経済産業省
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自動走行ビジネス検討会 将来ビジョン検討ワーキンググループ (平成28年度第3回)-議事要旨

日時:平成28年12月20日(火曜日)9時30分~11時30分 
場所:経済産業省本館17階東8第1、2共用会議室

出席者

(敬称略、五十音順)
大平 隆
いすゞ自動車株式会社 開発部門 常務執行役員
荻原 浩
富士重工業株式会社 スバル技術本部 上級プロジェクト・ゼネラル・マネージャー
小川 伯文
マツダ株式会社 開発調査部 主幹
鎌田 実
東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授
河合 英直
独立行政法人自動車技術総合機構 交通安全環境研究所 自動車研究部 部長
鯉渕 健
トヨタ自動車株式会社 先進技術開発カンパニー 先進安全先行開発部 部長
清水 和夫
国際自動車ジャーナリスト
周 磊
デロイトトーマツコンサルティング合同会社 執行役員 パートナー
須田 義大
東京大学 生産技術研究所 教授
関 哲生
富士通テン株式会社 VICT技術本部 先行開発室 主査
武田 稔
株式会社ジェイテクト 研究開発本部 産学連携推進グループ長
永井 正夫
一般財団法人日本自動車研究所 代表理事 研究所長 (東京農工大学 名誉教授)
長谷川 哲男
日産自動車株式会社 グローバル技術渉外部 部長
松ヶ谷 和沖
株式会社デンソー ADAS推進部長
真野 宏之
日立オートモーティブシステムズ株式会社 技術開発本部 主管技師長 兼 日立製作所情報・通信システム社 主管技師長
横山 利夫
株式会社本田技術研究所 四輪R&Dセンター上席研究員
吉田 裕之
パナソニック株式会社 AIS社 車載エレクトロニクス事業部 ADAS開発センター 先行システム開発部 部長
吉田 直樹
ルネサスエレクトロニクス株式会社 第一ソリューション事業部 セーフティ・ソリューション事業部 シニアエキスパート
  • 日立製作所 研究開発グループ
  • 一般社団法人日本社会イノベーションセンター
  • 一般社団法人電子情報技術産業協会
  • 一般社団法人日本自動車工業会
  • 一般社団法人日本自動車部品工業会
  • 一般社団法人日本損害保険協会
  • 公益社団法人自動車技術会
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所
  • 日本自動車輸入組合
  • 特定非営利活動法人ITS Japan

議題

  1. 「産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン」
  2. 「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)・自動走行システム」自動走行システムの実現に向けた諸課題とその解決の方向性に関する調査・検討における自動走行システムの高度化及び普及展開に向けた社会面・産業面の分析に関する調査
  3. 協調領域テーマの工程表の取り纏め
  4. 「スマートモビリティシステム研究開発・実証事業」自動運転による新たな社会的価値及びその導入シナリオの研究

議事概要

1. 「産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン」について

自動走行分野における産学連携の促進を検討するにあたり、今般、「産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン」が策定されたため、本WGで紹介がなされた。当該ガイドラインは、「日本再興戦略2016」(平成28年6月2日閣議決定)において、「2025年度までに大学・国立研究開発法人に対する企業の投資額をOECD諸国平均の水準を超える現在の3倍とする」という政府目標が設定されたことを踏まえ、経済産業省と文部科学省が、産学官のイノベーションを促進するため、「組織」対「組織」の産学官連携を深化させるための方策や、その方策の実行・実現に必要な具体的な行動等についてとりまとめたものである。

経済産業省大学連携推進室からのプレゼンテーション

  • 政府の産学官連携に関する最新の取組状況の説明として、「産学官連携による共同研究強化のためのガイドライン」の背景、経緯、ポイントに関する報告があった。
  • 従来の研究者と企業の1対1の小規模な共同研究から、企業と大学内の多数の研究室との共同研究といった個別企業との大型連携や多対多の複合型共同研究に移る大きな流れがある。
  • この流れの支援を目的に、産学官連携による共同研究強化のためのガイドラインを策定。今後、産学官による集中的な取組によるガイドラインの実効性確保と共同研究の拡大・深化を目指している。
  • 大学側には、組織対組織の取組の推進、産業界には、競争領域/非競争領域の切り分け、大学と企業のミッションの違いを理解した上で、パートナーとしての産学連携の推進を期待するとの説明があった。

