経済産業省
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準天頂衛星を利用した新産業創出研究会(第2回)‐議事要旨

日時:平成23年7月27日(水曜日)13時~15時
場所:経済産業省本館2階西8会議室

出席者

産業界側委員

今井委員、川端委員、神田委員、坂下委員、瀧口委員、中島委員、永瀬委員、名児耶委員、板東委員、前川委員、森本委員(代理)

経済産業省

製造産業局審議官、アジア大洋州課、研究開発課、産業機械課、自動車課、航空機武器宇宙産業課、宇宙産業室、情報プロジェクト室、観光・集客チーム、流通・物流政策室

オブザーバー

宇宙開発戦略本部事務局

議題

  1. 準天頂衛星が具備する機能及びカバーエリアについて
  2. 測位衛星を用いた産業界の取組について
     (今井委員)
     (瀧口委員)
  3. その他

議事概要

1.準天頂衛星システムが具備する機能及びカバーエリアについて

事務局より、資料1「準天頂衛星システムが具備する機能及びカバーエリアについて」を説明。意見は以下のとおり。

  • 高さ方向への強みは準天頂衛星の特徴であり、津波警報では使えると思う。双方向通信機能は、今回のような大震災で強みを発揮する可能性がある。今回は伝言ダイヤルがつながりにくくなったが、都市直下型地震が来るとインターネットが止まる可能性もあり、そういう場合に宇宙空間を使った何かアドホックな緊急通知システムが必要。秘匿コードに関して、海上保安においてはASEANで日本がプライムを取っている。法的な枠組みもあるが技術的な連携もあると思う。カバーエリアについては、Gコンテンツ流通推進協議会で、このエリアは世界人口の4割弱をカバーしているという話が出た。ロケーション・ベースド・サービスを輸出するためにはデジュールよりもデファクトを取っちゃった方が早いという議論もある。
  • 準天頂衛星の信号を受けるための受信機は、追加でつけなければならないものなのか。
  • L1-SAIFという補強信号を受信できるチップが必要であり、そのチップについては、既に開発を終えている。直接携帯電話に組み込む形にはまだなっておらず、メモリーカード型にして差し込んで別のところから情報を伝えるという格好でやっている。いずれ、これが製品として出回る頃には何百円かでいろいろなシステムに組み込んでいただけるようになると思う。

2.測位衛星を用いた産業界の取組について

今井委員より、資料3「自動車への活用可能性事例と課題」を説明。意見は以下のとおり。

  • バイクはアジア市場で伸び率が高いという話を聞いた。準天頂衛星は、補強に関しては、世界にない機能が盛り込まれた衛星であると思うが、ただ、それが携帯電話の時のように、ガラパゴス化してしまうのではという懸念もある。
  • 世界中でビジネスをやっているので、同一手法でできることが望ましいが、アンテナを変えることによってヨーロッパでも使えるというような形であればやむを得ないとは思う。
  • 路車間はDSRCで行っているのか。精度は。
  • 高速道路のところなどはそう。あと、通信ネットワークの向上の問題もある。韓国では、高速道路でWi-Fiでどこでもつながるというインフラを作り始めている。精度については3mくらいでやってきたがレーンがわからない。1mであればレーンがわかるので有効ではないかという期待がある。
  • 車に位置を取らせるというのは、人の命に関わってくる。位置の保障はどこまでやっていくか研究されているか。航空機はICAOがあり、鉄道もRAMSでやってきている。自動車はない。
  • そこは難しい問題。課題になってくると思う。実験ではよいが、では、実用化という意味でビーコンが壊れていたらどうするのか、誰が責任をとるのかというところがわからない。なお、Eコールに関しては携帯ネットワークを使って、今回の地震では12件、被災した車、インターナビからヘルプを押すことによって、家族などに位置情報を送ることができた。ただ、その後のソリューションを持ち合わせておらず、考えていかないといけない。
  • ITSについては、正直なところ、縦割りになっている。国交省はDSRCを進め、警察はDSSSを推進している。どうしていくかは重要。
  • 私も物流車両の管理などでいろいろやっているが、ヒヤリハットの事例もあり、横断歩道の関知、事故発生地の確認等は重要な情報と思う。車々間通信の話は日米欧全部で研究されているが、そのためには、位置情報がしっかりしていないといけない。あと、通信技術について、欧米は、かなり標準化が進んでいて、日本はちょっとガラパゴス化になりつつある。準天頂衛星に関しては、最初から国際標準を、オセアニアなどを入れてしっかりやらないといけない。
  • 国際標準は時間がかかる。人口の4割カバーというところで取って、デファクトで進んでいくという話もある。できるところからやっていくということではないか。

瀧口委員より、資料4「三菱電機における衛星測位を利用したカーナビ・LBS事業の取り組みについて」を説明。意見は以下のとおり。

  • 銀座の例を見ると、スードライトはなくても良いのか。
  • 測位率の基準についてトンネルと高架下は除外している。スードライトも一つの方法であるが、例えば、トンネルの中、高架下に目印、ランドマークという地図上で記載されたオブジェクトを貼っておけば、そこを基準に補正をかけるという手法もある。
  • スードライトは結構高い。そう簡単に整備できない。MEMSジャイロと組み合わせてできるのであれば、かなり安くできると思う。
  • 日本はトンネルが多いが1km以下が8割。MEMSジャイロも1mくらいしか誤差は出ないので十分車線判別には使える。関越トンネルのような長いところは地図で補完する。
  • 衛星が増えるということはDOPが改善される。定性的には、準天頂衛星が1つ増えれば、DOPが改善されて、その分だけ精度が良くなるということになる。
  • カーナビは媒体として新しい産業。車の運転中は、カーナビが唯一の媒体となる。これをもっと活かすことが考えられるのではないかと思う。新しい産業というのはものすごく生まれるような気がしている。
  • 地図と測位情報はまさに碁盤と碁石の関係。測位の精緻化には地図情報の精緻化も必要。ロケーション・ベースド・サービスについては、平成16年~平成17年頃に観光立国でも議論されていた。そのビジネスモデルの中で、グーグルのように広告で儲けるのか、地図を売って儲けるのかという点も重要。
  • インキュベーションにおいては、ダイレクトなものよりも、結果的に、その周辺で儲けるというものが大きい。
  • 精度を語るときには信頼性の問題がある。条件が良ければという制限がある。いつでも、どこでもというのが一番問題。技術的な話になるが、日本は磁気の影響が大きい。誤差予測なども重要になってくる。
  • GPSを用いた航空管制に関しては議論がなされている。非常に有効であると考えているが、補強情報活用にはGPS受信機にもそれなりの対応が求められる。どこかの時点で彼らを巻き込んで議論していくことが必要。
  • 7機体制にしたときに、静止衛星を2機にするか3機にするかという議論があるが、鉄道でいうと、仰角に優位がある方が良い。
  • 精度が上がることについてのニーズはある。それだけではなく、受け取れる環境を作って、マーケットを作っていくという形が必要。世の中に普及させるという議論がもっとあっていい。携帯はあるから使っているという人も多い。普及の曲線を早く上げるということをすべきではないか。

問い合わせ先

経済産業省製造産業局航空機武器宇宙産業課宇宙産業室
電話:03-3501-0973
FAX :03-3501-7062

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最終更新日:2011年8月12日
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