経済産業省
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冠婚葬祭互助会の解約手数料のあり方等に係る研究会(第3回)‐議事要旨

日時:平成25年9月6日(金曜日)10時~12時
場所:経済産業省別館10階1031会議室

出席者

研究会メンバー
荒井委員 弁護士・元名古屋高裁 長官
大塚委員 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会 ADR特別委員会委員長
新宿区消費生活相談員
中野委員 消費者機構日本常任理事・弁護士
升田委員 中央大学法科大学院 教授・弁護士
村委員  東京経済大学 教授・弁護士
山下委員 一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 副会長
全日本冠婚葬祭互助協会・解約手数料プロジェクトチーム 座長
吉田委員 互助会保証株式会社 会長
元・社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 会長
オブザーバー
消費者庁 消費者制度課長
消費者庁 取引対策課長
経済産業省 大臣官房審議官(商務流通担当)
経済産業省 商取引監督課長

議事要旨

(1)互助会事業について

事務局より資料3に基づく説明、山下委員より資料4に基づく説明、消費者庁より資料5に基づく説明が行われた後、互助会事業についての意見交換が行われた。

(1)互助会契約について

  • 委員より、委員提出資料1(全国消費生活情報ネットワーク・システムに登録された2011年8月から2013年7月までの互助会の解約についての相談事例)が提示され、互助会の解約について多くの苦情・相談が、国民生活センターに寄せられている実態があることをよく認識すべきと指摘があった。
  • 委員より、以下の質問・指摘があった。
    • 互助会のパンフレット(会合当日は、実際に互助会の営業で使用されているパンフレットを席上に配布した)には、どういった役務が提供されるか表が示され、祭壇などの写真もついているが、それがどういった大きさなのか等実物は示されていない、契約金額の内訳も示されていない。契約時に説明する等、契約者が具体的に理解できるよう何か示しているのか。
    • 消費者は、互助会契約に含まれる役務等の金額の内訳を理解していないのではないか。解約が多く発生するのは、消費者が入会した後に得な契約ではなかったと考えたからではないか。

    これに対し、委員(事業者)から以下の回答があった。

    • 互助会は近年、見学会等の事前説明に力を入れており、こうした場で実際の葬儀会館や物品を見た上で入会する事例や入会後に確認してもらう事例が増えている。
    • 契約金額の内訳についていうと、互助会の契約は役務や物品等ごとに価格を積み上げて契約する訳ではなく、提供する役務全体をまとめていくら、例えば30万円という契約。ただし、会員の方にメリットを理解していただくため、施行の打合わせ時や精算時に参考として、その時点での役務や物品ごとの会員外価格を示している。
  • 別の委員から、以下の質問があった。
    • 説明があった約款や契約の内容は、各互助会に共通するものか。
    • 互助会に入会する会員はどういった年齢層が多いのか。
    • 解約等トラブルの傾向は(株)セレマと同様か。

    これに対し、委員(事業者)から以下の回答があった。

    • 全日本冠婚葬祭互助協会(以下「協会」という)に加盟している互助会は、協会で約款の監修を受けている。このため、契約コースの金額に差はあるが、契約の内容について大きな差異はない。
    • 年齢は、自身の葬儀のために入会する場合と喪主となる方が加入する場合で異なるが、委員の社の例を言うと、50代で自身が喪主になることを想定して加入されるケースが多い。
    • トラブルについては、まず前提として協会のイニシアティブの下、「互助会なっとくキャンペーン」等の取組により協会への苦情は減少しており、セレマ訴訟の判決を受けて主要な互助会が解約手数料を引き下げていることから更に減少する可能性があることをご理解いただきたい。各社ごとの状況については、件数や傾向を比較できるような分析は行っていない。
  • 委員より、年月を経て約款に定める契約内容には変化している点が存在すると思われるが、この点はどの様に取り扱われているのかという質問があった。

これに対し、委員(事業者)より、契約時から年月が経過したとしても契約時に提示した役務等を提供する。この場合、追加料金は不要。他方、現在の契約内容に近い役務を希望される加入者も存在する。加入者から施行の要請があった際は、まず契約通りの役務内容を説明し、その上で変更の希望があれば、(変更内容によっては)追加料金が生じることを説明し、納得いただいた上で変更に応じている。

