経済産業省
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産業構造審議会 製造産業分科会 車両競技小委員会(第2回)‐議事要旨

日時:平成27年7月30日(木曜日)13時00分~15時00分
場所:経済産業省本館17階第1共用会議室

出席者

田川委員長、岡委員、絹代委員、小林委員、武島委員、豊田委員、藤井委員、益子委員、村山委員、吉田オブザーバー

議題

  1. 競輪開催停止経費への特例対象交付金の充当に係る神奈川県、横浜市及び横須賀市による経済産業大臣への協議について
  2. 競輪・オートレースを巡る最新の状況について

議事概要

田川委員長により、議題に沿って議事を進行。

1.競輪開催停止経費への特例対象交付金の充当に係る神奈川県、横浜市及び横須賀市による経済産業大臣への協議について

神奈川県の黒川雅夫副知事、横浜市の渡辺巧教副市長、横須賀市の田神明副市長が陪席し、黒川副知事のご挨拶の後、事務局からの資料に基づき説明。委員から以下の意見があった。

  • やむをえない話だが、競輪の開催を停止するにもお金がかかるため、そのコストを最後まで極小化してほしい。また、他の場でも今後開催を停止する事態が想定されるため、今般の事例で得られる学びを業界で共有していただくとよい。

議決の結果、小委員会として経済産業大臣が本協議に同意して差し支えないとなり、今後、その旨製造産業分科会に報告し、同分科会から産業構造審議会への上申を経て、経済産業大臣に答申されることとなった。

2.競輪・オートレースを巡る最新の状況について

事務局から資料に基づく説明、吉田オブザーバーからご挨拶があり、各委員から意見が述べられた。主な意見は以下のとおり。

(ガバナンス、PDCA)

  • ガバナンスの観点では、競輪の重勝式の商品が80種類も乱立し、分散してキャリーオーバーのうまみがなくなるのに各個別の場で販売しているのは、競輪業界でガバナンスが効いていないと世間にさらしているようなものだ。日産自動車も、ゴーン氏が来るまではガバナンスが効かず、ディーラーが乱立していたが、集約統合して業績がV字回復となった。
  • (平成23年6月に報告書をとりまとめた)競輪事業のあり方検討小委員会での結論を受けて、(同じガバナンスの話であるのに)競輪では団体統合などの話が進んでいても、オートレースでは何も進んでいない。システムなど手を付けやすいところがあるはずだ。
  • 施策のPDCAを回していない。そこを含めて見直した方が良い。
  • ガバナンスの話は以前から一般論的には語られているが、誰がどこでとの責任の所在がない。本日を境に、毎年、実行と責任の所在を確認することとし、来年の会合では1年間のPDCAを回した結果を報告するようにしてほしい。
  • 事業状況が厳しいのは自動車業界でも経験がある。お客様目線で製品を作り出す現場づくりが大事であり、方針管理の仕組みを作って乗り切るべきだ。方針管理がバラバラで他人任せでは自滅する。2020年の東京オリンピック・パラリンピック大会もあり、事業の関係者で一丸となってベクトルあわせをするチャンスだ。
  • 競輪もオートレースも、売上等の数字は変わったが中味は変わっていない。また中味をこの場では検証していない。マネジメントをする人間が常にイノベーションを考え、同時に既存の捨てていくもの、本質的に変えなければいけないものを選択すべきだ。イノベーションがなされたと感じるものがあるかどうかが1つの評価軸だ。インバウンドが急速に増え、日本のマーケットが収縮する中でどうするのかの観点も大事だ。PDCAではどうやったのかを検証することが必要だ。

(顧客管理)

  • 横浜DeNAベイスターズや東北楽天イーグルスではファンを拡大。売上や観客数が伸びているプロスポーツはCRM(顧客管理)を徹底的に分析している。競輪やオートレースではどのような顧客管理をされているのか。例えば、顧客がどこから来ていて、何を使っていて、何を目的に来ていてなど、1つ1つアンケートを取っているのか。新規で来ている顧客も必ずいるはずであり、そういう確認が必要だ。そして、「有名な選手がいないから分からない。」「選手には若々しさ、清潔感、夢を求めている。」といった顧客が求める傾向を基に、戦略を立てて広報する必要がある。例えばBCリーグでは、ラミレス選手に、誰でも知っている有名なノスタルジックヒーローとして、選手で来てもらった。ラミレス選手の存在でお客様に来て頂き、そこで将来性ある若い選手のプロモーションを増やした。BCリーグの運営では、選手に清潔感、若々しさ、夢に向かう姿勢がファンから求められていることを踏まえ、長髪、茶髪、無精髭を辞めさせた。それはファンが求めていることに反しているからだ。顧客管理はプロモーションや広報宣伝の方向付けをするために必要だ。これがあれば選択と集中の覚悟や判断が付けられるようになる。顧客を知ることは成功につながる。経済産業省主体で、大型、中型などの顧客を知ることを戦略として取り入れてほしい。
  • 競輪での顧客管理に関して、電話投票の顧客については、例えば年齢や1千万円以上の顧客数などを把握・管理している。新規顧客の獲得のため、各施行者も選手会の支部と力をあわせて、成功事例の研修会やセミナーの開催などに努めている。
  • 顧客が購買行動に移るプロセスを把握するため、顧客管理は非常に重要であり、ターゲットをどこにおいて行うのかとの観点、既存顧客の単価を上げる、数を増やすとの観点、10年後に今の顧客がどれ位顧客でいてくれるのか、10年度にどれ位のボリュームの顧客が確保されるよう開拓するのかとの観点が大切だ。
  • 顧客にとってプロダクトの中味について魅力を高めるチャンネルプロダクトが大事だ。常に新規顧客を獲得する、顧客を繋ぎ止める(リテンション)、顧客単価を増やす、の3点セットでないといけない。まして日本では人口減少局面にある。チャンネルプロダクトのあり方とターゲットはセットであり、外国人への車券販売も考えてどのようなプロダクトを作るのかも考える必要がある。インバウンドの顧客の繋ぎ止めとしては、外国人が母国に帰ってからも購入できるようにすることだ。

