経済産業省
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次世代ヘルスケア産業協議会 健康投資ワーキンググループ(第9回)‐議事要旨

日時:平成28年3月3日(木曜日)13時00分~14時30分
場所:経済産業省本館17階第2特別会議室

出席者

出席委員
森主査、今村委員、笠井委員、栗原委員、小松原委員、酒井委員、高﨑委員、津下委員、丹羽委員、古井委員、守殿委員
オブザーバー
松尾日本取引所グループ総合企画部調査グループ長

議事次第

  1. 開会
  2. アクションプラン2015の進捗状況について
  3. アクションプラン2016骨子(案)の検討について

議事概要

事務局から資料2を用いて、また、厚生労働省から資料3-1、3-2を用いて説明が行われた。また、事務局から資料4について説明が行われ、アクションプラン2016骨子(案)の内容が承認された。
その後の意見交換の概要は以下のとおり。

  • 糖尿病予防プログラムについて、「HbA1cが6.5以上であって」という記載がある。軽度という意味だと思うが、例えば、他の疾病があり6.5以上の場合は、糖尿病と診断されるケースもある。「医師の判断に基づき、服薬治療の必要がないとされたもの」という記載にした方がよい。
  • 医療機関と対象者の連携はあるが、産業保健と地域保健の連携は非常に薄い。事業主や産業医側と医療機関の情報のやり取りが、今の仕組みではあまりなく、工夫が必要。
  • 職場で採血等を行う際には、医療職がいない職場である場合、いる職場である場合、診療所登録され医務室を運営している場合があるため、整理する必要がある。
  • プログラムの精緻さは、もう少しほしい。検査値レベルに応じて介入レベルを変え、行動を把握する必要がある。プログラムの期間設定が非常に重要で、6.5以上を放置することはリスクを重ねてしまうため、例えば3ヶ月程度で、少なくとも中間評価をし、頑張っているひとはそのまま続けていただく、ということが必要であろう。薬を出さないが、生活習慣を改善しなくてはならないため、プログラムに入るといくら言っても響かない。特定保健指導のように、3ヶ月くらいの集中的なプログラムのイメージが持てると良い。
  • 健康経営優良企業認定制度について、どんなに良い仕組みを作っても現場レベルの周知は非常に難しい。どのような形で現場の方たちに周知していくか、ということを課題として入れると良い。
  • 資金調達における優遇については、現在、金利が下がっており、金利そのものを資金調達のメリットにできるか。銀行が企業を評価した上で、融資金額での優遇も考慮してはどうか。
  • 健康経営の質を測るための研究について、“人材の喪失”で長期欠勤はみているが、病気による中途退職者については特にない。人材確保の観点からも、社員に対して教育し、投資したにもかかわらず、40歳くらいで病気により退職をする、ということは非常に大きなロスになっている。
  • 国保のデータを見ると、健保や協会けんぽからの流入は、定年より若い人が多く、その医療費を見ると同年齢と比較しても高い。企業の指標でも、病気で退職した人のデータがない。“ブラック企業”といってよいか分からないが、どんどん辞めさせる企業の方が、データは良いということになりかねない。
  • 健康経営を普及させるためには、現場のマンパワー不足が課題であり育成が必要。健康保険組合の常務理事が5年10年とPDCAをまわすまで自分の責任の範囲であると考えるかによってかなり異なると考える。1年交代で評価まで回収できない体制であれば、場当たり的な事業の積み上げになってしまう。上手くまわしていくためには、会社の体制も必要であるが、健康保険組合のマネジメントサイドがある程度の責任を持ってやっていただく必要がある。
  • データヘルス計画について、民間事業者、保険事業者もがんばっているが、適正量を超えた受託をされている事例もある。どの程度のキャパで実施できる体制なのかという、判断ができることが必要であろう。成功モデルを実施しようとしても、キャパオーバーで品質劣化が起こる。
  • 保健事業の評価をどうするかが重要。生活習慣の研究ベースでランダム化するのは難しい。取組別にどんな結果がでるのかをモニタリングし、事業評価をし、よりよい方策を検討するという仕組みを構築することが重要。PDCAも1年でまわるもの、5~10年かかるものがあり、短期的に結果を出すもの、長期的に出すものというような指標の組み立てを考えておいたほうがよい。
  • 健康投資に取り組む環境の整備について、所謂、退職の際、年金セミナー等を商工会や企業でよく実施されているが、自治体が“退職しても大丈夫、特定健診・国保・相談もある”と、企業の退職者予備軍に投資をするということは、地域をブランディングするには非常に良い。逆に、企業は従業員に対し“市のサービスを利用すると良い”という投資をし、地域の活動に寄与する。例えば静岡県では、県庁が旗をふって実施している。内向きの健康投資と外向きの健康投資が、地域という単位ではマッチするのではないか。