討議内容

  • 産学連携において、大学の人件費相当額を予算に積めることは画期的である。
  • 予算の二重取りの懸念については、文部科学省高等教育局、文部科学省科学技術・学術政策局、経済産業省産業技術環境局の三局で、科研費など国からの予算に積んだ場合は問題となるが、企業からの場合は問題無いと確認した。
  • 産学連携における多対多の複合型共同研究では、SIPの革新的燃焼技術の他にも活動が見られる。例えば、内燃機関の技術組合としてAICEが、官民で半分ずつ予算を出し、産官学の架け橋として活動している。

2. 「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)・自動走行システム」の実現に向けた諸課題とその解決の方向性に関する調査・検討における自動走行システムの高度化及び普及展開に向けた社会面・産業面の分析に関する調査について

東京大学生産技術研究所からのプレゼンテーション

  • 自動走行システムの高度化及び普及展開の推進のため、シナリオ策定のための検討スケジュールの立案と産学官連携体制の構築に向けた具体的な案や進め方の提案に対する説明があった。
  • 社会・産業に対するプラス・マイナス両面のインパクトの明確化および中長期シナリオ策定に向けた基礎検討についてシナリオ策定の留意点などの説明があった。
  • また、産学官が連携したオープンな検討体制の構築について、大学の専門家等を中心にした分野横断の検討体制に関する説明と、進め方として、「協同」や「分業」など企業・サービスのつながり(エコシステム)の構築等の説明があった。

討議内容

  • 本調査は、計画している内容に関しては今年度で終了する予定だが、調査自体は今年度のみで完結できるものとは考えていない。
  • 自動走行では、ドライバー不足の解消などへの期待が高い。一方、技術面やタクシードライバーの職が消えるなどの社会面の課題も多い。そのため、そうした社会的なインパクトを見える化する取り組みも行うべきではないか。
  • EUプロジェクトのアセスメントやアメリカの政策の変化など、海外の動向調査も行うべきではないか。
  • 現状では海外の動向調査も視野には入っているものの、今年度中での実施は難しい。来年度も調査を継続できるのであれば、実施したい。

3. 協調領域テーマの工程表の取り纏めについて

事務局からのプレゼンテーション

  • 昨年度の自動走行ビジネス検討会で取りまとめた8分野にソフトウェア人材を加えた、計9分野に対し、自動車メーカー、サプライヤー等のニーズ及び車両側の技術から検討した工程表に関し、分野毎に、今後、検討すべき内容や重視すべきポイントについての説明があった。
  • また、取組の進捗状況について、定期的に点検し、海外動向や技術の進展、産業構造の転換等状況の変化に応じて柔軟に取組の見直しや新たな対応を検討・実行する旨の説明があった。