(分かり易い情報の提供、選手のPR)

  • オートレースについて、お客様にとって分かる情報の提供を進めている。(委員資料として配付し、内容を説明。)山陽オートで選手に関する分かり易い情報の提供を行ったが、お客様の満足度は高かった。また、各場で市民まつり、ファン感謝祭やファンミーティングなどを行っている。SGなどのビッグレースでの2連単の払戻率引上げでは、売上が明らかに増加した。
  • 競輪のテレビCMには面白いCMもあり、新橋駅前にあるガールズケイリンの大きな広告も一般に目を引く。広告は頑張っていると最近感じる。ミッドナイト競輪はすごく好評だと聞いている。お客様を入れずに窓口なども人件費をあまり使わず選手だけが走っているが、選手はどういう気持ちなのだろうかとも思う。お客様のヤジがなくて走りやすいのか、お客様の応援がなくて寂しいのか、選手達がよければそれで良い。競輪学校を卒業した選手をもっともっと発信したら良い。とてもイケメンで中高年女性層に人気のある選手がいるが、新人選手をもっと利用して若いファン層を獲得することもできる。競輪学校の入学段階から目を付けて戦略を練ったりすべきだ。選手のバックボーンやドキュメンタリーを前面に出して既存ファン以外のお客様の獲得を図るのも面白い。男子バレーボールはとても弱くてテレビの視聴率を取れないが、メディアのプロモーションが上手く、東京五輪に向けて今後活躍する選手を「ネクスト4」とグルーピングして取り上げて、売り込んでいる。競輪選手はマッチョだが、最近の女子はマッチョが好きなので、そのことも活用できる。
  • 競輪のウェブサイトは、初心者でも車券の買い方の仕組みが分かる非常に可愛いらしいアニメーションのようなもので見られるようになったので、興味を持ったら車券を買ってみようかなというところにはたどりつき易くなった。やはり一般の方に興味をもってもらい、足を運んでもらうことが大事だ。自転車のロードレースでは使えるものは何でも使うくらい努力している。特に誰がどのような選手なのかが分かると効果が大きく、選手1人1人を解説した資料を手作りで作成して配った。(委員資料として配付し、内容を説明。)選手について自分自身に投影してキュンとするポイントを表現するようにした。集客の効果は大きかった。競輪選手についても資料を作成してもらったが、こういう人間ドラマを訴えていく必要がある。(委員資料として配付し、内容を説明。)競輪、オートレースも人間ドラマの部分が魅力なのに、なかなか情報を得にくい。ウェブサイトを見ても選手の魅力が伝わってくるページがない。女性の目から見ても、ドラマは沢山あり、魅力も沢山ある。初心者にとってはどのレースカテゴリーが良いのかすら分からない。FIIでもレースが行われる以上はそこにドラマがある、広報の方法によってはお客様を十分に呼び込める。情報提供の方法には、インターネット、ユーストリームやネットラジオもあるし、一般の方が受け入れやすいような語り口の実況放送もあり、選手の魅力を発信して新規ファンを増やすことができるはずだ。小学生でも分かる情報も必要だ。(自転車ロードレースマンガの)「弱虫ペダル」もドラマであり、ほとんどのファンが女性だ。
  • 競輪事業では、地方財政に寄与するため、いかに収支を確保するかに集中している。今が底であり、ここで手を打たないといけない。電話投票は20万人の会員がいる。売上はボートレースでは15%の伸び率で3500~3600億円、競輪では4%の伸び率で1400億円になる。ボートレースではテレビCMの効果が大きいと考えられ、競輪では放映料を十分に確保できておらず、広報宣伝面で浸透しづらい。20万人の会員の管理をどうやっていくのか慎重に議論しているところだ。
  • ギャンブルの前にスポーツであり、モーターボートではカッコいいイメージを前面に出している。スポーツなので、「カッコいい」「楽しい」は必要だ。スーパースターを意識的に育てていく、そのプロセスとして意識的に絵を描いて進めていくことが大事だ。次の一手について長期戦略が必要だ。
  • 本場では無機質になっていて盛り上がらない。「行って楽しい」ようにPRされれば、場で何が起きているのかが分かる。足を運んだ時に楽しみやすい工夫が必要だ。初心者デスクに行くのは恐い。また、お金をかけずにできるメディアがネットに沢山あり、ネットで発信できる。

議論の総括として、田川委員長から以下の話があった。

  • 今後の会合では、小委員会として、ガバナンスについて整理して確認したい。また、事業経営や施策などについて、PDCAを回して成果と反省をしっかり出していくほうが良く、そこから今後の方向性と流れをしっかり出して、議論から具体的な施策に移っていくような展開にしたい。次回会合では、それまでの成果を発表できるようにし、中期計画についても議論できるようにしたい。

以上

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最終更新日:2015年8月20日
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