生の手続きをとるとか、もしくは退出していただくとか、そういう観点で企業を見る際のベンチマークがいくつかあるのではないかというお話をさせて頂いた。今日事務局の方から個別の質問内容を頂いているので、そういう観点でのベンチマークについてお話をさせていただきたい。
  • まず財務という観点でいうと、借入金の金額・残高、担保の設定状況、売上やEBITDAに代表されるキャッシュフロー、売上の推移。こういった数字が重要であると考えている。また、経営管理という観点では、経営者、経営者の再生に対する意識、経営の問題点に関する認識が極めて重要であると考えている。
  • 事務局から来た最初の質問は「キャッシュフロー」について。
  • キャッシュフローは企業の価値そのものであって、借入が何年で返済できるかが問題ではなく、キャッシュフローの何倍かが事業価値ということ。業種や事業規模によって倍率は異なる。極端な例でいうと不動産賃貸業は倍率が一番大きい。要するに沢山借入が必要であり、収益は借入に比較して極めて小さいというのがその事業の特徴。それぞれの業種や事業規模によって違うので、キャッシュフローというのは事業価値そのものであり、その算定に必要な数字であると考えている。
  • 二番目の質問は「銀行取引状況」について。
  • まず、数年分の銀行取引の借入金残高推移表を見て、金融機関の数がどれくらいあるか、仮に沢山の金融機関と取引していれば、資金調達に苦労していると考えるかもしれない。また、メイン行の過去数年間の借入残高がどんどん減っている、すなわちメインが引いていればかなり危機的な状態ではないかとか。一方、場合によっては、借入金融機関の数が多いというのは、多くの銀行が取引したいと言ってきている可能性もあろ、良い会社であることの証左かもしれない。すなわち状況によって様々。我々には見えていない会社の状況を知るための一つの指標になると考えている。
  • 三番目の質問は「内部管理体制」について。
  • 内部管理体制を定量化するとか、評価するというのは極めて難しい問題だと思う。通常、企業の内部管理体制を確認する際、どういう会議体があって、その時のキーマンは誰か、そこでモニタリングしているKPI・管理指標は何かに着目する。そこが適正であると評価される場合には、内部管理体制が上手くされていると判断する。最近特に問題になっているのがコンプライアンス。コンプライアンスに関しては、その点で重大な問題がないかということをかなり丹念に調べるようにしている。特に、個人情報の管理を疎かにすれば、瞬時に会社の存続の危機にもなりかねない。
  • ベンチマークの怖いところは、判断のミスリードを生むことがあることだと思う。大庫様が沖縄と北海道を調べて頂いて話をされた際に、大事なのは、そこは違うんだこういう実態があるのだという中での、より詳細な分析とか検討であると思うので、基本的にはベンチマークというのは結論を呼び出すものではなくてあくまで議論のきっかけを作るものだという前提に立たないと、非常に大きな問題にスリップするなというのが全体の感想。
  • それから頂いた質問であるが、会議の数が定量項目の中に入っていることについて。聞いていて違和感があったのは会議の数が重要ではなくて、会議の質が重要なので、定量というよりは定性的に見ていくべきと感じている。ただ中小企業の場合だと会議の数が極端に少ない会社が多くて、きちんと議論がされているのかという問題もある一方で、中堅とか大きくなると余計な会議の数が増えると。結局決まらない会議をずっとしているというわけで、規模が大きくなるとそういう問題があると思うのだが、中小と中堅だと違うので定量というよりは会議の質にこだわっているところが我々はあるので、定性の方が近いのではないか。
  • 討議資料問(1)について、非財務項目のところは色んな議論があっていいかなと。前回、広島銀行様からご説明いただいた話があると思うが、かなり多面的に見ないと、項目数が少ないとなんてことない話で終わってしまうという気がしていて、追加する項目がアイディアとして上がるわけではないが、非財務データというのはボリュームとしてはあったほうがいろんな視点で見るという意味ではいいのかなと思う。数があった方が議論しやすいという視点でご指摘させて頂く。
  • 討議資料問(2)について、事業再生の視点だとこれは足りていると思うが、最近は地域活性化ということで成長の支援をしていると、成長の方は潜在能力がどれくらいあるかというのを分析するのがなかなか難しい。難しいからこそ具現化すると価値が出てくるわけだが、そこまでローカルベンチマークの中でぱっと出るなら皆さんこんな議論をしていないと思うので、あくまでも先ほど大庫様がおっしゃったとおり、議論のきっかけを作るという意味ではいいのかと思うが、そこからのソリューションは多様性があっていいのかなと。それ以降は民間の技量が問われていくのかと個人的には考える。
