経済産業省
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産業構造審議会地域経済産業分科会(第5回)‐議事録

開会

大西分科会長
それでは、お忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。定刻になりましたので、ただいまから産業構造審議会第5回地域経済産業分科会を開催いたします。よろしくお願いいたします。
議事に入る前に、事務局から本日の配付資料の確認をお願いします。

横田地域政策課長
それでは、皆様、お手元の資料をごらんいただきたいと思います。
一番上に議事次第がございまして、その下に資料一覧、委員名簿、座席表、資料1-1としまして「コミュニティビジネス振興の目的と課題」と題する資料、資料1-2として駒崎さんのプレゼン資料、資料1-3としましてETICの宮崎さんのプレゼンの資料、資料2としまして、地域産業活性化法の基本方針案、資料3としまして工場立地法の特例の案がございます。参考1としまして特例の告示の案、参考2としまして企業立地支援体制に関するアンケート結果。その下に資料番号を振ってございませんけれども、だいだい色の「企業立地促進法の概要」、それからETICさんの資料、NPOのオンパクさんの資料がございます。それから、先ほど追加で2つほど、NEC社会起業塾の資料と、同じくETICさんの資料、この2点を追加配付させていただいております。
もし足りないものがございましたら事務局の方に申しつけいただければと思いますけれども、よろしいでしょうか。

議題

議題(1)コミュニティビジネスについて

大西分科会長
それでは、きょうはコミュニティビジネスについてというのが最初の議題であります。
まず初めに、古瀬課長より今後のコミュニティビジネスの支援策のあり方などについて説明していただいて、その後、本日のプレゼンテーションをお願いしているお2人の方を紹介していただきたいと思います。
では、古瀬課長、よろしくお願いします。

古瀬立地環境整備課長
立地環境整備課長の古瀬でございます。
私の方から、コミュニティビジネス振興についての意義、検討課題、施策のあり方等についてまず御説明いたしまして、その後、きょう、フローレンスの駒崎さん、ETICの宮城さんが来られておりますので、お2人からプレゼンテーションを行っていただきまして、その後、フリーディスカッションということといたしたいと思います。
まず私の方からは資料の1-1を見ていただきたいと思います。これの最終ページに去年骨太方針2006と経済成長戦略大綱、この中に地域の活性化の1つとしてコミュニティビジネスの振興ということが入っております。1ページ目に戻りまして、コミュニティビジネス振興、最近ではソーシャルビジネスとかソーシャルエンタープライズとも呼ばれておりますが、資料1-1に「何を目指すのか」と書かれてありますように、その着目すべき視点としては、地域の課題解決や社会貢献、それから自立・持続発展可能な事業を両立させて、地域経済の活性化に寄与する。こういったことだと考えております。
このコミュニティビジネスは行政では提供し切れない公的サービスを補完する新たな公共の担い手であるとか、あるいは環境、少子高齢化、介護、福祉といったような社会的課題をビジネス的アプローチで問題提起・解決していくものとして注目されているのだと思います。
究極の目的として赤いところで書いておりますが、今までどちらかというと経済合理性の追求といった側面に傾注していたから、長い目で見れば社会貢献という高い道徳または倫理観を持った、また個人にとっては生きがいや自己実現を可能とする新たな価値、ここでは「New Profit」と書いておりますけれども、そういった経済社会の実現と地域コミュニティの再生を目指す。こういったことが究極の目的ではないかと考えます。
それから、コミュニティビジネスの課題のところで5つ挙げておりますが、1つ目は、今まで企業サイドにおいても経済合理性と効率化、または利益最大化というものを第1としてきたために、必ずしも地域コミュニティの一員としての意識が少なかった。また、地域の課題を、特に社会的課題を解決するには、どちらかというと、それは公共の役割だとか、またはボランティアがやるのだろうというような形で、地域のいろいろな方々が共同して解決するという意識が乏しかったのではなかったのか。そういったことでコミュニティへの当事者意識が足りなかったのではないか。
2番目といたしまして、コミュニティビジネスが現在ボランティア活動、またはなかなか小規模・零細NPO活動のイメージが強いために、現実にもそこから脱却できないケースも多いために、ビジネスとして社会的ステータスが低い。これが2点目。
3点目として、地域・社会貢献の公共性とビジネス、これを両立させるための起業とか経営にかかる固有のノウハウが必要なわけですけれども、現状はそれに成功したロールモデルが少なく、したがって、そのノウハウの蓄積も乏しい。
4番目には、コミュニティビジネスアプローチによって解決可能な必要な課題はどちらかというと地方に多いのですが、そういったものを解決できるビジネス的センスを持った潜在的な人材というのは、どちらかというと都市部に遍在している。そういった地域の人材のミスマッチの問題。
5点目として、コミュニティビジネスの起業とか経営をサポートできるノウハウを有した中間支援機能、これは地域でビジネスをインキュベートできる人材ということになると思いますけれども、これもどちらからかというと都市部に遍在している。
こういった課題があるのではないかと思います。
ここには書いておりませんが、今後の施策の方向性としては5点ほどあるのではないか。きょうフリーにディスカッションしていただきたいと思いますけれども、1つは、こういった現状がございますので、コミュニティビジネスに関する社会的認知を高めるための意識喚起、または金融づくり的な施策を展開する。
2点目として、潜在的な社会起業家を顕在化させるための人材の発掘とか育成。
3番目として、最近ソーシャルキャピタルということもだんだん言葉として出てきましたけれども、地域における人材とか資金とか信用、ブランド、こういったものを形成していく。
4番目として、実際に望ましいといいますか、成長すべきコミュニティビジネスを認知または振興するための基準とか指標づくりというのが要るのではないか。
5番目として、イギリスではコミュニティインテレストカンパニー法というようなコミュニティビジネスを振興するような法的枠組みが2004年にできているわけですけれども、そういったコミュニティビジネス振興のための法的枠組みを含めた整備、検討、こんなものが考えられます。
2ページ目以降に書いておりますのは、こういった課題を踏まえまして、まず今年度からコミュニティビジネスに対して質の高い支援を行うような中間支援機能、そういったことを担うことができる人材を育成する事業、2で、「地域新事業活性化中間支援機能強化事業」と長い名称になっておりますが、そういったものに取り組んでおります。
あとは、実際にはこの4月に公募しておりまして、4ページ目に採択事業者、3事業者を採択しております。1番に書いておりますのは、きょうお呼びしておりますETICさん、それから名古屋を拠点に活動しています起業支援ネット、別府で活躍しておりますハットウオンパクさんの3つでございます。
私の方はこのぐらいに致しまして、きょうのプレゼンテーターを御紹介したいと思います。
まず最初にプレゼンテーションをお願いしますNPO法人フローレンスの代表理事をされております駒崎さんでございますが、駒崎さんは、大学時代にITベンチャーを立ち上げられたけれども、卒業後、病児保育の問題を知って、地域の力によってどうにか病児保育問題を解決できないかといったことで、ETICさんの社会起業塾に参加して、その後、起業。現在は都内11地区で病児保育ということでされております。
2番目にプレゼンテーションをお願いいたしますETICさん。これは代表の宮城さんは大学在学中、93年に学生起業家のネットワークETICを設立し、その後、2000年にはNPO法人化して、代表に就任しております。どちらかというと、社会起業家リーダーの輩出と社会にイノベーションを起こすということで、そういったソーシャルベンチャー向けのいろんな事業をされております。
それでは、最初にフローレンスの駒崎さん、よろしくお願いします。

駒崎氏
ただいま御紹介にあずかりましたNPO法人フローレンス代表の駒崎と申します。きょうはお時間をいただきまして、まことにありがとうございます。
まず初めに、私どもがやっておりますことはなかなかイメージしづらいといいますか、考えづらい部分もあろうかと思いますので、きょうはビデオを持ってまいりました。これを9分ぐらい見ていただいて、その後、15分程度私の方でスライドを使って御説明させていただきたいと思っております。
では、ちょっと流させてください。以前NHKの「クローブアップ現代」という番組で社会起業家特集をしてくださったときのものがありますので、ごらんになっていただきたいと思います。

(ビデオ上映)

