経済産業省
文字サイズ変更
アクセシビリティ閲覧支援ツール

サービス産業の高付加価値化に関する研究会(第6回)‐議事要旨

日時:平成26年5月13日(火曜日)16時00分~18時00分
場所:経済産業省本館2階西3共用会議室

出席者

委員
深尾座長、安部委員、牛窪委員、斎藤委員、澤谷委員、新村委員、谷口委員、冨田委員、野原委員、本門委員、矢野委員
経済産業省
富田局長、石川審議官、間宮情報政策課長、白石サービス政策課長、江口情報処理振興課長、和田情報プロジェクト室長

議事概要

I.全体の立て付け

  • 「モノづくり」といえば日本の製造業を指すように、日本のサービス産業についてもこのようなブランディングが必要ではないか。
  • サービス産業を更に振興するための、政府の実行体制の充実も重要。経済同友会でもこうした提言をしているので、政府から直接言及しにくければ、報告書には当該提言を引用して盛り込むことも一案。
  • サービス産業振興の所管が各省に別れていることも問題。これを統一的に所管する組織が政府には必要ではないか。
  • 「分析」と「政策の方向性」が対応していない部分が多いのではないか。主に全要素生産性を評価軸としているが、高付加価値化を測るには労働生産性の方が適しているのではないか。もっと労働生産性に関する分析を進めてはどうか。
  • 新陳代謝による生産性向上がサービス産業で進んでいないことについては、もう少し踏み込んで分析すべきではないか。
  • 地域における社会構造変化についても、もう少し踏み込んで分析すべき。例えば過疎地域でサービス産業はどのような状況になっているのか。
  • 中小企業向けのIT活用ガイドラインについて、資金繰り等の問題によりすぐにはIT投資に踏み切れない中小企業もおり、こうした企業の不安を煽らないことも重要。

II.企業におけるイノベーションの促進

  • マーケティング力の強化について、記載の分析は非常に的を射ていると思うが、これに対応する政策の方向性が非常に偏っていると思う。経営人材の育成に紐付けて、例えばマーケティング人材の育成などが必要ではないか。マーケティング力の強化に関する政策の方向性をもっと充実させるべき。
  • 大学院・大学におけるサービス経営関連の講座の開設等は重要だと思うが、最も重要なのは(補助金等がなくとも)持続可能な仕組みを作ること。そのためには例えば学生を集める仕組みが重要。
  • 補助金を使うのであれば、講座開設に係る経費への補助ではなく、学生の授業料への補助が最も効果的。
  • 大学等における講座の開設等にあたっては、地に足をつけて尽力している人を巻き込むことが重要。
  • 施策の推進にあたっては、商工会議所や商工中金との連携をもっと検討すべき。
  • サービス版ものづくり補助金について、提案されている「投資ガイド」からもう一歩踏み込んで、補助した後の効果や知財について、補助を受けた事業者が公開する、オープンソース化する仕組みがあっても良いのではないか。
  • 新陳代謝がサービス産業の生産性に与える影響がマイナスである要因等について、サービス産業についてはデータ分析ができていない、そもそもデータがとれないこと等の課題があるが、こうした課題へのアプローチそのものが立派な政策ではないか。当該分析等についてもしっかり進めるべき。
  • IT投資を評価する仕組みは非常に重要。IT投資がサービス産業に与える影響等を盛り込むべき。
  • サービス産業の高付加価値化に向けて、「企業におけるイノベーション」以外の要素もあると思う。例えば、古風ではあるが労働生産性の向上もその一つ。その中で、機械装備率、IT装備率も重要な項目だと思う。
  • 文科省では現在、「スーパーグローバル大学」と銘打って、世界TOP100入りに向け大学への補助を行うと聞いている。これについて、ものづくり振興からサービス産業振興へ転換すべく、経済産業省から文科省に何らか物申してはどうか。
  • 企業におけるイノベーションにはマーケティングが特に重要な要素だと思う。技術に頼れないサービス産業にとって、新たなビジネスモデルを企画する力を高めることが重要。そのため、人材育成やマーケティングが重要な要素。この点を充実させて欲しい。
  • ファッション業界に身を置いている者として感じているのは、日本のファッション関連の教育機関は「作る」ことしか教えず、販売や管理まで含めた全体戦略を教える機関がないことが問題。
  • データ活用について、メーカーと小売におけるデータのやりとりがほとんど行われていない。規制、グレーゾーンが障壁になっている。
  • 多くのサービス産業にとって、消費者がサービスを購入しない理由等のデータを得られておらず、これが大きな損失になっている。データ活用について、その教育(人材育成)を進めることも重要。
  • 中小企業向けコンサルを営むにあたり、中小企業における最適なソフトウェア装備率を分析したことがあるが、一番利益率が高いのはソフトウェア装備率5万円~20万円/人だった。適正な価格で適正なIT投資が重要だと思う。
  • 経済産業省が行う「みらサポ」では、コーディネータ派遣による経営コンサルティングを無料で提供している。こうしたコンサルティングを受けながら経営人材を育成するという観点も重要ではないか。
    また「みらサポ」のよう良い取組を、もっと広く知れ渡らせるべく、政府広報を充実させるべき。