  • 討議資料問(1)-(1)について、この会議が始まった当初、フォーカスする業界や分野をどのように区分するかという議論があったが、改めて区分の仕方によって随分見方が違ってくると思う。財務分析面の指標はこれまで多くの議論がされており、皆さんがおっしゃったことは反映されていると思うので、これで良いと考える。
  • 討議資料問(1)-(2)について、非財務分析面としてみるべきポイントは、事業の方向性、ビジョンが重要であろう。つまり、会社の中で経営者の思いが共通認識されているかどうかである。これは企業の大きさに関わらず、企業支援する際には聞かなければいけないことであると考えられる。実際、私共の専門家派遣の事例として、経営者の思いと幹部以下従業員の思いにギャップがある時は多くの課題を解決できずにいた。しかし、事業の方向性やビジョンを共通認識することにより、事業が伸びたというケースがよくある。中長期的な計画において、事業の方向性やビジョンをどのように落としていくかは重要な点といえる。ただし、これをコストダウン実績により測る、あるいは財務分析により数値的に測るとなると難しくなってしまうので、良くなったか悪くなったかといった印象面でどう変化があったのかという考えで良いと思う。たとえば、従業員のモラルがどう変化したか、コミュニケーションがどう活発になったか、いくつかの具体的に事例をあげて検証することで良いのではないか。併せて、従業員のモラルを確認するというのも一つの方法ではないかと思う。
  • 討議資料問(1)-(3)について、一般的に地域経済分析、企業分析する際には、この業種のマーケットはどうなっているのか、この地域の顧客はどの程度いるのかという議論をするが、何を分析対象にするかによって結論が随分異なると感じている。先程のインバウンド・アウトバウンド、域内・域外という話があったが、域内に顧客はどの程度いるのか、あるいは域外に顧客はどの程度いるのかというように、見方次第では結論がガラッと変わってしまうので、その認識をもった上で指標を策定することが重要であると思う。最近、温泉旅館に関する投資案件について説明を伺った際に、一般論として旅館が多すぎるという議論があるが、対象とする地域や顧客を見極めないと投資案件として適切かどうかの判断ができないと感じたことがあった。
  • 討議資料問(2)-(1)について、ローカルベンチマークを普及させるためには各種支援機関の担当者のそばにハンドブックのようなものを置くことが良いのではないかと思う。一から項目をすべてチェックするのではなく、お客様の相談があった項目を中心に活用できるように工夫をしていけば良いと思う。その他の活用方法としては、直接ご相談に来られる経営者の方々に対して、事例を紹介しながらアドバイスすることも可能であると思う。
  • 討議資料問(2)-(3)について、私共が期待されている部分かと思う。例えば、中小企業の人づくりのため、中小企業支援担当者等に対する研修と、中小企業の経営者・管理者等に対する高度で専門的な研修を実施する中小企業大学校というものを持っているが、研修材料あるいはカリキュラムを組む時に講師陣の先生方にご提示して、講義の中で事例として活用することが考えられる。中小企業大学校では、約30年にわたり経営者二世の研修を行っているが、自社分析をする際に利用すれば効果的に使えるのではないかと思う。なお、これらの施策は中小企業庁と共にやっているので、連携しながら取り組んでいくものであると思う。中小企業庁と一緒にやっているその他の事業として、再生支援協議会や事業引き継ぎセンターでの活用、あるいは商工会議所でも活用できるのかなと考えられる。
  • 討議資料問(1)-(1)について、ゴールはキャッシュフローであり、それを満たす一番大きなポイントは生産性であると考えている。生産性をどういう形で見るかといえばPDCAを速くまわす時間の概念が大事だと考えている。時間の指標としては、経営全体の時間としてどの程度短くなったのかという視点と、もう一点は日々の活動の中で時間の短縮を見る。経営のPDCAと実務のPDCAの両方の回転を速くするということである。
  • 一方、お客様の製品(サービス)実現時間(企画の段階からアウトプットまでの時間)をいかに短くしてあげるか、いかに貢献できたかが問(1)-(1)のポイントと考えている。指標は産業別の平均を参考にすると良い。