駒崎氏
どうもありがとうございました。
以上のような形で私ども事業をさせていただいております。これから簡単に私どもの事業、どのようにして進んでいくか、みたいなお話をさせていただければと思います。
先ほどもありましたとおり、私自身、保育士でもなければ、医師でもないのですけれども、たまたまうちの母がベビーシッターをしていたことからこの仕事を始めることになりました。大学3年生のころ、大学が慶應大学湘南藤沢キャンパスで、ITが非常に得意な大学だったこともあり、ITベンチャー等々をやっていたのですけれども、その会社を人に譲って、いったんフリーターになりまして、友人の会社を手伝ったりしながらコミュニティビジネスを立ち上げることに相なりました。その過程において、こちらにいるETICさんに大変お世話になって、いろいろ御支援、御指導いただいて、今、何とかかんとかやっていけているなと思います。
自分自身、東京都江東区の団地で生まれ育ちまして、団地の3階下にいる松永さんというおばちゃんがいたんですけれども、その方に、小さいころは、うちの母はそのころはベビーシッターではなくて、自営業だったもので、預けられて、熱を出したときにも松永さんか預かって、リンゴをウサギの形にむいて食べさせてくれたりとか、そんな感じにしてくださっていました。ただ、自分自身、自分の故郷、下町を見ると、子供が熱を出したから会社をやめさせられる。それをだれも助けてくれないというような状況で、古きよき地域社会、あるいは松永さんはもういないんだということに気づきまして、古きよき江東区をそのまま再現することはできないにせよ、新しいつながり合いというのを創造することはできるのではないのかなと思いまして、ならば新たなコミュニティというのを事業という形でつくり出していけたらなと思い、この事業を始めました。
簡単に病児保育のことをお話ししますと、病児保育は、子供が熱を出したり、風邪を引いたりという、慢性的な重いものではなくて、ちょっと熱を出したというときに、お預かりするような、そういうような保育なんですけれども、先ほどのビデオでありましたとおり、保育園は37度5分以上は預からないようになっていますので、子供がちょっと熱を出したというときは、親は会社を休まなければいけない。あるいは仕事で働いているときに、保育園から電話がかかってきて、今すぐに帰ってきてくださいというふうに言われてしまう。そういうふうにして女性の就業、特に母親の就業というのは阻害されてしまっているという状況があります。
ニーズ調査等々でも仕事と育児の両立で最も悩むことは何ですかという問いかけに対して、72%の方が病児保育を挙げていらっしゃいますし、また会社に対して必要性を感じている育児支援制度は何ですかという問いかけに対しても子供の看護休暇だというのがまさに9割近く報告されています。さらに、保育園への不満・不安として、3分の1の方が病児保育、なぜ子供が熱のときも預かってくれないのだというような形で不満に思っていらっしゃるというところなんですね。
これだけですとニーズが強いので、ビジネス的にはマーケットがあるだろうというふうに私ども最初に思ったのですけれども、実はそうではなくて、全国に約500弱しか病児保育をしている施設というのは存在していませんでした。保育園が3万。これは郵便局の数と同じぐらいなんですけれども、3万ある中で500しかそういう施設がない。これはパーセンテージに直すと2%弱ですね。残りの98%の地域では病児保育というのはサービスとして存在していないという状況だったんですね。非常に不思議だなと思いました。これだけニーズがあるにもかかわらず、なぜ社会的なインフラがないのだろうと思ったときに、とてもおもしろいというか、興味深い状況がありました。それは病児保育はお金にならなかったんです。経済的に自立できない。むしろ病児保育をしている施設の9割が赤字という状況ゆえに、やりたい、挑戦してみたい、お母さんを助けたいという保育園の園長さん、あるいは小児科医の先生、たくさんいらっしゃるのですけれど、二の足を踏まれてしまう。だから市場が広がっていかないという状況でした。
その理由は、実は病児保育の施設に出されている補助金等々は実は非常に使い勝手が悪くて、その補助金をもらってしまうと、利用料金というのは制限しないといけないみたいな、制度的なジレンマがありまして、それによってなかなか成り立っていかないというような状況がありました。民間の事業者ももうからないということで参入してこない。さらには、行政の病児保育施設もなかなか増やすことができないという状況に対して、ならば私たちのようにコミュニティビジネス、あるいはソーシャルベンチャーの形でこういった新しいモデルをつくれないかというふうに始めたのが先ほど御紹介しました子供レスキューネットという仕組みです。
これは、登録してくださった親御さんたちが、朝、子供が熱を出した、困ったぞというときには、私どものオフィスの方、本部の方にお電話をいただきまして、私どもは地域に駆けつけレスキュー隊という方々をネットワークしていまして、この方々が駆けつけて、ふだんこのお子さんを診ているかかりつけのお医者さんまでお子さんを搬送します。その中でタクシー会社さん、チェッカーキャブ協同組合という東京で最もタクシーを保有している会社さんと提携しておりまして、タクシーで運ばせていただきます。地域のかかりつけのお医者さんがこれは預かっても大丈夫だよと言ってくれた場合、今度は在宅レスキュー隊という地域にいらっしゃる子育てのベテランの方々のおうちでお預かりするというような形です。それをバックアップする意味でも地域の小児科医と連携していまして、いつでもお預かりしているときにちょっと不安だなと思ったときにはお医者さんに連絡して、指示を仰げる。そんなような仕組みにしております。
最近では株式会社マイクロソフトさんが提携してくださいまして、彼らのソリューションであるウェブカメラというのを現場と本部の方でつないで、保育の様子を安全に見られるというような仕組みも導入いたしました。
このような形で、地域のお医者さん、あるいは企業の方々の力を結集して、この病児保育問題に取り組んでおります。それはさながら自分にとって松永さんが地域のお医者さんとタッグを組んで子供が熱を出したときも安心して預かってくれる。そんなような仕組みになっております。
これは現場の様子なんですけれども、こういう形で親御さんと病院に運んだりとか、あるいはおうちを保育園にしてお預かりをしているというような感じです。
こうやって地域の子育て経験はあるけれども、働いていないという埋もれた資源をもう1回トレーニングして、現場に出していって、そして社会の役に立っているという実感を持っていただく。そういったような形で働いてくださっています。
そしてまた、単なるサービスを提供するということではなくて、新しいコミュニティをつくりたいという思いがありますので、こういった交流のイベント、ふだんは働いていて、なかなか地域の人たちと接せられないけれども、フローレンスの会員になっていただければ、こういうイベント、地域の方々と出会えるような場所というのをつくって、そこがまた1つのつながり合い、ソーシャルキャピタルにつながっていくのではないかと思っています。
クリスマスのときなどはスタッフが、あるいはボランティアを集めて、サンタさんとトナカイの格好をして会員の子供たちのところにプレゼントを届けに行く。そんなようなこともしております。
現在、私の故郷、下町、江東区で始めた仕組みなんですけれども、東京全体から多くうちにも来てくださいというメールをいただいて、今は杉並区から江戸川区までの12区に展開している状況でございます。
同時に厚労省さんの方がこういった私どもの事業を見てくださって、全国に同様の取り組みを法制化して、全国に補助金を出して、同じような形を全国でやるようになりました。それに伴って、補助金があってもなかなか立ち上げるのは難しいというお声もいただきましたので、全国で病児保育を立ち上げたいというような方々がいた場合、私どもがコンサルティングという形でノウハウをどんどん渡して、地域で立ち上げていっていただいて、その地域の病児保育のインフラをつくっていただくというようなことをしています。自分たちで直営で広げていくというより、どちらかというと、そういった有志の方々と連帯して日本全体で病児保育が当たり前のインフラになっていくというような、そんなことを目指しております。
そういう動きをしていると、自治体の中でごく一部の自治体の方々はそういう動きを後押ししようということで、バウチャーということで、直接私どもを支援するというより、病児保育に使えるお金というのを出して、子育て中の親御さんに配って、私どもみたいなところを使う場合は、この病児保育バウチャーが使えますよというような、そんなような政策も付随してつくられていくというような形で、コミュニティビジネス、あるいはソーシャルベンチャーが何か事業を世に放って、少しずつイノベーションを起こしていくと、それに伴って感度の高い自治体の方々は政策の形で後押ししてくださるんだなということを学ぶことができました。
私どもは最終的には病児保育問題を解決するというのは何につながるかといいますと、子育てと仕事、そして自己実現のすべてにだれもが挑戦できるしなやかで、躍動的な社会というものをつくっていきたい。そういう日本社会をつくっていきたいと思っています。子供を育て、そして仕事をする。そして、自分のしたい勉強もしていこう。そんなものが当たり前だというような社会にしていきたいと思っています。そのために今まさに目の前に立ちはだかっているのはこの病児保育問題なので、短期的には病児保育の事業というのをして、しっかりそれをインフラ化させていきたいというふうに思っています。
ただし、病児保育で困っている方々、幾ら私どもが預かって、預かって、預かっても量産され続けると思うんですね、これだけ女性が働くような社会になって。病児保育で困った人々が量産される。病児保育がなくて困るという人よりは量産され続けるというのは社会的な構造の問題です。目の前で困っている人を救うだけでは半分だけで、構造を変えなければ社会的問題は解決するというふうには言えません。ですので、私たちは中期的、長期的なアプローチをとろうとしています。それは企業社会、子供が熱を出しても休める。あるいは子供を育てながらも働ける。そういうのが当たり前になるように企業様へのコンサルティングをしています。これはワーク・ライフ・バランス・コンサルティングというのですけれども、ワークとライフがバランスがとれたような、そしてさらに生産性も高い。そういったような就業環境をつくれるようなコンサルティングというのをさせていただいております。これが中期的に企業社会を変えるというようなアプローチです。
そして、最後に長期的なアプローチは、企業社会、社会という器の中に入っています。社会の文化を変えなければいけません。社会の価値観、文化、カルチャー、そういったものを変えて、子供を育てながら働くというのはとうといことだし、それを後押ししたい。そういったような社会の雰囲気にしていきたい。そういうことを含めて企業のプロモーションという手法を社会的な問題をプロモーションするために使っていきたい。つまり、ソーシャルプロモーションというのをしています。簡単に言いますと、お手持ちの資料等々でも新聞などなど、先ほどの「クローズアップ現代」なり、「ガイアの夜明け」なり、さまざまなメディアに取り上げていただいております。これは私どもの営業のプラスになるということもあるかもしれないのですけれども、それ以上にソーシャルプロモーションの効果があると思います。
つまり、今まで病児保育を知らなかった。子育てと仕事の両立は難しいんだな。そういうことを知らなかった方々がそういうメディアを見て、ああなるほど、こういう問題があるのだというふうに認知していただける。そういった効果のためにたくさんのメディアに出て、病児保育というのはあるんですよ、両立可能な社会というビジョンかあるんですよと。そういうようなことを訴えていくということが長期的にこのコミュニティビジネス、ソーシャルベンチャーを運営する私どもの責務かなというふうに思い、長期的なアプローチとしてやらせていただいております。
このように短期、中期、長期のアプローチを通して、子育てと仕事と自己実現のすべてにだれもが挑戦できる社会というものをつくっていきたいというふうに思い、今、非常に小さい団体ながらもやらせていただいております。
そんなような感じで、以上、駆け足になってしまいましたけれども、プレゼンテーションを終わらせていただきたいと思います。どうもありがとうございました。(拍手)

