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第四次産業革命を視野に入れた知財システムの在り方に関する検討会(第3回)‐議事要旨

日時:平成28年11月28日(月曜日)15時00分~17時00分
場所:特許庁16階特別会議室

出席委員

渡部座長、平塚座長代理、君嶋委員、後藤委員、近藤委員、榊原委員、鮫島委員、杉村委員、鈴木委員、芹沢委員、鶴原委員、長澤委員、西岡委員、山西様(御供委員代理)、三好委員、森委員

配布資料

  • 議事次第・配布資料一覧
  • 委員名簿
  • 資料1-1 産業構造審議会情報経済小委員会 分散戦略WG中間とりまとめ(案)概要(平成28年11月)
  • 資料1-2 産業構造審議会情報経済小委員会 分散戦略WG中間とりまとめ(案)(平成28年11月)
  • 資料2 改正個人情報保護法について
  • 資料3 知財としてのデータに関する論点の前提整理
  • 資料4 第四次産業革命に向けたデータ・知財の利活用と保護について(事務局資料)
  • 参考資料 知的財産の利用・アクセスのオープン・クローズ

議事内容

  • 商務情報政策局情報経済課より、資料1-1に沿って、情報経済小委員会 分散戦略WGにおける検討状況について説明が行われた。
  • 個人情報保護委員会事務局より、資料2に沿って、改正個人情報保護法の施行状況について説明が行われた。
  • 西岡委員より、資料3に沿って、知財としてのデータに関する論点の前提整理について説明が行われた。
  • 事務局より、資料4に沿って、第四次産業革命における情報等の保護の在り方について説明の後、自由討議を行った。委員からの主な意見は以下のとおり。

データの保護の在り方に関して

  • AI学習済みモデルについて、著作権での保護はもう少し時間をかけて慎重に検討すべき。まずは当事者間で契約を結びつつ、漏えいした場合の賠償や差止めなどの救済に関する制度を設けることが望ましい。
  • 生データについて、データベース化したものについてデータの譲渡先から漏えいした場合には法的措置を設けるべき。そのためにトレーサビリティも重要。
  • データ利活用を考慮した上で、データの種類によっては、不正に取得する行為を規制するような立法を検討する必要がある。
  • 基本的には契約で縛りつつ、必要であれば特別法で対応すべき。その際には特許権や著作権が特定可能で排他的権利の対象として正当化されるものに限られてきたことに留意すべき。
  • これまでと違い、集めたデータについても、保護価値がでてきた。既存法における保護が及ばないところに関しては、不正競争防止法的な擬似排他権を与えるというのが妥当だと思う。
  • 創作性の有無から著作権で保護されるデータベースの明確な基準をかっちりと作りすぎると、ビジネス上の有用性等の観点等から時代の変化に対応できない面もあるので、裁判官に知見を持ってもらえるようにすべき。
  • 時系列的に採取されたモノに付随する生データは本来の物の所有者の権利として保護するのが妥当ではないか。
  • AI学習済みモデル等については現行法でも一定の保護がされているが、さらなる保護の検討を行う際には、利活用も考慮して慎重に進めるべき。
  • これまでデータ化されなかったものについてもデータ化されるようになり、このデータが外部に漏れると企業の強みが失われる。データの特定のためのタグ付け等の対策が必要。
  • データベース等について特許として保護することは、世の中の役に立たず、利活用促進の妨げになる。抽象度が高いものについては、むしろ、特許化しにくくすることが利活用の観点から重要。
  • 不正競争防止法の場合、データ集合については秘密管理性の基準は、他の機密情報より低くしないと適用できない。民法を適用することは有りうると思う。

法制度上の在り方に関する意見

  • 著作権法の裁定利用権のように、適法な利用を可能としつつ、後に権利者は料金を請求できるといった制度があればよい。
  • 報償請求権や集中許諾制度のような金銭補償の形で保護が大事。
  • データの効果的な保護のためにも差止請求権は不可欠。その際に違法とするデータ取得行為につき、どこまでコピーをすれば違法と扱うのか、境界を決めるのが難しい。
  • 営業秘密にあたらないデータを、不正な目的で取得した場合に不正競争行為となる規定を、不競法の第2条の不正競争に追加することも検討すべきではないか。
  • 創作性が無いデータベースについては、自由競争の枠を超える不正取得等の行為については、不正競争防止法の不正行為類型に追加することがいいのではないか。その際に、差止の是非、不正と認定するコピーの割合等は論点となる。
  • データ権利者の設定について、欧州の制度のように、量的・質的な投資をした者を権利者としてもいいのではないか。
  • 膨大なデータやその一部にあまりに強い著作権を与えるべきではない。悪意のないデータ保持に対する濫訴は防ぐべきで、民法での解決の方が国家戦略として望ましい。

営業秘密としての保護に関する意見

  • 個人にて生じる情報については、個人は秘密管理をしていないが、企業が集めた後は秘密として管理していれば、営業秘密としてみとめるべき。
  • 個々のデータが秘密でなくても集まった大量のデータを秘密として管理しそのデータセットや体系に有用性があれば、データセット全体が営業秘密として保護される余地がある。
  • 企業が、個々のデータを営業秘密として保護するに当たって、不正競争防止法の三要件のうち、有用性が認められるか判断が難しい場合がある。

ガイドライン等による対応に関する意見

  • データの利活用の促進という観点からは、制度上、白(適法に利用できる)と言えるものを明確化してほしい。
  • データ利活用にあたって、安心に使えることが重要。グレーゾーンを少なくするためのガイドラインも必要。
  • 安心して利活用を進めるためにも、データ利活用について国民の理解が必要であり、啓蒙・教育が必要。事業者向けのガイドラインの中で、事例集や「べからず集」が示されると良い。

自身のデータであることの立証のためのトレーサビリティの在り方に関する意見

  • 公知データを収集したデータセット全体に営業秘密性が生じても、個々のデータに営業秘密性はないので、タグ付けされた個々のデータの利用行為は、誰かがデータセット全体の営業秘密を侵害した証拠にはなるが、適法である。
  • データに付けられたタグを消去・改変する行為への対処規定を不正競争防止法に規定してもよいのではないか。
  • 自分のデータであることの立証については、アルゴリズム技術を活用すれば技術的に可能なのではないか。
  • データベースは、これまでは著作権のようにネット上を転々とすることが想定されていなかったが、いまは情報処理能力が高まってきているので立証という観点からはタグも必要。一方で、著作権のタグは許諾の相手を知るためという目的もあるため、データベースの不正取得に関しては、誰のデータかは分かっているので、その観点からは不要ではないか。

その他

  • タウンページの裁判例では当時は階層型構造に創作性が認められたが、現在では更なる工夫が無いと創作性を有するデータベースとして保護が認められないのではないか。
  • 特許法において保護されるデータ構造については、定義が不明確なので明確にする必要があるのではないか。
  • データを囲い込むことがロックイン効果を生むことがあるのではないか。こういったことについて競争政策的な観点からも検討が必要ではないか。

関連リンク

お問合せ先

経済産業政策局 知的財産政策室
電話:03-3501-3752
FAX:03-3501-3580

産業技術環境局 基準認証政策課
電話:03-3501-9232
FAX:03-3580-1418

特許庁 総務課
電話:03-6810-7496
FAX:03-3593-2397

最終更新日:2016年12月21日
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