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第4次産業革命クリエイティブ研究会(第5回)-議事要旨

日時:平成29年2月24日(金曜日)11時00分~13時00分 
場所:経済産業省本館1階西共用会議室

出席者

鷲田委員(座長)、澤谷委員、柴田委員、土屋委員、西村委員、林委員、山中委員

議事概要

企業のクリエイティブ活用状況に関するアンケート調査結果を事務局より発表。
その後報告書の内容について全体ディスカッションを実施し、最後に報告会について情報共有を行った。委員からの主な意見を下記に示す。

アンケート調査結果について

企業属性とデザインの定義の相関について

  • 素材・部品企業はデザインの定義を狭く捉えがちな傾向が確認できる。最終財を持っていない企業はデザインの定義を広く捉えがたい可能性がある。
  • BtoB企業よりBtoC企業の方がデザインの定義を広義で捉える傾向がでてくると予想していた。しかし結果としては、BtoB企業もデザインの定義を広く捉えていたことが明らかとなった。BtoB企業において製品サービスまでデザインの定義が拡張していることが意外だった。

企業におけるデザインの活用実態について

  • デザイン人材育成施策(資料2 P17)の回答企業の傾向として、デザイン人材の教育方法が確立していないのが面白い。デザイナーの教育が重要であることを認識しつつも、教育方法と評価方法が確立できていない。
  • 一番の課題はデザイナーがプロジェクトのリーダーとしての権限(マネジメント・ビジネスの決定権)が付与されていないことである。
  • 企業全体では広義のデザインの重要性を認識している一方で、デザイナーに対しては色・形・商品・サービスを作る人としての裁量しか与えていないことがわかる。企業はデザイナーが会社を作り変える立場の人材として捉えていないのであろう。
  • “デザイン専門チームの役割”として「製品やパッケージの外観に関する色・形の設計」が強く意識されている一方で、“新製品/サービス設計において重視する項目”では「新製品/サービスの外観の良さ」の回答数が低い。
  • マネジメントや課題発見・解決能力の部分を重視するような、デザイン人材の採用がされておらず、結果、“デザイン専門チーム”に対して課題発見や解決能力にあたる役割の期待の欠如や、デザイナーに経営戦略・ビジネスモデルの提案権限がないことを如実に現しているのではないか。
  • プロセスの初期段階(プロジェクト立ち上げ)からビジネスモデルの議論にデザイナーを入れることが重要である。デザイナーの配置は後工程になりがちである。
  • 調査結果よりプロジェクトの規模が小さいと、デザイナーが省かれる傾向があることがわかった。
  • リーダーは顧客の状況 を把握していることを期待し、営業をメンバーに組み込むことが多いと思われる。顧客の状況を分かっているデザイナーを入れれば、齟齬は生じないであろう。
  • 「デザインの言葉の使い方」に関しては「技術開発ロードマップの作成」「製造工程の設計(生産技術)」という社内開発に関する項目が軒並み低い。調査結果より企業が社内に対してデザインを活用しようとする意識が低いことがうかがえる。
  • デザインという言葉に“設計”の意味が含まれていること自体を捉えられていない企業、社内を設計する人材としてデザイナーをみなしていない企業が多いと推察される。

アンケート調査 注意事項について

  • 本調査を通して企業がクリエイティブを我々の想像以上に活用している実態が明らかになった。調査対象者がIoT活用に意欲的な企業であることが調査結果に影響を与えた可能性はある。
  • 2010年以降に設立された企業が、回答企業の2割に上る。2000年以降に設立した企業は回答企業の4割に上る。回答企業の多くが設立間もないことが、調査結果に影響を及ぼしている可能性がある。
  • デザイン活用に向けて高い意識をもつ人・企業でないと、本アンケートに回答できないと推察される。本アンケートに回答できなかった、デザインを狭義でしか捉えていないBtoB企業が存在する可能性がある。
  • 今回の調査対象となった集団と全国との個体の違いが具体的にわかるようなデータを掲載する必要がある。
    例)2000年以降に設立した企業の割合は全国で何%、調査対象者で何%である等

