経済産業省
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次世代ヘルスケア産業協議会 健康投資ワーキンググループ(第7回)‐議事要旨

日時:平成27年9月16日(水曜日)10時00分~12時00分
場所:経済産業省本館1階西共用会議室

出席者

出席委員
森主査、笠井聡委員(代理出席)、笠井英夫委員、栗原委員、小松原委員、酒井委員、高﨑委員、辻委員、津下委員、丹羽委員、古井委員、守殿委員、山本委員
オブザーバー
永井自治医科大学学長(次世代ヘルスケア産業協議会 座長)、渡辺日本健康会議事務局長
松尾日本取引所グループ総合企画部調査グループ長
政府関係者
内閣官房 健康・医療戦略室、厚生労働省 保険局

議事次第

  1. 開会
  2. これまでの検討経緯と成果
  3. 有識者からのプレゼン
  4. 閉会

議事概要

事務局、厚生労働省 保険局、渡辺日本健康会議事務局長、辻委員、山本委員から説明が行われ、渡辺日本健康会議事務局長より、日本健康会議の下に設置される健康経営500社WG及び中小1万社健康宣言WGを、健康投資WGとの合同開催にしたい旨提案があり、了承された。
その後の意見交換の概要は以下のとおり。

  • 予防がインセンティブとなる介護報酬の在り方も重要だが、介護度が回復することへのインセンティブも重要。
  • 自身の保険料負担を抑えようという意識が薄い者も多いため、個人毎の保険料を認定・更新するといった、自分が頑張っていることに気づくことができる制度が望ましい。
  • 現在、民間保険におけるインセンティブの付与に関しても議論がなされており、連携が必要。民間保険は、公的医療保険に比べ、各個人から見て支払額が分かりやすいという特徴がある。
  • 保険制度は、利用しない人と利用する人がいて成り立っているため、基本的に利用度に応じた負担はシステム的になじみにくい。一方、普段から予防、検診等の健康投資をしていない方が医療費の増加を招いていることに対する不公平感もあるため、普段から健康投資していない者に対して相応の負担をしてもらうという観点はあり得る。
  • 介護保険も医療保険も強制加入であるため、介護・医療が必要になった人をみんなで支えあうということ。保険料の低減については、議論はあってもよいが、馴染まない可能性もある。
  • 「医療保険」ではなく「健康保険」として、健康な方にも保険を使ってサービスをするという考え方も重要。介護の分野でも、介護予防に資する活動に保険料でサービスを行うという考えは非常に良い仕組みだと思う。ぜひ導入していただきたい。
  • 健康への投資対効果は経年で測定することが重要。短期的に評価しようとすると、企業が不健康な人を排除する方向に動いてしまう。不健康だった人が健康になるなど、長期的な健康増進効果をみせている企業を真に評価すべきであり、それに資するインセンティブ提供の方法が重要。
  • 投資対効果が高い保険事業をどう選別・育てていくかということが非常に重要である。そのために「効果の見える化」が重要。
  • 予防可能性のある病気でかつ予防の機会が与えられているにも関わらず個人が動かない場合は、ディスインセンティブの付与も必要。
  • データヘルスを行うことで、亡くなるまでに膨大な医療費がかかっていたり、必要以上に患者にとって苦しい治療を行っていたことが判明する場合があると考えられる。このような医療経済的な視点や情報を、医療従事者も認識する必要がある。
  • 個人情報と医療情報が結びつけば、医療分野、医薬品産業にとって良い分析結果を示せる。その際は、個人情報保護の観点が重要。情報の分析結果を個人のみに還元する場合は、本人の利益があるため同意がとりやすい。一方、個人を個人として評価しながら全体の施策に結び付けていく場合に、どのように同意を取るかが重要。個人情報を取得する際に、何のために使うのかを明確に整理する必要がある。
  • 欧米では、国家にとって利益があるという観点から、がんに関する情報と個人情報をつなげている。日本でも、がん登録推進法では、本人同意は必要とされておらず、個人情報保護法と不整合がある。国益・本人の利益・公共の利益という観点から、個人情報保護の在り方を、柔軟に考えるべきである。
  • 企業と医師では、医療・健康増進の「投資」及び「効果」の把握の仕方が異なるとの理解も必要。
  • 臨床現場では、心筋梗塞などを起こして倒れた方ですら、その後1年もすれば外来に来なくなることがある。個人が健康投資をしないことを、医療職と個人だけの問題に帰着させても意味がなく、職場や地域のコミュニティの中で、健康のために世話を焼く存在がいるということが重要。
  • データはそれ自体が価値を生むわけではなく、溜め込んでも使えない場合がある。データの蓄積以上に、データの流通促進・適正化の観点が必要。
  • 社員に健康づくりの施策に参加し続けてもらうためには、人事評価との連携が重要。健康プログラムへの参加状況や取り組み状況を人事評価の項目に組み込み、賞与や昇給への活用事例も存在。
  • 中小企業を動かすためには、健康経営に係る費用の低減よりも、健康経営銘柄のように、企業内の取組が社会的に評価されるというシステムを作ることが非常に重要。
  • 小規模事業者毎の健康情報の提供は個人が特定されてしまうというリスクがあり特に配慮が必要。
  • 中小企業では、検診受診率の向上が喫緊の課題。中小企業が健康経営を進める上では、地場の行政と保険者の結びつきが非常に大切なポイント。
  • 健保や人事部からのアプローチでは従業員はあまり動かない。社内他部署との連携が重要。
  • マイナンバー等を活用し、保険者が代わってもデータが引き継がれる仕組み作りが重要。検診項目の見直しをすることも重要。
  • 低金利融資等は地銀等民間を巻き込みながらインセンティブ誘導していくべき。そこには、自治体の巻き込みも重要。
  • 検診データを人事評価に連結することについては、本人の努力では避けられない病気もあるということも理解した上で考える必要がある。
  • ヘルスケア産業や健康投資の問題は、医療・健康・介護のあり方そのものであり、非常に複雑である。大切なのは省庁の連携やフィードバックを組み込んみ、横断的施策として進めなければならないこと。従来型のリニアモデルではなく、ネットワークモデルでなければならない。まさにそれが、イノベーションの研究であり、複雑系の研究であると学術的にはいえると思う。
  • データ流通網の話もあったが、情報社会で医療・ヘルスケア産業をどうするかというのは、動きながら考えなければいけないと思う。ただし、動くのはよいが、検証をしなければならないということ、あまり単純なモデルで考えない方がよいということである。モデルが単純化しすぎると大きな間違いを起こす可能性があるため、医学研究者や疫学の研究者とよく相談した上で、施策を検討すべき。

以上

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電話:03-3501-1790

 
最終更新日:2016年5月11日
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