経済産業省
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企業情報開示検討分科会(第7回)‐議事要旨

日時:平成27年3月9日(月曜日)10時00分~12時00分
場所:経済産業省本館17階第1特別会議室

出席者

(企業情報開示検討分科会委員)
伊藤座長、秋葉委員、稲葉委員、引頭委員、内野委員、小野委員、熊谷委員、三瓶委員、関根委員、野村委員、早川委員、深澤委員、藤田委員、安井委員、弥永委員、山田(俊)委員
(株主総会のあり方検討分科会)
岩田委員、武井委員、山田(治)委員

議題

  1. 本分科会のテーマに関する全般的討議
    • 持続的な企業価値の創造に向けた企業と投資家との対話を促進する観点から、望ましい企業情報開示のあり方について
    • その他
  2. 取りまとめに向けての検討等

議事概要

以下の通り。

  • 資料の確認後、事務局より資料説明。その後、企業情報開示の在り方について委員間で議論。その際の概要は以下のとおり。
  • 「検討の視点」にある「相互関係等、あるいは統合的・一体的開示が可能な範囲、あるいは表示方法」、「求められる開示タイミング・実際の統合的な開示のあり方」「監査の一元化」の3つに関連して、企業側の実務の現場実態から提案する。
  • 提案の目的は、対話にとって有効・有用な企業情報を効率的・タイムリーに開示すること。基本的なスタンスは、投資家サイドにとってはタイムリー性と有用性が重要であり、タイムリー性には速報性も含まれ、有用性には信頼性も含まれると考えている。企業側には効率性と情報の正確性と充実性が重要であり、効率性には効率化によって浮いた時間でデータの正確性と充実性を図っていきたいという趣旨がある。効率化によって中身が粗くなってかえって有用性を失う、信頼性を失うということを回避するため、効率性を追求する際には、逆にその時間を正確性と充実性に使うことを前提としている。
  • 今から行う提案は、他の委員が提案している、「監査の一本化」、「同一内容の使用を認める」、「追加部分のみを作成する」、「開示タイミングの利便性」、「統合的・一体的開示」等の提案と同期する部分がある。
  • また、「関係省庁あるいは東証が共同して提案事項を検討する委員会の立ち上げ」「情報の統合・名寄せ作業、早期開示対象事項の確認」、「法令改正がある場合には関係省庁間の強力な協力体制を構築する」等の他の委員からの提言に同意する。
  • 現状の開示書類作成実務では、決算短信・会社法開示・有報のそれぞれの根拠法規等が異なり、提出フォーマットが異なっている一方、開示内容は似ている。この結果、作成者としては、各開示書類間の整合性をチェックする必要が生じている。
  • このため、開示書類の根拠法令等を整理して、(1)重複開示を解消、(2)記載内容を相互に参照する方式の採用、(3)提出フォーマットや記載要領を統一・共通化することを提案する。
  • それぞれの要請を規定している省令やフォーマットを規定しているガイドラインでは、会社側に自由度を認めている部分もあるが、多くの日本の企業は、省令やフォーマットが定められていると、それらに従う傾向にある。このため、明示的に統一化する等企業が自由に開示することを認めるか、フォーマットを統一することが望ましいと考えられる。
  • アイディア(1)として、会社法による開示を2分割し、決算短信と有報にそれぞれ統合することを提案する。このアイディアが実現すると、会社法開示における同一内容部分を別途作成する手間が省けることから、作成実務負荷がかなり軽減される。ただし、有報及び会社法の構成を変えることになることから、法令改正が必要になり、時間を要すると考えられる。
  • アイディア(2)として、それぞれの開示書類の提出フォーマットや記載要領を共通化する方法を提案する。この方法は、速報性を確保し、更に、実際行うためには省令等を改正のみで対応できることから現実的と考えられる。この方法は、中身について変えるのではなく、重複部分をそのまま使うことを想定しているため、作成者側の負担も減り、監査も一本化できる。
  • 決算短信、会社法開示、金商法開示では重複している部分が多く、特に財務諸表関係の重複が多い。
  • 例えば、比較情報を記載する場合、比較対象情報の記載の位置が、短信及び有報の比較情報は左側、会社法は右側に記載するガイドラインとなっている。
  • また、一株情報については、短信及び有報は算定結果に加えて算定根拠まで記載が必要であるが、会社法では算定結果のみ記載することとなっている。会社法の場合、算定結果のみ抜き出して記載することとなるが、有報が一番詳細であるため有報に統一すれば良いのではないか。