報告書について

デザインの定義について

  • アンケート調査で提示したデザインの3つの定義は、デザインの定義の図 (報告書p.2)に対応するような図に変更する必要がある。アンケート調査の定義に合わせて、報告書内の図を変更した方が読みやすい構成になる。
  • 報告書における「広義のデザイン」「発展的なデザイン」の定義が、アンケートにおける【デザインの定義(2)】に該当するのではないか。報告書の図において、「広義のデザイン」の外枠を点線にすれば整合する。
  • 「デザイン」は行為であり、「クリエイティブ」は能力・スキルである。デザインやクリエイティビティはカテゴリーの違うものであるため、同列に扱ってはいけない。
  • 「デザイン」という言葉をいれると旧来のデザイン(狭義のデザイン)だと誤解される可能性が大いにある。デザインの言葉が持つ一般的なイメージと、本研究会での「デザイン」の定義の差をどう取り扱うかは重要な議題である。
  • 広義のデザインを実践している人材を本研究会ではあえてデザイナーと呼んでいた。
  • デザインの定義拡大を図ることについては全会一致で合意している。本研究会で合意が取れているデザイン・デザイナーの定義について提言する必要がある。

提言内容について

  • 頭でデザインの重要性を認識するだけでなく、デザインを実施・挑戦していくマインドセット・リーダーシップも必要だと報告書内で示せばよい。
  • デザイナーに対して従来型の教育を行うだけではなく、デザイナー育成のために企業自体の環境を整えていく必要がある。企業風土がリスキーなものを許容できるように、環境を変えていく必要があることも報告書で示した方がよい。
  • 報告書内でCCOとCDOの育成の必要性を示しているが更に、CCOとCDOに求められる素質を示せば、企業にとってよりよい提言となる。
  • 本調査より高度デザインの可能性・重要性が明らかになった上に、デザイン人材の採用も前向きであることがわかった。しかし現実としてはデザイナーに経営の権限が付与されておらず、デザインの可能性・重要性の認識とデザイナーの実際の待遇の間にギャップがあることがわかった。
  • 調査実施前の想定で要旨の部分が書かれているため、新たにアンケート調査の結果を反映して整合性を高めた方がよい。
  • アンケート調査を実施した結果、広義のデザインを捉えている企業が想定以上に多かった。その実態を反映するような報告書の体裁にするべきである。
  • 「クリエイティブ人材を広義のデザイナーとみなす」ことを、常任委員は全員合意している。「クリエイティブ人材を広義のデザイナーとみなす」こと自体が本研究会の重要な示唆であり、報告書内で提言すべき内容である。
  • 広義のデザイナーを「デザイナー」と呼んでしまうと、一般的にイメージされる「デザイナー」と表現が混乱しやすい。報告書と整合性がとれるのであれば、「デザイナー」の定義について報告書内で提言した方がよい。
  • デザイナーに教育する内容もUX/UIだけではなく、経営・マーケティングなど多岐に渡ることを示すことができるだろう。

修正点について

  • 研究会ではクリエイティブの定義に関わる議論をしていないのにも関わらず、報告書にはクリエイティブの定義についても記載されている。
  • 報告書の(2)デザイン・クリエイティブ定義では、研究会ではデザインの定義についてのみ議論した認識である。要旨では「今回はデザインに注目してクリエイティブの調査を実施した」という表現にすべきである。
  • (2)の表題を「(2)デザイン等の定義と本調査での射程」に変更すればよいのではないか。
  • 報告書(p.4)の一番上の下線部に、「デザイナーと共にビジネスモデルや中長期ロードマップをつくることが重要である。」と加筆した方がよい。
  • デザイナーを経営に組み込むことによって、CCO・CDOの育成が可能である・重要であるという流れを報告書内で説明した方がよい。デザイン人材にビジネスモデルへのコミットも必要とされている一方で、デザイン人材に対するニーズと現実の待遇にギャップが生じていることを示した方がよい。
  • 「専門知識をもった人材も必須だが、場つくりも両方必要である。」という記載内容にした方がよい。(当該箇所 報告書p.3 17行目)

3月9日(木曜日)の午後に最終報告会を開催予定であり、概要等に関しては今後事務局から連絡する。また報告書について多くのご意見を頂いたが最終的なとりまとめ方は座長に一任頂きたい。本日のご指摘を踏まえた報告書を作成次第委員の皆様に送付するので、内容をご確認いただき、修正点があれば3月5日(日曜日)までにご連絡いただきたい。

参考図1: デザインの3つの定義(アンケート調査票より抜粋)
 
 
参考図2: デザインの定義の図(報告書より抜粋)

以上

関連リンク

お問合せ先

商務情報政策局 生活文化創造産業課(クリエイティブ産業課)
電話:03-3501-1750
FAX:03-3501-6782

最終更新日:2017年4月5日
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