経済産業省
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第四次産業革命に向けた競争政策の在り方に関する研究会(第3回)-議事要旨

日時:平成29年2月24日(金曜日)13時00分~15時00分 
場所:経済産業省本館9階西8会議室

出席者

出席委員(7名)
大橋座長、川濵委員、立本委員、林委員、原田委員、平塚委員、森委員

議事概要

原田委員及び平塚委員により、「データの集積・利活用の実態」について、プレゼンテーションがあり、その後質疑応答が行われた。主な質疑応答は以下のとおり。

  • 現実世界と仮想世界では、客層は違うように思うが、取得したデータからはその点はわかるのか。
  • 例えば、アパレルでも生活必需品のラインを超えている商品は、殆どの購買が衝動買いに近い。書籍でも、電子書籍で売れるものとリアルの店舗で売れる書籍は違う。リアル店舗で売れないものが電子書籍だと売れる場合もある。
  • データの売買はどの程度あり、その取引条件はどのようになっているか。
  • データ販売するという商行為自体は昔からあり、代表例は、名簿商売。最近でいえば、ブラックリストを使った不正検知のところで、ブラックリストの売買が行われている。業者がUIやIPを利用してブラックリストに掲載している事業者からのアクセスを防いでいる。
  • BtoCとBtoBだと少し事情は変わってくる。私見だが、日本の半導体が凋落した背景は、ITベンダーという流通業者が海外で複数台頭したことが関係。ITベンダーは、論理設計情報を売買している。その設計データがあれば、半導体の回路を設計しなくても、ほぼ数日で同じチップができるようになる。これは特許権でもカバーができないところ。生データを加工して、分析するマシンに入れるが、「生データ」と「分析」の前処理の部分は、ビジネスになると考えている。
  • AIはstand aloneとしても機能するが、ネットワークシステムとして機能することも重要だと思う。そのネットワークとして機能するためには、AI同士の互換性や相互運用性を確保するのは大事といわれている。欧州委員会の報告書を見ていると、AIのソースコードも開示しろといわれている。個人的には研究開発のインセンティブも残しておくべきと考えるので、やりすぎだと思うが、その点どのようにお考えか。
  • アルゴリズムの公開が、競争のインセンティブを阻害するのはその通り。アルゴリズムを知財で保護する必要が出てくるのではないか。どの話者がいうかによって違いがあることにも注意。つまり、アルゴリズムが既に強いところに対して開放しろというのは必要性がある場合もあると思うが、現時点での弱者にとっては、アルゴリズムの開示は不利益につながる。
  • 欧州委員会の相互運用性のためにソースコードを開放せよという意見は、文化的な背景と政治的な背景もあるのだろう。
  • OS事業者はアプリで使う広告用のIDを決めているが、どうしてそんなことをOS事業者がやるのか。アプリ側で複数のアプリを出せば、同じIDを分析することで、よりユーザーの行動履歴がアプリ側でわかってしまうのではないか。広告用のIDに頼らなくてもユーザーの行動履歴がわかるということなのか。
  • おそらく、OSの経済圏(エコシステム)を作るのが一つの目的であろう。
  • 想像以上にOSにログコレクション(行動履歴)が取られている。例えば、先日、自分がインスタグラムの画像をスマホのスクリーンショットで取った。そのアクションログが、OSに飛んでいるのではないかと思われることもあった。OS事業者が、ルール適用にグラデーションをかけている可能性はあるのではないか。
  • データについて、どこを押さえられたら競争がなくなったり、覇権を握られてしまうのか。例えば、位置情報はいろんな手段で取り得るため、データの希少性はないと思われる。
  • プラットフォーマーは自分のビジネスモデルを脅かそうとする者が、自分のプラットフォーム内に出てきそうになったら、ルールを変えてしまうという理解。
  • 日本では、質の良い「生データ」が出回っているが、工場側にとっては、どのデータが重要なのかわからないので、データアナリティクスをやる側にとっては、データハンティングする上では良い環境になってしまっている。
  • もしそうだとすると、先行者としてそのデータを囲い込んだ者が受け継がれて入ってしまうのではないか。
  • 日本は「農作物(生データ)」を作り、「料理(データ分析)」をするのが海外。データの世界では、日本は一次産業でしかないという印象。
  • AIプラットフォームのプレイヤーはどのような者がいるか。日本でも、欧米にはないニッチな産業のプラットフォーマーが出ているようにも見受けられるが。
  • 単純なIT化とデータアナリストとでは、同じコンピュータを利用していても違うものであり、違う分野の業界にアジャストするのはなかなか難しい。
  • 産業政策と独禁法や競争政策とは分けて議論する方が良いのではないか。今でも、拘束条件付取引など、現在の競争法の文脈で対応できるものは多いと思う。
  • どうやって欧米と戦うかという点については、立法事実を積み上げていき、産業政策を検討しなければならないはず。市場調査や企業調査をする方が先で、規制はその後何をすべきか考えるべき。
  • AIは研究開発が激しい分野でもあるので、総務省がガイドラインを策定するような規制的な動きでは無い方が良いのではないか。
  • 巨大プラットフォーマーは、公開された情報に価値は無いというが、そうだろうか。
  • ユーザデータを溜め込んでいることでなく、アクティブユーザがいる(ユーザーが時間を使っていること)という優位性を見ないといけないのではないか。

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最終更新日:2017年3月23日
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