III.産業の新陳代謝

  • 本年2月、イスラエルにおけるITベンチャースタートアップ支援の取組の視察に行った。イスラエル経済省の外郭団体によるインキュベートプログラムが印象的だった。当該団体に属する120人がベンチャー企業の目利きを行い、これに基づき政府が投資判断を行っている。イスラエルでは、ベンチャー企業のスタートアップのリスクを政府が取ると判断し政策を行っている。
  • こうした取組を報告書にも盛り込んではどうか。日本でも行うとすれば、徹底的に実施していくべき。
  • サービスベンチャーの創出や、地域における医療分野等の新サービス創出がもっと広がっていくと良い。
  • スタートアップ支援も良いが、企業にとっては資金繰りに関するマネジメントへのサポートも重要。
  • 企業が廃業できない理由は、(1)(債務返済に関する)個人補償、(2)雇用維持。これを避けるため、M&Aがその手段の一つだが、M&Aには高い費用(1000万~2000万円)がかかり、あまり行われていない。今でもあるのかもしれないが、M&Aへの補助を充実させるべきではないか。
  • サービス産業の更なる分析にあたっては、国際標準である「ビジネスレジスター」を使ってはどうか。

IV.地域における社会構造変化への対応

  • サービス産業振興について、更に大きな視点にたって、政府全体で検討にあたっての分科会を作るなどあって良いのではないか。サービス産業振興への機運が盛り上がってきている中、商情局が中心になって、政府全体での取組を盛り上げていくべきではないか。

V.今後の検討課題

  • 移民受け入れとまでは言わないまでも、外国人がもっとサービス産業に就業することも検討すべきではないか。
  • 安部委員と同意見。先日、シンガポールに出張したが、同国では留学生が就労し易い仕組みを作っている。日本も、サービス産業をモデルに、こうした取組を進めても良いのではないか。
  • 2040年には、地域における女性の半数がいなくなると分析されている一方、現状、8割の女性が地元に戻って働きたいという希望を持っている。地域の分析にあたっては、地域にいる人の分析だけではなく、地域から出てしまった人材についても分析すべき。女性が地域のサービス産業で就労する形も、サービス産業の高付加価値化の一つ。
  • 飲食業で外国人を雇う場合、ビジネスの最先端を知ってもらうには「営業」を行ってもらう必要があるが、既存ビザでは営業職は認められていないことがネックの一つ。また、ビザは基本3年であること、28時間(/週)の就業時間規制もネック。既存ビザ制度の趣旨を踏まえつつも、こうした障害の解消を検討することも重要。
  • サービスの顧客視点の分析を進めてはどうか。また、サービス産業とサービス業の二つが使われているが、広義のサービス業こそが我々のターゲットである「サービス産業」であるとして、今回の研究会で定義してはどうか。

以上

関連リンク

お問合せ先

商務情報政策局 サービス政策課
電話:03-3580-3922
FAX:03-3501-6613

最終更新日:2016年7月1日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.