経済産業省
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次世代ヘルスケア産業協議会(第3回)‐議事要旨

日時:平成26年11月26日(水曜日)18時00分~19時00分
場所:合同庁舎8号館4階 416会議室

出席者

出席委員
永井座長、安道委員(代理:新井)、大原委員、北川委員、斎藤(勝)委員(代理:藤原)、斎藤(敏)委員、堺委員、下田委員、白川委員、末松委員、関口委員、妙中委員、武久委員、田中委員、谷田委員、津下委員、徳田委員(※「徳」は「心」の上に「一」が入る)、中尾委員、松永委員(代理:有江)、宮田委員、森委員
政府側出席者
甘利健康・医療戦略担当大臣、宮沢経済産業大臣、厚生労働省(医政局長、保険局長、老健局長)、農林水産省(食料産業局長)、観光庁(次長)、内閣府(地域経済活性化支援機構担当室長) 他

議題

  1. 中間とりまとめにおけるアクションプランの実行状況について
  2. 地域におけるヘルスケアビジネス創出に向けた取組方針の検討

議事概要

冒頭、甘利健康・医療戦略担当大臣及び宮沢経済産業大臣から挨拶が行われた。
続いて、経済産業省(富田商務情報政策局長)、厚生労働省(二川医政局長)、農林水産省(櫻庭食料産業局長)から説明が行われた。
その後、意見交換が行われ、最後に取組方針と新事業ワーキンググループの設置について、協議会として了承することとなった。
意見交換の概要は、以下の通り。

