経済産業省
文字サイズ変更

情報共有ワーキンググループ(第4回)‐議事要旨

日時:平成26年3月11日(火曜日)15時00分~17時00分
場所:経済産業省本館9階西8共用会議室

出席者(五十音順)

出席委員
深川主査、市川委員、伊藤委員、井上委員、児島委員、川上委員、庄野委員(代理 徳重様)、則武委員、古田委員、山田委員
オブザーバー
浅田様
出席者
化学物質管理課 三木課長、遠藤課長補佐
情報通信機器課 山浦課長補佐
みずほ情報総研 菅谷シニアマネージャー

議題

  1. 「製品含有化学物質の情報伝達スキームの在り方について(素案)」について
  2. その他

議事概要

議題について事務局から説明した後、質疑応答、討議を行った。委員・オブザーバーからの意見の概要は以下の通り。

全体

  • 1年弱の検討を経て、ようやく方向性についてある程度の合意が得られたところである。言い換えれば、ようやくスタート地点に立てた感じであり、今後本格的な検討をすすめる段階で、多くの課題が出てくると思うが、それら1つ1つを確実に潰していくことが大事である。
  • 現状認識に書かれているように、海外の製品規制に対応するためにサプライチェーンで情報を積み上げることが最も重要である。新スキームがこの目的に沿うものでなければ、すなわち製品についてのコンプライアンスが判断できないような状態になったら本末転倒である。詳細な議論を進める段階で、本来の目的を見失わないようにすべきである。
  • これまで、各社各様の要求への対応に苦慮していたが、新スキームの導入で楽になると期待している。ツールに関して、前回は「無料」とあったところが「安価」になっているが、数千円程度ということであれば、中小企業からも納得が得られるだろう。

情報伝達スキームの標準化に関する現状(p3)

  • 新スキームが普及しても、個社独自様式が無くなるという保証はない。独自様式について、実際にどの様なものがどういう理由で出回っているのか調査して、独自様式が確実に減るようなスキームを検討する必要がある。
  • JAMPは、普及に力を注いでいるもののシェアは19%に留まっている。その理由についても調査して、新スキームの検討に反映していただきたい。
  • 上流から情報が流れれば、川中での分析は不要であるというのは基本的には合っているが、川中で分析が必要になることもあるということも事実である。

    →川上から情報が流れて来ないから、欠けている情報を自社で補うための分析コストについては、情報がきちんと流れれば減るということであって、川中における分析費用の全てが不必要ということではない(事務局)。

  • 使用している薬品については調達先からのSDS等を受領するので、含有物質の情報はわかるが、めっき等において化学変化を伴う場合、何が生じているかわからないので分析せよと言われることがある。中小企業にとって分析費用は大きな負担なので、要求する側がコストを持つ等の考慮をしてほしい。

I 全体 1.情報伝達の対象物質の範囲(物質リスト)(p6)

  • 物質リストについての考え方はまだ明確になっていないので、検討課題に入れるべき。JAMPとしては、できるだけ再調査を避けるという観点が重要だと考えている。

    →今後の論点として資料に記載することとする。現在規制対象となっていない物質や、米国の規制対象物質を含めるかどうか、リバイスのルール等、いろいろな論点がある(事務局)。

  • 「特定の製品分野において本スキームを利用する場合」のくだりについて、情報を提供する側にエリアを選択する権利があるのか。

    →エリアの設定は提供側ではなく、川下側すなわち依頼側が行う。最終製品の用途がわからないとエリアは設定できないと思うので、最終製品の用途情報と一緒にエリアの設定情報が川下側から伝わるのだろうとイメージしている(事務局)。

I 全体 2.「責任ある情報提供」の考え方(p7)

  • 成形品について、「川上側からの伝達情報等で知り得た情報を確実に川下側に伝達する」とあるが、「川上側に情報提供を求めた上で」という一文を入れてほしい。というのも、上流側すなわち調達先に情報提供を求めることもせずに「情報が来ていないから我々は知らない」と回答する企業が多くて困っている。

    →川上から化学品についての赤破線内の全成分情報が伝達され、伝達された企業は情報を削ることなく川下側に流すことがルールである。したがって、サプライチェーンの全企業がそのルールを守る限り、成分情報が伝達されるはずである。それを前提とした上で、成分情報の一部が損なわれていることが生じた場合に、川上側に遡ってどこまで調べるべきとか、あるいは自社で成分分析すべきといった点までスペシフィックにルール化すべきかどうかは別途議論が必要である(事務局)。

  • 「各企業で定めるCBI保護方針のガイドラインを、化学業界において策定する」とあるが、化学業界だけでできるものではないので、川中、川下を含むサプライチェーン全体の合意で策定すべき。