討議内容

高精度三次元地図、ダイナミックマップについて
  • 地図の整備パターンには、高速道路から始めて主要道路へと移行する場合と、地域を限定する場合の2つがある。通信/インフラの整備を特定地域内に限定していることに鑑みると、高精度三次元地図の整備は国道と県道を並行して実施するほうが良いのではないか。
  • 地図のコスト負担者はユーザーであり、ユーザー負担が重くなってしまうと自動走行の普及は困難になる。自動走行の普及率によってタイムラインやビジネスモデルが変化するため、その観点からビジネスモデルを検討すべきである。
  • 生活道路の隅々まで高精度三次元地図を整備することは困難である。そのため、ビジネスモデルの明確化は大切である。
  • 一般道路の高精度三次元地図に関して、HD地図による整備の場合、従来の地図の100倍のコストを要するとの試算が出ている。そのため、一般道での自動走行を実現する場合、技術的課題の解決や、エリアを区切った整備が必須ではないか。
    • 例えば、カーナビにランドマークを足すくらいの簡易な地図でできないか研究開発を実施している。
  • 一般道路の高精度三次元地図の実現性は、カメラによる自動生成の可能性や自動生成が可能な車の種類・台数によって変化する。そのため、自動生成の技術の進展や費用対効果のバランスを考慮すべきではないか。
    • 例えば、自動生成に寄与する車両が自動走行のみか、あるいは既存のプリクラッシュセーフティのような普通のカメラ搭載車両でも可能なのかによって、車のベースコストが大きく異なる。
  • 一般道でどの程度の性能の地図が必要となるのかも決めていく必要がある。
    • 例えば、限定空間レベル4の場合は高精度三次元地図が必要だが、ハンドルを常に保持したACCやレーンキープアシストであれば地図は不要となる。
  • プローブ情報の規格の統一については、個社では決められない。また、企業毎の保有情報量の違いなどについてどのように折り合いを付けるべきか検討する必要があるのではないか。
  • ダイナミックマップセンターの在り方は、そのままビジネスモデルにも関わってくる。どこが運営主体となるのかも、検討する必要があるのではないか。
  • 地図データをアップロードする際のデータ容量は、アップロードする手段によって大きく異なる。どの程度のデータ容量で何ができるのか、また、アップロードコストがどの程度かかるのか、事前に検討する必要があるのではないか。
    • 例えば、GMのOnstarは、夜間に自動車会社と携帯電話会社が契約して、安くデータを取引する仕組みを整備している。
    • また、ある自動車メーカーは、家のガレージでWifiに繋いでアップロードする仕組みを整えるなどコストダウンの仕組みを検討している。
  • 高精度三次元地図のビジネスモデルについて、民間を中心に検討するべきではないか。
通信/インフラについて
  • 通信はインフラと紐付くもの。特に信号や標識の多い都市部では規制情報に気を払う必要があるため、交通インフラの普及と通信をセットで整備すべきではないか。
  • インフラと通信をセットで考えることで、自動走行のみならず、ドライバーの通常運転時の安全性向上にも寄与できるのではないか。
  • インフラ関係の議論は、道路局・総務省・警察庁が関与している。そうした組織を含めて議論する場が必要ではないか。
  • 自動走行の通信は、自動走行の普及率の高低によって利用方法が変わる。そのため、それぞれの場合でどのように対応していくかを、技術の進歩を含めた長い目で検討する必要があるのではないか。
    • 普及率が低い場合は、インフラと協調する。
    • 普及率が高い場合は、V2V通信を実施し、スムーズな合流などを実現する。
  • ユースケースの検討を国内のみで実施するのではなく、海外とも協調し基本的な部分の共通化を模索する必要があるのではないか。
    • 例えば、ダボス会議で行われている検討などを含めて考えていくべき。
  • インフラは、コストが莫大であるため、自動車メーカーとしてどのようなインフラが必要となるのか議論する必要があるのではないか。
  • インフラの普及後の世界の議論も重要ではある。一方で、インフラを普及させるための議論も、国を含めて行う必要があるのではないか。
  • 路車間通信の確立における特定地域の選定の目的は、実証実験なのか、東京オリンピック・パラリンピックにおける実用化なのか、未だ明確には決まっていない。そのため、2017年度の仕様/設計要件の設定において、産業界・民間・国が連携して決定すべきではないか。
  • 現状では、特定地域として、都市部において、サービスカーとしてビジネスが成立する場所、もしくは、地方などにおいて、限定空間内の移動弱者の足とさせるなどが検討されている。
社会受容性について
  • 官民ITS構想・ロードマップの反映や更新、発信の継続は、内閣官房が中心となって取り組みを始めている。実施アクターは内閣官房だけでなく、各省・民間も一体となって全体で活動を推進する。
人間工学について

(人間工学については、委員より意見無し。)

