経済産業省
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次世代ヘルスケア産業協議会(第4回)‐議事要旨

日時:平成27年5月18日(月曜日)18時00分~19時30分
場所:合同庁舎8号館4階 416会議室

出席者

出席委員
永井座長、安藤委員(代理:新井)、大原委員、北川委員、 斎藤(勝)委員、斎藤(敏)委員、堺委員、下田委員、白川委員、武久委員、田中委員、谷田委員、辻委員、津下委員、徳田委員(※「徳」は「心」の上に「一」が入る)、中尾委員、松永委員(代理:有江)森委員、横倉委員(代理:今村)

議題

  1. これまでの検討経緯と成果についての報告
  2. 今後のアクションプラン(案)についての説明

議事概要

  • 地域版協議会の役割、交流・情報交換等が重要になってくる。市町村では在宅医療・介護連携事業が地域支援事業で進んでおり、資源マップを作成するという動きもある中、ボランティアから保険外サービスは多様性があり、把握が困難と相談がある。ガイドブックの策定、活用について市町村や地域包括支援センター等への国からも周知して保険外サービスを把握・地域内に広げていくべき。
  • 健康経営銘柄について健康保険組合に状況を聞いたところ、健康経営銘柄に選定されたので、もっと進めろとトップから強く言われたという話もあった。非常に良い制度。22社と言わず、どんどん拡大する方向で進めていただきたい。
  • アクションプラン2015の中で、中小企業の普及拡大が必要との記載があり同感。健康保険組合の加入者は約3000万人でその内1000万人は、総合健康保険組合である。これは、業種毎に中小企業が数百社集まり、ひとつの健康保険組合を形成するというもの。加入者の保険事業は大企業並みの機能を果たしている。そのようなノウハウの蓄積を、協会健保の加入事業主にも拡大する等の横展開を進めるべき。
  • 介護事業で介護保険以外のサービスのハンドブックを作るという紹介があったがなかなか微妙な部分ではないかと思う。導入するに際しては、国民に妙な誤解を生まない形で工夫をしていただければと思う。
  • 健康経営・健康投資の促進を進めていくには、健康投資効果の見える化が非常に重要。健康づくりに投資した結果、医療や、働き盛りに投資した結果、介護認定率等への効果があった等のデータをつなげた分析が可能であれば、投資効果は非常に分かりやすい。現在データが断片的になっている状況を改善し、投資効果が当たり前のように評価できる仕組みづくりを今後作っていただくことが重要。
  • ヘルスツーリズムの認証について、我々も宿泊型保健指導プログラムという厚生労働省のモデル事業で23のモデル執行事業を研究班として関わっている。その中で何か特殊なことをやらなければ、ヘルスツーリズムと言えないのではないかとハードルを上げている方もいるが、ほんの少しマイナーチェンジをすれば、日本の食事は良いものも多く、観光の際に運動を増やすということも十分期待できる。単発ではなくフォローアップも含め、効果も見える形にしていくと、プログラムに参加した方の効果が上がったといえるのでは。
  • 健康づくり生活習慣病予防と介護高齢福祉の部門が、県でも市町村でも分断されているのが課題。例えば、地域包括支援センターと保健センターや健康づくりの動きが連動しておらず、そこに境目ができており、住民にとっては不便。健康づくりが地域生活者を主体として、どううまくサービスが組み合わさっていくのか、公的・民間双方のサービスの組み合わせがどんなものがよいのか、うまく統合すべき。地域資源の状況について集約可能なセンター機能が地域の協議会にできるとよい。
  • 企業の自主的な健康経営の取組について共有したい。我々の会社は実際どの程度健康経営をやっているか、人事に聞くとそれなりにやっているが難しいのはノウハウだということが分かった。どのような運動をすれば、本当に皆がやってくれるのかといったことである。それであれば、ボランティアで会社同士そのノウハウをシェアしてはどうかということが発想で企業同士が集まった会の設立を考えている。1社だけでやると、全て一から勉強せねばならず疲弊してしまうが、興味がある会社に声をかけてトータル社員数が10万人で進めている。全くのボランティアであり、目的はベストプラクティスを学ぶこと。そのことが結果として社員の健康に繋がると考えている。データも10万人になればN数がそれなりに集まる。
  • 最近はシニアの方も入ってくるようになり課題を抱える人も増えてきたが、より課題を抱えている人・全く興味がないという人によく接している企業と提携することが必要ではないかと考え、コンビニや携帯キャリア等と業務提携を行っているところ。ポイントの共有も行い、健康インセンティブを付けていきたいと考えている。インセンティブを保険制度にも適用することを考えていただいていることは大変ありがたいが、民間としてもこういったことを行っていく。
  • ヘルスケア産業、地域包括ケアという視点の中、医療との連携という視点も欠かせない。地方には医師・医療機関・病院団体・医師会等の様々な資源があるため、地域版ヘルスケア産業協議会の中で有効に活用していくべき。
