経済産業省
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活力あふれるビンテージ・ソサエティの実現に向けた取組に係る研究会(第1回)‐議事要旨

日時:平成27年10月28日(水曜日)16時30分~18時30分
場所:経済産業省本館7階西1商情第1会議室

出席者

赤池委員、秋山委員(座長)、久保委員、廣瀬委員、古田委員、村田委員

議題

『活力あふれる超高齢化社会の実現に向けた取組』に向けての意見交換

議事概要

『活力あふれる超高齢化社会の実現に向けた取組』について前田審議官から説明の後、各委員からの発表を踏まえ自由討議を行った。委員からの主な意見は以下のとおり。

  • 高齢化社会というとネガティブなイメージに捉えられることが多いが、人が健康な状態で長生きすれば高齢化社会になるのは当然で、超高齢化社会は、ある意味で医療技術と経済的豊かさが実現した人類の成果だといえる。
  • 人生90年、100年といわれる時代だからこそ、高齢者たちは自分の人生を自由に設計できる。このようなことは子育て等で多忙な30代では考えられない。
  • 我が国史上初の超高齢化社会であるが故に、高齢者は健康・知識・スキル・財産・時間等を有しながら、セカンドライフをどう生きるか戸惑いを持っている。自由に人生設計できる歓びを上手く伝えられれば、多様な人生設計が生まれ、産業も創出される。
  • NPOの現場で、地域のシニアが集まるプラットフォームを形成し、企業や個人のニーズに対するマッチング事業、シニアが地域の子ども達の安全を見守る事業などを展開している。退職前の肩書を早く捨てられる人の方が、地域に溶け込みやすい。
  • 高齢者が若い人たちをオーバーライドするようなヒーローをつくる仕組みができないか。オーバーライドのカギは、ビンテージ感ではないかと考えている。
  • 特に文化系の趣味は長い歴史をもっている高齢者の方がよく知っているので、ヒーローになりやすい。もう少し近代化した趣味産業が必要ではないか。
  • 地域に密着した生活が中心になる高齢者が活躍することは、個店や商店街など街の活性化にもつながる。
  • シニアは年齢・学歴・世代などで分類することが難しく、ニーズも非常に細分化している。特に後10年で後期高齢者になる団塊世代は、現在の後期高齢者の世代よりはるかに多様化する。一方、ビジネス化を図る場合ある程度集約しなくてはならない。地域毎の規模は小さくても、全国規模でみれば大きな市場になるという視点もある。
  • 環境学や経済学の多くのテキストでは、「環境」「社会」「経済」の3点が分断されて描かれることが多い。しかしこれでは必ずカニバリズムが起きる。これから伸びる超高齢化社会においては、3点が入れ子構造である捉え方をする必要があり、その界面部分で高齢者を含めた新しいビジネスが生まれてくると考えられる。
  • 自動化社会が終焉し、最適化社会の妄想が崩壊する中、時代は自ら計画して行動する自律化社会に入っている。それは高齢者においても同様で、従来型の金太郎飴ビジネスではなく、企業の独自性、地域の地政学に基づいた計画・行動が必要になる。
  • 東北大学のチームが行った研究*によると、本研究会のターゲットである中間層が求める「心豊かな暮らし」は「育む」であると報告している。しかし「育む」の領域では、企業による事業化が確立していない。
    *Nature Technology, Springer, 2013
  • 今後産業の生態系が劇的に変わることが予測されるが、それに対応するにはファンドなどを含めた循環型社会を流れる血液も変わる必要がある。インターネットだけではなく、地域コミュニティビジネスも含めて、全く違った地域通貨を持つというビジネスモデルもあるかもしれない。
  • 社会がIoTの時代に入り、脱中心主義でモノがパーソナル化していることを考えると、小ロットでも世の中がまわることになる。小ロット主義は、高齢化社会にはフレンドリーなので、それが一つのフレームワークになるのではないか。
  • 次世代の高齢者に「高齢者になった時の活動イメージ」を調査したところ、一番多かった回答が「働く」という回答だった。社会に対して貢献する、社会のメンバー、プロダクティブなメンバーであり続けたいという思いがある。
  • ITの活用によって、労働条件に伴う時間や空間の散らばり、得意不得意分野などのスキルを組み合わせる「モザイク型就労」が可能になる。単純計算ではあるが、クラウド上で高齢者が働くと、22.6兆円のGNP押し上げ効果があると試算できる。
  • 高齢者は量で語られることが多いが、高齢者の質をリアルに見つめる必要があるのではないか。生産社会は、大きく創造者・管理者・作業者に分類できるが、それぞれは必然的に異なるキャリアシナリオを描くことになる。
  • 65歳を過ぎて退職した後、突然地域で働くなど何かを始めることは難しい。個人の心構えというには限界がある。もっと若い頃から地域で仕事ができるような就業スタイル、高齢者だけで束ねない若い世代も巻き込んだ場づくり、そうした何かを創出する仕組みやそのための規制緩和が必要ではないか。

以上

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最終更新日:2015年12月11日
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