機能安全について
  • 従来の機能安全の定義に当てはまるのは、故障時の検知方法、安全確保要件の検討のみである。それ以外については、従来の故障したときにどうするかといった機能安全とは異なる内容のため、機能安全という表現を再考すべきではないか。
  • 機能安全は、ある意味で開発プロセスである。しかし、開発プロセスは個社毎に内容が異なっているため、実際に認証を実施するのは困難である。そのため、自動走行に対する認証の必要性について、明確な理由付けが必要である。
    • その理由が曖昧な場合、他の車両も全て認証することになってしまう。そのため、認証すべき要素を含めて検討することが必要ではないか。
  • レベル3,4の自動走行において、システム主権を認めるにあたり、クリアすべき基準については、認証が必要である。
    • 例えば、限定地域内での無人でのレベル4の実証実験の許可については、安全上の課題が出るため認証は必須ではないか。
  • 機能安全については、認証の目的・必要性判断が重要なプロセスとして十分に考えた上で、次のステップに行くことを想定している。
  • 車の安全基準を作るときに機能限界を超えた場合については、当然、認証すべき領域であると認識している。本WGでは話を複雑化しないために、サプライヤーとメーカーの間の認証や機能安全を中心に記載している。
  • NHTSAから15項目のガイドラインは提示されているものの、自動車メーカーが何をどこまで保証すべきかを判断するのは難しい。全てをチェックされると、開発行為を公開しなければならない。そのため、認証行為の中で何を見ていくのか、必要最低限の確認範囲について検討していきたい。
    • 米国の車両の認証制度は日本と異なっている。日本としてどういった認証を採用するのか関係者で議論すべきではないか。
  • 国の認証のうち機能安全については、国連ではブレーキとハンドル制御のような複合電子安全の管理や、テスラのようなOver The Airのセキュリティについて議論が始まった。具体的な検討はこれからの状況であり、詳細を決定するかコンセプトだけを決めるのかは、今後民間とも協力して議論していく。
セキュリティについて
  • 今までの車両のセキュリティは、ブレーキの安全基準など、認証や車検で簡単に確認できるものであった。しかし、自動走行のセキュリティは、ソフトウェアなど確認が困難なものが多く、現在も研究段階にある。
  • 基本的には国が方針を打ち出し、各業界で水準を決定し、民間ベースで認証・評価を行う形が主流である。しかし、どの部分で認証評価を実施するのかは、明確化すべきではないか。
    • 例えば、自動走行ではネットワークも関係するが、ネットワークも自動車の安全性の検証対象に含めてしまうと、検証の実施が困難になる。
  • 民間ベースでセキュリティを評価するのが良いのではないか。
  • 自動走行のセキュリティについては、ブレーキと異なり目に見えるものではないため、調査が困難である。そのため、事後認証としてIECを通過した後に、自動車メーカーとして自己認証のように認証を行う必要があるのではないか。
    • 例えば、車の使用している際のセキュリティ機能の劣化や、正規アップデートの実施の有無、不正改造の有無などの安全性を検証することが必要と考えられる。
  • 認証・評価を行うと一口に言っても、レイヤーが複数存在する。自動車メーカーとしての安全性確保の示し方と車自体の認証評価のやり方については、定めるレイヤーが異なっている。その点については分けて整理すべきではないか。
  • セキュリティにおいては、部品毎に同じセキュリティ機能を搭載するのではなく、車両全体として適材適所で当てはめている。そのための脅威分析やセキュリティ要件の設定をISOや自技会が検討している。その後の運営に関しては、情報システムの場合と同様に、新しいインシデント情報に応じて、ISACで議論・対応を実施している。
  • 個々の車両や部品毎に性能が異なるため、自動車メーカーや部品メーカーは、個々の部品における安全性を確認して出荷していく。
    • 例えば、情報システムにおける脆弱性が発見された場合、アプリケーションに影響がある際は必要に応じて外部や顧客に公開して対策している企業もある。自動走行でも同様に対策していくのではないか。
  • 認証については、今までと同様にISOの中で実施するのではないか。脅威の洗い出しや対策についてチェックを行うのが、まずは重要な第一歩ではないか。
認識技術について
  • 最低限満たすべき性能基準とその試験方法の国際標準化、及びテストコース活用による国際標準化の推進は、認識技術でも必要ではあるものの、機能安全の領域で検討すべきではないか。
  • SIP事業で、走行映像データベースを蓄積しており、民間における認識技術の発展への活用を望んでいる。また、ドライブレコーダーからの高度データベースに関しては、認識技術だけではなく判断技術の開発への活用も望む。こうしたデータベースの活用では、ユーザーに使い易い形での自動タグ付けなどを共通技術として開発できれば良いのではないか。
  • 東京農工大で、ヒヤリハットデータを十万件蓄積している。今後は、簡単な分類でタグ付けして使うことができるように整理していくことを検討すべきではないか。
  • 最近では、AIの活用が競争領域でトレンドとなっている。しかし、個社毎のAIを使って作ったものにういて信頼性をどのように確保すべきか、試験法の確立などを検討する必要があるのではないか。
判断技術について
  • 判断技術の中では、近年各社はデータベース整備に力を入れている。
  • メーカー毎に認識技術が向上してきており、それに伴って判断技術が高度化し、実用化が困難になってきている。そのため、革新的判断技術では、オープンイノベーションを取り入れて開発していくべきではないか。
  • インシデント情報や危険予知情報のデータベース化、及びソーティングを協調することで、日本の国際競争力を高めることができる。そのため、技術の進歩や活用については、日本国内でも競争している一方で、データベースを揃える点は重要な協調領域になっているのではないか。
ソフトウェア人材について
  • ソフトウェア人材不足は、自動車メーカーだけでなくTier-3に至るまで産業全体で生じている。そのため、日本の産業全体として不足を把握すべきではないか。
  • ソフトウェア人材には、アルゴリズム系人材と組込・実装系人材の二つの領域が存在する。二つを分けて議論することで、組込系人材獲得に向けた対応が明確になるのではないか。
  • 現状の日本の大学では、そもそも理系人材が減少している。
  • 日本の大学で、学生に対し組込ソフトウェアの取り扱い経験を増やす講座や講義を実施してほしい。
    • 例えば、MATLABとSimulinkを使って制御検討を行い、C言語でプログラムを書いた上で、何かをセンシングさせ、実際に動かす取り組みを経験させてほしい。
  • 自動車業界では、物理や数学専攻の理学系出身者も活躍している。そのため、大学にはそういった人々にも組込ソフトウェアの取り扱いを単位にできる仕組みを導入してほしい。
  • 大学において、学生が自動車の模型を用いてソフトウェアに触れる経験があれば、自動走行版学生フォーミュラの参加にもつながるのではないか。
  • 自動走行版学生フォーミュラは、安全性の懸念から、現実的には自動車の模型を走らせる程度に留まるのではないか。
  • 自動車業界には、機械、制御系人材が活躍するイメージが強く、ソフトウェア人材が重宝される印象が弱い。そのため、業界全体として、ソフトウェア人材に対し、面白い仕事ができること、重宝されることを強く発信していく必要があるのではないか。
    • 電機メーカーでも同様の課題に直面している。