  • 超高齢社会になり、医療に行く前に健康な状態を保つためには、データの活用が非常に重要である。
  • 入院患者の食事も含む外食のニーズが非常に大きくなり、外食産業のプロダクトをどのように超高齢社会のニーズに合わせていくかが重要な問題になってきている。
  • 省庁の垣根を越えて、食や運動の情報も含めて、70歳以上の高齢者の健康のものさしを提示していけるような事業を推進していただきたい。
  • 健康寿命の県のランキング、高齢者のハッピー度など、みんながわかりやすく、個人や省庁の関係者が目指せるような指標づくりが必要ではないか。
  • 地域は立地や資源などの状況が様々なため、現場からの吸い上げが大事ではないか。総務省で推進している「地域おこし協力隊」のような、ヘルス産業推進民間隊なるものをつくり、成功事例を共有するのはどうか。中央からお金がでてくるのであろうという、親方日の丸的なインセンティブだけでなく、使命感のある人、また各地域の事情を消化する、事業に結びつけるということがあってもよいのではないか。
  • 配食については、民間はまだ出る幕がない状況であり、民間の参入について今後検討いただきたい。
    今後は、地域それぞれの需要もあり、地域プラットフォームや情報の問題等も踏まえて進めれば、地域ごとの生活支援サービスがでてくるのでは。
  • 地域でのヘルスケアフォーラムについては、厚生労働省からも周知していただいたおかげで自治体からも参加があり盛り上がった。ただ、地域版協議会の取組が十分に認知されていないので経産局と連携し、周知を図っていきたい。
  • 公的サービスの医療介護機関と、周辺産業と自治体の連携が重要。自治体については、商工部門と健保部門の連携が現場では取れていないところもあり、特に保健部門が重要だと思っているため、厚生労働省から自治体の保健部門へも情報発信をさらにお願いしたい。
  • これまでも、大企業と地域事業者の技術との提携には多くの例がある。また、地方創生という点で、活動も地域に展開してはどうかという声が大企業の中でもでてきている。地域の事業者がネットワークを拡大していく中で、人や技術のノウハウを持っている大企業が様々な点で役に立てるのではないか。その際、金銭面のみならず、人と人とのつながり、ビジネスのマッチングという点でも、地域の金融機関はかなりノウハウを持っており、その協力が非常に大事。
  • 厚生労働省のスマートライフプロジェクトも、「健康寿命を目指そうサロン」を年間4回行い、情報交換をしている。この協議会でも、情報やベストプラクティスを交換するような会をサロンのような形で行ってはどうか。
  • 高齢社会で入院医療の世界は様変わりしている。例えば、栄養管理では、NSTを中心とした管理のおかげで高齢者の早い回復・合併症の予防ができるようになったが、問題は退院した後である。入院医療でせっかく管理できていたが、退院後は栄養管理などができず、再入院になるという状況が出ている。もう一方で、高齢者は必ずしも家族がいる家に帰るわけではなく、老老家族・単身の高齢者が多いため、非常に大きな課題がある。食事指導や栄養サポート・管理分野への一般産業の参入は歓迎するが、問題は質が非常に重要であるため、例えば認証制度などいろいろな仕組みが必要である。病院にとって、食事・栄養は非常にお金がかかるため、そのような民間企業を活用すれば、質の担保・効率の担保もできる。ぜひやっていただきたい。
  • サービスの質の見える化で、健康運動サービスについて、第三者認証事業を取り入れたということで大変評価をしており、参考にさせていただきたい。健康食品の4月から新しい制度においても、第三者認証的な仕組みが取り入れられれば、より消費者の信頼が高くなると考えている。
  • 男と女で、また高齢者と若者では健康の基準値が違うのではないかと分析している。ぜひ、高齢者の健康はこういう条件だ、という定義づけをしていただきたい。それに対して、各都道府県・市町村に一定の達成目標のようなものを独自に作っていただくなど、行政としての働きかけも必要ではないか。
  • 食と健康に関するエビデンス、データベースについては、来年4月から機能性表示食品制度が始まり、機能性成分のレビューがまとまってきたら、国民へわかりやすく見せる方法が重要ではないか。
    また、疫学調査を活用した予防医療については、民間ではできないため、国に実施していただきたい。消費者からみて非常に魅力のあるヘルスケアを使用する動機になるのではないか。
  • 地方への展開は大変重要である。各地域の特徴を活かした活動でヘルスケアビジネスが広がっていくのではないか。香港の食フェアでも日本食は好評であった。国際展開について省庁の方と連携したい。将来的には、食だけではなく、既に活動しているが運動やリハビリ医療、これに加えて医療機器やデータベースやソフトウェアも含め、ヘルスケア産業を全体的な形で進めていければ。
  • 日本病院会の調査結果によれば、全国で急性期病院は70%以上。急性期であれば医療中心でやっていけるが、実際のニーズは、急性期が1/4で、残りはほぼ慢性期。慢性期の病院は医療だけではやっていけない。したがって、このヘルスケア産業は非常に重要。現在の高齢者はもちろんトータルで支援するが、現在45歳から60歳前後までの体の作り直しこそ、ヘルスケアでやらないといけないのでは。
  • 運動の継続こそが健康につながる。このヘルスケア協議会の地域版を作っていくということについては、地域版の協議会がきっかけとなり、運動習慣を身につける人をより長くサポートできる活動につながるのではないか。各地方自治体の県レベルの方が中心となり、地域それぞれの特徴のある、食や医療と連携をとりながら、運動継続できるようなサポートをするなど、地域版の協議会をたちあげていくことに協力したい。
  • 特定保健指導の効果分析に関与したが、メタボリックシンドロームの方に6ヶ月の積極的支援を行うと、医療費が35%程度減る、動機付け支援でも20%程度減る、さらに健診データも改善しているというような、健康づくりが社会保障費抑制に効果があるということがわかった。データベースがあったからこそ、初めて効果が見える化できた。国レベルでの効果分析は、非常に意義深い。指標や、データを見る、効果性を追求するということは非常に重要で、今後、ヘルスケアが進むための大事なポイントではないか。
  • 宿泊型新保健指導プログラムであるが、過去のヘルスツーリズムでは十分に効果検証されたものが少なく、現在、エビデンスを整理しているところ。宿泊施設が健康によい食事を出せるか、ホテル・旅館との協力が得られるのか、コストはどうなのか、というところをクリアするのかが課題だが、ご当地でおいしくて健康な食事が提供していただければ観光にもつながり、広がっていくのではないか。
  • アクティブシニアの活用については、ボランティアでなく、実際に謝金を支払い、可処分所得を増やし、これを健康に投資してもらう趣旨で実証を行ってるが、人集めに苦労したり、離脱者が出たりもしている。ヘルスツーリズムも実証しているが、80%の方がまた利用したいという結果。
  • 高齢者に関する調査結果では、有料の健康サービスを利用している人はほとんどいなかった。一方で、就業意欲は1/3程度であった。ボランティアであっても、有償を希望していた。したがって、できる限りただ働きではない仕組みを作り、これを可処分所得として健康に投資してもらうことが必要。
  • ブロック協議会と自治体協議会が連携し、地域特性を踏まえたサービスとしての研究会を立ち上げたり、地域の医療界と経済界の懇談会を立ち上げている。また、地域の地方銀行との連携を進めており、サービス事業者向けの金融だけに限らず、ビジネス支援の一翼を担っていただく予定。
  • 地方のヘルスケアビジネスの創出に関して、大企業は都市型中心で、なかなか地方のニーズやムーブメントという情報は入りづらい。他方、大企業はサポート力に富んだ企業であり、積極的に事務局からフィードバックしていただき、新しいビジネスはどこにあるのかという議論をしていただきたい。
  • 地域の実情に合わせて地域のネットワーク、独自性を生かした産業を創出するのは素晴らしいことだが、需要側の取組としての比較的大きな企業や健康保険組合を対象とした議論と、供給側の取組の間には少しずれが生じる可能性がある。大企業は従業員等に対し標準的サービスを提供したい。地域資源が地域だけで個々に存在するのではなく、なんらかの形でのネットワーク化をすることが必要になってくるのではないか。
  • 高齢者を対象としたサービスが行われていくということと、就業年齢との関係の中で、企業が引き続き健康投資をしていきたいという意欲がわくようなインセンティブ措置(健康な高齢者をうみだした企業・健保に対しての仕組み)が必要ではないか。
  • 高齢者の健康の定義・指標も重要。ただ、そもそも高齢者の健康度は幅広くなるというのも特徴であり、健康そのものの指標だけでは足りない。例えば、社会参加・働くことができるというところまで踏み込んで、よりアクティブな高齢者がどれだけいるのかという指標をつくり、それに誘導していくというのが、おそらく国の活力の維持という意味でも非常に重要になってくるのでは。
  • データの統合・標準化など、評価・検証・次の課題の抽出という部分が必要になってくる。例えば、A社の食事をした方がB社で運動し、さらに医療費がどうなったというような、多彩なデータがでてくるため、それをネットワーク化あるいはシステム化するという、まさに情報化時代への備えが今後ひとつの課題になるのではないか。個別のシステム作りと同時に、統合ネットワーク化・情報ビックデータ等も念頭に入れて、事業を進めていただければ。

以上

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電話:03-3501-1790

 
最終更新日:2014年12月1日
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