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産業構造審議会流通部会(第3回)‐議事要旨

日時:平成24年5月29日(火曜日)9時30分~11時30分
場所:本館17階国際会議室

出席委員

上原部会長、青木委員、上田委員、宇田川委員、大西委員、神谷委員、亀井委員、苦瀬委員、近藤委員、斎藤委員、向殿委員、阿南委員(代理:管氏)、河端委員(代理:宮原氏)、牧山委員(代理:阿部氏)

議事概要

流通業の国際展開のポイント

  • 流通業が国際展開するにあたって、成功するためのポイントは以下の3つではないか。(1)まず、国内においてそもそも競争力・収益力・資金力を有しているか。(2)国内における競争力やその事業モデルが海外でも通用するものか。(3)我が国のコンテンツそのものが世界で通用する競争力を持っているか(「世界定番」となりうるか)。
  • 海外展開にあたり大事なことは、企業としてのコンセプトを貫き通すこと。現地化を進めることも勿論重要であるが、すべてを現地化しても上手くはいかない。企業として、筋を通すべきところは確りと通すことが重要。
  • 国際展開にあたっても、国内基盤を固めることやサプライチェーン・マネジメントの効率化を進めることは重要。その点で言えば、物流・製造・ITシステムをすべて取引先の専用会社で担っている日本のコンビニのビジネスモデルは強みを有していると認識。このような優位性あるシステム・ビジネスモデルをもってアジアに進出することが、他国と互していくには大事。
  • 流通業のグローバル展開については、(1)日本の文化を海外に輸出し、それによって我が国産業の発展を図るという側面と、(2)グローバルプレイヤーとの競合の発生という側面の2つがある。この点をよく認識する必要がある。
  • クール・ジャパン戦略という観点も重要。これは国際収支の改善だけでなく、日本の輸出を海外にアピールしていく観点でも有用と考えられる。ただし、アジアにおいては国民感情から日本に対して冷めた見方をしている国もあるため、よくよく考えて進めていく必要がある。

国際展開するにあたっての課題

  • 海外には様々なカントリーリスクが存在する。具体的には、(1)社会制度、(2)文化、(3)人材、この3つ。この3つを確りと見極めることが肝要。事務局の資料にも記載があるが、各国においてどのようなリスクがあるかをリストアップして、うまくいった事例や失敗した事例等とともに情報展開をすれば、国際展開の際の参考になる。
  • ASEAN諸国においては、道路等の物流インフラが全く整備できていない。また、地域間輸送で完結してしまっていてコールドチェーンが出来ていない他、現地での車の運転等も困難である等、物流レベルが極めて低いと認識。さらに、日系企業の動向を見ても、生産管理部門は日本から人材を送り込むが物流部門は現地に丸投げ、というケースが多い。未だ、物流はコストであると考えているところが多いのだと思う。流通の国際展開を議論する際には、物流についても一緒にシステムとして輸出していく必要がある。
  • 隣接領域であるクレジットの分野でも、外資企業に対するライセンス制限等、国ごとにさまざまな規制があり、国際展開は容易ではない。
  • 国際展開以前に、国内でのサプライチェーン・マネジメントが出来ていないという点が問題。サプライチェーン・マネジメントという視点に、すべての問題が集約されているのではないか。商品と情報と物流がサプライチェーン・マネジメントの本質であり、これを支える底辺にあるのがデジタル・インフラであると認識。

国際展開支援にあたり政府に期待すること

  • 事務局側の課題認識はまさに資料記載の通りだが、人材育成や国内外関係機関との連携等について、政府としてどこまでサポートしてくれるのかをしっかり示してほしい。諸課題を項目別にリストアップした上で、官民一体となって取り組むことが必要。人材育成然り、クール・ジャパン戦略然り、オールジャパンとして成果を出す形にして欲しい。
  • 流通・物流問わず、人材育成はとても重要。ただ、政府の施策として「グローバル人材の確保・育成を支援する」と言われてもピンとこないこともあるため、折角既存のよい支援制度があるのであれば、それをもっとアピールして、我々が積極的に活用できるようにして欲しい。
  • 流通業が国際展開を進めて行くにあたっては、物流もセットで課題を解決していく必要がある。そのため、政府側も省庁の壁を越えて支援策を考えて欲しい。

論点整理メモについて

  • デジタル・インフラについて、物資輸送機関やインフラとの連携について、詳細にふれていただきたい。また、デジタル・インフラは平常時から活用していることが重要。災害時だけのシステムは使いにくいのが一般的。
  • 今後の大規模災害に備えという点で、今般の大震災では情報が錯綜し、どこに何があるかわからず、それ故に買い占めが起こり、必要な場所に必要な物資が回らなかったという事態となった。デジタル・インフラという形で情報の共有を行い、見通しや状況をしっかり示してほしい。消費者はまず自分が住んでいる地域の店舗に行き、地域の状況等情報収集をすると思うので、流通事業者によってもたらされる情報の役割は大きく、期待している。
  • 災害時の物資調達について、関係省庁間の連携はもっともだが、自治体や地元の事業者との情報連携も重要になるので、その点も記載していただきたい。
  • 業態を超えて、あるいは製・配・販の層を超えた情報共有が必要。
  • 流通業の国際展開にあたっても、デジタル・インフラのような情報インフラが海外でも使えるのなら、それを持って行くことで我が国流通業の優位性を対外的にアピールできるのではないか。日本型の流通=災害に強い、ということを確りアピールすればよい。特に東南アジアなどは日本と同様に災害が多く、現地の方に、流通業がどれだけ社会インフラとして機能しうるのかを認識してもらえ、カントリーリスクにも対応でき、親日感情にも訴えられ、うまく貢献ができるのではないか。

以上

問い合わせ先

経済産業省商務流通グループ 流通政策課
電話:03-3501-1708

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最終更新日:2012年6月21日
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