    →そのように修正する(事務局)。

  • 「製品中の化学物質の健康・環境への有害性情報は」とあるが、新スキームでの伝達対象となる情報は、物質名と含有量であって有害性情報ではない。

    →日化協としてのCBIの原則をそのまま記載したところである。つまりCBIに該当されないような物質として赤破線内の物質を設定すべきである。

I 全体 3.情報伝達の流れ、完成品における「遵法判断」への対応(p8)

  • 「新スキームは以下の両方の伝達方式に対応できるようにする」という表現は、閾値レベルによる含有判定の情報提供と成分情報の提供が、「or」とも「and」とも読める。一方で、詳細資料の17ページ2.2.3には、「成分情報から閾値レベルによる含有判定(Y/N)情報を作成し・・・」とあるので、「and」だと理解しているが、本資料でも明確に記載してほしい。

    →ここでは、データフォーマットやツールとして両方に対応できるということが必要だということを言っている。成分情報と含有判定情報の両方をともに伝達しなくてはいけないということを「ルール」として設定するかという点については、さらなる議論が必要である。また、原則のルールがきちんと運用される限りは、成分情報がサプライチェーンを通じて伝達されるが、そうならなかった場合に、どこまでを責任を求めるのかという点も、議論が必要である(事務局)。

    →「and」であるという表現の記載が難しいのであれば、成分情報があってはじめて閾値レベルの含有判定ができると思うので、「成分情報(2)を主体に(1)と(2)の情報を伝達する」といった表現にする等、検討していただきたい。

  • 成分情報と遵法判断情報の両方を伝達できるようにしようというのがそもそものスタートだったので、成分情報が主、遵法判断情報が従とするのには違和感がある。
  • 両方どちらでもよいという形にすると、流れるデータの質が濁ってしまう。サプライチェーンは長く、川上・川中では対応する業界も広い。したがって、基本は成分情報とし、その上で一部の最川下メーカーが閾値レベルによる含有判定情報だけでよいと言うなら、BtoBの関係において、提供側はその要求に従って、成分情報から閾値レベルによる含有判定情報にコンバートして提供すればよい。
  • 遵法判断情報について、将来的に複数のエリアが想定されていることや、エリアが特定されるのはかなり川下側であることを考慮すると、川上・川中においては、エリアに左右されない情報、すなわち物質名と含有量が提供すべき情報だと思う。

    →ツールやフォーマットとして、成分情報と遵法判断の情報は両方ともアウトプットできることが大事だと思っている。エリアの設定が上流側のどこまで伝わるかという議論と関係するが、何に使うかわからなければ、何の遵法判断をしたら良いのかわからない。成分情報がベースにあれば、遵法判断情報が必要な時に、成分からコンバートして取り出せる。したがって情報をなるべく損なわずに流すことを原則にするということはサプライチェーン全体の基本的合意事項としたい(事務局)。

  • IEC62474データベースに規定されている物質群は、用途条件を含んでいるため、成分情報から遵法判断情報を生成するには、非常に複雑なロジックが必要である。変換ロジックが組み立てられるのか、詳細な検討が今後必要である。

I全体 4.製品の全重量に対するカバレッジ(p8)

  • 情報を提供する側が「情報が足りていない」と宣言すればよいという風に読めてしまい、情報を受け取る側としては困る。

    →事務局としては、そのように読みとれないように、修正したつもりであった。エリアを設定しない業種において、川下企業から川上企業に対して目安となるカバレッジを提供できるようにするといった運用を想定している(事務局)。

  • 「80%カバレッジでよい」というような使い方は余り想定していない。想定しているのは、REACHのように届出期限があるために、情報の回答締め切り日が設定される場合である。99.9%までは情報が集まっているが、残りの0.1%分のデータがないから提供できないと言われるより、その状態でも提供してもらえれば、製品重量から考えて、製品トータルで1トンは超えるはずがないから届出は不要だという判断ができる。

II データフォーマット 2.化学品(川上)のデータフォーマット(p10)

  • 「化学品から成形品への情報転換を円滑に行えるようにする等、スキーマの整合を図る」とあるが、化学品の情報を成形品の情報に自動変換できると誤解されないように留意が必要である。

    →たとえば伝達された情報を一々手入力で移しかえる等の作業が発生しないように、システム的に対応できる部分はなるべく自動化しようと書いているのであって、化学品の情報を成形品の情報に自動転換できるとは、全く考えていない。たとえばp13にも、化学品から成形品に変換するところのガイドラインが必要であると書かれている。なお、化学品から成形品への変換に関して、ある一定の化学変化について一義的な法則があるなら、そのコンバート機能をツールに持たせることも当然あってしかるべきだと思うが、いずれにしても人間の判断が加わる部分はあると思っている(事務局)。