  • 討議資料問(1)-(2)について、一番大切なのは会社全体のベクトルが揃っているかが重要であると考えている。それはチームワークの状況とか、社員自身の貢献意欲とか、風通しの良さで内部のコミュニケーションが円滑であることが重要であると考えている。あとは教育。上から下ではなく、お互いに学びあう共育がされているのか、助け合いの風土があるのかとか、お客さんからのフィードバックが社内に浸透しているか、経営者自身のチャレンジ精神の有無が重要な指標と考えている。また、経営理念が浸透しているのか、将来のビジョンが明確になっているのかという点も非財務の知的資産的な箇所でよく見ているポイントである。
  • 討議資料問(1)-(3)について、ほとんど皆様のお話に出ていますが、出ていない視点では模倣困難性があり、ビジネスモデルや製品、サービスとか人材等が真似されにくいのかという困難性の視点と、環境分析、リスク分析を洗い出してそれへの対応策が立案されているかどうかかの視点である。
  • 討議資料問(2)-(1)について、ベンチマークについては、3つのKPIがあり、先行のKPIや、進捗を計るKPI、結果KPIがあると考えている。ベンチマークを並列に並べるよりは、KPIの関連性やストーリー性などを見せてあげた方が改善ポイントや強みを更に強化する手順などが見えて良いかと考える。
  • 討議資料問(2)-(2)については働きかけとなっている。今、支援機関や金融機関様で知的資産経営ワークショップを通じて自社の価値ストーリーを明確にさせることで多くの気づきを得て頂き、次のアクションに繋げている。支援機関での知的資産経営支援を通じて経営者自身に気付いてもらい、前に進めていくのがよいと考えている。それを踏まえて問(2)-(3)の所だが、中小機構様や中小企業大学校などの支援者向けの研修を行い、支援者の方々にベンチマークがあるということを知っていただく。それを踏まえて企業へ展開していく方法もある。
  • 知的資産経営についてご質問を頂いている3点についてお答えする。2007年に知的資産経営マニュアルが中小機構から出ている。8つ指標(経営スタンス/リーダーシップ、選択と集中等)の中で主要な要素は何か、あるいはローカルベンチマークの一つとして定量化することは可能かというのが質問の内容である。2006年の時に指標が出て、昭和電機様で適用してみたが、なかなか測れない指標が多かった。使えそうな指標はあるが、かなり測定に能力や体制が整っていないと難しいと考えている。
  • 8つの指標の所で一番のベース的な指標には社員の定着率が入ると考えている。定着率を生み出している指標を踏まえて、それが実現されている先行指標を見るのが良い。また、顧客のリピート率や件数、紹介の件数を指標として、これも先行指標は何かを見て行くと使えるものになる。あとはリスク、環境変化の把握が充分とらえられているかが評価指標になると考えている。
  • 質問の二つ目、定量化が困難な場合、各支援機関が活用可能な手法はあるかというものだが、知的資産経営の支援を行うときに、私のほうでは独自の質問リストをつくっている。それは沿革におけるターニングポイントにおける対応事項や、業務プロセスにおける工夫内容は何かなどで、人的資産とか組織資産、関係資産の中で良い所、課題とかを順番に聞いたりする質問リストになっている。
  • 質問のする上で重要なポイントは、世間やライバルとの違いがどこにあるのかを明確にすることが大切であり、違いを知るために一つは沿革を洗い出してもらっている。沿革の中でどこにターニングポイントがあったのか。製品が変わったり販売チャネルかが変わったとか、経営者が変わったなど、様々なターニングポイントにおいて自分達はどう対応したのか、その中での人的な工夫や組織的な工夫、ステークホルダーとの関係構築など自分達のDNAにどのようなDNA培われているかを知ることが一つ。もう一つは、業務プロセス、事業の流れの中でスムーズにいっているものや停滞しているものはなにか何か洗い出して自分たちの知的資産などを認識してもらっている。
  • 業務プロセス分析では時間短縮が大きなポイントである。プロセスをいかに短く実現できるのか。手戻りを発生させずに進めているか。そのような業務プロセスにおける違いを4つの象限にまとめていきながら、違いが利益としてどうつながっているのか。あるいは真似されにくいだろうかを算定しながら見ていく。独自性をどう作っていくか、そういう手順を進めながら、顧客提供価値に向かって自分達の資産がどうつながるかというストーリーを描いてもらっている。そんな方法が、小職が行っている知的資産経営支援で行っている内容である。
  • 知的資産経営とローカルベンチマークの連携イメージであるが、知的資産は、企業が中心だが、地域の持っている魅力、具体的には地域の中の独自性や連携力、そういった根っこのものは何かが大切であると考えている。先ほど金融庁の大庫様から話があったが、地方では人口をいかに増やすのかという視点が必要だと思う。人口を増やすための魅力ある街づくりとして知的資産経営の考え方が必要だと考えられる。
