経済産業省
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冠婚葬祭互助会の解約手数料のあり方等に係る研究会(第7回)‐議事要旨

日時:平成25年11月28日(木曜日)16時00分~18時00分
場所:経済産業省別館10階1031会議室

出席者

研究会メンバー
荒井委員 弁護士・元名古屋高裁 長官
大塚委員 日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会 ADR特別委員会委員長、新宿区消費生活相談員
中野委員 消費者機構日本常任理事・弁護士
升田委員 中央大学法科大学院 教授・弁護士
村委員  東京経済大学 教授・弁護士
山下委員 一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 副会長、全日本冠婚葬祭互助協会・解約手数料プロジェクトチーム 座長
吉田委員 互助会保証株式会社 会長、元・社団法人全日本冠婚葬祭互助協会 会長
オブザーバー
消費者庁 消費者制度課長
消費者庁 取引対策課長
経済産業省 大臣官房審議官(商務流通担当)
経済産業省 商取引監督課長

議事要旨

(1)報告書案について

事務局より資料3に基づく説明が行われた後、以下の意見交換が行われた。

(1)全般について

  • 委員より、セレマ訴訟の大阪高裁判決の内容について記載が無いが、記載すべきという指摘があった。
    これに対し事務局より、高裁判決について記載するよう工夫するという回答があった。

(2)「1.背景事実の概要」について

  • 委員より、1.1.(1)(2)(2頁)に記載のある「戸別訪問」は要請を受けての訪問を含むから、「訪問販売」ではなく、「戸別訪問」という表現なのかという質問があった。
    これに対し事務局より、訪問販売と要請を受けての訪問の両方を含むという回答があった。
  • 委員より、1.1.(1)(2)(2頁)には、互助会契約には葬儀に必要なサービスが全て含まれていないことが多いと明確に記載すべきという指摘があった。
    他の委員より、報告書には客観的な事実を記載すべきであり、「優先度の高い役務」といった価値判断を含む表現は改めるべきという指摘があった。
    関連して他の委員より、互助会契約は一定のプランの中から選択して加入するものだが、特に都市部では会館の利用が一般的になっており、また家族葬といった小規模な葬儀が広がっている等、葬儀へのニーズが変化していることに対応できていないという指摘があった。
    これらを受け、原案を修正し、ニーズの変化等により過去に契約したプランの中には必要な役務等が含まれていない場合があること等を記載する検討を行うこととした。
  • 委員より、1.1.(3)(3頁)に、手数料引下げの平均が46.2%と記載があるが、それによって実際にどの程度の引下げとなったか分かるように具体的な金額を記載すべきという指摘があった。
    これに対し他の委員より、本文中に前提条件を示さず46.2%という数値を記述すると数字の一人歩きを招くため、単に、引き下げた事実のみ記載してはどうかという提案があった。
    さらに他の委員より、契約金額に対する解約手数料額の割合が示されないと分かりづらいため、見直し前と見直し後の契約金額に対する割合を示せないかという提案があった。
    これらを受け、本文では単に、解約手数料を引き下げた事実のみを指摘した上で脚注を付し、代表的な契約コースの具体的な数値を示すこととした。

