経済産業省
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企業による健康投資に係る情報開示に関する検討会(第2回)‐議事要旨

日時:平成26年12月26日(金曜日)10時00分~12時00分
場所:経済産業省本館17階 第5共用会議室

出席者

森座長、荒井委員、尾形委員、梶原委員、小松原委員、佐俣委員、渋澤委員、藤野委員,前田委員、米澤委員

議事次第

  1. 企業による健康投資に係る情報開示について

議事概要(意見交換部分)

 事務局から説明が行われた。その後の意見交換の概要は以下のとおり。

  • 企業が現状行っている取組も健康投資の一部であると肯定しつつ、健康投資を促進していくという方針は多くの企業に理解されやすいと思う。
  • 報告書の作成にあたっては、投資とコストの違いを明記すべきである。
  • 情報開示の対象の優先順位としては、社内、社会、投資家ではないか。まず自社内への開示による取り組みの促進、それから社会からの評価、最終的には投資家からの評価につながると言える。
  • 投資の対象を明確にするためにも、健康投資の対象は人的資源に対する投資だと考える。少子高齢化の中で、人を大切にする経営、更には社会を目指すべきであり、その一つとして健康投資を挙げることができるのではないか。
  • 資料中の健康投資の例示を見ると、医療費が単なるコストとして扱われているように見えるが、立派な投資ではないか。従業員の健康を考える際、医療をどう捉えるかも重要になってくる。
  • 情報開示の意義については、ガバナンスの強化ということではなく、従業員のモチベーションが上がる等、前向きな表現にするべきではないか。
  • 海外の投資家の実情を見ると、必ずしも投資リターンが必須であるとしている訳ではない。仮に健康経営が株価の上昇に結びつかないとしても、健康経営を実施している企業に投資すると考える。大きく株価を下げるようなことがない限り、資金運用の際の自分の理念に沿っているかどうかを見て投資する。
  • 日本版スチュワードシップ・コードでは、社会をよりよくするために投資をするという考え方が盛り込まれつつあり、ESG投資の考え方が入ってきている。
  • 健康経営を促進することは、広い意味で投資家の積極的な行動の中のひとつだと思う。重要なのは健康経営を示すビジョンやミッションなどがスチュワードシップ・コードに適した流れであることである。
  • 長期的に考えればどんな企業も調子の悪いときはある。その際に健康経営を行っているかどうかは広義のガバナンスにつながってくると考える。
  • 統合報告書の中では6つの資本の一つとして人的資本という概念があり、その観点から健康経営・健康投資は統合報告書との親和性が高い。
  • 医療費は将来の健康のための投資だと考えている。特に外来は重症化しないための先行投資として考えられるため、外来医療費の抑制がプラス評価されるようなメッセージとならないようにしていただきたい。
  • 株価や医療費は長期的な指標である。短期的に企業の取組を評価する指標も必要。
  • 健康経営・健康投資は中長期的な視点からなすべき施策である。人に対する投資と位置づけることに賛成する。
  • 海外と国内で健康投資の概念が違うことに留意。新興国では、衛生面や基本的なインフラが重要視されたり、欧米などでは個々人の健康状況を把握することに非常にナーバスであったりと日本と状況が異なる。国内のみの施策に縛られないような枠組みが必要である。
  • 経営理念に健康経営を位置づけることについては、経営理念を変えることは非常に困難である。また、経営理念は様々な意味を包含しているので、このあたりの表現をもっと幅広くすべきである。
  • 健康投資がいかに企業価値の向上につながるのか、というプロセスをストーリーとして投資家に提示することが重要である。
  • 健康経営を大事にしている会社を見ると、中長期経営計画に健康経営を位置づけている会社が多い。
  • 個人の健康に関する情報は、体系的な教育と倫理教育を受けている専門家が責任を持って扱わないと、どうしても倫理的な問題が生じる。開示すること自体が悪いわけではないので、正しく進めていくことが重要であり、その周知徹底が必要である。
  • コーポレート・ガバナンスに関する報告書について、最初から公開を義務付けるとやりづらい企業が多いと思う。
  • 最近の傾向として、企業の情報開示は、どこに開示されていても良いという方針がある。企業によってはWEBを使うことが多い。投資家の立場からすれば、開示さえされていれば媒体も言語も構わない。
  • 個人ではなく、組織としての健康リスクがどんな状況か、どう改善されているかを示した方がよい。
  • 企業の理念に応じたストーリーに沿った情報開示がよいかと思う。
  • CHO(chief health officer)の設置促進について、担当役員の設置だけではなく、役員会や取締役会における担当役員からの報告をしているということが重要である。
  • 情報開示は重要だが、企業側の負担が大きい。情報開示すればこのようなことになる、という道筋を示すことが望ましい。
  • 投資からアウトカムまでの時間軸の隙間を埋める必要がある。それが情報開示であり、対話であると考える。
  • 情報開示では大企業を想定しているが、中小企業の取り組みを促進することも重要である。
  • 健康経営のロールモデルを顕彰するような取組みがあってもいいのではないか。
  • 中小企業が取り組むきっかけとして、上場企業からの要求というきっかけもある。サプライチェーンを踏まえた情報開示が重要。
  • データヘルス計画でも健保が中心だが、実際には中小企業の事業主はかなり関心を持っている。一人一人の従業員の重みは大企業よりも中小企業の方が大きい。
  • 大分県では、協会けんぽが「一社一健康宣言」の取組を推奨するなど先進的な取組が行われている。また、青森県でも、青森銀行が健康経営企業の従業員に低金利ローンを提供するなどの取組が進んでいる。

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最終更新日:2015年1月21日
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