経済産業省
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第四次産業革命に向けた競争政策の在り方に関する研究会(第1回)-議事要旨

日時:平成29年1月13日(金曜日)10時00分~12時00分 
場所:経済産業省本館9階西8会議室

出席者

出席委員(7名)
大橋座長、川濵委員、立本委員、林委員、原田委員、平塚委員、森委員

議事概要

事務局より資料説明の後、討議が行われた。委員からの主な御意見は以下のとおり。

  • 消費者との接点を持っている者(デバイス製造者、小売事業者等)がデータを集めやすく、深いアルゴリズムを作ることができる。
  • 経済産業省が、データの取扱いについて許容されるメルクマールを提示しても、結局のところ、企業はレピュテーションを気にして、そのメルクマールまでは踏み込まず、メルクマールの手前でとどまってしまう。
  • データの取扱いについては、ハード(製品)に消費者やユーザーとの接点を奪われているので、これを良しとするか、止めるのか。「判例」のような形でメルクマールを示して欲しい。
  • ビッグデータによるネットワーク効果は、今後より一層出てくると思われる。この正の循環が進んでいくが、それが進むと他者と共存が困難になる。これを競争政策的にどう考えるか。中長期的には、データの蓄積は独占に繋がるのでは無いかと考えている。
  • 「データと市場支配力の関係をどう見るか」という論点は、競争法では未だ議論されてないのではないか。変化の速いデジタルエコノミーの世界で、価格に代わる(なんらかの)数量データが、市場支配力を測る代理変数として使えるか検討するため、欧米の判決を研究しても良いだろう。
  • データ量だけでなく、データの解析能力(人材)を測る指標も必要。現在の議論でも、「研究開発市場」という概念は存在しており、これを発展させれば得られるかもしれないが、そもそもこの概念自体、医薬の世界でしか使われておらず、例は少ない。
  • フィンテックベンチャーと閉鎖システムを持つ銀行が連携する際に、閉鎖システム側の銀行のAPIを開放することになるが、その際のデータの取扱いにも関心がある。
  • パーソナルデータのマネタイズは、相当部分が広告だと思われる。
  • 先行する事案における海外当局の判断には個人的には大きな疑問を感じる。なぜ支配的地位にないといえるのかが不明。競争力の源泉となるデータを販売しないのは当たり前であるところ、当該データを用いたサービスの市場に多数の競争者が存在しているというだけで競争法上の問題が無いと言えるのか。
  • ある会社が収集した個人データを、当該会社を株式取得しようとする会社が利用する可能性が高くないというのは感覚的におかしい。技術的に容易でないというが、最近の動きにあるとおり、データを連動させている。
  • データの使われ方や支配力を見ないと、判断を大きく見誤るのではないか。
  • 自分のところに相談にくる業界が大きく変遷しており、AIが出てきたことで適用される範囲が拡大している。普通のリアルの産業では、データを持っていてもそれをどうしたらよいのかわからなかった。
  • 業界が悩んでいるのはプラットフォーマーとの契約条件。例えば、「ソフトウェア」という言葉一つをとってもOSかアプリケーションなのかリアル産業の人たちには分からないが、プラットフォーマーは明確に定義しないことで自分の都合の良いようにやってきている。
  • 競争政策だけでなく、産業政策的な視点も持つ必要があるのではないか。
  • プラットフォーマーのビジネスモデルは非常に柔軟。ロイヤルティで儲けたり、ハード(製品)の販売で儲けたり、どちらにも寄せられる。
  • 既存の産業構造を打ち壊していくのはいいこと。イノベーションの結果として囲い込みやバンドリングとなるならいいのだが、そうでないところで問題が浮上する。
  • データの蓄積が競争力の源泉になっていると想像するものの、詳細に立ち入らないと判断できないため、この研究会で是非対応してほしい。
  • プラットフォームというビジネス形態における競争上の問題は、四半世紀前から、ネットワーク効果の問題と検討されてきたが、データ蓄積がもたらす特性が問題を大きくしている。
  • 例えば、開発の場面ではデータの蓄積は非常に重要な点になっており、後から対抗することが非常に困難になっているなど、データの蓄積が重要になっていると思われる。
  • 先行する事案は、既に指摘があるように分析が不十分だという批判が強くなされている。どこに問題があったのはその後もよく議論されている。今のプラットフォーマーに対する規制のあり方は、その批判の上でなされるべきである。
  • データ自身は取引の対象になっているわけではない。しかし、データがなんらかの生産を行う上で、投入要素になっているという考えはあり得る。また、投入要素として重要であれば潜在的な取引対象としてデータ市場を考えることもできるのではないか。
  • そのデータが本当に問題なのかは、論点は提示できても(法的にではなく)技術的に理解できていなければ判断できない。法律家にはデータの見極めは難しい。
  • データの利活用は、個人情報保護との関係がある。中途半端な保護は、先駆者にだけ有利になると思うので、保護の仕方は考えなければならない。
  • データの種類(ユーザーに関する個人情報とマシンから出てくる情報)に応じて競争政策上の課題を整理しなければならない。
  • 特定の者がデータの標準規格を取ってしまうことが恐ろしい。
  • データの希少性があればあるほど競争政策上の問題に繋がりやすいと考えられる。
  • データを特定の企業が持ってしまって良いのか、というのが諸外国でも懸念されている。
  • データの標準化は、競争政策上重要。ネットワーク効果が期待できず、他者の追随が出来ない。
  • 標準を決めていくというやり方もあるが、デファクトを広げていくというやり方もある。我が国の企業が不利益にならないように考えていかなければならない。
  • データが他の要素と結びつくことで市場支配力を持つ可能性があることと、従来の市場は価格で評価していたがデータ市場の評価手段が価格ではないことが判明した。引き続き皆様の意見を聞きながら考える視点を作っていきたい。

以上

関連リンク

お問合せ先

経済産業政策局 競争環境整備室

最終更新日:2017年1月24日
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