  • 同一制度内の開示に関して、有報の「新株予約権の状況」と「ストックオプション制度の内容」については、ほぼ、同じなので共通化すれば良いのではないか。これらの開示については、フォーマットが定められているが、当社では、「ストップオプション制度の内容」の開示に関してフォーマットに従い、多くの項目で「新株予約権の状況」を参照している。
  • 後発事象について、連単両方に記載しているが、似た内容の開示になることから、連単共に記載する必要はないのではないか。
  • ここで示した改善案等については、個々には必ずしも多くの時間を割いている訳ではないものも含まれている。これらを積み上げると、短期間に集中的に作業を行う中で、作業者側には多大な負担が生じる。また、IFRS導入が推進されている中で、開示事項は増加の一途を辿っており、今後も増加する可能性がある。また、内部統制が厳しく求められ、正確性の確保に企業側が神経を使っている中、仮に前に、開示したものを単に写すのみの作業であったとしても、コピペミスのチェックに時間を要する。このような時間を排除することで、企業側に時間が生まれ、企業側で開示内容が充実し、その結果、対話促進につながるのではないか。
  • 投資家が当然と思っていることと、企業側が当然と思っていることは、必ずしも同一ではない。
  • 機関投資家は、ほぼ例外無く財務情報はデータベンダーから購入する。監督官庁や取引所では財務情報をデータベース化しており、データベンダーはこの情報を整理し、使いやすい形に整理したうえで、機関投資家に提供する。機関投資家は、このデータを元に、時系列、国際比較等を行い投資判断を行う。人手に頼らない投資家であればあるほど、このデータベンダーからの情報に対するニーズは高まっている。また、四季報や日経会社情報、Yahoo!ファイナンス等もこのデータを元に作成されていることから、個人投資家も最終的にこのデータベンダーが提供する情報のベネフィットを得ている。
  • データベンダーに対するヒアリングを実施したところ、速報値としては短信情報を活用している。会社法計算書類は速報情報としても確定情報としても活用していない。確定値としては、有報情報を活用し速報値である短信から差し替えしている。会社法計算書類データを使用しない理由としては、情報データベンダーが会社法計算書類データの入手が難しい又は時間がかかる、内容についてはCF計算書情報が無い、注記情報が有報に比較して少ない等の問題がある。このため、会社法計算書類は、確定情報として範囲が狭く、電子化されていなことからデータベース情報として適していない。一方、短信・有報については、電子化され広く開示されている。
  • 今後の利便性向上、開示業務効率化、統合的・一体的開示に関して、開示タイミングの利便性のため、速報と確報の2本立てにすれば良いと考えられる。また、確報のうち財務情報については、この部分のみを取り出すことで、早期開示が可能ではないか。また、確報である計算書類と有報の一体化をすると、結果として監査も1本化できる。会社法と有報を一体化するとしても、確報情報としての、財務情報だけは早期開示ができる。一方、この財務情報は、現在の短信発表よりも早くなることは無いことから、速報情報としての短信は残す必要がある。
  • 今後の取り組みとして、確報情報の統合・名寄せ作業、確報情報の株主総会招集通知添付事項の確認作業が必要となる。この点については、各開示の制度背景もあることから、法務省と金融庁の摺合せが必要となる。例えば、有報の会計監査は「経理の状況」であり、会社法の会計監査は「計算書類」としている。この目的は同じように見えるが、同一と考えることができるか等について、検討していく必要がある。会社法は発行体と「狭義の株主」(その時点で株主権を有する株主)を視野に入れて開示制度を考えているように見受けられるが、「広義の株主」(将来、株主になる可能性を含め)として捉えると金融庁有報との親和性が高まり一体化への論点整理がし易くなるのではないか。
  • 会社法と金商法の開示のタイミングを可能な限り合わせることが重要。これらのタイミングが異なる必要があるのか。タイミングを合わせることができればすっきりするしメリットもあるのではないか。
  • 速報値としての短信は、会社法・有報とは完全に別物。このため、短信と会社法・有報とを一緒にすることはできない。速報値としての短信の役割が無くなる。