古瀬立地環境整備課長
それでは、質疑応答は後でまとめてということで、2番目として、ETICさん、よろしくお願いします。

宮城氏
NPO法人ETICの宮城と申します。本日は貴重な機会をいただきましてありがとうございます。
私自身は、ちょうど団塊ジュニアの真っただ中のベビーブーマーの中で育ってきた1人でして、今の時代において、生きがいや幸せを生み出すようなものは何かというか、その源泉となるものは何かというようなことをずっと自分のテーマとして考えてきた気がするのですけれども、それで93年、大学生の時代に、若い起業家を支援する動きを始めまして、と同時に、後ほども御説明しますが、インターンシップということで若者たちをベンチャー企業の現場に送り込んで育ててということに取り組んできました。
その中で2004年から経済産業省の御支援もいただきまして、「チャレンジ・コミュニティ創成プロジェクト」ということを始めたのですけれども、これは私どもが東京でやってきたことを地域の皆さんと一緒に広げていくということに取り組んできた事業です。これは私の中でも、今の時代において、新しい生きがいや働きがい、新しいチャレンジを生み出していく最も重要な源泉となってくるのが人と人とのつながりであったり、信頼であるという、これからお話ししますソーシャルキャピタルと言われるような、ある種、目に見えない、見えにくい部分の資産というものの価値が非常に重要であるということに気がつきまして、地域に私どもが着目してるいというのは、どちらかというと、地域が、例えば東京に比べておくれているから、それを何とか引き上げて支援したいというよりは、むしろ地域にこそあるソーシャルキャピタル的、目に見えない価値をもっと日本の中で生かしていくことをしなければ、日本がどんどんつまらなくなるというか、力が低下していくのではないかという思いもありまして、むしろ日本全体を元気にするために地域に着目して取り組んでいるというふうな問題意識でおります。
具体的なこのチャレンジ・コミュニティ・プロジェクトのお話を中心にきょうさしあげたいのですけれども、御説明の方はこのプロジェクトの責任者であります山内の方からさせていただきます。

山内氏
NPO法人ETICの山内と申します。よろしくお願いいたします。
お手元に資料、こちらのパワーポイントと、「チャレンジ・コミュニティ創成プロジェクト」の3年間の報告をまとめた資料、あと、私どもは東京の取り組みになりますが、駒崎さんにも参加していただいたNEC社会起業塾、こちらの3種の資料がお手元にございます。こちらを使いながら御説明させていただければと思っております。
最初にETICの概要になりますが、ただいま宮城の方から御説明さしあげましたとおり、93年に設立しまして以来、若者たちのチャレンジを応援しようということで、主にインターンシップの活動を中心に取り組んでまいりました。93年に設立以来、社会に対して志を持って、みずから起業家的な挑戦をする若者をはぐくむということを団体としてのテーマとして活動しています。
もともとは93年から大学における創業経営者の講演会をボランタリーに年間50回ほどやっていたというのが活動の始まりでございます。このときに培ってきたさまざまな経営者とのネットワークというものがその後の事業においても生きてきました。
97年から起業家としての修行を積めるような経験。大学を卒業して大企業に入って、その後に創業するとか、そういう方が多いかと思うんですけれども、学生時代にもっと肌でベンチャーの経営家者だったりとか、今であればいろんな社会起業家の方々であるとか、そういった方のもとで修行が積めるような場をつくっていこうということで、インターンシップという取り組みを97年から取り組んでまいりました。
このインターンシップは、私どもが取り組んでいるのは2週間、3週間という短期のものではなくて、地域においても半年間、長い学生ですと1年間、ですからパートタイム。夏休み、春休みは完全にフルタイムで働くのですけれども、学期中は学校が終わってからインターンにいくとか、そういう形で長期間取り組むものになっておりまして、また後ほど御紹介したいと思いますが、受け入れる経営者の方々もかなり御自身が新しい事業意欲があったりとか、同時に若者と一緒に何かやっていこうという思いがなければ、到底半年間や1年間、経験も能力もない未熟な学生の能力を引き出しながらやっていこうということは非常に難しいことですので、そういう意味ではこのインターンシップというものが私どもが取り組んでいきたい若者たちの創業支援やチャレンジを応援していくに当たって、非常に強力なパートナーを発掘していく非常に重要なツールとして機能してまいりました。
このインターンシップというものによって培ってきた経営者とのネットワークをもとに若者の創業支援、特に社会起業家の支援というものを2002年から取り組んでまいりました。最近もアンケート調査でETICのネットワークの中の学生たちに社会起業家という起業の仕方に関心がありますかというアンケートをとらせていただいたところ、200名から回答いただいたのですが、全体のうち3人だけ関心がないと。残りの197人は社会起業家に関心があるという回答が返ってきまして、これは私どもが想像していた以上の数字だったので、私ども自身非常に驚いているのですけれども、2002年からスタートして、この4年間でもまたさらにその意識の変化というのは大きく変わってきているなということは強く実感しております。
2002年から社会起業家を応援するためのコンテストやNECさんと一緒に組んで創業支援の取り組みをやってまいりました。
2004年から先ほどお話しさせていただいたとおり、経済産業省さんの方々と連携させていただきながら、私どもが東京でやってきたことを地域において展開していこうというプロジェクト、「チャレンジ・コミュニティ創成プロジェクト」を取り組んでまいりました。
前半はこの社会起業家支援の取り組みを御紹介させていただいて、後半に「チャレンジ・コミュニティ創成プロジェクト」のお話をさせていただければと思っております。
社会起業家の定義、この5ページ目のものは読んでいただければと思うんですが、特にNPO、ビジネスということにおいて境界線を私どもは設けておりませんで、社会性を持った、ミッション性を持ったビジネスでも、事業性を持ったNPOでも、そのどちらでも構わない。そういう人たちを応援していこうということで取り組んでおります。
駒崎さんのケースをいつも使っていたのですが、きょうお話しされるということだったので、急遽違うケースを持ってきたのですが、これは2003年に私どもがかかわらせていただいたケースなんですけれども、彼自身は学生時代にインターンシップということで私どもの方に訪れまして、1年間、ある小さなITベンチャーのもとで経験を積みました。その後、そちらの会社に一たん就職したのですけれども、すぐにこの農家を支援する事業をやりたいということで飛び出しまして、NPOを立ち上げたという若者になります。
やっていることは、こだわりの稲作農家さん、例えば無農薬だったりとか、アイガモ農法だったりとか、そういったこだわりの農業をやられていらっしゃる方というのは常に流通というところが一番のボトルネックになっていまして、独自でいろんな飲食店とつながりを持っていらっしゃる方はいいんですけれども、こういったこだわりを持っている方というのは慨して余り営業に対する意識が逆に弱くて、いいお米をつくっても既存の農協ルートで流すしかない。そうすると、価格も付加価値もつけられなければ、基本的にはいろんなお米とブレンドされてしまうので、せっかくこだわってつくっても、正しい思いが消費者に届けられないということで非常に苦しんでいらっしゃる農家の方がたくさんいました。
彼は実際に農家さんからお米を預かってきて、それを東京都内の飲食店やお米屋さんに対して直で流通を広げていくということ。非常に単純なことをやったのですけれども、実はそれが野菜の世界では大地を守る会ですとか、生協ですとかさまざまあったのですが、お米の世界では実はなかったというところで、彼がやったことで、初年度売り上げ8000万、今非常に伸びていまして、彼が支援したことによって、年収で数千万以上の農家さんが出たりとか、彼自身としては農家の営業マンということが私たちの第1の使命だということで頑張っている。こういった若者もおります。
次のページはNEC社会起業塾という取り組みで支援させていただいてきたさまざまな社会起業家の一部です。テーマ的には国際協力、農業支援、その他、環境エネルギー問題だったりとか、最近ですと、ニートとか、若者の支援というテーマで事業をやりたいというような若者もふえてきております。
次のページは割愛させていただいて、9ページ目になりますが、先ほど来出ておりますソーシャルキャピタルという概念に関して、私どもなりにとらえている考え方で御説明させていただきますと、社会的課題を解決するということが社会起業家としての軸になるわけですけれども、若者が挑戦するに当たって最大の武器は社会的課題を解決するということ自体が非常に多くの人たちからの共感を集め、同時にいろんな方々からの参画をいただくことで事業を推進していける。そういったミッション性を軸に出したところが最大の武器であろうと思っています。
これまでのベンチャーキャピタルというのは、1つはIPOというものを出口としていて、かつ、社会起業家というのはIPOを出口としているケースはほとんどないですし、そういった意味でIPOモデルではないというところです。同時に資金ニーズも事業を始めるに当たってそれほど高くない。むしろ事業を行っていく上で仲間だったりとか、顧客先だったりとか、そういうつながりの方を求めている。そういったことを考えたときに、既存のベンチャーキャピタルというモデル、マネーキャピタルというところでの支援というものには社会起業家は限界があるだろうという中で、ソーシャルキャピタル、これは先ほどテレビにも出ていらっしゃった田坂広志先生が特に強くおっしゃっていらっしゃることだと思いますが、例えば1つはナレッジ、知恵の提供だったり、大きなリレーション、いろんな先輩経営者とのつながりだったりとか、販路先を広げていったりとか、いろんなプロフェッショナルな経験を持ったボランティアの方々の参画だったりとか、さまざまな人的なネットワークによって支援されていくこともあります。
あと、これも非常に大きいのですけれど、トラスト、信用というものが最初の段階ではないところから始めます。私どもがNECさんと連携させていただいて、ある種、NECと取引をしているNPOということ自体がまだまだ今の世の中では信頼という意味で言うと大きいものがあったりとか、この取り組みに参加することでメディアに注目されることが多くなって、注目を集めることによってまた新しい人のつながりをふやしていけたりとか、見られているからこそ頑張らなければいけないというプレッシャーになっていったりとか、そういったものも非常に大きいかなと思います。
私ども自身非常に大事にしているのは、最後のカルチャー、励ましの文化ということを非常に大事にしておりまして、経営者の方々とよくミーティングをやるのですけれど、皆さん厳しくも温かい、基本的には前向きな御意見をいただくことが多くて、事業というのは基本的にはうまくいかないことが多いと思うんですけれども、そのときにそれを励ましていただける方がいる。もしくは自分たちがやろうとしていることを自分たち以上に可能性、価値を感じて、応援してくれる方がいるということが若者がチャレンジする上においては重要なことだと思っております。
私自身も97年、大学生のときに宮城と一緒に事業を立ち上げてくたのですけれども、やはり自分が考えている以上に、例えばインターンシップであり、創業支援ということの可能性を強く感じられている方がメンターにいたからこそやってこれたと思っておりますし、そういった関係というのは非常に大事だと思っております。
これはNEC起業塾のケースなんですけれども、実際何をやっているかということで簡単に御紹介しますと、半年間同時期に4人から5人、駒崎さんのときにも恐らく4人ほど同期のメンバーがいたかと思うんですけれども、一緒になって事業を立ち上げていくということを取り組んでいく。具体的には半年間で4回から6回ほど、例えば駒崎さんのときには「ケア・センターやわらぎ」という介護事業を全国的に展開されていらっしゃる女性の経営者がいらっしゃるのですけれども、その方にメンターで入っていただき、その分野の先輩からアドバイスをいただいたりとか、定期的に状況の報告をさせていただいたりとか、そういうことをさせていただくような形で支援しております。これによって負けたくないという同志との関係とか、特に起業塾に参加してよかったことということで、皆さんおっしゃっていただいているのが、やはり同世代で社会起業家を目指していること自体が非常にまれですので、そういった仲間がいて、自分は負けたくないという気持ちになれるとか、あとは励ましてくる存在がいるということは非常に心強いということが声として上がってきております。
こういったことで私どもがやってきているのですが、とにかく大事にしている点というのは、私ども自身が起業家を育てていくということ以上に、起業家が育ちやすい環境、リーダーシップというものがはぐくまれやすい環境、例えばそれが先ほど申し上げた切磋琢磨できる環境だったりとか、いろんな方から注目されているという状況だったりとか、私どもはコンサルティングをして支援をするということではなくて、起業家というものが育ちやすいコミュニティというものをいかにつくっていくかといことが非常に大事なことだと。ですから、1人の起業家を育てる、1人の社会起業家を育てるのではなくて、社会起業家が育ちやすいコミュニティをいかにつくるかということが非常に重要なことだというふうに認識してこれまで取り組んでまいりました。
これをもとに取り組んできたのがこの社会企業家が生まれる生態系コミュニティを日本全国に広げていこうということがこの「チャレンジ・コミュニティ創成プロジェクト」という取り組みになります。
この本も経済産業省さんとの連携でもともと調査研究させていただいたものを自費出版で売り出したのですけれども、全国各地に、この「いろどり」の横石さんは非常に有名な方だと思いますけれども、高齢者の方々が山の葉っぱを日本料理のつまものとして提供されて、3億円近い事業をやっていらっしゃる。こういった方々というのが私ども地域というものに目を向ける1つのきっかけになったのが、例えば私どもがやっている社会起業家のコンテストにファイナルまで残ってくるプランというのは、実は地域からのプランがとても多くて、もともとの募集されてきている母数で考えると、東京のプランが多いのですけれども、実は社会起業家というものを考えたときに、やはりそれは地域の具体的な課題やニーズとほんとうに向き合っているからこそ事業化されていく。そういったリアリティーだったりとか、いろんな地域とのつながりというものがむしろ東京よりも地域の方が強いのではないか。そういった思いもあって、地域への可能性を感じて、こういった事業をやっていきたいというふうに思いました。
具体的にやっていることは、こちらの資料の後ろから2枚目に日本地図があるのですが、私どもETICのような地域においてコミュニティをつくって、若者の社会起業家的な挑戦を応援する、そういったプロデューサー、私どもこれをチャレンジ・プロデューサーで、CPというふうに呼んでいるのですけれども、やはりコミュニティをつくっていくためにはプロデューサーが必要であり、そのプロデューサーを発掘・育成していくという事業を3年間やってまいりました。1本VTRがございますので、少しごらんいただいて、その上で最後まとめに入りたいと思います。