  • 従来の既存の仕組みだけではなかなか限界がある。特定検診の実施率についても非常に低く、新たな様々な仕組みが考えられるのは当然必要である。早期発見については保険外のサービスで行われたものに対して、本来医療が必要な方にはきちんと医療につなげていただく連携をする仕組みが非常に大事。
  • レセプトのデータや特定検診のデータは、ビッグデータとして活用できるが、保険外で行われている結果についても活用できる仕組みを考えるべき。現在のがん検診でも、国の検診と企業が行っているがん検診とあわせるとどれくらいのがん検診の実施率があるか不明であるという状態。
  • 糖尿病予防の取組は非常に重要。企業で働いている方について、糖尿病に特化してみると、未治療者・治療中が非常に多くなっている。医療費の抑制の観点からはやそのような方たちを医療につなげることも大事である。しかし、職域の仕組みと地域の医療の仕組みに連携が全くなく、個人任せという状況。我々医療がやることなのかもしれないがなかなか進まないため、ぜひともそのようなことが進むような、民間のサービス、仕組みを活用できればと思う。
  • (企業におけるデータの活用について)個人の同意が必要なものとそうでないものがある。通常とらえているもので、本人が健康寿命のために必要な分析をする、嫌な方は申し出てください、というような枠組みの中でデータを活用していく。データヘルス計画の中で、保険事業を実施した人の効果を医療費で見るということについては、一定のルールが定められ、できるようになっている。ただ、データが保険者を離れて外に出て行く際、個人情報保護の関係やどのような目的でどのような事業で分析されるかということも丁寧な議論が必要であり、現段階だとまだ使いにくい部分も多々ある。疫学的指針では、既にとられてしまっているデータの匿名による分析や、集団の分析は可能だと思われるが、データとデータをつなげる・個人を特定する点についてはやはり難しい。
  • 健康的な生活習慣を幼少期から学ぶことで、青壮年期の予防になると考えており、これを是非今後の議論にしていただきたい。
  • 健康経営について従業員の生活の質や生産性が上がり、ひいては健康寿命の延伸に繋がるということで、企業の取り組みも積極化している。1月末に経団連で健康経営・健康投資推進セミナーを催し、参加者が280名で収容人数をはるかに越えるものであった。事前に1社あたりの制限したほど、各企業の取組が積極的になっている。今後とも、このようなセミナーを継続的に実施すること、あるいは、実務担当者の情報交換の場の提供を継続していきたい。経団連各企業においては、健康経営はある意味テイクオフしたかなと手ごたえを感じている。
  • 我々は全国で各自治体からの受託施設を含め、約400の施設を運営しているが、各地方自治体から自治体自身でのポイント制度を設けてスポーツクラブに通わせたいという声がある。厚生労働省や経済産業省等の省庁ごとの制度をひとつにまとめ、ヘルスケア産業協議会として、省庁の枠を超えて整理して、全体としての整合性をはかるべき。
  • すばらしい取組が実際進んでいるため、歓迎したい。(保険外サービスについては)質の成果がなかなか難しい。成果に関しては医療費削減効果やヘルスケア産業の収益等、いろいろあると思う。運動を行い、本当に国民の健康がよくなるか、ということは難しく、健保連も苦労されていると思う。生活習慣病に対して、様々な予防検診をやるが、本当に成果があがっているかというエビデンスがつかみにくい。どこかで成果指標を特定していただき、量の成果と質の成果がどのようなバランスになっているのかをやらなければならない。我々医療者の責任でもあるのかもしれないが、よろしくお願いしたい。
  • ビジネスモデルを考える時は、大都市のような人口の多いところでたくさんの方が利用できることが前提になるだろうと思うが、北海道の場合、市町村によって医療費のタイプが異なるため、非常に小さな地域においても、医療費の高いところは健康を延伸する取組をし、医療費を下げることで、間接的に全体の産業としての意味づけにも繋がる。小さな地域、過疎地について何ができるかを検証していきたい。
  • 血圧の測定で、北海道から沖縄の端までデータを集めて実施しているが、日本は四季があり海辺と山があり、それぞれデータが異なる。人間そのものの問題もあるが、環境の問題も多くあり、ヘルスケアデータは環境に委ねられている。予防から医療へ繋がるときにエビデンスを持ったしっかりしたデータがあると活かされると思う。経済産業省の方から、厚生労働省や国土交通省に係ってくるかもしれないが、その中でのガイドを作っていくという方向性も必要ではないか。
  • 保険外サービスと医療の連携のあり方を整理し質の担保や継続性をはかるべき。
  • 九州の協議会では、アクションプランにある3つの視点(医療・介護・地方創生)で検討している。健康経営については現役世代への健康干渉ビジネスという部分に課題がある。介護にしても医療にしても、今困っている人を助けるのはビジネスとして成立しやすいが、将来困るかもしれない人に助けるということが、いかに難しいかを実感。