V 運用支援 2.中小企業への普及・支援策(p13)

  • 「支援対象となる中小企業は多数に上ることから、新スキームの運営主体等が直接支援する」の直接支援をもう少し具体化すべき。ガイドライン等を想定しているならよいが、手取り足取り教えるようなことは無理だと思う。

    →eラーニングや研修、指導員を派遣等、何をすべきかを含めて新スキームの運営組織で検討するものと考えている。一方で、このスキームは良いものなので使ってくださいという広い意味での普及については、国側にも役割があり、例えば中小企業団体に呼びかけてこれの普及啓発を図るといったことはやっていきたい(事務局)。

新たな情報伝達スキームの運営のための組織体制の考え方(p14,p15)

  • 個別の団体として活動しているJAMPに対して、公的な資料の中で「承継・改組を想定する」と書くべきではないと思う。実際問題として、新スキームを運営するために新しい組織を立ち上げるという可能性もあるのではないか。

    →現状として、わが国で情報伝達のスキームの運用ノウハウを積み重ねている唯一の団体であるJAMPを最大限に生かす格好で新組織をつくりたい。JAMPの外側で、勝手に新スキームの運営体制を作るという発想は持っていないということである(事務局)。

  • JAMPは会員制の組織で、ボランタリーな活動である点、また、JAMPは中小企業も含めて等しく1企業1票という形の合議制で、中小企業の負担を常に考慮しながら進めている点を踏まえると、新スキームの事務局としての体制を整えるのには、難しい面がある点をご理解いただきたい。

    →示しているのは、体制に関する基本的な方向性、イメージである。具体的な検討は、JAMP内でも議論していただき、ご意見をいただきながら進めたいと考えている(事務局)。

  • 体制図において、日化協と事務局等との関係性が不明確である。

    →日化協や他のエリアを持つ団体については、新スキームと密に連携していただきたい。具体的な連携方法等は、今後詰めていく(事務局)。

  • 事務局長の権限が大きい点は賛成であるが、権限が大きいだけに、監査委員会のようなものが必要ではないか。
  • 品質を監視する組織が必要ではないか。

新スキームへの移行ステップ・スケジュールのイメージ(p18)

  • ベータ版のツールを早く出すことは必要だと思うが、正式版については、IEC62474のXMLスキーマの改訂等の状況を考慮し、サプライチェーン全体の負担が大きくならないように配慮すべき。

新スキームの具体化に向けた今後の主な検討課題(p19)

  • 組織体制や経営基盤の詳細な検討も、今後の検討課題に入れるべき。

    →検討課題として書かれているのは、データフォーマット、ツールに関する技術的課題である。組織と運営コストについては、その全体が今後の検討課題であると考えている。技術的課題以外についても今後の課題として掲載することを検討する(事務局)。

  • 「新たな情報伝達スキームを国際機関・政府間レベルでアジア諸国・先進各国等に普及する取り組み」は重要なので、もう少し具体化できないか。

    →UNEPにおけるCiPプログラムへのインプットや、東南アジアの各国に対して二国間協力の枠組みで新スキームを推していく等の取り組みが考えられる。もう少し具体的な表現になるよう工夫する(事務局)。

  • 「国においても、来年度以降、法的フレームワークを検討する」とあるが、これがあると普及は進むし、課金、協力、求心力にも納得感が得られるだろう。

そのほか

  • 資料2の12ページ目の中ほどに、「特定の業種・用途・製品分野における製品製造において不使用証明を要する物質がエリアからはみ出る場合には」とあるが、具体的にはどのような状況か。

    →例えば電気電子分野でも、食品接触部材があれば、ビスフェノールAの不使用保証が必要で、川上の方にその要求が行くこともあり得るということである。

  • 製品含有化学物質管理ガイドラインは非常に重要である。組織体制の中には管理ガイドライン委員会が含まれているが、新スキームの中にもっと明確に位置付けるべき。

    →適切な社内での化学物質管理は情報伝達の前提であり、重要性については認識している。資料への反映を検討する(事務局)。入手側の情報での受発注が行われている現実から考えると、基本的には入手側の型番が主になるべきと考える。

  • 提供側型番と入手側型番について、IECではその両方を認めているところである。しかし汎用品については、提供側型番を基本としてほしい。汎用品について、入手側型番で要求されると、提供側でそれに対応する提供側型番を調べて回答するという手間が発生し、特に中小企業は負担が大きい。

    →入手側の情報での受発注が行われている現実から考えると、基本的には入手側の型番が主になるべきと考える。

関連リンク

お問合せ先

製造産業局 化学物質管理課
電話:03-3501-0080
FAX:03-3580-6347

 
 
最終更新日:2014年6月11日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.