(ビデオ上映)

山内氏
VTRは長いので、このあたりにさせていただいて、またレジュメの方で御説明さしあげようと思います。
今見ていただいたとおり、あのような地域というのが今全国に15地域ほど広がってまいりました。特に愛媛の彼女の場合、東京で愛媛県でプロデューサーをやる人を募集したいということで新聞広告も含めて告知をしたところ、50名ほど手を挙げてきてくれまして、その中から彼女を選びまして、半年間ETICの方で研修を受けていただいて、その後愛媛県に戻って事業立ち上げをしたというような経緯になります。
今までこだわってきた点というのは、16ページにございますインターンシップというツールを活用することで地域のソーシャルキャピタルを掘り起こそうと。耕そうと。そういったところが1点です。
特に若者による挑戦へフォーカスしていること。
3つ目が、先ほど来申し上げているプロデューサーというところに着目し、彼らを育てることで地域を元気にしようというところが3つこだわっていた点になります。
インターンシップに関しましては、先ほどVTRにもございましたが、地域の若者と経営者が半年間本気で一緒に挑戦しようと。それによって挑戦意欲が高い若者が集まれば、それを支えたいと思っていただける経営者も集まる。東京でのインターンシップでこういうお話が実際にあったのですが、なぜインターンシップを受けられるんですかという話を聞くと、自分自身も若いときに創業して、そのときに最初にいただいたチャンスというのがある。27で独立して、経験もノウハウもないときに、まだまだ未熟なときに、最初にリスクをとって仕事をくれたお客さんがいたからこそ自分は事業をやってこれた。今は逆に自分がリスクをとれる立場にいて、であれば、自分のとれる範囲のリスクの中で若者たちにチャンスを与えて、彼らが成長する場をつくっていきたいんだということを経営者の方々はおっしゃっていただけることが非常に多いです。やはりそういう思いがどれだけ膨らんでいくかということが非常に大事なことだと思っています。
これは北海道の礼文島という島のウニとか海産物を若者がヤフーを使ってネット販売をしまして、年間5000万の売り上げを目標に、もう月に250万とか500万とかというところまでいくようになったりとか、さまざまな事例がたくさん生まれてきました。
これもユニークなんですが、会津で伝統工芸をやっていらっしゃるところで倉庫に使われていたところを空間デザインを学んでいる若者が実際に内装等を手かげて、新しい店舗を立ち上げて、月50万円ほどの売り上げを出せるお店になってきたりとか、その後、これに参加していた女子大生が2人いたのですけれども、彼女たちが山形県の大学出身なんですけれども、その後にインターンシップを終わった後にまた戻ってきまして、私たちは会津本郷というこの町で育てられた。ですから、次に私たちができることで恩返しがしたいということで、会津本郷という町を歩き回ってつくった町歩きのガイドブックというものを自分たちで自主制作でつくりまして、その姿に非常に地域の方々が驚かれて、今まで若者というのは何とかしなければいけないと思っていた存在が、自分たちからこういうことをやりたいと提案してきて、町のためにこんなことをやりたいと言ってきて、具体的に冊子までつくってしまったということに非常に驚かれて、それを見た隣の会津若松市や喜多方市の方々も若者たちというのはこんな可能性もあるんだということを改め認識していただいた、そういう広がりを持った事例が生まれたりしました。
若者というのは基本的には未熟なんですけれども、逆にその良さというのを生かしてやっていこうということで20ページ目は書いています。ここは割愛したいと思います。
最後、プロデューサーの話なんですけれども、これまでの3年間で具体的な支援は15地域でやってきましたが、予備軍を含めると25とかという規模で広がっています。
さらには社会人の方で、奥さんの出身地が北九州だったのですが、東京で働いていて、我々のCPやチャレコミという動きを認識されて、自分も北九州に戻ろうと思っているのだけれども、ぜひこういったチャレンジ・プロデューサーという仕事をやりたいということで、1年間私どもがやっている事業に参加されたりとか、実際に今年北九州に戻ったのですけれども、今、クラスターマネジャー、今回の私どもとの御縁で北九州のクラスターマネジャーをされながら、週4日クラスターマネジャーをやり、残りの3日間で若者チャレンジを応援する仕事をやりたいというとで今頑張っている32歳の若者もいたりします。
今後の課題なんですが、社会起業家というものに対するニーズというのは先ほど申し上げた若者の声も含めて非常にニーズとしては高まってきています。それをどうやって、これまでのチャレンジ・コミュニティの動きというのはソーシャルキャピタルを耕すというインターンシップのところまでしかまだやれていませんので、これから創業支援ということを本格的にやっていくというフェーズに入っていきます。
その中で今までインターンシップのノウハウを地域に展開してきたのと同じように、東京でやってきたソーシャルキャピタルを活用して創業支援をしていくというノウハウを今後は地域に展開していきたいということを思っています。
特に大事なことは、地域の中で本気で若者を応援したいと思っている経営者の方々と一緒にやることがやはり一番大事でして、それがあるからこそ、単に創業意識だけですと、よくあるケースは成長意欲だけ強いと、地域から出て、次、東京に進出だという展開になりがちなわけですけれども、大事なことは地域にはぐくまれる、地域愛を持ちながらやっていくというところが一番大事なことなのではないかなと思っています。
そういった意味でも地域の本気の経営者の方々と一緒に、そういった人たちに応援をしていただきながら若者たちが起業家的な挑戦をしていくというような状態をどうつくっていくかというところが今後の課題だと思っております。
最後になりますが、これは29ページ目になりますけれども、今までごらんいただいたとおり、非常に若い、私ども自身もまだまだ経験未熟な若者たちでやっておりますけれども、地域のプロデューサーも25歳から32~33歳、35歳ぐらいまで、若い層がやっております。これからこういった活動を本当によりインパクトある形にしていくためには、地域の大人の方々との連携というものも欠かせないというように思っておりまして、最近ですと、例えばインフォプラント、インターネットリサーチをやっていらっしゃるベンチャー企業さんですけれども、ヤフーの子会社になりまして、それで得たキャピタルゲインがございまして、自分の出身が八戸なんですけれども、八戸に帰って、八戸をシリコンバレーにしたいと、非常に熱い思いで今考えてらっしゃいまして、八戸の活性をしていくに当たって、やはり若者というのは欠かせないという認識を持っていただいていまして、最近ですと、宮城が八戸の方に足を運びながら、こういった方々と連携して若いプロデューサーを一緒に育てていきましょうと、そういうようなお話も現在進めているところでございます。
こんなような形で今まで丁寧に、丁寧に15地域ほどに広げてきたものをさらに30、50と広げていくと同時に、創業支援という取り組みをいろんな方の力をかりながら展開を今後もしていきたいと考えております。
つたない説明でございましたが、以上になります。ありがとうございました。(拍手)