  • 監査の観点から、後発事象に関する手続として、例えば、3月決算の会社だと計算書類の監査報告書を提出する5月上旬から、有報の監査報告書提出日までに、様々な議事録や稟議書の閲覧、異常な取引の有無の確認などといった追加の作業が必要となる。この確認期間が長ければ長いほど、作業量も増加することになる。これは、監査を受ける側の会社にとっても同様であり、大きな作業ではないにしても、時間が無い中では負担感がある。特に、マザーズ・ジャスダック等の新興市場においては、限られた少人数の体制であることが多く、その場合は負担感も大きいのではないか。
  • 法定開示書類の開示タイミングを合わせた上で、株主総会の前に提出されることで企業と株主との対話促進につながる。開示のタイミングとしては、現在の有報のスケジュールよりは早まるが、情報の信頼性を確保するための十分な期間の確保が重要であり、新興市場の存在も考えると決算日後60日から75日が現実的な目安ではないか。
  • 現行の制度の下、会社計算規則や財務諸表等規則の開示に係る規定を変えていくことにより、法定開示書類の内容を整理し、可能な限り実質的に一元化する必要がある。法改正と、省令改正とでは、改正のために要する時間や労力もが異なってくるであろうが、いずれにせよ、法務省と金融庁とが協働して積極的な検討が行われることが必須となる。今後も、当分科会のような関係省庁が加わる形での検討の場において、本来あるべき企業情報開示の実現に向けた具体的な議論を行っていただきたい。
  • 決算短信について、一律に記載を要請されている事項は、かなり限られている。詳細な調査をしたわけではないが、感覚的には、短信で最低限の項目のみを記載している会社は、2~3割程度ではないか。例えば、リースに係る注記など、有報程度の注記まで開示しているのは、1割程度。多くの会社は投資判断に有用と企業が判断して任意に追加している事項、例えば、連結の細かいオフバランスの注記ではなく本表の注記、あるいは個別財務諸表関係のもの、これの片方もしくは双方を6割ぐらいの会社が開示していると考えられる。東証では一律に記載を要請する事項を絞り、できる限り自由度を深めようとしてきたと考えられるが、現場感覚としては、削るのは難しいと思っているのではないか。日本企業は、自由度があっても、真面目にやろうとし過ぎているのではないか。この日本企業の行動については、省令等を変えることと同程度に難しく、時間がかかるのではないか。
  • 現在の制度を見直す必要性があるという方向性には違和感が無いが、決算短信・計算書類・有報は一体的に検討する必要があり、開示書類の一部のみを切り取って直せばよいという問題ではないと考えている。
  • 短信での記載内容は、金商法開示を基礎としていることから、基本的に有報と同じものを開示するようになっている。
  • 短信での「一律に記載を要請する事項」は、かなり絞ってあり、上場会社が実際に決算発表資料等として開示している量と比較すると、かなり少ない。実際には、要請している事項以外にも会社側でいろいろ工夫して開示を行っている事例も多い。
  • 例えば、従来から業績予想の開示は、その方法や内容は自由であると周知しても、実際には自由に開示する会社はなかなか増えてこない。これは、過去の経緯から見ると、制度の枠組みを変えることのみで、問題が解決するというわけではないことではないことを示す一例ではないかと思う。
  • ただし、業績予想については、会社が投資家と対話した結果として、現状のままの形式で開示している会社もあると聞いており、自由化されないことが問題ということではないかもしれない。いずれにしろ、対話の結果がいかに反映されるかという点が非常に重要。
  • 非財務情報について、MD&Aなどボイラープレート的に記載することを求めているものではないことから、開示内容について充実させるように各社が工夫する余地があるのではないか、というメッセージを、当分科会の検討結果として出していけば良いのではないか。
  • 現代において、印刷した情報開示を前提とする必要があるのか。電子的な開示が実際に金融商品取引法上は原則というより、紙媒体を電子化して開示することを前提としているように思われる。
  • XBRLは使っているが、特に非財務情報は、毎年、頻繁に変わるものでもない部分も含まれているため、変わらない情報は、リンクを貼って閲覧、入手できるようにし、変わった情報を強調することが必要なのではないか。
  • 後発事象の問題を考えると、頻発するものではないが、特に本来修正後発事象のものを開示後発事象にしているが、そのような制度は説明しにくい。そのような問題も含めて考えると、財務情報について言えば、何とか一体化する、そのための障害を消していく必要性はある。その意味で、もちろん各会社さんは株主さんに対するサービスを提供する観点から、いくら会社法上の会社計算規則が変わってWeb開示を広く認めるようになっても、全て踏み切るかは別問題と考えられる。仮に会社法上の開示と金商法上の開示を一体化するにあたって、時間的制約が非常に厳しいことになるのであれば、電子的な開示をするときにどういう問題があるのかを今後考えていかなければならない。本来、修正後発事象とすべきものを開示後発事象として開示する制度になっているのは、開示制度に起因している。
