経済産業省
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産業・金融・IT融合に関する研究会(FinTech研究会)(第1回)‐議事要旨

日時:平成27年10月6日(火曜日)15時00分~17時00分
場所:経済産業省本館17階第1特別会議室

議題

  1. 開催挨拶、趣旨説明
  2. プレゼンテーション
    1. “FinTech” 勃興の歴史と、日本市場への示唆
    2. Fintechの現状
  3. 自由討議

議事概要

1. 金融産業構造論

(1) 新産業、新サービス

(1) 総論

(ア)日本のFintechを取り巻く環境・課題

i. 国民性について

  • 国民のITリテラシー向上がFinTech発展に必要との意見が示された。
    • ベンチャーが提供するサービスを展開する上で、前提となるインターネットバンキングの利用率の低さが障害となっている。
    • インターネットを利用した取引を好まない傾向が邦銀のFinTech関連領域への投資インセンティブを低めている可能性もある。

ii. 資金調達環境について

  • 日本のベンチャー企業の資金調達は小額ファイナンス中心であり、アーリーステージの企業にとっては良好な環境だが、大型のファイナンスが必要な企業にとっては適した環境とは言えないとの意見が示された。

iii. 金融機関・大企業とベンチャー企業との関係について

  • 日本の金融機関はインターネット登場以前に積極的にIT投資を実施したため、システムの柔軟性が低くベンチャーとの協業を阻害している要因となっているとの指摘があった。
  • FinTech促進には、大企業の理解・協力も不可欠との認識が提示された。
    • 米国ではDisneyやNikeなど大企業が自らの資産を提供した上でアクセラレータの役割を手がけており、ベンチャー育成のエコシステムが出来上がっている。
    • 大企業は通常の業務と切り離したところで、「まずはトライする」という環境を整備することが重要である。

iv. データの共有・連携について

  • データの共有を促進することにより、新たなサービスを生み出すことが可能との見解が出された。
    • 経理業務の効率化、与信判断の精緻化、マーケティングへの利用、等多様な使途が見込まれる。
    • シンガポールではスマートネイション構想を推進しており、国家単位でデータの収集・活用を図っており、見習うべき点がある。
  • 金融機関が保有するデータを他社と連携させることの意義について意見が示された。
    • イギリスでは大蔵省やFCAが中心となり、銀行データのAPIについてガイドラインが制定されつつあり、他社とのデータ連携の環境整備が進められている。

(イ)今後有望な分野・主要プレーヤ

  • ブロックチェーン、AIは金融機関の業務効率化に有効との認識が提示された。
    • ブロックチェーンによりシステムの保守・管理コストを下げられる可能性がある。また、AIはコンプライアンス分野で活用できる可能性がある。
  • 地方活性化への貢献の可能性について意見が提示された。
    • 例えば、従来資金調達が出来なかった事業者がクラウドファンディングでの資金調達で新たな事業を拡大し、地方に新たな産業が創出される可能性もある。

(ウ)海外Fintech動向で抑えるぺきポイント

  • ユーザインターフェース・ユーザエクスペリエンス(以下UI・UX)の向上に真剣に取り組む姿勢が有力ベンチャーの成長の要因との見解が示された。
    • UberやairBnBの成長の背景にはUI・UXへの強いこだわりがある。この点は日本も見習うべきポイント。日本では法人用銀行口座はネットでは完結できず、郵送での手続きが必要となるなどUI・UXに対する改善余地が大きい。

(エ) Fintech発展のため、官民で議論するべき点

  • パーソナルデータの取り扱いについては、消費者への説明と利便性推進が必要との意見が示された。
    • 資産や家計等のデータ利活用については、消費者の不安がベンチャー企業のサービス浸透における要害要因のひとつとなりえる。法的、技術的解決だけでなく、消費者への説明と利便性推進をもって環境整備する必要がある。
  • データの共有に関する指針づくりが必要との意見が示された。
    • 技術的には実現可能だが、データ共有の明確な指針がないため実用化は断念せざるを得ないサービスも多く存在している。
  • ベンチャー企業の海外での活動を促進する仕掛けづくりが必要との意見が示された。
    • 海外ベンチャー企業に比して、日本のベンチャー企業は国内志向が強いため、日本のベンチャー企業が海外に出て顧客開拓や資金調達を行うような仕掛けづくりが必要である。

以上

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経済産業政策局 産業資金課

 
 
最終更新日:2015年11月6日
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