大西分科会長
どうもありがとうございました。
それでは、少し時間をとって、今のお2人のプレゼンテーションに御質問なり、あるいは何か御意見があると思いますので、意見交換をさせていただきたいと思います。
ネームプレートを立てていただくと御発言の意思を確認できますので、そういう格好でお願いいたします。

松原委員
大変興味深く聞かせていただきましてありがとうございました。
1つだけお尋ねしたいのですけれども、後の方で日本地図を示されて、いろいろ若い方々が頑張っていらっしゃるのが出ていましたが、こういうものに対して地域差というものがあるのか、ないのか。例えば大都市と地方都市、あるいは中山間地とか、いろいろ地域区分があるかと思いますけれども、何かそういうものとか、あるいは西日本と東北日本とか、何かそういうものの地域差みたいなものを感じていらっしゃるかどうかをお尋ねしたいと思います。

大西分科会長
これは宮城さんですか。

宮城氏
地域差はすごくあります。ただ、逆に地域ごとにアプローチも変えるわけですね。ですから、各地域にその地域を盛り上げていきたい、よくしていきたいという人がいらっしゃいますので、そういう方と一緒にその地域に合った形のプロデュースの仕方ということを考えていくわけなんですけれども、私ども感じるのは、中山間地域とか、ある種交通の便が悪くて、例えば東京から行きにくいような地域ほど地域のつながり、きずなというのは強い部分があったりですとか、あるいはこれまでの伝統とか文化みたいなものだったり、受け継がれてきたモラルみたいなものがあったりして、そこでだれかがチャレンジしようと思って立ち上がると、いろんな人がすごく応援してくださるというような、ソーシャルキャピタルのきずなが強いみたいなこともありますし、そういう意味で大都市の方がそういう部分が薄いところがあるのですけれども、今度は環境問題とか、あるテーマに絞ったりすると、彼が取り組んでいる病児保育もそうかもしれませんが、しっかりとテーマを立てると、それによって今度はそういう層の方が集まってくださるというのもありますし、それも仕掛け次第かなと思っておりまして、ですから私どもが強調しているのは、その地域に合った形のプロデュースをしてくれる情熱のあるプロデューサー、我々からするとカウンターパートになったり、ハブになったりしてくださる方を見つける、あるいはそういう人を育てるということを大事にしているというのがアプローチではあるんです。

松原委員
逆に難しい地域というのは何か特徴があるものですか。

山内氏
一般的だとは思うんですが、こういう活動は、裏日本のあたりというのは、例えば日本海側のあのあたりというのは、太平洋側と比べると、例えば担い手の数だったりとか、公募したときの反応だったりとかというところに関してですと、反応の薄さは感じますが、でも最近ですと、少しずつ鳥取や島根や新潟、金沢、こういったあたりからも手が挙がり始めてきているので、これからそのあたりチャレンジしていきたいと思っていますし、どうしてもこういった活動をやっていますと、集まる場所というのが東京や関西、そういったところが中心になりがちなんですが、そうではなくて、ブロックをもう少し小粒にして、例えば島根県でそういった全国の仲間が集まるような集いをやることによって、逆にそれが地域をさらに耕すことになったりとか、そういう活動も意識しながらこれからやっていきたいというようなことは思っております。

松原委員
ありがとうございます。

宮城氏
先週末八戸に行ってきたのですけれども、八戸の皆さんは、うちは備長炭のような地域ですと。火が通るのに時間がかかるんですけれども、燃え出したらしっかりとすごい熱量があるんだと。あるいは一方でものすごい熱しやすいんですけれど、あれっという間に冷めてしまうような地域もありますし、そのあたりもプロデュースの仕方かなということを思っています。

大西分科会長
中村委員。

中村委員
お2人のプレゼンテーション、興味深く聞かせていただきました。
今島根の話題もちょっと出ましたけれども、「好きなまちで仕事を創る」というこの本ですね、非常にうれしく思いました。私自身の実体験なんですけれど、26歳と10カ月で、今話題になっています石見銀山の町、500人の町に1人で帰って仕事を始めたわけなんです。その中で一番感じていることは、地域でもできるかということについては私は十分できると思っています。ただ、非常に長く、長期的に、楽しく成長しながらやれる条件の中に地域の人、その地域の方々にかわいがってもらうということも大きな条件になってくるんですね。地域の方が成長することによっていろんな方の協力も必要となります。その中で、やはりそこだけが成長していくと、今おっしゃったようにどうしても喜んでくださる人ばかりではないという、精神的な圧迫感といいますか、ジレンマとそれに耐えることもまた起業家の大きな責務の1つなんです。そこで、時には地域の理解があると大きなパワーにもなりますが、ちょっと信用をなくすと、これが大きなネックになってしまうということもありますので、そのあたりをこれから十分配慮していかれたら、本当にすばらしい起業家がふえるのではないかなと思って聞かせていただきました。ありがとうございました。

大西分科会長
どうもありがとうございました。
山田委員。

山田委員
ETICさんの方ですね。フローレンスさんも起業家の塾に入られたということだと思うんですけれど、ETICさん自身のビジネス、これはどういうように成り立っているのか、冒頭に年間予算2億円というようなことも出ていまして、それはどういうような生み出し方をするのかということが1点と、それからそれぞれの地域に対して根づいた地域の社会起業家を育てようという場合に、地域自治体に期待することというのはどんなことなのでしょうか。その2点をお願いします。

山内氏
最初の御質問なんですけれども、私どもの活動の柱になっていますインターンシップの事業というのが企業さんからの会費をいただいて成り立っております。50万円ほどの会費を半年でいただいているのですが、それだけ若者たちと一緒に取り組んでいくということが、これから成長していきたいと思っていらっしゃるベンチャー企業さんにとってみると、投資価値のある取り組みだということで、評価をいただいておりまして、それが大体100社ほどありますので、まず大体5000万ほどの基本財源としては自主事業として持っております。
さらには、例えば大学。インターンシップというのは教育という側面は当然強いですから、大学が私どもにアウトソーシングをして、実践型のOJTによる教育という部分を委託いただく。それは例えば高知大学さんですとか、早稲田大学さん、青山学院大学さん、いろんなところの大学からそういったお仕事をいただいております。これが2点目。
あとは、例えばNECさんとのパートナーシップもそうですし、さまざまな事業をやっていくに当たって協賛いただいている企業の方々がございます。
そういった大学や協賛といったところを合わせて大体これもやはり5000万、6000万ぐらいになるかなと思います。ですから、このあたりの事業というのが私どもが自主的にやっている事業としてございます。
さらには、この3年間は経済産業省の方々と「チャレンジ・コミュニティ創成プロジェクト」に取り組んでまいりましたので、これの予算が8000万から9000万ほどございましたので、そういった予算というものが合わせて大体2億円ぐらいの予算で回しているということになります。
そういう意味では私ども自身が、こういった活動は地域からしてみると私どもが1つ兄貴分という言い方は少し変ですけれども、事業モデルも含めてどんどん新しいものを生み出していかないといけない立場にあるということは自覚していますので、もっと多様な収益源というのを確保しながら、きちんと自立発展的に展開していけるようなモデルというものをつくっていきたいと思っています。
2点目の自治体との連携ですけれども、先ほどの愛媛県のケースというのは、あれは愛媛県が実はプロデューサーを公募したいと。もともとは愛媛県の方が愛媛県において若者チャレンジや起業家をはぐくむために長期実践型のインターンシップを愛媛県でやりたい。それをETICさん、やってくれませんかというお話がもともとのスタートでした。私どもは先ほど来申し上げているとおり、やはり地域に愛着を持ち、地域の事情に合わせたプロデュースができないとこういった活動はできないと思っていますので、私どもが入り込むということではなく、プロデューサーを募集するということからであればぜひ一緒にやらせていただきたいということを申し上げまして、それで予算をたしか年間1500万円ぐらいだったと思いますが、それを3年間分ほど予算を組んでいただきまして、公募から一緒にやりまして、取り組んでまいりました。初めてのケースだったので、いろいろ試行錯誤しながら予算もかかりましたけれども、もう今はチャレンジ・コミュニティ・プロジェクトのネットワーク、基盤がありますので、そういった意味ではそこまで予算がなくてもこういった活動はできると思いますので、やはり地域がこういったプロデューサーを発掘・育成支援していくことに対して当事者意識を持ってコミットしていただきたいという思いは強く持っております。ですので、1つはそういったプロデューサーの発掘・育成に対して連携ができると一番ありがたいなというところもございます。
あとは大学や地域の経済団体との連携というのも非常に重要な取り組みでして、うまくいっている地域というのは、そのあたり、自治体との連携もしっかりとって、大学や経済団体等、そのあたりの橋渡しも含めた連携、御支援をいただいているということが多々ございます。
そういった意味で何よりもこういう活動を心から応援していただけるというのが、そういった人的なつながりを御紹介していただけるということが2番目にありがたいなと思っております。

