経済産業省
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和装振興研究会(第1回)-議事要旨

日時:平成27年1月30日(金曜日)10時30分~12時30分
場所:経済産業省本館17階第1特別会議室

出席者

近藤委員(座長)、天野委員、石崎委員、梅原委員、軽部委員、きくち委員、小山委員、斉藤委員、柴川委員、須藤委員、髙倉委員、福井委員、藤井委員、丸山委員、若林委員

議題

  1. きものの新規需要開拓のためには何が必要か
  2. 地方創生に向けて、地域資源としてのきものの活用策を考える

議事概要

1. きものの新規需要開拓のためには何が必要か

  • 江戸の小袖は、(1)多様な文様をまとう衣服であり、(2)文様の組合せには意味があり、遊びがあった。この文様という多様な情報源、そしてそれを強力に発信する「出版(製版)」によって、17世紀半ばには不特定多数の人が『流行』という価値観(=最新という時間を消費していく価値観)を持つようになった。日本は最も早くモードを確立した文化圏である。江戸時代に確立した本物のきもの、文様の遊びを理解して、最も情報としての付加価値の高い頂点の再構築が必要ではないか。
  • SNSの発達より、情報交流が活発になっている。全国にはきもの好きがたくさんいるので、その人達にインターネットなどを活用して広報するのが効果的。
  • 現在3~40代のきものの購入率が高く、事務局資料の平成20年度の調査とは状況が変わっている。正確なマーケティングのためには、最新の意識調査が必要ではないか。
  • きものに興味を持ったが着たいものがなかったので、職人さんに依頼して作ってもらったことをきっかけに、きもののネットショップを開始。共感してくれるお客がつきはじめ、ビジネスにつながっていった。顧客との信頼関係構築にはネットとリアルの融合が大事。
  • 業界の真ん中にいると自分たちの言いたいこと、理解させたいことが先行してしまう。言いたい話と消費者が聞きたい話がイコールにならないので「売れない」。
  • 市場開拓にはステップが必要。まず「立ち止まらせて聞かせる」、「振り向いた人に言いたいことを伝える」。振り向いた後に伝えたい情報をどう消費者側に置いてくるかが大事。
  • きものに興味を持たせるためには、今興味を持たれていることに変換することが必要。
  • 業界がアイディアを考えると、自分が好きすぎて自分の方が先に出てしまう。興味が全くない人にとってはむしろ離れていってしまう原因となる。第三者にきものに興味を持ってもらうことが第一歩ではないか。
  • 和食の場合、ヘルシー、さまざまな料理法がある等その魅力に最初に気付いたのは海外のシェフだった。フランス料理、スペイン料理に和食が取り込まれて進化し、それを見た日本人がその魅力を理解した。
  • 「伝統こそ最新」で「きものこそかっこいい」というムーブメントを作り今の時代のきものを作りたい。伝統的なものづくりにプラスしていかにオリジナルのものを作るかが重要。
  • アニメ、ゲームといったサブカルチャーを含む日本のライフスタイルの中できものがどうあるべきかを考えながらものづくりをしていく必要がある。平成のきもの文化を創ってこそ着たくなるものだと思う。
  • 「希望小売価格」を設定している。これにより、価格の透明性が確保できた。
  • 江戸時代の最高峰の絞の技術、一般消費者の需要に即した買いやすく、ファッション性の高いきものの提案、それぞれが大事であると考えている。
  • 高級市場の決まり事は、戦後にきもの関係者が作り上げたものであり、高級ラインでももっと挑戦的なものがあってもよい。
  • 高級、カジュアルに分けて議論する点には賛成。カジュアル市場は、さらに二つにわけるとよいのでは。25歳又は30歳を区切りとし、「今を楽しむ、はじけている形でファッションを楽しむ層」と「そろそろ大人の女性として、自分のあり方について内省が始まって勉強を始める層」といった分け方。
  • 洋装では異なったブランドのポジショニングで先行しているのでカジュアルを狙うのであれば、アパレルブランドメーカーのブランド戦略が参考になる。
  • もっと斬新なきものの提案をするには、今までのデザイン、販売のあり方をゼロベースで考え直す挑戦ももとめられるのではないか。
  • きものを着る人を増やすためには、もっと着る人が世の中に出ていなければならない。
  • 女性ファッション誌や情報誌の特集にきものが特集されると効果的。
  • 若い消費者が着たいきものを提案しようとする経営者、新しいタイプの雑誌、フリーペーパー等の媒体など、使い手の立つ場に立ったきものビジネスを積極的に進めようとする動きが活発になっていると感じている。小売、卸、産地は使い手目線を持つ事業者とコラボレーションし、自らを変えていくチャンスであると思う。
  • 江戸時代に生まれた幅広の帯は歌舞伎の女形がより女っぽく見せるために着ていた。言ってみればコスプレ的な流行であり、こういうものがきものに求められていると思う。伝統的な技術や形態、素材も重視しつつも、新しい発想こそがそこから生まれ出ている。これが江戸の最先端だった。こうしたコスプレ感覚がないとおもしろくない。
  • 若い世代ではピアス、ネイルをして着たいと思っている。もっとリラックスして着られる雰囲気作りが大事。
  • 抱えている職人の平均年齢は65歳であり、この2、3年で人作りをしないと、伝統工芸品がなくなってしまう。人材育成は急務。行政の力も借りながらどうやって伝統的工芸品を残していくのか検討すべきだと思っている。
  • 若い人に本物のきものを見せれば、若い世代の人もよいものをきちんと理解してくれる。
  • きものの普及には売ることも大事であるが、きものの知識を得てもらうことで、消費者が自由な発想ができるようになると考えている。きものと洋服を大きな意味で衣服・ファッションととらえてもらえるとよい。

2. 地方創生に向けて、地域資源としてのきものの活用策を考える

  • フランスできもの展示を行ったところ、きものを理解し、リスペクトしていただけた。きものが国際的に通用すると実感した。
  • 京都できものを着て過ごすことが特別であると思われている。昨年11月の3連休に京都中のレンタルきものがなくなったという話もあり、きものを着て京都の街へでかけたいという需要がある。
  • 京都は、「きもの特別特区」をつくり、きもので過ごす町として名乗りを上げるべき。これによって、京友禅、京鹿の子絞、西陣織といった技術を守れるだけでなく、仕立てお直しといった業界も守れる。さらに、お茶、お花、踊りといった、きものを着ることで始められる文化も守ることができる。

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最終更新日:2015年2月20日
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