経済産業省
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準天頂衛星を利用した新産業創出研究会(第4回)‐議事要旨

日時:平成23年10月25日(火曜日)15時~17時
場所:経済産業省本館第1特別会議室

出席者

産業界側委員
今井委員、川端委員、神田委員、坂下委員、瀧口委員、中島委員、名児耶委員、板東委員(代理)、前川委員、森本委員

経済産業省
自動車課、航空機武器宇宙産業課、宇宙産業室、情報プロジェクト室

オブザーバー
宇宙開発戦略本部事務局

議題

  1. ICG(第6回会合)について
  2. 今後の準天頂衛星システム開発の方向性について
  3. 測位衛星を用いた産業界の取組について
    • (名児耶委員)
    • (森本委員)
  4. その他

議事概要

1.ICG(第6回会合)について

事務局より、資料1「ICG(第6回会合)について」を説明。意見は以下のとおり。

  • 中国の衛星航法システムは最終的に35機を配備するとのことであるが、わが国の準天頂衛星システムとのすみわけはどのように考えているか。
  • 中国の衛星35機は、MEO(中軌道)、静止軌道、準天頂軌道の衛星数の合計で、準天頂軌道の衛星は、1機は中国大陸内陸、もう1機は中国の海岸をカバーする。
  • 中国の衛星とわが国の準天頂衛星のカバーエリアは完全に同じではないと考えており、ASEAN地域で、サービス空域(利用できる場所)が異なる。
  • 準天頂衛星システムではショート・メッセージ・サービス(SMS)を検討しているが、中国でもショート・メッセージを検討している。
  • ICG-6でショート・メッセージ・サービスの規格化について日本から提案をし、ICGで取り上げられている。

2.今後の準天頂衛星システム開発の方向性について

事務局より、資料2「実用準天頂衛星システム事業の推進の基本的な考え方(平成23年9月30日閣議決定)」、資料3「宇宙空間の開発・利用の戦略的な推進体制の構築について(平成23年9月30日閣議決定)」を説明。意見は以下のとおり。

  • 「2010年代後半を目途にまずは4機体制を整備する。」とあるが、具体的なスケジュールは決まっているか。
  • 具体的なスケジュールは、現時点では決まっていない。
  • 予備的な設計、国際的な調整、利用の検討を今年度実施する計画で、準天頂衛星システムに対する要望・意見等があれば、本研究会でもまとめて欲しい。

3.測位衛星を用いた産業界の取組について

名児耶委員より、資料4「サービス高度化へ向けたGNSSへの期待」を説明。意見は以下のとおり。

  • 海外への展開についてどのような課題があるか。
  • 基本的には日本のモデルを展開可能と考えている。
  • 海外では位置情報の通信手段が課題になると思われるが、準天頂衛星のアップリンク機能の活用は考えられるか。
  • 携帯電話が利用できない山間部などでの通信手段の補完手段として、(海外だけでなく、国内についても)準天頂衛星のアップリンク機能の活用が期待できる。
  • ドイツのDHLがガリレオを利用して経路、監視、CO2削減などを検討しているが、ワールド・ワイドで仕様の標準化が議論できれば良いのでは。
  • 標準化については、欧州のガリレオの例(民間利用、アイデア・コンテスト)などを参考にしながら日本でも検討していければと思う。
  • 現状のGPS(精度10m)を利用した場合、どのような問題点があるか。
  • 測位精度として10m程度で十分であり、現状のGPSで対応できるが、時間、場所によってはもっと外れることがある。測位精度が向上すると、潜在的なマーケット拡大、サービス拡大になると考えられる。
  • 屋内でも位置の確認ができるのが理想で、屋外/屋内でシームレスな測位システムの実現を期待している。
  • みちびきの実証実験の一環として、先週、北海道の網走監獄博物館でQZSS受信機を利用したスタンプラリーが実施された。これは、ソフトバンクモバイルが行ったもの。この実験では、屋内では擬似距離による測位計算ではなく、場所のIDを放送して位置をデコードする方式で屋外と屋内のシームレスな位置情報を提供している。
  • 屋外/屋内でのシームレスな測位技術については、1チップで屋内にも対応する受信機が実現するところまできている。

森本委員より、資料5「航空機分野での衛星航法システムの利用」を説明。意見は以下のとおり。

  • 航空機へのGNSS受信機搭載は誰(機体メーカー、エアライン、政府)が決めているのか
  • 機体メーカーが決定している。リージョナルな航空機としてGNSS受信機搭載は常識になっている。政府での搭載義務化となると別の議論になる。
  • GPSはすべての場所で電離層の影響を受けるという理解でよいか。
  • その通り。日本から東南アジアまで広範囲に電離層の影響があり、とくに低緯度地域ではその影響が大きい。
  • 電離層補正については、航空局、電子航法研究所で検討されている。
  • 電離層の影響は補正可能であり、みちびきのセンチ・メートル級補正(LEX)の実証実験ではセンチ・メートル級の性能がでている。LEXは電離層補正を約50kmピッチで提供しているが、MSASの電離層補正は約500kmのグリッドで提供しており、技術的にCAT-II/III相当の測位精度は実現困難と思われる。
  • CAT-II/III相当の精密進入方式について。ICAO(国際民間航空機関)のインテグリティ性能(TTA:タイム・ツゥ・アラーム)の要求(5秒)をSBASでは満たすことができない。また、SBASはICAOのCAT-IのTTA性能要求を満たしていないため、米国ではCAT-Iとほぼ同等のLPV200(米国独自の仕様)として対応している。
  • 航空機でのマルチパスの影響はあるか。
  • マルチパスの影響はあるが、地上に比べれば影響は少ない。
  • 地上のアプリケーションでのGNSSの利用を考えると、マルチパスによる影響が課題となる。鉄道分野の運行管理に衛星測位システムを利用するには、受信機側にインテグリティ機能を設けるなどの対策が必要で、現状では難しい。

問い合わせ先

経済産業省製造産業局航空機武器宇宙産業課宇宙産業室
電話:03-3501-0973
FAX:03-3501-7062

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最終更新日:2011年11月15日
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