大西分科会長
宮城さん、なにか発言はありますか。いいですか。
では、鈴木さん。

鈴木(直)委員
簡単に申し上げますが、地域の再生とか活性化で今の最大の問題は地域におきます人材不足ですね。したがって、我々は中央から地方への人材誘致というのが恐らく将来の最大の決め手だろうと思っていたのですが、主に最近はシニアの方にばかり関心を持っていたのですけれども、きょうお話を聞いて、今やっておられるチャレンジ・プロデューサーですか、ある意味の若手の人たちの人材還元といいますか、地方への人材、ある意味のリーダーですかね。地域リーダーを若手から生み出すという1つの方法論として非常に意味があると思っておりますので、この事業そのものはよりよく、さっきちょっと申し上げたのは地域の大学との連携が非常にいいのではないかと私ども思っていたので、おっしゃったので、やっておられるということですから、質問する必要はないのですが、そういう観点が1つ。
もう1つ、気になる点は、大手企業の名前が出てくるのは非常に気になるので、もちろん大企業その他の資金をこういうところへ導入することは非常に重要なので、間に何かクッションを入れて導入するような仕組みを考えていただければよりいいのかなという点。それから、今経産省から応援していただいて大変いいと思うんですが、これも将来的には大企業、その他の有志の資金が何らかの形でいくようなルートを最後につくって、そこへバトンタッチをしていく。せっかくいいことをやっておられるのですから、自分たちが自主的に本当にやっているのだという仕組みを最終的にはつくってあげるというのがいいのではないかと思います。

大西分科会長
いかがでしょうか。
大学との連携なり、大手企業との関係。

宮城氏
本当におっしゃるとおりだと思います。やっぱり大学が持っているリソースというのは大変すばらしいものがありまして、特に地域の国公立大学というのは先生方の数も豊富で、彼らがある種コーディネーターとかプロデューサー的になって、地域の中で存在感を持っていくということは今後すごくあり得るなと思っております。
大企業との連携ということで言うと、まさにおっしゃっていただいたような形の仕組みをつくるべく今後連携をしていきたいと思っているのですけれども、もし皆様の中でこういった企業と連携すべきじゃないかというようなアイデアなどございましたら後ほどぜひ教えていただければと思います。ありがとうございました。

大西分科会長
神野さん。

神野委員
地震で疲弊している能登半島からまいりました。
私どもは昭和9年に創業の医療法人でございます。医療法人というのは医療法上、ノンプロフィットでありまして、しかも社会に公益的な事業を行いなさいということですので、コミュニティビジネスの先駆的な立場だなというふうに思ってしまいます。
私どもも実は病児保育に関しましては、昨年度、経済産業省から「子どもを産み育てたくなる「地域一体型」「安心楽々」の育児支援型プロジェクト」という補助金をいただきまして、古い体質ながら、ずうたいが大きいながらやってきた経緯がございます。
今御質問したいのは、若い人が起業するのは大いに結構だし、私も若いつもりでいたのですけれども、いや、やっぱり違うなというふうに思ったわけでございます。ただ我々古手の事業体、あるいは企業の方が何らかの事業をやるときには事業計画をきちんと出して、それに伴ってお金も出して安定雇用を担保した上でやるわけであります。それに対して今回お話を伺った新しい若者のベンチャーというのは、事業がうまくいかなくても若者は失敗を許される、あるいは収入がなくても、少なくても頑張っちゃうというところがあるのではないでしょうか。それから今日こうやっていろいろ資料をいただいて、成功事例がいっぱいあるのですけれども、決してそうではないのではないか。しかばねを乗り越えて前に進むということがあるのではないか。成功率といいますか、これはどの辺に想定してこういう事業を進めていくのかなというのがお聞きしたい点でございます。

大西分科会長
最初の方については駒崎さん、コメントありますか。

駒崎氏
御質問ありがとうございます。
まさに医療法人さんはノンプロフィットということで、今でこそソーシャルベンチャーという言葉がありますけれども、昔から多分そういう動きはあったのだろうなと思います。たまたま名前が今横文字になっているだけで、そういった数多くの医療法人の方々、あるいは社会福祉法人の方々の営為、営みがあってこそ今の日本の市民社会というのがつくられてきたんだなというのは地域で活動していると強く、強く感じます。ですから、そういった意味で先輩からの御助言ということで非常に感じ入ったものがあるのですけれども、先ほどあったしかばねが多くてというお話なんですけれども、ある意味、死ぬ覚悟といいますか、食い倒れる、食い倒れると違いますね。失業しちゃうとかという覚悟を持って私たちは起業しています。
自分自身も起業するときに、こう思いました。自分はやりたいと思うことを起業しよう。しかし、それにはリスクがある。どんなリスクだ。それは食っていけなくなるリスクだ。なるほど。ただ、食っていけなくなるというのは本当かなと。例えばコンビニでバイトしてでも飢え死にすることはないだろう。あるいは塾の先生をしていれば月収20万は手に入る。そんなような豊かな社会に自分たちは今、諸先輩方のおかげで暮らすことができる。ならば、これは本当にリスクなのか。いや、そうじゃないだろうと。やらない方がリスクかもしれないというふうに僕は思いました。
つまり、これだけ恵まれた何かを提供してくれている社会に対して、自分がリスクをとって、それをお返しするということの循環があってこそ、この社会というのは次世代に引き継がれていくのかなという思いもありますので、そういう意味で、いつ、何どきしかばねになるかもしれませんけれども、それを覚悟しつつ、しかし、最大限そうならないように努力し続けるというようなスタンスなのではないかなと思います。

宮城氏
私どもの周りに無数のきずを負う人はたくさんいるのですけれども、しかばねにまでなる人というのは、非常に実は少ないんですね。例えばこの「チャレンジ・コミュニティ創成プロジェクト」でも私どもが応援したプロジェクトで活動をやめてしまいました、あきらめましたというところはほとんど出ていないわけです。ほぼゼロと言ってもいいんですけれど、それはやっぱり彼らのマネジメントスタイルはある種「波乗り型」と言われたりするんですけれど、ニーズが合わなければどんどん変更していく。例えばITベンチャーのように、競争で負けたら、それでもう敗者という、例えばIPOするタイミングが遅れたらそれで終わりというようなことではなくて、あくまで社会が必要としているものを自分たちが率先して取り組んでいるということで言うと、ライバルはどちらかというと、ほかにいるというよりは、自分の中でどこまで、常に新しい、常にニーズのあることだったり、必要とされることをイノベーティブに取り組めるかということになってくるので、私どもとしてはそれを励まし続けているというような状況なんですね。
ですから、くじけそうになるということはありますけれども、普通のビジネスのように、例えばスタートアップの時点ですごく投資がかかるというものでもないですから、基本的には状況に合わせて自分たちの成長なり、社会の進化に合わせて戦略を柔軟に変えながら展開していっているというようなことだと思います。
もう1つの観点として、例えば20代とか30代の若いときに社会起業家的アプローチをして、事業を行っていくのはその行為自体が財産になると思っています。それは本人自身のマネジメント能力、必ずしもお金ではない価値によって人を動かしていくというマネジメント能力というのは、これはビジネスにおいてもすごく重要になっていく力だと思うんですけれども、特に今からの時代においてですね。そういうのを事業を経営しながら身につけていくということもそうですし、自分たちの周りに、自分たちに共感して、信頼して、応援してくれる仲間ができていく。あるいは自分たちがつくり上げてきた人とのつながりを含めた実績、それは結局まず自分自身が成功しなければならないというビジネス、単純なビジネスのチャレンジというよりも、社会的な課題に取り組むということに挑んでいく方が今現在持っている資金だとか、リソースがない状態であっても、社会に働きかけができて、かつ、ほかにそれを担う人がいないので、どんどん先ほど申し上げたようなソーシャルキャピタルがその人にたまっていくという状態ができるわけです。そうすると、20代で社会起業家的な活躍をして、資金的にはあまり恵まれなかったとしても、30代、40代でそれなりの実績を積んだ後に、例えばビジネスを立ち上げる。そのビジネスを立ち上げた利益をもとにノンプロフィットの方に還元していくというようなある種のキャリアパスを歩んでいく人が今後は増えてくるのではないかと思っています。
一方で、ずうっと死ぬまでノンプロフィットの生きざまでやっていくという、そういう人も、私は結構そういうタイプだと自分では思っているのですけれども、いれば、一方でそういうビジネスのバランスをとりながらやっていくという展開も今後、そういうある種のリーダーが生まれてくるのではないかという気がしています。

大西分科会長
ありがとうございました。
あと、田子さん、米田さん、高橋さんと、そのくらいでこの議題は時間切れという感じでありますが、では、田子さん、お願いします。

田子委員
先ほどETICの資料の中で農業の秋葉さん、「おこめナビ」さんの事例がありまして、そこに田植えの写真があったのですが、そこで苗を持っているおばさんは私です。(笑声)自分の不恰好な姿にここで会うとは思わなかったので、ちょっとびっくりしたのですが、この写真は多分1回目の田植えイベントの写真で、ことし5月に4回目の田植えに参加してきたのですが、1回目のときは、心温まる大変泥くさいイベントだったんですね。間を置いて、ことし参加しましたら、非常に洗練された田植えイベントに進化しておりまして、参加している人たちも20代、30代前半の若者が100人ぐらい、友人、知人ではなくて、自主的に公募で参加されていて、お互いにいやしをしながら田植えをしているという姿を見て大変すばらしいなと思って、こういうことは継続が一番大事なので、こういう泥くさいことが本当に継続していけるのかなという懸念をちょっと感じていたのですが、進化の過程を見てすばらしいなと思いました。
それは意見でも質問でもなくて、体験的なお話なんですが、駒崎さんにちょっとお伺いしたいんですが、すばらしいなと思っていて、私も女性をたくさん雇用していますので、まさに会社側の経営的な悩みを解決してくれるサービスだなと思って法人契約はしていただけないのかなとちょっと思ったのですが、それは別途後ほどお話を聞かせていただきたいのですが、実際問題として、結構採算が厳しくないかなというのが疑問ですね。そういう資金的なリスクはどのようにされているのか。もし採算が厳しいのであれば、どういうふうに今後回避されようとしているのかということが1つ。
もう1つは、かなり駆けつけレスキュー、在宅レスキュー、属人的なサービスにのっとることになりますから、駒崎さんの目の届く範囲で、駒崎さんが信頼できる人を選ぶといったレベルであれば非常に安心なんですけれども、それを拡大していくときに、そういう人的なリスクはどのように負われるのかなと、この2点が質問です。

