経済産業省
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産業構造審議会地域経済産業分科会(第2回)‐議事要旨

日時:平成18年11月10日(金)16:00~18:00
場所:経済産業省本館17階国際会議室

議題

新たな経済社会環境下における地域経済活性化の在り方について(2)

出席者

大西分科会長、井手委員、井原委員、加藤委員、粂原委員、小嶋委員、鈴木孝男委員、鈴木直道委員、高橋委員、田子委員、野坂委員、藤沢委員、星野委員、松原委員、三浦委員、山崎委員、山田委員、渡辺委員

議事概要

1.事務局から第1回分科会の報告後、企業立地促進支援の観点から、3人の委員によるプレゼンテーション。その後自由討議。委員からの主な発言概要は以下のとおり。

  • 企業立地のインセンティブは地代だけではない。今は、水が重要な要素。他には、大規模な土地がすぐ入手できること等。
  • 産業集積グランドデザインを掲げることは、地域を再生するに当たって重要な視点。改めて資料2を見ると、「地域の産業集積グランドデザイン事例」は大都市圏に多い。大都市圏から離れていることがグランドデザインを描きにくくしているのか。それとも、水などの資源を有する地方が有利なのか。
  • 競争に勝てる自分たちの強みを出していくことが重要。例えば、水の例で言えば、熊本はこの強みを活かしつつ、更に飛行場を整備。
  • 失業率が悪くなく、有効求人倍率も良いということが企業誘致にマイナスに働くのではないかという懸念がある。また、バルブ期の企業誘致とは違っているのではないか。働き手を支援するという視点でもっと考えるべき。
  • 人口を増やすために、福祉のまちづくりをしてきたわけではないが、福祉の充実が、本市における現在の人口増加につながっていると考える。人口を増やすことは市町村共通の、かつ最大の課題。あの町の高齢者サービスや子育て支援措置はいい、ということになれば、人が集まってくる。
  • 日本全体として人口が減る中で、市町村が人口を増やすのは難しいと思う。人口増加に頼らない地域活性化策が必要ではないか。
  • 人口減少への対応が必要。また、東アジアに進出した大企業が、日本に帰ってきている。これまで売れなかった工業団地やインキュベーション施設と如何にマッチングするかが課題。
    企業誘致については、ワンストップ・サービス、規制緩和といったアプローチ方法と、地域の強みを活かしたまちづくりに分けて議論すべき。
  • 地域によっても、業種によっても、人材はマッチしていない。NPO法人が人材マッチングに取り組んでいる具体的事例を教えて欲しい。
  • 地元では、大手企業の退職者がNPO法人をつくり、地元の中小企業に行って技術支援を行っている。
  • 企業を誘致するだけで地域が発展するわけではない。重要なのは人そのものであり、いろいろな人材があって地域の発展につながるのではないか。したがって、企業立地と人材確保をセットでやることが必要。また、海外との企業立地競争の中で、手続のスピードと簡素化が重要なポイント。
  • 市の発展に、交通網の整備は重要。新幹線の開通時に、駅舎建設費の6割を負担するとともに、駅周辺の乱開発抑止のために、駅周辺の土地を市が購入。こうした取組の結果、新幹線開通前と比べて、周辺地域からの固定資産税は大幅増加。
  • 地域に人を呼び込むためには、その地域を作るコーディネイト役の人が必要。ただし、こうした人が働く場が地方にはない。地元の商工会、商工会議所、観光協会、NPO等に期待したいところではあるが。結局、キーマンをその地域で育てる、又は外から呼んでくることが必要。
  • 地域の単位のイメージがわかない。人口だけで比較しても整理できない。地方の産業発展には、どういう単位が望ましいのか。人材育成といったときに、高専、工業高校という括りでいいのか。
    工科系大学院などを取り込むことができないのか。
  • 地方にとって、地場産業の活性化と企業誘致が課題。ただし、企業誘致については補助金競争でいいのかという疑問あり。また、グランドデザインが重要ということだが、グランドデザインを示しても、企業は話を聞いてくれるが、来てはくれない。これは、企業が持つその地域のイメージが悪いからであり、今後、良いイメージを売り込んでいくことが必要。そうした中、既存企業の拡大に金をかけるのも一策。

2.事務局から配付資料により説明後、委員による自由討議。
主な内容は下記のとおり。

  • 企業誘致に関し、道路もない、人口も減少しているところではどうすればいいのか。広域でどういう風に都市インフラを押さえていくのかが重要。この際、交通、土地保全等の観点を踏まえ、総合的・計画的に行うエリアマネージメントを行う人材が必要。こういった人材の育成は国の役割として入れていただきたい。
  • どのような人材が必要で、どのような産業を想定しているのか絞り込みが必要。また、こうした観点から、国際競争力のある自治体を育てていくべき。労働生産性を重視すれば、製造業、R&Dにおいては、付加価値製品をつくりあげていく人材も重要。少子高齢化が進む中で、こうした人材を質と量で確保するためには、どのように地域で育てていくべきかが重要。
  • 東京、名古屋、阪神圏といった都市圏で、生産年齢に対する高齢人口比率が高くなり、地域経済はものすごく落ち込むといった推定もある。このシミュレーションでは高齢化率はどうなっているのか。
  • 就業達成度については、都道府県別でなく269の都市圏を対象とすべきではないか。これにより政策的意義も出てくる。アンケートについては、地域のことではなく、個人について訊くべき。
  • クラスター政策については、どの地域にどのような政策的資源が投下され、その結果、どのような効果があったのか分かりづらい。産業、事業所、雇用レベルで実態を把握し、効果を計る必要もあるのではないか。
  • 就業達成度について、満足度は世代によって異なると思われるため、誰にどのように訊くのか。定点観測的に同じ人に訊くのも一案。

3.委員意見を受けて事務局よりコメント

  • 就業達成度については、議論のたたき台として案を提示したもの。今日の議論も踏まえて、次々回の分科会でも提示をし、その後パブリックコメントを経て、実施に結びつけたい。
  • シミュレーションの指摘については、高齢化率データを次回の分科会で配付したい。
  • 産業クラスターについての成果については、売り上げや雇用人数等を定量的に示すのは難しい。計画も第二期に入り、別途定量的な目標は掲げて行っている。PDCA評価の中で、どのような成果を上げたか把握できるので、これは、今後ご提示できるようになる。
  • 地域経済産業政策を行う対象の単位を、そもそもどういうふうにするのかという根本的な議論、また人材の育成・活用について具体的な議論もあった。これら議論を発展させていきたい。
    また、次回も委員専門の分野でプレゼンテーションを行うこととなっている。

文責:経済産業政策局地域経済産業グループ
地域経済産業政策課

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最終更新日:2006年11月21日
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