経済産業省
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活力あふれるビンテージ・ソサエティの実現に向けた取組に係る研究会(第4回)‐議事要旨

日時:平成28年1月21日(木曜日)15時00分~17時00分
場所:経済産業省本館7階西1商情第1会議室

出席者

赤池委員、秋山委員(座長)、久保委員、野田委員、廣瀬委員、古田委員、村田委員、
久保田特別委員、市川特別委員

議題

『高齢者の社会参画のあり方』に関する意見交換

議事概要

明治大学大学院 グローバルビジネス研究科 野田教授、人材の流動化により企業の経営課題解決を事業とする株式会社サーキュレーション、『次世代郊外まちづくり』に取り組む東京急行電鉄株式会社からの発表を踏まえ、自由討議を行った。
委員および企業からの主な意見は以下のとおり。

  • 「ビンテージ・ソサエティ」は「超高齢化社会」と同義ではなく、大量生産大量消費・効率優先の先にある新たな価値観に基づく社会、すなわち高齢者も含めた世代を超えた成熟社会を意味する言葉として用いられる。一方「ビンテージ層」という用語は、「高齢者層」とほぼ同義であるので、併用すると混乱を招く恐れがある。
  • 高齢者は就労にあたり、正規・非正規を問わない人が多く、週3日程度の希望が最も多い。身の丈起業もやりつつ、企業などでプロジェクトリーダーもやるなど、掛け持ちをしたいという人もいる。正規雇用にのみフォーカスせず、企業がニーズに合う柔軟な人事制度を作れば、働く場所ができる。
  • 個人のcan(スキル・能力・志向性)を細かく因数分解して潜在能力を顕在化し、どの能力が何に役立つかが見えれば、企業の経営課題や地域の課題とのマッチングの可能性が上がる。業種ごとに課題を見つけ、それに対していかに高齢者の活躍を引き出すかという視点が必要。
  • 優秀なノマドワーカーが1人いると周囲が変わる。シニアとノマドを組み合わせると巧くいく。プロフェッショナルワーカーのような働き方も進めるべき。
  • 街づくり、地方創生においては、プロデューサーや目利きが重要。ディベロッパーなどが入っていない地域では、行政が仕組みを提供する、中核となる企業にプロジェクトマネジメント(PM)ができる人材を供給するなどにより、活性化が可能になる。
  • 求められるのは創造者、すなわちPM能力がある人。PMができる人は、年齢に関係なく引き合いが多い。PMに必要な能力は、管理者とは全く異なる。
  • PMは経験が無いと難しいが、現在の高齢者には無茶な要求に応えるべく若い頃に試行錯誤・創意工夫した経験を持つ、潜在能力がある人が多い。「若かったからできた」という思い込みやラベルを取り除き、「今でもできる」という自信を取り戻せば、変われる可能性がある。
  • ラベルの払拭は時間と労力を要する。特に管理者をやっていた人が難しく、中には最後までできない人もいる。ラベル払拭のサポートは、まだビジネスとしても開発途上にあり、育てていくためのインストラクターも不足している。
  • 再就職にあたっては、あえて違う業界にする方が枠組みを外せ、コアコンピタンスを巧く使える場合が多い。
  • 言われていないことまでやり切る日本人の責任感は強み。しかし、自分の能力を相手に伝える提案力、発信力が不足している。
  • 学び方を知らないシニアが多い。少し別の分野をプラスαすれば競争力が格段に上がるのに、OJTによる狭い領域の知識やスキルにとどまっている。ここにもレッテル、ラベルの問題がある。
  • 仕事を続けるための学びは趣味的な学びとは別。自分の能力を高めるという目的を持って戦略を立て、習慣化することが必要。
  • 1社に尽くす時代では無くなり、会社に言われたことをやっていても数年後に役立つ保証は無い。今は潮目で、各人が若い時からキャリアを真剣に考えるムーブメントを興すべき時。
  • 自分のやることに意味がある、社会に貢献するという思いが成長の糧。世の中の課題に関われる仕組みがあると「自分事」になる。ただし、無手勝流に取り組むと効率が悪いので、合目的的に学んだ上で実践に活かすべき。
  • コミュニティには出番と居場所が必要。リスクを取って行動しようとする人を、補助金などで支援する仕組みが求められるが、支援の対象と使い方を判断する目利きがいなければ、リスクのたらい回しになる。
  • Airbnbは空き部屋を価値にした。必ずしも新しく創出せずとも、既存のものをつなぐプラットフォームがあり、価値と認められれば、世の中が変わる。人材でも同様のプラットフォームができることを期待したい。
  • 「働く」とその他の「学ぶ」「遊ぶ」「休む」はパラダイムが異なる。経済産業省の研究会であれば「働く」に重点を置いた上で、そのために必要な「学ぶ」を考えるべき。
  • 「働く」は重要だが、人生の最後まで働くだけでなく、やりたくてもできなかったことをやる、次の「働く」の仕込みをするなど、新しいライフデザインとそれを支える産業が必要。
  • 研究会の取り組みは非常に意義がある。内容をきちんと発信すれば、共感を得られるはず。これまで議論してきた高齢者の新しい雇用の在り方や事例をまとめ、ビンテージ・プライドを刺激し、方向性を示すものになれば、十分な成果ではないか。

以上

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最終更新日:2016年2月15日
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