駒崎氏
すばらしい、鋭い御質問をどうもありがとうございます。
一番最初の法人契約に関しては、6月から始めまして、早速株式会社リクルートさんが法人契約してくださいまして、そのほか、外資金融さんとかすごく多いのですけれども、お声がかかっている状況です。ただそんなにキャパシティーといいますか、そんなに何百人もというのはすぐにはできませんので、ちょっとずつ、ちょっとずつ、定員を決めてやらせていただいています。
2点目なんですけれども、もうかるんですかというようなお話は非常によく聞かれます。実際子育て支援という業界、すごくもうかりづらいというか、もうけづらい業界ではあります。といいますのも、介護保険のような何か保険点数があって、そこから国庫が出されてというようなことではなく、1時間1000円だったら1000円しかもらえないみたいな構造になってしまいますので、非常にもうけづらい。実際に病児保育の9割の事業者か赤字という状況なんですね。
そこで、私ども今月ようやく黒字転換と言いますか、損益分岐できた程度なんですけれども、なぜ損益分岐できたのかというところなのですが、1つはお金のとり方というのを変えています。それは1時間幾らというのが普通のベビーシッターサービスなんですけれども、私どもは共済みたいな形で、月幾らという感じでいただいているんですね。固定的に。助けてと言って、助けに行くときはただなんですね。つまり保険みたいな形で、月々掛けて捨てていただいて、実際にさせていただくときは月1回までは無料というような形を使って、固定的に、非常に不安定になりがちな、子供が病気するなんていつなるかわからないという不安定な収益モデルを安定的にお金をいただけるようなモデルにして、何とかかんとかとんとんでやっていけますというような状況には今しております。
最後の御質問です。属人的な保育サービスの質をいかにして水準を一定化、標準化させるかというお話なんですけれど、まさにそこが非常に重要なところで、保育に関する質、人材の質こそサービスの質ということにつながります。それに関しては私どもこういうアプローチをとろうとしています。
まず徹底したマニュアル化とか、そういったことは当然するのですけれども、それを私ども病児保育の手練手管といいますか、技法みたいなものというのは実は今までそんなに蓄積されてきてないんですね。保育のものはある。看護のものはある。でも、病児保育のものはない状況だったので、今、ちょうど経済産業省さんから御支援いただいて、そういう病児保育の新しいネットワーク、協会みたいなものをつくって、そこでノウハウを出し合って、業界全体で1つのマニュアルをつくっていこうみたいなことを今実はしております。将来的には資格制度みたいな形にして、人材の養成と輩出というような仕組みというのをつくっていきたいと思っています。まだまだフロンティアなので、全然始めたばかりですけれども、そういった形でやっていきたいと思っています。

大西分科会長
田子さんの会社の住所はどちらですか。

田子委員
青山です。港区です。

大西分科会長
まだないんだね、青山は。

駒崎氏
青山はやらせていただいておりますし、青山には青山一丁目の駅から3分のところに港区から委託を受けて施設を今持っておりますので、「まちかど保健室みなと」というんですけれども、ぜひお越しいただければと思います。

大西分科会長
それでは、米田さん。

米田委員
本当にすばらしい御発表ありがとうございます。
私も2人の子供を育てながら今日まで働いてきたので、駒崎さんのような方が私の子供が小さかった頃におられたらどんなに助かったかと思って、しみじみ駒崎さんの活動をありがたいなと思いました。
宮城さんの方に少し御質問させていただきます。私自身が1998年にNPOを始めて、「NPO法人をつくろう」という本も書いて、先駆け的な経験もしましたが、ずっとやってきて、私の一番の悩みは経済的自立というか、どうやって運営していくかという点でした。私は最初に結構無理をして、補助金をもらわないで、事業収入による自立型でNPOをつくったおかげで、これまで何とか持続してこれました。
しかし、各地に行くと、県や市の支援を受けたNPOの支援センターがたくさんあり、そういうところでNPOを立ち上げようとすると、民間の方は「官との連携イコール補助金をもらう」という感じになってしまっています。NPOは、行政に依存するのではなく、民間の方々が自分たちで立ち上がる組織なんだよと申し上げるのですが、なかなか理解されません。現在、地方の建設業が公共事業が減る中でどうやって新しい道で生きていくかという支援も一生懸命やっているのですが、この業界も公共依存があり、自立への叱咤激励で大変な思いをしております。こういう点をどうこれから変えていけばいいとお考えですか。

宮城氏
この「チャレンジ・コミュニティ創成プロジェクト」を4年前にスタートさせていただいたときも、結局これまでの、例えば助成金の流れでいうと、地域の局を通して、あるいは自治体を通して、さっきの既存の支援センターみたいなところを通して、これからやる人のところに補助金が渡るというような構造があったと思うんですけれども、それを全部1回リセットして、委員会をつくって、審査会をつくって、私どもが間に入る形で新しい挑戦者を募集していったというやり方をさせていただけたのですけれども、そういうケースは非常にまれだとは思います。普通に政策としてこういうことが重要だということで支援しようということになっても、それは実際に実施されるときには既存の組織経由で、既存の人たちのところに支援の手がいくというようなことになると思うんですけれども、私どもはそこの発想を変えるというか、起業家精神を持った方々が取り組んでいかなければ、結局地域は変わっていかないというのも今までのある種実績を振り返っても明らかであると思っていまして、そういういかにみずからの意思で主体的に立ち上がってくる人を育てていくかということ自体がまさに私どもの一番肝にしていることだと思っています。
ですので、それをどうやったら本人の主体性を持って、かつ、長期的に自立、発展していく計画とそれを実施していく体制をつくっていくかということが私どものまさに課題だと思っていまして、あくまでも例えば助成金が提供されるという場合もその提供されたお金がどうその団体なり、運動の自立、発展に投資されるのかというような計画をしっかり出していただいて、そこを私ども一緒に考えながら進めていくということをやっているんですけれども、うまいお金の提供のされ方だったり、お金を出し過ぎるとそれはそれでまた足腰を弱くしてしまうというところがありまして、そこのある種マネジメントのかげんというのを私どももこの取り組みがある程度実績を上げられたときに、成果として社会に還元していく、あるいはこれからの行政側のアプローチに対してお伝えできることはお伝えして、モデルになるような形を自分たちでつくれればと思っています。

大西分科会長
ありがとうございました。
それでは、高橋さん、お願いします。

高橋委員
きょうはプレゼンテーションを大変ありがとうございました。
富士通の高橋でございます。
余り企業が中途半端なところでかかわるみたいなことをするのはこういう活動に対してどうなのかという思いもあったのですが、企業との関係で、先ほど鈴木委員の方からもちょっとお話がありましたが、1つは、企業の中でも、御存じだと思いますが、私どもも例えば8000人、9000人ぐらいのSNSをいろいろやっていて、その中で若い人に限るわけではないですが、若い人を中心にやっています。例えばそういうところでの発想というのは皆さんの発想に非常に近いところがあったりしています。
例えばなかなかヒット商品がない富士通なんですけれども、楽々ホンなんて、高齢者の方ですけれども、こんなのが最近ヒットしているのは、そういうところから出てきていまして、これは例えば目が弱くなってきたとか、音がそういう方に非常に便利な携帯端末、この辺も出てきて、ほかのものを圧倒するぐらいのヒットになってきたりしている。実際我々企業のそういう活動みたいなところと、皆さんのそういう、例えば子供をサポートしている。そういうところでのITの使い方みたいなことになってしまうかもしれませんけれども、こういうものとのつながりも実感として出てきているのかなと思っています。質問でもなく、コメントで、大変勉強になりましたし、ぜひ一番大事にしていただきたいのは現場での実感だと思うんですね。ですから、いろいろインターネットを使ったりとか、いろんなものがあっても、多分それが一番不足している。そこが一番大事だと思うので、その関連で企業などと少し触れる間口を、私ども勝手なことを申し上げますと、例えばITなども皆さん多分これから使わざるを得ないし、使っていかないとだめだと思うんですけれど、そういうことで間口を企業側も実社会側も結構関心を持ってきているというのを少し意識しておいていただけるとありがたいと。コメントでございます。ありがとうございました。

大西分科会長
まだ御質問があると思うんですが、ほかに2つほど議題がありますので、第1番目の議題は以上とさせていただきます。
どうも駒崎さん、宮城さん、山内さん、ありがとうございました。

議題(2)地域産業活性化法の基本方針について
議題(3)地域産業活性化法における工場立地法の特例について

大西分科会長
それでは、次の議題は地域産業活性化法の基本方針と、それから議題3に地域産業活性化法における工場立地法の特例についてということで、横田課長から御説明をお願いすることになっています。

