経済産業省
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サービス産業の高付加価値化に関する研究会(第3回)‐議事要旨

日時:平成26年3月18日(火曜日)14時00分~16時00分
場所:経済産業省本館17階第1共用会議室

出席者

深尾委員(座長)、澤谷委員(座長代理)、安部委員、小泉委員、斎藤委員、谷口委員、冨田委員、野原委員、松井委員、矢野委員、山崎委員

議題

  1. デバイスを活用したサービス産業の高付加価値化について
  2. サービス産業の高付加価値化・業務効率化に向けた電子政府等の取組について
  3. ビジネスモデル革新について

議事概要

I.総論

  • 本研究会はこれまでITの切り口から入り過ぎている。それも重要なことだが、サービス産業サイドからの現状・課題分析が必要不可欠。サービス産業に寄せた議論をすべき。そうした議論と、ITを切り口とした議論を突合することで、より意味が出てくるはず。ツール論の切り口だけでは、サービス産業の真の課題にリーチしきれていないのではないか。
  • デバイス、電子政府、ビッグデータと挙げていただいたが、いずれも重要だと思うものの、これら各アプローチがサービス産業の抱える大きな課題にしっかりアプローチできる手法なのか。
  • 今回の3つのアジェンダはサービス産業の高付加価値化からは少し広がった(離れた)議論になっているという印象を受けた。
  • もう少し、政策対象を具体化して絞って議論を進めていく方が良いのではないか。

II.各論

(1)デバイス

  • 本研究会のような場に、デバイスメーカーが参加できることは3年前ではありえなかった。時代が変わってきたからこそ、このような研究会で出来ていると思う。今回紹介のあったサービスとデバイスの融合事例は、着実に増えてきている。
  • デバイスの政策の方向性(案)はどれも重要だが、それを如何に実現していくかを本来議論すべき。サービスとデバイスの連携について、企業も重要性を認識しているものの、それが中々できないため、どの企業も苦労しているのではないか。
  • デバイスメーカーがサービス事業者の求めるサービスを作っていくべきというのは少し難しい提案ではないか。デバイスメーカーの持つコアコンピタンスは異なるはず。それを前提とした上で、議論を進めていく必要がある。
  • 民間への支援にあたっては、民間の取り組みをいかに阻害しないかという視点も重要。官が枠をはめすぎると、民の発想を阻害してしまう。産業の目標を官が具体的に描き過ぎない方が良いのではないか。
  • 例えば補助金要件として、「デバイスメーカーとサービス事業者の連携」といった枠をはめた瞬間、民間の発想をゆがめてしまう。予算をつけるに際しては、出来る限り広く、民間から自由にアイデアを募ることが重要。
  • 先日、イスラエルに行き政府関係者と意見交換したが、イスラエル政府がスタートアップ企業を支援する際、「官が枠をはめるべきではなく、民間事業者の自由な活動を重視する」という認識の下、政府側の目利き部隊は何の要件設定も行わず、良いと思った民間事業者のスタートアップを支援すると言う。
  • デバイスありきでサービスが生まれるのではなく、企画力・発想力により新たなビジネスモデルが生まれる。アップルやアマゾンの例もそう。企画力・発想力こそが重要。
  • ICタグについて、技術は進歩したもののコストの問題が解決できず、導入が進まない状況ではないか。
  • RFIDは10年前に政府主導で実施していた。当時はタグの値段が非常に高かった。当時に比べて電子タグの値段は下がってきたが、それだけでは中小企業では使えない。電子タグによる商品管理には必ず誤差が出る。一方、(電子タグではなく)手作業の管理であれば、ほぼ100%誤差なく管理できる。中小店舗のようにロットが少なければ、ロスの少ない手作業を確実に選択する。
  • 中小アパレル業は、顧客が欲しがる1点があるかないか、それを管理し把握しているかどうかが重要。先日、実際にあった例だが、ある顧客(A)が欲しい商品が店頭になく諦めて帰ったところ、後日、再度来店した際に別の顧客(B)がその商品を買っているのを目撃したらしく、「なぜ自分には売らなかったのか」と非常に大きなクレームになった。詳しく調べてみると、別の顧客(B)は商品を購入していた訳ではなく、以前購入したものを修理に出していただけだった。このクレーム事案が示すように、中小アパレル業にとっては、顧客が欲しがる1点を管理・把握・提供できるかが重要。電子タグではこれに対応できない。

(2)電子政府等の取組

  • 国税の査察では、必ずエビデンスの確認がある。例えばレシートを電子化すれば消費税軽減といった恩典があるなどの仕組みがあれば、電子化の普及が進むのではないか。
  • 各政府統計の紐づけに法人番号が使えるのではないか。

(3)ビジネスモデル革新

  • サービス提供者と消費者、デバイスメーカーが、価値を共創していくことは大事。そうした場としても本研究会は重要だと思うが、更に、新しい会議体のような場が必要ではないか。
  • ビジネスモデルを作り上げることこそ、経営においてもっとも大変。
  • ビッグデータによるマーケティングを広めていくことは、サービス産業の高付加価値化を進める上での一つのテーマとしては正しい。しかしこの研究会では、サービス産業の課題から入り、それにどうアプローチするかという議論もしなければならないと思う。その際、マクロデータだけでなくミクロのエビデンスも持ってアプローチすべき。
  • より多くのデータが社会全体として使えるようになるために、途中段階のデータを含め様々なデータが提供される仕組みを考えるべき
  • ビッグデータの活用について、データをどのように使うかという議論に寄ってしまっている印象。データを吸い上げられる側の議論も必要。
  • 情報が丸裸にされている・情報が勝手に使われているという抵抗感が高まっている一方、データはオープンにどんどん使うべきだとの論調もあり、両極化している状況。
  • Tポイントカードは、顧客のデータを丸裸にするためではなく、あくまで顧客により良いサービスを提供するため。そのため一番必要と感じているのはパーソナルデータの利活用ルールの整備。
  • 事務局プレゼン資料にある「企業を越えた地域一体となったデータ利用の促進」について、現実には困難だと思う。各企業は官公庁ではなく私企業であって、それぞれが自社の利益を追求している。データこそが差別化の源泉の一つであり、特に競合他社へのデータ共有などはありえないのではないか。
  • ビッグデータを使う主体が大企業に限られているから、ビジネスモデルが革新されないのではないか。中小企業もビッグデータを使えることも重要。
  • ビッグデータ活用を広めていくためには、データを吸い上げられても問題がないという社会の雰囲気を作っていくことも重要。是非、これら2つの方向性は進めていただきたい。

以上

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最終更新日:2014年6月5日
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