経済産業省
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コーポレート・ガバナンス・システムの在り方に関する研究会(第6回)‐議事要旨

日時:平成24年8月29日(水曜日)13時00分~15時00分
場所:経済産業省本館17階 第一特別会議室

出席者

神田委員、阿部委員(代理 和田様)、砂川委員、石田委員、江口委員、大杉委員、太田委員、大場委員、尾崎委員、佐久間委員、澤口委員、静委員、島岡委員、武井委員、田代委員、寺下委員、西村委員、濱口委員、藤田委員、他

議題

関係者からのヒアリング及び中間取りまとめに向けた審議

議事概要

コーポレート・ガバナンスについて経営学の視点から砂川委員より説明を頂き、質疑応答を行った。その後、事務局より中間取りまとめに向けた説明を行い、質疑応答を行った。委員からの主な指摘は以下のとおり。

経営学とコーポレート・ガバナンスについて

  • 投資家と日本の事業会社の一部において、重視する経営指標にずれがある。しかし、その溝は最近は大分埋まってきているのではないか。
  • 海外のMBAの教科書において、日本のコーポレート・ガバナンス・システムの説明として、いまだに”keiretsu”や”main bank”が使われているのは、我々の情報発信不足によるところもあるだろう。
  • 経営戦略論において取締役会の責務は、企業の意思決定を承認し、その実行を監視する(モニタリングする)ことと説明される。
  • 株主(プリンシパル)と経営者(エージェント)の利害対立が経営に悪影響を与えることはエージェンシー問題とも言われる。エージェンシー問題としては、コンプライアンス違反だけでなく、キャッシュを投資に有効活用できているかということもある。エージェンシー問題を前提にして、海外投資ファンドなどが日本企業のキャッシュの多さを批判したことは記憶に新しい。

実証研究について

  • 社外取締役・独立取締役と業績との関係について、決定的な実証研究は存在しない。
  • 最近は、企業ごとに最適なボード構成が異なり得るということを前提に、企業タイプごとに実証分析を行う研究が増えている。

中間とりまとめについて

「非業務執行役員」による整理について

  • 「非業務執行役員」という整理の仕方について、取締役と監査役は機能的にはっきりと分かれているため、最初から同じグループに入れて整理することに違和感がある。
  • 社外取締役であれ、監査役であれ、監査と監督がきちんと行われていることが重要であるため、「非業務執行役員」という整理は支持できる。

非業務執行役員の役割について

  • 社外取締役の必要性や、社外取締役の役割は一様ではなく、企業ごとに異なりうるため、これらを企業ごとの違いを意識して整理することが重要。
  • 独立性の高い取締役会と、業務執行の意思決定を中核とする取締役会とでは、非業務執行役員の役割は異なってくるのではないか。
  • 社外取締役は、会社資産の横領や利益相反など「スティーリング(stealing)」を防ぐことについては有効であるが、会社資産を効率的に利用できないといった「シャーキング(shirking)」に対しては、社外取締役が機能するのは難しい場合が多く、敵対的買収といった資本市場による規律が有効である場合もあるのではないか。

非業務執行役員の役割を支えるシステムについて

  • 非業務執行役員、特に社外取締役の役割を支えるためには「情報」が重要であり、社外取締役を補佐するスタッフや、内部統制部門から定期的に情報が入ってくるような仕組みが必要。
  • また、非業務執行役員が参加している取締役会に上程する議案を少し限定し、業執行の細目にわたるような議案は挙げないとするような、取締役会の議案の選別の仕方も重要になってくるのではないか。

Comply or Explainルールとの関係について

  • 社外取締役を選任しない場合には、その理由をどのように説明するか、という点について注目している。いわゆるComply or ExplainルールのExplainのために参考となるような取りまとめをすべき。

海外に対する説明の必要性について

  • 社外取締役だけでなく、監査役、特に社外監査役について、どのような機能を果たしているかを海外に向けて発信することが重要。
  • 優れたコーポレート・ガバナンス体制を持っている企業の取組みに加えて、現時点ではコーポレート・ガバナンスに対する取組みが不十分な企業の底上げをどのように行っていくかについても、海外に説明することが必要。そのためにも、関係者によってコード・オブ・ベストプラクティスを作り、方向性を対外的に説明していくことが検討されるべきでないか。

業務執行役員について

  • 非業務執行役員の役割だけでなく、業務執行役員によって果たされている企業価値の向上、そのための迅速な意思決定といった、業務執行役員のポジティブな側面についても併せて言及すべき。

以上

関連リンク

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FAX:03-3501-6046

 
 
最終更新日:2013年6月24日
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