  • 実際に現場でどういう風に誰が使っていくのかというのに関係していると思うが、企業の1次スクリーニングというイメージを持っているのか、一つ一つの企業のM&Aばりに突っ込んでやっていくのかという点を整理した上で考えるべき。どちらかと言うと一次スクリーニング的に用いるというイメージを持っている。
  • 討議資料問(1)-(1)について、金融機関からすると、指標をたくさん使っているしこれで十分かどうかというのはあると思う。一方で数をたくさん出したが、一次スクリーニングと言った観点からは、全ての指標を採用する訳ではなく、収益性、成長性、生産性等のそれぞれの観点を、代表的な指標でみることができればよいと思う。今までやっていない人に対して使わせていくというには、簡便でかつ取り組み易いものから入っていくのが良いと思うが、いくつか挙げたが、このうち手持ちのデータで計測できるものを使えばよいと思う観点からであり、全て採用しなければという意味ではない。使い方の議論で、単体で持っていて自己資本比率が何%ですよ、と言っても「そうですか」としかならず、業界の平均値ないし、その人の偏差値・ポジションが見えるようにするのが大事。業界偏差値を示すなどすると興味を持っていただけるのではないかという観点から、提供できる形のものがどういったものになるのか考えて頂くのが重要だと考える。そのうえで、スタートしてみてPDCAを回しながら実際に企業の点数や格付けの相関などをみながら、理想に近づけていくのが良いと考える。
  • 討議資料問(1)-(2)について、数値化を非常にしにくい指標であり、どれがどういう形で提供しうるかが重要。例えば取引先数などは、把握出来ると思う。ここに挙げられているものは企業を見るに当たって非常に重要なものなので、実際に対話において活用していく形を検討するのが良い。
  • 討議資料問(1)-(3)について、地域経済分析について今まであまり議論が無かったと思うが、RESASもできたことから、地域の特化産業をまずは見ていくのが良いと思う。それがRESAS等のデータベースの中で活用できればと思うし、実際にそうであるかという点については個別の市町村別に総合戦略とあわせて見ていくとよいのではないか。
  • 討議資料問(2)-(1)について、誰が主に活用するかというのもあるが、聞いてきたイメージの中では地域の金融機関がよいのではないかと。地域金融機関はこういったものを見る観点で財務諸表を企業から受領しているので、比較的とっつきやすいと思う。地域の金融機関が使うのが広がりやすいと考える。
  • 討議資料問(2)-(2)について、経営者自身が自分のステータスポジションが見えるような、業界偏差値が見える形が良い。今回のベンチマークで面白い所は、財務諸表は一般的なものだが、労働生産性という観点が入っている点。労働生産性は、金融機関がクレジットを見る指標として一般的に使用しないが、地域においてその地域で企業が従業員を雇って付加価値をつけているかを見るという観点が非常に面白いと思っている。経営者からすると、儲けが無くても人を使うのか、金や資本を使って代替するのかは経営者判断的な所もあり、業界によっても違ってくる。労働集約的な産業であればどうしても人が多くなるし、資本過多、例えばエネルギー産業ではインフラの部分が非常に大きくなるので、ここを見るための平均点を出して頂くのには、できるだけ細分化したベースの業種でくくってあげると良いのではないか。小売業一つ取ってみても、地方の小さな商店と百貨店では全く違うので、できるだけ業種の区切りを細かくされると良いと考える。
  • 討議資料問(2)-(3)について、地域の金融機関に活用頂くのであれば、関係団体と議論を進めていくといいと思う。
  • 全国4万6000社と取引があり、同業者平均と比較した情報を提供している。毎年、企業診断サービスは取引先の5割以上に提供させて頂いており、評価も高い。これまでの議論でご指摘があったが、同業者と比較した従業員一人当たりの生産性、付加価値も経営者からの評価が高いと感じる。
  • 実際に、こういった経営指標を決算分析の結果として還元した時に、財務指標が同業と比べて高い等の個別企業の優劣を直接言うのでは無くむしろ、企業の戦略、ポジションの違いとして共有していき、企業実態や企業の将来像など経営者と共有していく材料、より良い対話のためのツールという考えで活用している。
  • 討議資料問(1)について、これまでの議論で出尽くしている。特段付け加えることはないと考えている。