  • 地方では社会的評価として、県庁の評価が中小企業にとって非常に大きい。例えば大分では、当初協会けんぽの支部の取組で広がったが、県の健康部局・労働部局が参画することで、商工会も参画し、企業が地元の県や商工会に評価され、とても暖かい評価となっている。健康投資・健康づくりを一緒にやっていくと、保険料率が下がっていくため、企業誘致にも繋がるということを県庁に伺った。地域でのフレームは非常に良いという印象。
  • 健診については、KPIの中で、かかりつけ医という概念も入ったため、健診を起点にして地域でまわしていくということは、大企業以上に中小企業の社員や家族にはマッチすると感じた。
  • 企業や健保組合の取組は、俯瞰している中でも様々なタマが揃ってきたが、今後は、中小企業と自治体・地域が連携するということが今後の工夫として必要。
  • 事業者や保険者という観点で取組の検討がされているのは良いが、個人への予防インセンティブといっても“個人”が入っていない。利用者側のニーズが場合によってはあまり汲み取られていない、という懸念もあり得るため、今後は、事業者と保険者だけでなく、そこで働く従業員や個人に立ち返りニーズの汲み上げをしていただくと、より事業がプラットフォームだけではなく、ニーズのある人がくるということになるのではないかと思う。
  • 健康投資を支えるサービス産業やプロダクトを製造する事業者も実は重要。関連する様々なインンティブやポイント、保健ということでサービスが見えてきたところではあるが、そういった、健康投資を支援する・促進するサービス側を見えるような形にしていただきたい。例えば、健康経営銘柄の発表があったが、取組んだ企業には光が当たっているが、その企業が取組むにあたり、様々なサービスを利用していると思う。そういった裏にあるものを一緒に見せ、その事業者が自分たちのサービスがこのように使われ、銘柄に繋がったという見せ方がされていけば、今後、中小企業が取組もうとする連携にもなっていくと思う。
  • 健康経営優良企業認定制度の仕組みについて、健康経営銘柄の選定は業種で1社となっているため、一生懸命取組んでいても33社しか評価されず、残りは評価する仕組みがない。その受け皿として、中小企業のみならず、大企業も含めたものすると良いのではないか。
  • 大分県等“一社一健康宣言”を協会けんぽで、県知事とタイアップもあり進めているところがある。それらと健康経営の優良企業認定制度の仕組みと関連をしっかりしておかなければ、各地域ででてきた良い取組の梯子が外される形になるため、リンクを図るべき。
  • 中小企業385万社の中で健康宣言の実施されることを目標にするとあるが、かなりハードルが高いと感じる。中小企業は2,700万人程度の従業員がおり、1万社が取り組んだとしても、拾える数はどの程度か。拾えない従業員、その扶養者まで考えると、一層の取組が必要。例えば、商工会議所については、中小企業向けの認定制度をフォローするが、商工会議所の中に、健康経営を推進する施策を持たせる、またはそれに対して評価をするなどである。
  • オリパラ会議では、スポーツは素晴らしいといい、医療・介護の会議では、健康は素晴らしいといい、行動変容というと必ず無関心層という話が出るが、そもそも最低限の告知のノウハウさえない状況。認知・意思決定・行動というようなステージさえ知らないため、ここをうまくやればもっと産業は伸びる。
  • 民間保険商品の設定について、今までは、年齢と性別が保険商品の料率を決める大きな要素であった。現在は様々なデータが取れるようになってきたため、リスクを細分化していく方向だが、データ的な裏づけを取りながら、ある程度参考にしているという状況である。フィットネスに取組まれている、日々の活動が健康に向けた取組をしている、という情報を、申し出だけでなく、保険者がどのようにデータを把握できるかということが、今後のテーマになってくる。
  • 保険について各社が健康プログラムのディスカバリーを取り合っている。ITも商品も使うし、介護保険と生命保険の連動もある。中小企業の団体契約の掛け金をどうするかを考えると、経営者の心も動くと思う。もっとも大切な利害はQOLであるが、経営者の考える利害とは、おそらく経営企業の金銭フェーズでのQOLであるかもしれず、ここを考えると進むと思う。

以上

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最終更新日:2016年5月11日
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