(3)「2.2.研究会における議論(解約手数料の整理以外について)」について

  • 委員より、2.2.(1)(4頁)に「預かり金と誤解」という記述があるが、これまでの会合で、事業者側が金銭を預かっているような状況にあると指摘してきており、「誤解」しているのではなく、実態として預かり金に相当するような状態にあると言えるのではないかという指摘があった。
    これに対し他の委員より、以下の指摘があった。契約の内容は約款に定める契約内容を基本として理解すべきであり、この契約内容を見る限り預かり金とはいえないので、前に発言した委員の指摘の趣旨どおりに修正するべきとは考えない。ただし、「誤解」という表現は客観的な記述ではないと感じるので、改めるべきではないか。
    座長より、委員からこのような趣旨の指摘があったことは事実なので、「指摘があった」等、表現を工夫してはどうかと提案があり、修正を検討することとなった。
  • 委員より、2.2.(4)(5頁)に「今後の取組について」の記載があるが、互助会のプランが近年のニーズに合わなくなってきたこと、契約プランや解約手数料の内訳が十分示されていないこと等、「今後の取組」に記載がある事項以外にも課題が多いと考えており、内容が不十分であるという指摘があった。
    他の委員より、委員提出資料2-1の8頁に「解約手数料の計算根拠を消費者にわかりやすく説明」するという記述があり、この部分等を追記して内容を充実させてはどうかという提案があった。
    これらを受け、今後の取組について内容の充実を図ることとなった。

(4)「2.3.解約手数料の考え方について」について

ア(1)解約手数料を検討する際の損害一般に係る考え方の整理について

  • 委員より、消費者契約法(以下「消契法」という)及び特定商取引に関する法律(以下「特商法」という)のコンメンタールの記載を本文中に明示すべきという指摘があった。
    他の委員より、以下の提案があった。消契法、特商法は民法の損害の考え方をもとに、消費者保護の観点から、消費者が負担する損害を限定していると考えるが、(1)の記載は民法と消契法、特商法の関係が分かりづらく、この趣旨が読みとりづらい。互助会契約の解約手数料に消契法と特商法が適用されることを示した上で、両法の考え方の背景にある民法の損害に係る考え方を論じてはどうか。
    これに対しさらに別の委員より、コンメンタールの記載を明記するのはよいが、それ以上の解釈については議論が分かれる問題であり、判例も限られているなかで一つの記述に合意を得るのは困難ではないかという指摘があった。
    これらを受け座長より、踏み込んだ解釈ではなく条文を指摘する等の方法で記載を工夫すべきと指摘があり、修正を検討することとなった。
  • 委員より、募集費については訪問販売等によって締結された契約である場合、特商法上これら費用が認められるとは考えにくく、実務上も他の業種において請求されている事例はほぼ無いと承知しており、解約手数料に含めることには反対という指摘があった。
    他の委員より、募集に係る人件費は、通常認められないこと及び例外的に認めうることが記載されているが、「他方」という接続により例外の比重が過大に見えるため、「ただし」等のより限定的な文言に改めるべきという指摘があった。
    委員(事業者)より、事業者側から見ると、原案の記述でも「他方」以下が大変限定的に読めるという指摘があった。
    更に他の委員より、募集費を損害と認めうるのは例外的であるという趣旨は原案で表現できているという指摘があった。
    これらを受け座長より、「他方」を「もっとも」としてはどうかという提案があり、他の表現も含め修正を検討することとなった。
  • 委員(事業者)より、注12に記述のある「理論的には、損害と認められない」とはどういった趣旨かという質問があった。
    注12の内容にあたる指摘を行った委員より、民法の解釈について、理論的には損害とは認められないと考えており、その旨を明記したものであるという回答があった。
    他の委員より、「意見があった」と委員の意見であることが示されているが、文章が長く、定説的な解釈と誤解されるおそれがあるため、全体を「」に入れて、「意見があった」と記載してはどうかという提案があり、修正することとなった。
  • 委員より、入会手続費の部分に記載のある「平均的な時給」とはいつ時点の時給を示しているのかという質問があった。
    これに対し、委員(事業者)より、約款で解約手数料の額を明示するため、約款作成時であり、それ以降の時給を基準とすると加入時に解約手数料額を明示できないという回答があった。