4. 「スマートモビリティシステム研究開発・実証事業」自動運転による新たな社会的価値及びその導入シナリオの研究について

日立製作所および日本社会イノベーションセンターからのプレゼンテーション

  • 本研究は、混在交通下を含む自動走行レベル4,5について検討している事業である旨が説明された。
  • 自動走行のもたらすメリットや社会的価値について、今まで語られてきた直接的な価値以外のものについて検討した旨の説明があった。
  • ワークショップでは、健康・介護/物流のラストワンマイル、地震等の危機対応・被災者・復興支援、スマートプロダクト生産拠点の3つのテーマにおいて、それぞれの具体的なアイデアやストーリーの発表及び企業等からのフィードバックがあった旨が提示された。

討議内容

  • 東日本大震災で、インフラや通信、道路がダウンした際、自衛隊や緊急車両に市民が道路状況を提供したことで助かった。災害時の被害は事前に想定するのが困難であるため、自動走行でも想定外を検討する必要があるのではないか。

5. 全体のまとめ/総括

討議内容

  • 産学連携と協調/競争領域についてはSIPが始まってから議論をしている。
  • 海外では、まず企業、大学が競争で取り組み、うまくいかないテーマに対し協調を検討する戦略を取っている。一方で、日本は、まず協調/競争領域を決めようとするが、海外のそういった戦略を採用することも検討すべきではないか。また、その戦略をとる場合、司令塔となる主体を設定することが重要である。
    • 例えば、アメリカのピッツバーグでAudiは、個社で信号協調を実施し、その結果次第で協調/競争領域を判断しようとしている。
  • SIPの市民ダイアログでは、ドライバーのメインタスク・セカンドタスクの定義や、セカンドタスクの実施が、許可なのか権利なのかが議題に上がっていた。そういったことも検討すべきではないか。
  • 技術的には高速道路の自動走行のほうが一般道路に比べて容易であるものの、ユーザー目線に立ち、ユーザーメンタリティなどの検討も必要ではないか。
    • 例えば、BMWの新しい自動走行における高速道路での時速130kmの走行よりも、低速の自動走行のほうが、安心感が醸成される。
  • 今後、本WGで決まった内容について、自動走行ビジネス検討会で議論し成果物をまとめる。それに向けて、一般道の地図整備、セキュリティの標準や認証の仕組み、ソフトウェア人材における各プレイヤーの実施内容については、より一層議論を深める必要がある。
  • 政府においては、年明けに、成長戦略の文脈で自動走行やIoTの議論が予想される。そこでは、政府としてのオーソライズや実用化時期の前倒しを議論する。
  • 自動走行の実用化のための産官学連携に向けて、工程表は必要不可欠である。
  • 国土交通省では、自動運転戦略本部を設置し、議論を進めている。本WGの検討結果も報告し、省内全体を挙げて検討を進めていきたい。
  • セキュリティや機能安全については、今後も検討を進めていく必要がある。

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最終更新日:2017年2月9日
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