  • 委員より、事業者から示された契約コースを見ると、以下の点で問題があるのではないかとの指摘があった。
    • 葬儀会館を使用するコースにも関わらず会場使用料をコース内容に含んでいない例があるが、これはそもそも追加料金が発生する前提で設計されているということではないか。
    • 病院から自宅への遺体の搬送は10kmまで契約の範囲内とあるが、10kmを超える場合の追加料金はどこかに記載されているのか。

    これに対し、委員(事業者)より、以下の回答があった。

    • コースの金額の中で優先度の高い役務等を提供している。会場使用料が別に必要なコースの契約時には、会場使用料が別途必要であることを説明している。
    • 遺体の搬送につき追加料金が発生するのは、旅先で亡くなった方を搬送する場合など稀なケース。そもそも契約時の価格が施行時に適用されるものではないこともあり、約款やパンフレットに追加料金は記載していないが、参考として契約時の価格を説明することがある。

(2)相談・苦情について

  • 委員より、消費者庁から説明のあった国民生活センター等への相談・苦情件数は横ばいか漸増傾向だが、事業者側から説明のあった協会への苦情件数は減少傾向であることにつき、以下の質問があった。
    • 協会への相談・苦情件数には、協会加盟互助会以外の互助会会員からの相談・苦情を含んでいるのか。
    • 事業者側から、国民生活センター等の件数をどう見るか。
    • 互助会の個社に相談・苦情があった場合、協会への相談・苦情件数に含まれるのか。

    これに対し、委員(事業者)から以下の回答があった。

    • 詳細な件数は分からないが、協会の窓口では加盟互助会以外の会員からも相談を受けている。
    • 件数の差異については、国民生活センター等の件数は苦情と相談の件数を分類していないことが関連しているのではないか。協会窓口でも、苦情は減少しているが、相談は増加している。協会の消費者保護の取組みとして、2010年から2011年の国民生活センター等への苦情・相談件数・事例について情報提供を受け、その内容をシンクタンクに依頼して分析してもらったところ、相談が58%、苦情が42%だった。両者を分類した数値があれば何か分かるかもしれない。
    • 個社への直接の相談・苦情は協会の件数には計上されていない。
  • 委員より、協会に相談・苦情があった事案は、各社に取り次ぎ解決しているのかという質問があった。

これに対し、委員(事業者)より、各社に相談・苦情の内容を通知し、解決を促しているという回答があった。

  • 委員より、互助会契約は葬儀の対象となる本人が加入者の場合、契約に基づき実際に葬儀を実施するのは家族であり、本人は慎ましい儀式を希望して加入しても、家族は世間体等を考えてそれなりの規模を希望するといったケースがある。互助会契約はこうした構造上の齟齬が生じやすい取引ではないか。また、加入者は葬儀に関する一切が契約に含まれると誤解している傾向があるように感じるが、こうした点につき、何か説明等の努力をしているのか。

これに対し、委員(事業者)より、加入者の死後に実施される可能性が高い契約であること等を踏まえ、契約者本人だけでなく親族の連絡先を登録してもらい、家族が契約を把握していないという状況が生じないようにしていると回答があった。

  • 消費者庁より、資料5に示された数値等について以下の補足があった。
    • 互助会に係るものに限らず、国民生活センター等への相談件数について、苦情と相談を分類して集計することはしていない。委員提出資料1においても見られるように、一見すると相談のように思われるものであっても、その背景に事業者に対する不満等の苦情が存在することがあり、両者を明確に分類することは困難である。
    • あくまで推測だが、数値の差異・動向については以下のような事情が想定される。
      ・ 2011年度の互助会に関する相談件数がやや突出して増加しているのは、セレマ訴訟の京都地裁判決(2011年12月)が影響している可能性がある。
      ・ 消費者相談一般について、高齢者にかかる消費者トラブルの増加傾向が見られる。互助会についても65歳以上の消費者からの相談が増加しており、高齢社会の進展が影響している可能性がある。
      ・ また、消費者庁では近年、消費生活センターがない自治体への設置といった全国の消費生活センターの活性化に取り組んでおり、これが相談件数の増加に影響している可能性がある。