    約款で解約手数料を明示する以上、約款作成以降の時給になり得ないことは当然だが、他の費用項目でも人件費を扱っている部分があり、同じ疑問が生じうるので、明確化することとなった。
  • 委員より、集金費について訪問集金手数料を別途徴収してよいと理解できる記述があるが、一体どの程度か、加入者の負担増となるのではないかという指摘があった。
    他の委員より、負担増を懸念されるのは理解できるので、「加入者に十分説明し納得してもらった上で相当な範囲で負担を求める」等の限定的な記載が望ましいという指摘があった。
    また、訪問集金手数料を別途徴収する以外の場合、集金費は、金融機関の口座振替手数料により算定されるという確認があった。
    この趣旨を踏まえ、記載を修正することとなった。
  • 委員より、解約手続費について特商法では認められないと考えるのが一般的な理解であるという指摘が記載されているが、一般的な理解といえるかは立法過程で明らかにされておらず、含まれる可能性もあるのではないかという指摘があった。
    消費者庁より、特商法の別の章などでは、「履行」と「解除」を明確に書き分けている部分(特商法第49条第2項、特定商取引に関する法律施行令第17条の2)があり、概念的に別のものと扱われている可能性があるという指摘があった。
    座長より、当該条文を確認したが、「履行」には「解除」を含まないという趣旨で書き分けたか明らかでなく、十分な根拠とはならないのではないか、という指摘があった。
    他の委員より、民法等の一般論で見ても「履行」と「解除」は別の概念ではないかという指摘があった。
    消費者庁より、特商法は解約料について不実告知をした場合、直罰が与えられ得る構造になっているため、曖昧な書き方は明確性原則の観点からよろしくないのではないか、と懸念している旨指摘があった。
    初めに指摘を行った委員より、契約の解除は多義的な概念であり、特商法の立法過程やコンメンタールから確定的な解釈を導き出せない以上、この点は、最終的には司法の判断によるものであるため、結論としては原案のままでよいのではないかという指摘があり、修正は行わないこととした。
  • 委員より、約款上、加入者からの解約を認めているのだから、意思表示があれば解約が成立すると思うが、解約手続に要する費用は発生するのか、解約にはどの程度の時間がかかるのか、という質問があった。また、解約時に返戻金を支払うのは民法原則上も事業者側の債務であり、債務の履行に要する費用は債務者が負担すべきという観点から、振込手数料は解約手数料に含めるべきでないという指摘があった。
    委員(事業者)より、手続の内容は、本人確認等であり、アンケートによると、15分以上30分未満の時間を要する事業者が多かったという実態に関する説明があった。
    事務局より、互助会契約は相続人が解約手続を行うケースも多く、監督官庁として本人確認や解約に係る説明を丁寧に行うことを求めてきた経緯があるという説明があった。
    他の委員より、郵送での解約に応じないといった解約妨害を疑わせる苦情が多く、解約の引き止めと手続を峻別できるのか疑問があるという指摘があった。
    さらに別の委員より、消費者側には、解約にかかるトラブルを背景に、懸念があるように見え、原案の「当然要する時間」という記述はかえって、「当然費用がかかる」という意味に捉えられかねないので、この部分は限定的な記載を工夫すべきという指摘があった。
    これらを踏まえ、修正を検討することとなった。

(5)とりまとめに向けて

  • 座長より、とりまとめについては座長に一任とし、本日の指摘を受けた修正は、指摘の趣旨を反映するために、必要に応じて指摘を行った委員とも相談をするということでよいかという提案があり、了承された。
  • 座長より、山下委員、吉田委員に対し、報告書の公表時には研究会での議論を踏まえ、報告書の趣旨が業界内によく理解されるように呼び掛けること、業界への信頼を高める取組を行うことが要請された。
  • 座長より、とりまとめ後の見直しについて、大阪高裁判決がそのまま確定する等、報告書の議論に影響がない場合には特に行わないが、最高裁判決等で議論に影響を及ぼすような判断がなされれば、速やかに見直しの議論を行うということでよいかという提案があり、了承された。
  • 経済産業省 大臣官房審議官(商務流通担当)より委員に対し、これまでの熱心な議論への感謝が述べられ会合を閉会した。

以上

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お問合せ先

商務情報政策局 商務流通保安グループ 商取引監督課

 
最終更新日:2013年12月27日
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