横田地域政策課長
お手元の資料2をごらんいただければと思います。
実は今地域産業活性化法という略称で御説明をしたのですけれども、この法律はおかげさまで4月27日に国会を通過して、成立しまして、昨日施行になっております。法律の正式名称は「企業立地の促進等による地域における産業集積の形成及び活性化に関する法律」と非常に長い法律で、当初は地域産業活性化法と略称にしていたのですけれども、法案審議の際に、本法と産業活力再生法、中小企業地域資源活用促進法の3法を一括審議した関係で、名称が産業とか活性化という用語が出来るため混乱をするということで、お手元に別途冒頭紹介しましたオレンジ色のパンフレットをお配りしておりますけれども、略称としまして企業立地促進法という呼び名に統一しようということにさせていただいておりますので、以降、企業立地促進法ということで、資料2、資料3の御説明をさせていただきたいと思います。
まず資料2の方ですけれども、この法律、昨日施行しまして、国が基本方針を定めるということになっております。6月10日まで、おとといまで1カ月間パブリックコメントを行っておりまして、6月25日に公示をしたいということで考えております。
1枚めくっていただきますと、公示案というのがついているわけですけれども、その概要についてごくポイントだけ御説明したいと思います。
全体で基本方針案の要約をまとめたものが2枚紙がついておりますけれども、1号から9号までに分かれております。この基本方針はこの1月にこの分科会でおまとめいただいた報告書の考え方に忠実に沿って作っております。
1号から3号までにつきましては、一言で言うと、地域が地域の強みを生かしたグランドデザインをつくっていくということが企業立地を進めていく上で大事なんだという御議論だったと思います。そういう理念が1号から3号までに書かれております。
それから、第4号に施設とか人材を書いておりますけれども、基本的には企業ニーズを踏まえた対応が非常に大事なんだと。とかく補助金合戦みたいなところがありますけれども、企業はトータルの生産コストでどうかということを考えておりますので、従業員の確保ということをやっていく上でもこの分科会でも従業員の生活環境みたいな視点も大事なんだという御指摘があったと思いますけれども、そういったことの重要性を書かせていただいています。
それから、第5号ですけれども、この分科会での1つのキーワードは広域ということだったと思います。事業者の活動範囲というのは行政区画にとらわれないものですから、事業者の目から見た必要な範囲、広がりの中で取り組みをしていくということが大事なんだということでございます。
1枚おめくりいただきまして、6号のところでありますけれども、これもこの分科会でのキーワードの1つが今はとにかくスピードというのが非常に大事なんだという御指摘があったと思います。そのスピードを可能にするためのワンストップとか、首長さんのリーダーシップ、こういったものが非常に大事だということでございます。
それから、7号目に環境というキーワードが出てまいりますけれども、人材確保していく上でも、先ほども出てまいりましたような、環境が非常に重要だということでございます。
8号にその他ということがありますけれども、この法律自体は地域で県と市が中心となって地元の経済団体とか大学等の関係者で地域産業活性化協議会をつくっていただくということになっています。地元のコンセンサスをしっかりとっていただいた上でコミットメントをしていただくということが大事であるとか、国の方もそういったものを支援するような体制をしっかりつくっていくべきだということでございます。
最後の9号というのがついておりますけれども、実はこの法律の支援施策の中で地域で基本計画をつくっていただて、国が同意をし、その地域でつくっていただいた計画に基づいて企業が取り組む際に税制上の特例措置であるとか、あるいは特別な人材育成の補助金とか、そういったものが使えることになっておりますけれども、その企業の計画については都道府県の方で承認をしていただく。その際の判断基準として実現可能性とか、あるいは集積全体への寄与とか、これは法律にも書いてあるのですけれども、そういったことを踏まえた判断をしてくださいといったことをまとめたものでございます。
続きまして、お手元に資料3をお配りしておりますけれども、企業立地促進法の特例の中に工場立地法の特例措置がございます。これもこの分科会の中で1度御説明をしましたけれども、1ページ目にございますように、今全国基準として緑地は少なくとも工場の敷地面積に対して2割以上持たなくてはいけないということになっております。10年前、平成9年に都道府県が条例を定めればエリアの状況に応じて、一定の規制緩和はできるということになっておりますけれども、この法律では、1枚おめくりいただきまして、国の同意を得た基本計画があれば、市町村がもう少し地域の実情に応じたきめ細かな緑地規制の水準設定を条例ですることができるということになっております。
甲種地域というのが都市計画決定されている地域で言う準工みたいなところでありますけれども、そこであれば例えば緑地で言えば15から20%の範囲内で決められる。あるいは乙、これは都市計画決定されているところで言うと工業専用地域みたいなところになりますけれども、ここであれば1割から2割。さらに丙種と書いておりますけれども、工専地域であり、かつ、生活の用に供する建築物がないといった区域であれば、1から10%ということにしております。
以前、この分科会にお諮りしたときには0%超という基準になっていたのですけれども、恐らく市町村で条例をお決めになる場合も0.3%とか、0.5%とか、多分そういうふうな条例にされるところはないだろうと。あるいは0超になっているとむしろ何をメルクマールにして設定していいのかわかりにくいのではないかと。こんな御指摘もありまして、0超のところを1%以上ということにさせていただいております。
これも告示案は参考の1についておりますけれども、5月30日にこの分科会の下に設置されております工場立地法小委員会の方にお諮りをし、御了承を得ておりますほか、この告示案につきましてもパブリックコメントを経ております。
この企業立地促進法に基づくこの基準につきましては、産業構造審議会の意見を聞いた上で定めるということになっているものですから、小委員会の方の了承は得ておりますけれども、この分科会として御議論いただければと考えております。
事務局からの説明は以上でございます。

大西分科会長
ありがとうございました。
特に後段の資料3に関連してはこの委員会の承認が必要だということになっておりますので、今の2点について御意見がある方は合図していただければと思いますが、いかがでしょうか。
よろしいでしょうか。
今まで議論していただいたもので、数字がわずかに変わったということがありますけれど、趣旨としてはこの委員会でも了承してきたものだと思いますので、今の経緯について了解するということでよろしいでしょうか。
ありがとうございます。

その他

都道府県の企業立地支援体制等に関するアンケート調査結果

大西分科会長
それでは、以上で1から3までの議題は終了しましたけれども、参考資料2というので、「都道府県の企業立地支援体制等に関するアンケート調査結果」という資料が出ておりますので、これについて説明をしていただきます。

横田地域政策課長
一言だけ簡単に御説明をしますけれども、この企業立地促進法の精神も補助金、あるいは減税による金任せの企業立地促進をするのではなくて、むしろ企業が求めているのは中期的、あるいは長期的に採算がとれる事業所としてどういった経営をしていくかということでございますので、そういう視点で各企業さんに各自治体、各地域における取り組みの満足度について評価を聞くという調査をさせていただきました。
評価項目自体はこの一番上にございますように、まさに先ほど御説明した基本方針と同じようにスピードとかワンストップとか人材、フォローアップ、こういったような8項目について伺ったわけでありますけれども、このプレス発表資料の中では特に企業の満足度が高かった上位10前後の都道府県について都道府県名と、それから各企業から寄せられた生の声、プラスに評価するコメント、あるいは少しここを改善してくれよと、そういうコメント、これをまとめております。
当初は自治体のランキングのような形にして公表するということで作業を進めていたのですけれども、若干回収が全国で1000強ということで、都道府県によっては回答していただいた事業所の数が10に至らなかったといったところもあったものですから、やや全体の公正性がどこまで担保さているかということでこんな発表の仕方にしております。
ただ、これから日本の立地環境の魅力を周辺の諸国に比べて十分伍していけるような形で高めていくということを考えていきますと、こういう取り組みを継続してやっていきながら都道府県さんの間で切磋琢磨していただいて、少しでも企業の満足度を高めていただける際の1つの参考にしていただければということでさせていただきましたので、御紹介させていただきました。
以上です。

大西分科会長
低い方は書いてないんですね。裏を読めという。

横田地域政策課長
低い方はただでさえ企業が来ていないのに、発表されるとさらに来なくなるのではないかと。本当はそういうところの意識改革につなげたいという思いで、低いところこそ公表すべきだという意見もあったのですけれども、さすがに10に至らないような企業の満足度だけで下位だというのもやや危険かなということで、もう少しこれから地道に企業数をふやして、ある程度ボリュームがたまった段階で行く行くは公表したいなというふうに考えております。

大西分科会長
御関心のある方は都道府県を全部並べておいてつぶしていくと、残ったところがやや評価が今回は低かったということになると思います。
どうもありがとうございました。

閉会

大西分科会長
時間になりましたので、きょうはこのくらいにしたいと思いますが、この分科会につきましては昨年10月に発足いたしまして、1年弱の間で5回にわたって、きょうも含めて今後地域活性化策のあり方について審議を行ってきました。先ほど横田課長から紹介があった報告書をまとめることが、ことしの1月でありますけれども、できまして、さらにそれが今御紹介があった企業立地促進法の制定等、政府の施策に反映させることができたということで、所期の目的を達したというふうに思います。どうも皆さんありがとうございました。
ということで、このメンバーでの審議、この分科会のこの期の議論はこれで一区切りということになろうかと思います。皆様の御協力に改めて御礼を申し上げます。
最後に、福水地域経済産業審議官から一言御挨拶いただきます。

福水地域経済産業審議官
先生の話にもありましたように、5回、お忙しいのに皆さんお集まりいただいて活発な御議論をいただいてありがとうございました。
最初に始めたときには法律改正するのは明確に決まっていなくて、どんな分科会になるかなと思っていたのですが、終わってみれば、企業立地法とともに地域資源の法律もでき上がりましたし、きょう最後にコミュニティビジネスの話もさせていただいたたり、いろんな話ができて楽しい分科会の1年間だったかなと私自身は思っております。
きょうでこのメンバーでは終わりますが、引き続き地域政策は私供の方でやっていきたいと思っていますので、また皆様方にはいろんな場面でお世話になると思いますので、どうぞ引き続きよろしくお願いしたいと思います。
1年間ありがとうございました。

大西分科会長
それでは、時間がきましたので、第5回の分科会をこれで終了いたします。どうもありがとうございました。

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最終更新日:2007年11月21日
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