経済産業省
文字サイズ変更
アクセシビリティ閲覧支援ツール

産業構造審議会地域経済産業分科会(第5回)‐議事要旨

日時:平成19年6月12日(火曜日)10時~12時
場所:虎ノ門パストラルホテル新館5階「ローレル」

議題

  1. コミュニティ・ビジネスについて
  2. 地域産業活性化法の基本方針について
  3. 地域産業活性化法における工場立地法の特例について

出席者

大西分科会長、井原委員、神野委員、小嶋委員、鈴木孝男委員、鈴木直道委員、高橋委員、田子委員、中村委員、野坂委員、松原委員、三浦委員、藻谷委員、山崎委員、山田委員、米田委員、渡辺委員

議事概要

  1. コミュニティ・ビジネスにおける現状や課題などについて事務局より説明。その後、NPO法人フローレンス代表理事駒崎氏より、病児保育に関するコミュニティ・ビジネスの取組を紹介。続いて、NPO法人ETIC代表理事宮城氏及び山内氏からコミュニティ・ビジネスを担う社会起業家育成の取組について紹介。
    委員からの主な意見、質問、及び発表者からの回答は以下のとおり。

    (○は委員からの意見又は質問。●は発表者からの回答)

    ○大都市や地方、又は西日本と東日本等といった地域差はあるか。

    ●地域差はあるが、地域に合った形のアプローチが重要。例えば、東京から離れた山間地になればなるほど、地域の繋がりが強くなる傾向がある。これを利用すれば、仕掛け方次第で大きな力となる。どんな地域でも情熱のあるプロデューサーと連携できるかどうかが重要なポイントである。

    ●日本海側は太平洋側に比べると、プロデューサー公募への反応などが比較的低いが、徐々に改善されている。今後、こうした地域で活動を行う予定。

    ○コミュニティ・ビジネスを地域で展開する際、地域の理解があると大きな力になる。ただし、一度信頼を失うと大きなネックになることもある。それを十分に配慮すべき。今後、すばらしい起業家が増えることを大きく期待している。

    ○ETICのビジネスはどうやって成り立っているのか。また、自治体に期待することはあるか。

    ●インターンシップを支援している企業からの会費が1社50万円で100社の会員がいる。また、OJT教育をアウトソースしている大学からの委託事業もある。さらに、企業や経済産業省からの委託事業もある。今後、多様な収益源を確保し、自立的発展を目指すこととしている。

    ●自治体に期待することについては、例えば本日紹介した愛媛県の事例では県がプロデューサーを発掘したいと考え、ETICに委託された、公募から一緒に取り組んだ。こうした自治体が増えることを期待している。

    ○中央から地方への人材誘致はシニアの話題が多いが、ETICの取組は、若手人材の還元、若手からの地域リーダーの育成に大変有意義であると思う。

    ○経済産業省の支援は大変良いが、将来的には、自主的な仕組みを確保するため、大企業や融資の資金が提供されるような仕組みが必要であると思う。

    ○起業するためには、しっかりとした事業計画を作成し、それに伴い安定雇用を生み出す必要がある。若者のベンチャーというものは、失敗も許されるかもしれない。今回は成功事例を報告していただいたが、失敗もある筈。成功率はどれくらいなのか。

    ●自分のやりたいことを失業の覚悟を持って起業している。リスクはあるが、例え事業に失敗してもアルバイトをすれば生活ができる豊かな社会である。自分にとってのリスクは、やりたいことを起業しないリスクである。自分がリスクをとってこそ、それが後世に引き継がれ、豊かな社会につながっていくのではないかと考える。

    ●無数の傷を負うものは多いが、コミュニティ・ビジネスから離脱していったという話は聞いていない。「波乗り型」と言われるように、ニーズが合わなければ新しいビジネスへ変更していく。ITベンチャーのようにIPOが遅れたらダメということではなく、社会が必要としているものを率先して実行しているため、ライバルはむしろ自分の中にある。

    ●コミュニティ・ビジネスを通じて、20代又は30代で社会的な課題に取り組み、マネジメント能力を身につけていくことは財産の一つと思う。その後、そうした方々が30代、40代と実績を積んだ後にビジネスを立ち上げ、ノンプロフィットの方に利益を還元していくということも期待している。

    ○NPO法人フローレンスについて、法人契約についてはどう考えているか。また、実際問題として、採算は厳しくないか。資金的リスクをどう処理しているのか。さらに、属人的なサービス業務について、今後事業を拡大していく際に人的リスクをどう考えているか。

    ●法人契約は今年6月から始めている。今後徐々に拡大していく予定。

    ●現実として、子育て支援に関する業界は利益が出にくい。介護保険のような制度もなく、実際に病児保育に関する9割の事業者が赤字という状況。ただし、料金設定の方法を1時間当たりの単価制から、月々の契約制に変更したことで、黒字転換に成功した。具体的には、共催掛け金又は保険のように月々掛け捨てとし、月一回のレスキューは無料という料金体型に変更した。

    ●属人的な保育サービスの質については重要なポイント。人材の質、病児保育の技法等、業界全体でマニュアル化していく予定。将来的には、資格制度のようなものにして人材育成の仕組みを作っていきたい。

    ○私自身、2人の子供を育てながら今日まで生きてきたため、駒崎氏のような方が自分の若い時代にいたら、どれだけ助かったかと思う。

    ○自治体等が整備している既存の支援センターを通じてNPO法人が起業を行うと、一般的に補助金依存のイメージが持たれる。ETICでは、今後自立へ向けてどのように考えているか。

    ●自治体等、既存の施設の支援に頼るという発想を変えなければいけない。今までの実績で明らかであるが、起業家精神を持った人が取り組んでいかなければ地域は変わっていかない。主体的に立ち上がる人を育てていく事が肝になる。長期的に自立、発展していく計画とそれを実施していく体制を作ることがまさに課題である。

    ○当社ではヒット商品がなかなか出ないが、最近ヒットしている高齢者向けの商品は若手の発想から生まれている。フローレンスのような子供のサポートに関してもITの新たな使用法があるかもしれない。

  2. 地域産業活性化法に係る基本方針について説明。

     委員からは特に意見等なし。

  3. 地域産業活性化法に係る工場立地法特例準則について事務局より説明。

     その後、委員より了承を得る。

  4. 企業立地に関する自治体の取組結果について事務局より報告。

(文責 地域経済産業グループ地域経済産業政策課)

 
 
最終更新日:2007年6月20日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.