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産業構造審議会地域経済産業分科会(第7回)‐議事要旨

日時:平成19年11月21日(水曜日)10時~12時
場所:虎ノ門パストラルホテル新館5階「ローレル」

議題

  1. 農商工の連携について
  2. 産業遺産を活用した地域活性化について
  3. 企業立地促進に向けた取組みについて

出席者

大西分科会長、門脇委員、鈴木孝男委員、鈴木直道委員、田子委員、中西委員、野坂委員、松原委員、三浦委員、持永委員、八木委員、渡辺委員

議事概要

  1. 農商工の連携について、委員より活動状況及び今後の課題等について紹介。主な意見、質問、及び発表者からの回答は以下のとおり。

    (○は委員からの意見又は質問。●は発表者、オブザーバー又は事務局からの回答)

    ○特に中小の方はなかなかITに手を出せない。特にコストの問題があるが、ITの初期投資ついて、どう見ているか。

    ●農業を経営と見立て、ITツールを活用しながら、利益の出る農業に取り組む先進農業経営者はたくさん出ている。しかし大多数の一般農家は、ITに疎い年代がまだ多い。若手がどんどん入り、ITを活用する環境と、経営的な発想で農業にトライするバックアップ体制が必要。 

    ○ITが活用されるフィールドの広がりで生産法人と個別農家のWin-Winの関係をどうつくるか。農業者が農業者だけで取り組んでも変革は難しい。経済産業省側から、この農業フィールドイノベーションをサポートするITツールの導入支援等が、農工連携の1つのきっかけになるのではないか。

    ○農産物の生育環境を見たいという消費者ニーズは高いだろう。消費者が見たいと思う世界を見せられるか。キーポイントはIT化を担う人材ではないかと思う。

    ○ITに強い団塊の世代が大量に定年退職し、UターンやIターンで地域貢献をする、そういう人材も含めたシステムの展開は考えているか。

    ●団塊世代のセカンドライフについて、人事でも手を打っており、自分が産まれたところに戻り、スキルを活かすことを奨励している。またフィールドイノベーターという職種をつくり、農業や経営のプロになる勉強を始める体制も整えている。

    ○農協等が、いかにIT活用について理解し、それを個別農家に普及させていくかがキーになる。一方で長期的には農協にとってITの普及は、自分の存在基盤にも関わるという感じもする。

    ●農協には先進的なIT技術を導入し、いいものをつくろうという意欲はある。農協等が更にIT技術の導入を促進することで、180万戸の何%かに影響を与えると考える。

    ○いいプロジェクトはどんどんデモンストレーションをして見せていくということが非常に重要。

  2. 産業遺産を活用した地域活性化について委員から説明。主な意見、質問及び事務局からの回答は以下のとおり。

    ○建物が随分古いと思うが維持、地震対策について商工会議所あるいは行政、地方自治体の関わりはどういった形か。

    ●維持管理の費用について現在は特に補助制度もなく、自費で直すしかない。地域のファンドの様なもの、あるいはまちづくり会社の様なもので資金を集めながらやっていきたい。商工会議所としては、様々なボランティア活動で関わりたいと考える。

    ○保存と活用は、両立する部分もあるが、両立しない部分も結構あるのではないか。

    ●「活用すれば残せる」という村松貞次郎氏のことばで活用に踏み切った。保存しなければ活用もできないということで禅問答の様な話になろうが、まちづくりについては、両方を一緒に進めていかなければならないという認識。

    ○ストーリーは、地域的に離れた点を線で結ぶ形でつくられたものもあるようだが、地域活性化につなげていく際の戦略はあるのか。

    ●ツーリズムによる地域活性化という観点でいうと、広域に散らばる遺産をストーリーでつなぐことで、観光に行く目的が明確になる。その結果、非常に広域的な場合もあり得る。

    ○イギリスなどの事例は参考にされているのか。

    ●ヨーロッパでは、産業遺産の道というものがあり、EU各国で統一的な基準でそこを訪ね歩くというようなツーリズムがある。これはかなり広域的な話。それと比べると日本はそういう意味では広域的ではないが、参考にしている。

    ○新しいベンチャーが発展している地域は工業高校が発展の源泉になっている。ベンチャー育成の話と、遺産とをうまく結びつけたストーリーも同時に考えると、現代のいろんな流れとマッチしてくるような気がする。

    ○ストーリーについてはその地域にどう産業が根をはっていったのかと考えれば、地域史としてのストーリーを組み立てていくこともできると思うが、その際貴重なものが残ってないとストーリーも組み立てにくい。

  3. 企業立地促進に向けた取組みについて委員から説明。主な意見、質問、及び事務局からの回答は以下のとおり。

    ○企業立地促進法の同意案件で更に強化していくべき空間スケールとして、県を越えた広域ブロック圏域での連携と市町村レベルの小さなスケールからの提案を挙げたい。

    ●小さなスケールについて、きらりと光る市町村が中心となって基本計画をつくり、それが全国に広がるといった動きになればと考え、企業立地促進に取り組む市町村を、20程度表彰する予定。

    ○北海道のフードクラスターで食品の製造あるいは加工部門が、特別償却の対象66業種に入っていないため、同意計画がつくれない問題がある。

    ●経済産業省と農林水産省の間で、いわゆる農商工連携による地域活性化を推進中。食品等農商工関係の業種について企業立地税制の中で対象にできるかも含め、今年度税制改正に反映できるよう現在、検討中。

    ○企業立地促進法に基づく施策はもともと、地域間格差の是正が前提と認識。産業インフラ格差がある上に、全国自治体が一律横並びスタートということでは、格差是正につながるのか疑問。

    ●企業立地促進法の関連では、人材育成に関する支援制度を有しており、その補助事業の採択にあたり、各地域の財政力、あるいは有効求人倍率を勘案し、厳しい地域を優先的に採択する方針をとっている。

    ○中小企業あるいは零細企業が多く集まる地域は、設備で3億円、建物で5億円という投資が必要であり企業立地促進税制のメリットをなかなか受けにくい。

    ●税制の関係で、企業立地促進税制は確かに中堅・大企業の平均投資規模を1つの下限にしている。中小企業については中小企業基盤強化税制でほとんどの分野がカバーされている。企業立地促進税制では特償率を15%から30%に優遇し、さらに税額控除を付ける手厚い税制が用意されている。

    ○本当に立地を望んでいるところで立地が進むような手だてとして、許認可や、様々な手続を簡便にする等の対応をお願いしたい。

    ○日本の工業が国際競争力を維持していくためには、物流コストを下げる必要があり、国として、道路、空港、あるいは港湾、こういった交通インフラを絶対の条件として考えていただきたい。

    ●物流コストの低減は大きな課題。特に国際競争力の観点から、このコストをいかに下げるかということで、企業立地という観点のみならず、日本の産業競争力強化という観点から物流政策大綱に従い政府全体として取り組んでいるところ。

    ●地域の産業インフラ整備の問題についても、ブロックごとに経済産業局と国土整備局が連携しながら、産業ニーズを踏まえたインフラ整備に取り組んでいきたい。

(文責 地域経済産業グループ地域経済産業政策課)

 
 
最終更新日:2007年12月6日
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