  • 商法と証券取引法との間の差はかなり縮められてきており、少なくとも法務省側は縮めてきたと考えていると思うが、今回の指摘から考えると、もう少しその差を縮めることができるのではないか。もちろん会社法は会社法独自の開示事項を持っているが、そこで仮に有価証券報告書を参照できることにすれば、会社法上のルールは有価証券報告書上のものを簡略化して書いて良いというルールになるものがかなり多いのではないか。しかしどうしても紙ベースで株主に提供するためには、分量が大きくなると問題があるということを一つの背景にしていることから、会社で別に情報を作るタイミングさえ合えば有価証券報告書で、代わりの情報を出して良いとすれば良いのではないか。ただし、それを印刷して送るのは大変であるため、やはりそこで電子的開示の問題が今後、しょうじるのではないか。
  • 合理的理由がなく違っている部分については、今後、当研究会が終わった後に、実務家あるいは所管する省庁による検討が必要なのではないか。
  • 計算書類と有報の開示タイミングを合わせること、有報は株主総会前に提出すること、内容について一元化することといった提案自体は、以前から議論されていることであり、この議論から如何に具体的に進めていくかがポイントとなる。この点、開示の一本化の方向性としては、株主総会の後倒しとしての提案があると理解している。
  • しかし、この具体的な方法としては、必ずしもそういう方向ではなく、むしろ開示情報を分割する、ないしはいったん出したものを再利用するという点が、他の委員から言われている。時期も一体化するとIntegration型、時期を変えることも可能にするのがModule型・Merge型ということで今回整理されているが、いずれにしろ分割することを強調するとModule型・Merge型というのを示してきているという点は、これまでになかった目新しい点である。
  • また、分割・統合について、財務と非財務を分ける点も新しい。しかし、財務情報について、連結計算書類は、有報を提出している会社が前提になっているが、タイミングも違うし内容も違うということで、中身についての実質一体化はこれまでも議論されている。例えば、連結計算書類では、連結キャッシュフロー計算書は入れない方向がいいのか、包括利益は連結でも開示してはいけないことにするほうがいいのか、個別ベースでも関連当事者の範囲は違った形であることから、そういった点は引き続き検討できるのではないか。
  • このような議論や対応は、今後何らかの形で継続的に検討していくべきではないか。その際、中長期的なビジョンと、短期的・実務的な対応が混在していることから、今後、具体化するための検討機会を設ける必要がある。
  • 金商法・会社法の統合が大きな課題。開示制度について、複数あることが問題であり世界的スタンダードから見ても特異と考えられる。投資家サイドから見ても、会社法計算書類は誰も使っていないことから、金商法に寄せればよいのではないか。
  • 金商法・会社法において定められている最低限の開示の話と企業が自由に開示できる部分の話の二つに分けられる。
  • 金商法・会社法の最低限の開示については、不必要な差異がないか、フォーマットの差異について本当に意味があるのか、といったことについて、関係省庁等で話合い、整理するべき。
  • 監査に関しても、後発事象の例にあるように、会社法監査が終わった後、金商法監査で改めて後発事象の検討を行っており、その為に、余計な監査費用を払っている可能性もあるのではないか。
  • 他国と比べて、決算発表は日本が最も早く、他国に比べて誇れる部分であるが、一方で、制度によって決められていると背景があるのも事実。また、株式の市場流動性が低く、アナリストがあまりフォローしていないような会社にまで、一律の開示内容、方法等をボイラープレート的に押し付けてよいのかという問題もある。当該企業が資本市場においてどのような位置づけなのか、企業の成長ステージ等を考慮して、どのような開示が適切、あるいはフェアなのかについて考える必要がある。このためには、企業側にも意識改革が必要と見られる。
  • 短期的に対応できるものと、中長期的な対応を考えるものを纏めて、次の関係省庁が入る委員会につなげていくことが必要なのではないか。