  • 討議資料問(2)について、これまで企業診断サービスを提供してきているので、これと合わせて活用していきたい。この中で経営者自身が活用するために、ホームページなどにわかりやすいパンフレットがあれば、配布する等して使いやすくなると思う。
  • まち・ひと・しごと創生本部では仕事づくりが大切であると考えている。まちづくり、人づくりも大事だが、創生会議を昨年から持っているところその下に地域しごと創生会議を設けて、「しごとづくり」の議論を深めようとしているので少し紹介させていただく。
  • 第1回は東京で先日開催し、第2回以降地方展開する形でいろいろ関係省を巻き込みながら、地方創生の論点の深堀や、必要な支援を考えていこうとするもの。既に今年の6月に掲げている基本方針にもあるが、人口減が不可避な中で経済成長を果たしていく、GDP、地域で言えばGRPを上げていこうとすると、付加価値を中心とした労働生産性の向上が大切と述べている。この検討会でも、その流れに沿って、議論をして頂けていると思っている。
  • 付加価値を中心とした労働生産性の向上を考えた場合、地域しごと創生会議の中で、地域のとりうる戦略として、ローカル3戦略(ローカルイノベーション・ローカルブランディング・ローカルサービス生産性向上)などあげているのだが、ブランディングはわかりやすくて、観光や農業など地域全体でとりうる付加価値を引き上げて行こうと、DMOや地域商社などを立ち上げて、戦略的に取り組んで行こうと考えている。イノベーションは製造業の話なので、産業集積は全国津々浦々ある訳では無くその産業集積の特徴を生かしていこうということでわかりやすい。残すはGDPの7割を占める全国どこにでもあるサービス産業を中心とした部分をどうするか、ここの生産性向上を促していく必要があると思っている。ここは、裾野の広いさまざまな事業者がコツコツと生産性をあげていく所なのかなと思う。そうだとすると、できるだけ対象を広くして、多くの事業者が生産性向上を考えていくことが大切。ローカルベンチマークの出し方はいろいろあると思うがある程度裾野を広くして、生産性向上のための対話のきっかけとして幅広く用いられることがよいのではないかと考えている。
  • 先程の指標は北洋銀行と北海道21世紀総合研究所と協議をして作成したもの。今年の7月から5か月間取り組んでいる。彼らに分析結果を見せたところ、彼らからは全く異論はなかった。北海道庁、札幌市役所でも議論させてもらった。ここからは私の見立てだが、分析結果を見て感じることと、その前に北海道ってこうだよね、と感じていたことの多少のずれがあり、ずれを見つけ出すことが新しい議論を生み出すきっかけとなると思っている。
  • 前回、広島銀行様の室長が話をされたとの事でその前後で話を聞いたが、もともと25項目のヒアリングシートを開発した過去の経験がある。財務指標に頼った金融機関から脱却することが如何にできるか考えていたところ、2007年に知的資産経営マニュアルが出て、それを参考に銀行側から企業に聞き出す目的で開発した。知的資産経営マニュアルは、企業側が報告書を作成する事を前提にしているが、中小企業はなかなか書けないので、金融機関側から聞き出すためにどうしたら良いかという事で25項目のヒアリングシートを作成した。議論の方向性としては、企業と金融機関の対話、それらがトータルで地域経済とどうリンケージしているかということがポイントとなってくると思う。この二つは外せないと考える。
  • かなりご意見を頂き、方向性として収斂というか、個別の指標は別として、対話が大事であるとかPDCAが大事だと言うことで、財務諸表・指標も広めにおきつつ、関係性、重要性をメリハリつけて、ストーリー付けしてという話もあり、使い方についても、具体的なご示唆を頂いたので、議論を踏まえて我々の方でもプロトタイプというか、既存のツールについてもなるべく紹介するようにという話もありましたので、引き続き作業したいと考えている。財務指標のデータ的な関連性と言うか、裏付け分析も帝国データバンク様に相関など見ていただいている。これについても同時進行で皆様にお示ししていく。
  • 次回は検討会12月11日。次の検討会で基本的には指標の範囲や枠組みは一通り示していきたい。来年はPDCAも含めて各機関での使い方、体制を同時に見ながら、ご検討頂きたい。政策の中心として使えるものにしていきたいと考えている。引き続きよろしくお願いしたい。

以上

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最終更新日:2015年12月11日
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