  • 重点課題のひとつは、意欲ある基礎自治体でこの分野の担い手となるキーマンを発掘するかということ、もう一点は、成功事例をどう積み上げていくかということ。特にエバンジェリストである。人材確保を特に顕著にしていかなければならない分野でないか。
  • 健康食品に係る機能性表示制度が政界の改革会議を受け4月1日からスタートしている。既に100件を超える申請があり、この夏には新しい制度による健康食品が市場にでてくる見込み。業界の関心は極めて高く、高齢者の6割近くが健康食品を服用しているという背景もある。最近は、企業のみではなく、新しい制度にあわせた、県特産の農水産物を開発できないかという県からの問い合わせも多くある。今回、地農産物等のデータベースを構築するとあるが、こうした動きの中で大変時期にかなったものであると感じている。
  • 自発的に治療に向かわない人については、個人の選択の結果ということでよいのではないか。
  • ヘルスケアといっても、健康な人によいものと、病気の人によいものと、セグメントをしたサービスの認証や、適切なサービスが分かるようになるとよい。単なるヘルスケアではなく、もう少しレベル感があると分かりやすいのではないか。糖尿病の患者を多く受け入れているスポーツクラブに、最近脳卒中の方などのハイリスクな方がこられるようになり、受け入れ態勢づくりを医療の専門家と進めていければと思う。
  • 評価については、特定保健指導の分析を行ったが、メタボの方で保健指導を受けた・受けないという情報があれば、何とか結果を分析することができたため、ヘルスケアの様々な取組に参加したことが、特定検診の標準方針等に自ら参加しているかということで、検診データの変化を見るのは可能ではないか。システムの中に、ヘルスケアサービスに自ら参加したかどうかを入れることで、評価ができるのでは。
  • 地域包括ケアという視点で、医療・介護・福祉、住宅まで包括ケアに入っており、日本の住環境はあまりよいとは言えず、一時期、病的な建物のような話があった。今は、健康住宅をどう作っていくかという視点は非常に大切だと思っている。健康な住宅、環境を良くする住宅を作っていくという視点も重要なのではないか。
  • データの重要性は十分に主張すべきだと思うが、データの扱い方については、デリケートな問題があるため、十分慎重に、また協議も必要。
  • 自発的に治療に向かわない人であれば、それでよいという発言があったが、個人の信条まで曲げて調整することは難しいと思うが、それまで国民が十分理解していなかったとしたらまずいと思うため、そこの教育はしっかりしていく必要がある。こうすれば深刻な病気を防げたと知っていればそうしたのに、ということがないように、教育をしっかり行っていくことが必要。
  • 医療費の問題という大きな課題を抱えているが、医療そのものの問題ももちろん取り組んでいかなければならない。また、新しい技術、イノベーションにも取り組んでいかなければならない。
  • 予防やインセンティブに重点を置いた、積極的な適正化ということも、これまで以上に力を入れる必要があると考えている。これまでデータヘルスや、医療保険の法律改正案の中に、個人の方へのインセンティブを盛り込んでいるが、更に前進をして、新たな施策を展開していきたい。この協議会の枠の中で、経産省や他省庁の皆様とも連携させていただき、前進していきたい。
  • 介護保険は医療保険と異なり、上乗せ横だしという形で、保健の給付外のサービスを一緒に使うことができるという仕組みになっている。本日は、今後保険外サービスを盛り上げていこうという議論であったが、介護保険はその分野の余地が大いにあるのではないかと考えている。また議論を皆様と一緒に進めていきたい。
  • スマートライフプロジェクトは非常に広がっており、2500社以上になっている。各社・各団体が、取り組んでいるが、お互いに横の連携をとり、ベストプラクティスの共有などを進めていただければ大変ありがたい。また、宿泊型保健事業であるが、未病の方に対して、今年度、研究等強化しながら、よいエビデンスをつくっていきたいと思っている。
  • グレーゾーンについて規制の中で見えにくいところについては、関係者の方々とこれからも実績としてあげていきたいと思っている。
  • 健康によい農産品と食事に関するデータベースをしっかりと構築していきたい。
  • 長期滞在型の観光ということを進めており、その中で、ヘルスツーリズムについても地方と連携して取り組んでいる。
  • 地域のヘルスケア産業に対して資金供給を行う観点から、地域金融機関と連携しファンドをつくり、資金と専門家を派遣しながら成長を支援していくということを行っている。まさに、官が民を支援するということであるため、最終的には、民の世界でしっかりと資金供給ができるという環境を作ることが重要であると考えている。

意見交換の後、アクションプラン案について、全会一致で了承。

以上

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電話:03-3501-1790

 
最終更新日:2015年6月23日
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