(3)費用等について

  • 委員より、資料4の参考部分に示された会員管理費AとBの別は何を意味しているのかという質問があった。

これに対し、委員(事業者)より、個別の加入者とは直接関係がなく一般にかかる費用と個別の加入者にかかる費用をそれぞれ、AとBとして分類したものと回答があった。
この回答に対し、別の委員より、損害の算定に際して、費用を固定費と流動費に分類する議論を背景とした整理と見えるが、これは分類すること自体の是非、分類する場合の適用をどの様にすべきか、といった点について様々な意見がある論点であるとの指摘があった。

  • 委員より、事業者から互助会138社を合算した貸借対照表の提示はあったが、損益計算書の提示がない、また、個社ではなく合算の数値では詳細が分からない。個別の損益や収益の状況を把握できるよう、財務諸表を開示すべき。特に解約手数料は収益のどの程度を占めているのかという指摘と質問があった。

これに対し、委員(事業者)より、解約手数料収入は売上額の1%程度だが、それが、消費者契約法等に規定される損害についての議論にどう関係があるのかという確認があった。
他の委員からも損益計算書等の財務諸表に現れる損益額等を確認することと消費者契約法等に規定される損害に含まれうる費目を整理することとの間にどの様な関係があるのかという確認があった。

これに対し、質問を行った委員より、互助会事業者は単に前受金を預かっているだけの業態で、葬儀という本業ではなく有価証券の運用や解約手数料から収益を得ているのではないかという疑問がある。また、仮にその様な方法で収益を上げているとすれば、そもそも解約によって損害が生じているとはいえない場合もありうる。さらに、事業者より、契約時から値上がりがあっても、契約に提示した内容は追加料金なく施行すると説明があったところ、施行される場合の方がむしろ費用がかかって損失を生じるというケースがあるのではないか。こうした疑問について、財務諸表を見て確認したいという趣旨であると回答があった。

(2)損害について

事務局より、資料6に基づき今後の議論の大枠について論点の提示が行われた後、以下の意見交換が行われた。

  • 委員(事業者)より、互助会事業者は昭和59年に解約を自由化した際、通産省(当時)により「募集手数料及び集金費用」を解約手数料として徴収することが認められたと理解し、徴収してきた。こうした費用が解約手数料に含まれるということ自体に変動はないと考えてよいかという質問があった。

これに対し、事務局より、当時示したように実費的な経費に限って算入すべきという考え方は、今も同じだが、消費者契約法、特定商取引に関する法律の制定・改正等状況が変化しており、手数料の内容を見直すべきだからこそ、この研究会を設置して議論をしていると回答があった。
また、複数の委員より、具体的に何らかの費用が含まれる・含まれないという前提を置くこと無く議論すべきという指摘があった。
また、別の委員より、友の会同様に解約手数料を徴収しないことが適正であり、解約手数料を徴収するという前提で議論すべきでないという指摘があった。
この指摘に対し、座長より、消費者契約法や特定商取引に関する法律において解約手数料を徴収することそれ自体は認められている。各費目について検討した結果、全てが認められないという可能性もあるが、それは各費目個々に損害の有無等の観点から検討した結果判断されるべきものであり、手数料の徴収をそもそも認めないという議論ではないため、議論の進め方としては事務局の提案でよいのではないかという指摘があった。

  • 座長より、次回は資料6の考え方、特に資料中の「3.損害の把握方法が妥当か」という観点から各費用項目について議論を進めたいと指摘があった。
    別の委員より、解約手数料の検討にあたっては、費目の性質だけでなく、金額の水準も重要であるため、主要10社の各費用の金額を示すよう要請があった。
    委員(事業者)より、個社の数値を示すことは難しいかもしれないが、平均値や主な金額の分布域を示す等分かりやすい示し方を検討したいと回答があった。

以上

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商務情報政策局 商務流通保安グループ 商取引監督課

 
最終更新日:2013年9月13日
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