  • 年度の開示書類について、速報と確報に分けることは必要。
  • また、四半期に追われている事態を解消したい。四半期開示の簡素化と一体化も短期的に実現できれば良いと考える。
  • 開示の方法について、時代が変わってきている中で、アーニングリリースをやっても良い等、今までの短信と異なるような自由度を与えてみることも考えるのではないか。
  • 電子媒体を利用し、一年を通じて書類ができあがる等の方法を考える余地もあるのではないか。
  • 投資家には、長期型の投資家と、短期で利益をあげようとする投資家、短期と長期を両方考える投資家と様々存在する。情報利用者である投資家がどのようなニーズをもっているのか、ヒアリングしながら、検討していくのが良いのではないか。
  • 企業側としては、自由度が与えられているにも関わらず、制度開示と言われると、フォーマット等に従ってしまうところがあり、企業側にも責任がある。企業側も横並び意識を変えなければならない。
  • 東証は自由度を認めているというが、二枚舌。例えば、上場審査のやり方も、世の中や株式市場は大きく変わっているのに、10年前とほぼ変わっておらず、旧態依然のやり方であることが驚き。コーポレートガバナンスに関して、当社は取締役7名のうち5名が社外取締役で、株式市場からはとても評価されたが、上場審査では「本当に社外取締役が5名で機動的にできるんですか?」とか「会社の内容を分からない人たちが何を決められるんですか」といった質問を受けた。
  • 東証でのリリースや開示に関しても、自由度を認めていると言うが、膨大な開示ガイドブックに基づき、「この項目が抜けている」、「この言葉を入れなければならない」といった事細かな指導が入るため、企業側として自由に出来ない部分がある。
  • 個人投資家の立場から、情報開示について一本化するのは歓迎するという声が多い。
  • 速報は欲しい、四半期毎も欲しい。短期売場ではなくとも、会社の動向や変化の兆しを知る為に、四半期情報も重要と考えている。
  • 研究会からの最終レポートについて留意すべき点として、企業側の負担を軽減することだけが目的のように捉えられる恐れがある。企業の負担軽減は、あくまでレポートの最終目的である、投資家との対話促進を実現するためのものであることを強調する必要がある。
  • 財務と非財務が分かり易く一体化することが重要。長期投資家が財務情報は当然として、非財務情報が分かり易くなることで、投資判断に有益になる。
  • NISAや個人型DC等の制度が充実していく中で、個人向け、初心者向けに、如何に情報を開示するかという観点もあっても良いのではないか。例えば、個人型DCは、制度設計は厚労省、金融商品は金融庁等、監督官庁が異なることから、利用が促進されない部分もあることから、いろいろな施策について、監督官庁を超えた議論が必要。
  • 日本では、開示に関して制度上の重複が特徴的。他方、世界的には開示が充実している中で、如何に重要性で開示を減らすかが論点となっており、日本とは議論が若干異なっている。このため、日本は、対話先進国と言い切れないという現状があることを認識しなければならない。
  • 会社法の開示と金商法の開示は、重複が多い。目的としては、確報情報で同じ目的と考えられる。短信については、速報性の観点から、非常に重要な意味を持っている。
  • アナリスト・運用担当者の立場から、計算書類は利用しないと考えられる。
  • 作成者視点では、一体化するのであれば、計算書類ベースでも、有報ベースでも負担感としては変わらないのではないか。
  • 利用者視点では、一体化するのであれば、有報ベースの方が情報が充実していることから有用と考えられる。一方で、有報の開示の方がボリュームが多いことから、株主総会のタイミングの問題がでてくるため、最終的には、一部切り出して開示という報告性になると考えられる。
  • Module型あるいは一体型という議論があるが、開示の流れ、あるいは時系列的な流れを考えると、Module型的な開示が非常に優れており、最終的にWeb上も出来上がれば、Module型になると考えられる。紙ベースになると、統合報告書的な開示も重要になってくるのではないか。統合報告は、初心者に有用な情報となりうる。このような点については、今回の検討会で議論が尽くされるかどうかは分からないが、引き続き検討していく必要がある。

以上

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最終更新日:2015年5月18日
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