経済産業省
文字サイズ変更

コーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会(第5回)‐議事要旨

日時:平成24年7月20日(金曜日)16時00分~18時00分
場所:経済産業省本館2階西8共用会議室

出席者

神田委員、石田委員、江口委員、大杉委員、太田委員、大場委員、尾崎委員、神作委員、静委員、島岡委員、関委員、武井委員、田代委員、寺下委員、西村委員、藤田委員、細野委員、他

議題

関係者からのヒアリング

議事概要

諸外国のコーポレート・ガバナンス・システムについて、関委員、大杉委員よりプレゼンテーションがあり、それぞれに対して質疑応答を行った。委員からの主な指摘は以下のとおり。

米・英・独の制度

  • 米・英・独においては、2000年頃から「監査委員会」「内部統制」等について、法令やそれに準ずる高位のソフトローのレベルでルール化されるようになった。
  • 欧州は、法律でだけでなく、ソフトロー(例えば、コーポレート・ガバナンス・コード)に基づく、Comply or Explain(遵守又は説明)による規律がなされている。
  • イギリス・ドイツでは、フォーラムを作ってソフトローを策定するだけでなく、上場規則で裏付けを与える、株式法で法令上の位置付けを与える等により、公的な意味付けを行っている。
  • コーポレート・ガバナンス・コードは、理想的な規範を並べるのではなく、望ましいコーポレート・ガバナンス体制を敷く企業で既に行われている実務慣行を基礎として、それを整理する形でつくられたので、他の企業が追随しやすい規範となっている。
  • 欧米では、独立したボードメンバーによる経営者に対する監視とは、経営者の業績評価や評価の中期経営計画や経営者の報酬・人事への反映を含むものとされているが、この点については法令に定められている部分は小さく行動規範や実務慣行に委ねられている部分が大きい。
  • アメリカでは、有力な機関投資家が議決権行使基準を定め、株主提案権の行使など、投資家と企業との間の交渉を通じての規律となっている。
  • EUでは、2011年に、ヨーロッパ企業のコーポレート・ガバナンスを改善するための提案(The EU Corporate Governance Frameworkに係るGreen Paper)がまとめられ、現在、ボードのさらなる多様性の確保、株主の短期志向の弊害への対処などについて議論されている。

Comply or Explain規範

  • Comply or Explainの規範を導入することの効果として、コード制定プロセスに機関投資家の意見を反映させることから、たとえ安定株主比率が低くても議案支持率は高まるという効果がある。
  • Comply or Explain規範は企業自らが現状を踏まえて制定することが望ましく、これを株主・機関投資家が評価・支持し、遵守状況又は非遵守の説明を開示することが実効性を高める。
  • 機関投資家も、自らの受託者責任を認識した議決権行使及びその開示に務めることが求められる。
  • Comply or Explain規範の導入によって、機関投資家が議決権行使をするにあたって、悪い意味で画一的な対応を行うことになり、Comply or Explainが実質的に機能しなくなるという懸念もあるのはないか。多様性を失わせないためには、ディスクロージャーの仕組み作りが重要となる。

我が国におけるコーポレート・ガバナンスの在り方

  • 日本においては、監査役制度が、ボードによる組織掌握(内部統制)と経営者に対する監視(監督)という双方の機能を、部分的に果たしてきた。
  • 日本において、ボードによる組織掌握(内部統制)に関する法令整備は、米・英・独と軌を同じくしている。
  • 経営者に対する監視(監督)については、委員会設置会社の利用例は少なく、監査役制度の強硬な擁護論がある。
  • ガバナンスについては、プレーヤー間で原理主義的な「べき論」を戦わせる時期も必要だが、最終的にはバランス論に落ち着くと考える。
  • 日本では、株主の属性ごとに、具体的問題に対する考え方にかなり差があるため、株主同士の目線合わせの機会、経営者・投資家間での集団的交渉の場が必要なのではないか。
  • 上位企業やその経営者は、下位企業のガバナンスについて品質保証を行うための基準設定に関与すべき。
  • 諸外国との比較に関して、経営トップへの牽制と内部統制システムとは車の両輪であり、欧米において内部統制システムを法律で義務付けることは、下からの情報を把握するという意味で、社外取締役や監査委員会が実質的に機能する前提条件を作ることを意味している。日本では、トップが独走しないような牽制の仕組みが必要ではないか。

以上

関連リンク

お問合せ先

経済産業政策局 産業組織課
電話:03-3501-6521
FAX:03-3501-6046

 
 
最終更新日:2013年6月24日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.